PRODUCE X 101
프로듀스 X 101
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番組から誕生したグループ「X1」のロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ)
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制作・放送を担ったCJ ENMのロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ)
略称 プデュX、プデュ4、PX101
ジャンル サバイバルオーディション番組、リアリティ番組
放送シーズン PRODUCE 101シリーズ 第4弾
放送期間 2019年5月3日 - 2019年7月19日
放送時間 毎週金曜 23:00 - (韓国時間、最終回は20:00から生放送)
話数 全12回
放送国家 韓国
言語 韓国語
放送局 Mnet
配信 YouTube、V LIVE、NAVER、AbemaTV(日本)、JOOX(東南アジア)ほか
平均視聴率 2.3%(全国・ニールセンコリア調べ、最終回3.9%)
制作
企画 CJ ENM
プロデューサー キム・ヨンボム(CP)
演出 アン・ジュニョン
制作 CJ ENM(Mnet)
出演者 イ・ドンウク(国民プロデューサー代表)、練習生101人、トレーナー陣
その他
関連番組 PRODUCE 101、PRODUCE 101 シーズン2、PRODUCE 48、PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS
外部リンク Mnet公式サイト

概要[編集]

PRODUCE X 101(プロデュース・エックス・ワンオーワン)とは、2019年に韓国のMnetで放送された男性アイドルのサバイバルオーディション番組である。視聴者=「国民プロデューサー」の投票で101人の練習生から11人を選び、期間限定グループX1をデビューさせた。だが放送終了直後に投票操作が発覚し、制作陣の有罪判決とX1の解散という、K-POPオーディション史上最大級のスキャンダルを残した番組でもある。

詳細[編集]

企画[編集]

企画・制作はCJ ENM傘下のMnet。演出はシリーズを手がけてきたアン・ジュニョンPD、総括はキム・ヨンボムCPである。47の芸能事務所から集まった101人の練習生(事務所無所属の個人練習生も含む)が、ステージ評価と視聴者投票によるふるい落としを繰り返す。

番組の顔となる「国民プロデューサー代表」には俳優のイ・ドンウクが起用された。韓国ドラマ『トッケビ』などで知られる人気俳優の起用は、過去シーズンの歌手・タレント中心のMC人選と比べても話題性が大きかった。トレーナーにはボーカルのイ・ソクフン(SG WANNABE)、シン・ユミ、ダンスのペ・ユンジョン、クォン・ジェスン、チェ・ヨンジュンらが並び、序盤にはSoyou、MONSTA Xのジュホンがゲストトレーナーとして登場している。

PRODUCEシリーズの位置づけ[編集]

PRODUCEシリーズは、2016年の第1弾PRODUCE 101(女性版、I.O.I誕生)、2017年の第2弾(男性版、Wanna One誕生)、2018年の日韓合同の第3弾PRODUCE 48(IZ*ONE誕生)と続いてきたMnetの看板フォーマットである。本作は第4弾にあたり、男性版としてはWanna One以来2年ぶりだった。

Wanna Oneが社会現象級のヒットとなった直後だけに期待値は高く、「第2のWanna One」を誰が担うのかに注目が集まった。初回から事務所所属のデビュー済みアイドル(UP10TION、VICTONのメンバーなど)が「再挑戦組」として参加したことも、シリーズのお約束どおりの見どころになった。

ルール:「X」ランクと「X」枠[編集]

タイトルの「X」は番組のあちこちに仕込まれた仕掛けだ。初回のレベル分けテストでは、従来のA〜Fの代わりにA・B・C・D・Xの5段階が使われ、最下位のXクラスは「脱落にもっとも近い崖っぷち」を意味した。

そして最大の目玉が、最終デビュー組11人のうち最後の1枠を決める「X枠」である。1〜10位は最終回の生放送投票を含む得票で決まるが、11人目は番組全体の累積得票から、上位10人を除いた最多得票者が選ばれる。最終回に順位が振るわなくても、それまでの累積で救われうる「敗者復活」的な枠だった。

放送[編集]

放送期間は2019年5月3日から7月19日まで、全12回。毎週金曜の夜11時台に放送され、1回あたり140〜160分という長尺だった。最終回は開始時刻を夜8時に前倒しし、約265分の生放送でデビュー組を発表した。

平均視聴率は全国2.3%前後(ニールセンコリア)で、最終回は3.9%台を記録した。ケーブル局の番組としては高い数字だが、シーズン2ほどの熱狂には届かなかったと評されることも多い。

参加者と最終順位[編集]

デビュー組X1の11人[編集]

最終回の生放送で決まったデビューメンバーは以下の11人である。1位のキム・ヨハンがセンターを務めた。

順位 名前 所属事務所(当時) 主なメモ
1位 キム・ヨハン OUIエンターテインメント 元テコンドー選手。センター
2位 キム・ウソク TOP Media UP10TIONのメンバーとして出演
3位 ハン・スンウ Plan Aエンターテインメント VICTONのリーダー
4位 ソン・ヒョンジュン STARSHIPエンターテインメント
5位 チョ・スンヨン Yuehuaエンターテインメント ソロ名義WOODZでも活動
6位 ソン・ドンピョ DSPメディア テーマ曲のセンター
7位 イ・ハンギョル MBKエンターテインメント
8位 ナム・ドヒョン MBKエンターテインメント
9位 チャ・ジュノ Woollimエンターテインメント
10位 カン・ミニ STARSHIPエンターテインメント
X枠 イ・ウンサン Brand New Music 累積得票で選出

惜しくもデビューを逃した主な練習生[編集]

最終順位 名前 所属事務所(当時) 備考
12位 キム・ミンギュ Jellyfishエンターテインメント 中盤まで上位常連。のちに俳優として活躍
13位 ク・ジョンモ STARSHIPエンターテインメント 判決で操作の被害者と認定
14位 イ・ジニョク TOP Media UP10TIONのメンバー。判決で被害者と認定
17位 クム・ドンヒョン C9エンターテインメント 判決で被害者と認定
21位 キム・グクホン Music Works 判決で被害者と認定
22位 イ・ジヌ MAROOエンターテインメント 判決で被害者と認定
61位 アンジャルディ・ティモテ — 初回順位発表で脱落。判決で被害者と認定

デビュー組の顔ぶれは、デビュー済みアイドルと大手事務所の練習生が多く、放送中から「事務所の力学が見える」と言われることもあった。ただし、それが操作とどう結び付いていたかは、後の捜査・裁判で判明した範囲で語るべき話である。

評価曲・ステージ[編集]

テーマ曲「_지마(X1-MA)」[編集]

シリーズ恒例のテーマ曲は「_지마(X1-MA)」。日本語圏では「ジマ」「X1-MA」と表記されることが多い。韓国語で「〜しないで」を意味する語尾の前を空欄にしたタイトルで、空欄に好きな言葉を入れて楽しめる遊び心がある。

センターは視聴者投票でソン・ドンピョが選ばれた。初回公開前に出たパフォーマンス映像は、公開2日で約350万回再生され、前シーズンの3倍ペースだったと報じられている。

グループバトル・ポジション評価[編集]

序盤のグループバトルでは、EXO「MAMA」やBTS「血、汗、涙(Blood Sweat & Tears)」など、先輩グループのヒット曲が課題曲に選ばれた。SEVENTEENの楽曲も課題曲リストに入り、事務所の後輩にあたる練習生が先輩曲に挑む構図も見どころになった。

ポジション評価は、ボーカル・ダンス・ラップに加え、本作独自の「X」ポジションが設けられたのが特徴である。ボーカルでは「Me After You」「멍청이(TWIT)」「To My Youth」「Day by Day」、ダンスでは「Believer」「Finesse」「Swalla」、ラップでは「Tell Me Yes or No」「Barcode」、Xポジションでは「Attention」「Turtle Ship」などが使われた。

コンセプト評価・デビュー評価[編集]

コンセプト評価は新曲5曲で競う形式で、「U Got It」「Monday to Sunday」「Super Special Girl」「Pretty Girl」「MOVE」などが披露された。中でも「U Got It」は放送後も人気が高く、評価曲が音源チャートを賑わせるシリーズの伝統を本作でも守った。

最終回のデビュー評価曲は「To My World」と「X1-MA」。X1のデビューアルバムには、これらに加え番組の楽曲も再構成されて収録された。

投票操作事件[編集]

発覚[編集]

最終回直後から、ファンの間で「上位の得票数の差がすべて7,494票の倍数になっている」という指摘が拡散し、数字が不自然だと話題になった。これを受けてMnetは2019年7月24日、「集計に誤りがあった」と認めつつ、順位そのものに変動はないと説明した。

しかし疑念は収まらず、8月1日には視聴者272人が詐欺などの容疑で制作陣を告訴。警察はMnetとCJ ENMの関係先を家宅捜索し、制作スタッフが投票操作について話す録音記録を押収したと報じられた。10月には、脱落した練習生の票がデビュー組側に加算されていたこと、本来の上位11人のうち2〜3人が入れ替わっていたことが警察発表で明らかになった。MBC『PD手帳』も練習生への偏った扱いを特集した。

制作陣の逮捕と有罪判決[編集]

2019年11月5日、アン・ジュニョンPDとキム・ヨンボムCPが逮捕された。捜査の過程で、PRODUCE 48(IZ*ONE誕生のシーズン)でも操作があったことをアンPDが認め、最終的にシリーズ全4シーズンの生放送投票で操作が行われていたと認定された。

2020年5月29日、ソウル中央地裁は業務妨害・詐欺などの罪でアンPDに懲役2年と追徴金約3,700万ウォン、キムCPに懲役1年8か月を言い渡した。アンPDは芸能事務所関係者から計41回にわたり約3,700万ウォン相当の接待を受けていたことも認定された。2審(同年11月)も量刑を維持し、2021年3月11日に大法院(最高裁)が上告を棄却して刑が確定した。助演出の1人には罰金刑が確定している。

判決文で被害者として名前が挙げられたのが、前述のアンジャルディ・ティモテ(1次投票)、キム・グクホン、イ・ジヌ(3次投票)、そしてク・ジョンモ、イ・ジニョク、クム・ドンヒョン(最終回)である。最終回で操作された3人は、本来なら6〜8位あたりでデビュー圏内だったとされた。

X1解散[編集]

X1は2019年8月27日、高尺スカイドームでのデビューショーコン(ショーケース兼コンサート)でデビューし、ミニアルバム『EMERGENCY : QUANTUM LEAP』(タイトル曲「FLASH」)を発売した。しかし捜査の進展とともに活動は事実上止まり、2020年1月6日、所属事務所間の協議がまとまらず解散が発表された。当初は5年間の活動が予定されていたため、わずか約4か月半での終幕だった。

同じく操作が認定されたPRODUCE 48のIZ*ONEは、協議の末に活動を再開しており、2つのグループの明暗ははっきり分かれた。

補償の動き[編集]

2019年12月30日、CJ ENMのホ・ミンフェ代表が記者会見で公式に謝罪した。会社は番組関連の収益など約300億ウォン規模の基金を造成し、外部の独立機関を通じてK-POPの生態系支援に充てると発表。被害を受けた練習生については、金銭的補償と活動支援を行う方針を示した。

ただし会社側は二次被害の防止を理由に、被害者個々との補償内容を公表していない。2023年にはアンPDが刑期満了後にCJ ENMの音楽部門へ復帰したと報じられ、業界やファンから批判が上がったと伝えられている。

その後[編集]

X1メンバーのその後[編集]

解散後、メンバーはそれぞれ元の事務所に戻り、多くが別のグループやソロで再デビューした。

  • キム・ヨハン:2020年にソロデビュー、同年10月にWEiのメンバーとしてデビュー。俳優としても『School 2021』で新人賞を受賞し、2025年のSBSドラマ『トライ』でSBS演技大賞の優秀演技賞を受賞した(『殺人者のパラドックス』出演の俳優キム・ヨハンは1994年生まれの別人)。
  • キム・ウソク:2020年5月にソロデビュー。UP10TIONの活動にも復帰した。
  • ハン・スンウ:VICTONに復帰し、2020年8月にソロデビュー。兵役を経てソロ活動を続ける。
  • ソン・ヒョンジュン、カン・ミニ:2020年4月、STARSHIPのボーイズグループCRAVITYでデビュー。
  • チョ・スンヨン:WOODZ名義でソロ活動を本格化。のちに音源チャートで大ヒットを飛ばす。
  • ソン・ドンピョ:2021年、DSPメディアのMIRAEでデビュー。
  • イ・ハンギョル、ナム・ドヒョン:ユニットH&Dを経て、2020年11月にBAE173でデビュー。
  • チャ・ジュノ:2020年10月、WoollimのDRIPPINでデビュー。
  • イ・ウンサン:2020年にソロデビューし、2022年にBrand New MusicのYOUNITEでデビュー。

X1以外の練習生[編集]

脱落組からも多くのデビューが生まれた。ク・ジョンモ、ハム・ウォンジンはCRAVITY、ファン・ユンソンらはDRIPPIN、クム・ドンヒョンはEPEX、イ・ジヌはGHOST9、キム・グクホンはソン・ユビンとのデュオB.O.Yでデビューしている。イ・ジニョクはソロ活動とUP10TIONを並行した。キム・ミンギュは俳優に転じ、ドラマで存在感を見せている。

シリーズと日本版への影響[編集]

事件によって「PRODUCE」ブランドは韓国で事実上打ち切りとなり、Mnetは以後、I-LANDなど別フォーマットのサバイバル番組へ軸足を移した。同局は過去にもTWICEを生んだ『SIXTEEN』やStray Kidsを生んだ同名番組などを手がけてきたが、視聴者投票の透明性が以前より強く問われるようになった。

一方、日本では吉本興業との合弁によるPRODUCE 101 JAPAN(2019年、JO1誕生)がちょうど同時期に始まり、事件の報道と放送時期が重なった。日本版はその後も続き、2023年のPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS(ME:I誕生)へとつながっている。日本版への直接的な影響の大きさは評価が分かれるが、シリーズ全体の信頼性が問われる契機になったのは確かである。

日本での放送・配信[編集]

日本ではMnet(日本向けチャンネル)で韓国と同時刻に字幕なしで放送されたほか、AbemaTVのK WORLDチャンネルで日本語字幕版が毎週木曜夜9時から放送された。最終回の生放送は字幕なしの日韓同時生放送となり、AbemaTVでは日本語通訳付きの生配信も行われた。

PRODUCE 48が日韓合同企画だったこともあり、日本のK-POPファンの間でもプデュ人気は高く、本作も「プデュX」の略称でSNSのトレンドを賑わせた。放送後の配信状況は時期によって変わるため、視聴を考える場合は各配信サービスの最新ラインナップを確認したい。

炎上とバズ[編集]

放送中のバズの頂点は、テーマ曲「X1-MA」の映像が爆発的に再生された開幕前後と、キム・ヨハンが中盤から1位を独走した展開だった。女優イ・ユンジがキム・ヨハンを推しとして公言したことも話題になった。

一方の炎上は言うまでもなく投票操作事件である。「7,494の倍数」という数字の指摘から始まった疑念が、最終的には現役PDの実刑判決とシリーズ打ち切りにまで発展した。ファンが数字の違和感から不正を掘り起こしたという点で、韓国の放送業界にとっても前例のない出来事だった。

余談[編集]

  • 最終回の得票数の差が「7,494票」の倍数になっていたという指摘は、海外メディアでも数学的に見て不自然だとして紹介された。
  • デビュー組から外れた練習生のファンたちが中心となり、別のプロジェクトグループ結成を求める動きもあったとされる。
  • 放送中、収録の過酷さから練習生が倒れたという報道や、口外禁止を強いられたという証言が出たこともあり、番組の制作環境そのものも批判の対象になった。
  • X1の解散後、元メンバーが同じ音楽番組やイベントで再会する場面は、ファンの間で今も「エモい」瞬間として語られている。

外部リンク[編集]

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