| キム・ヘスク 김해숙(金海淑)/Kim Hae-sook | |
|---|---|
![]() キム・ヘスク(2024年11月)(出典:ウィキメディア・コモンズ「Kim Hae-sook in November 2024.png」、K-POPIT、CC BY 3.0) | |
| 本名 | 김해숙(金海淑、キム・ヘスク) |
| 誕生日 | 1955年12月30日 |
| 年齢 | 70歳 |
| 出身地 | 大韓民国・釜山広域市 |
| 国籍 | 大韓民国 |
| 学歴 | 豊文女子高等学校卒業、慶熙大学校看護学科中退 |
| 宗教 | カトリック(洗礼名:ビビアンナ) |
| ジャンル | テレビドラマ、映画 |
| 家族 | 夫、娘2人 |
| 身長 / 体重 | 158cm cm / ― kg |
| 血液型 | B型 |
| 事務所 | 준앤아이(ジュン・アンド・アイ) |
| 代表作 | ドラマ『秋の童話』『冬のソナタ』『賢い医師生活』『シュルプ』『京城クリーチャー』、映画『渇き』『10人の泥棒たち』『お嬢さん』『王の運命』 |
| 関連活動 | 2014年 ローマ教皇フランシスコ訪韓 広報大使 |
| あだ名 | 국민엄마(国民の母) |
| その他 | 1974年 MBC第7期公採タレント(デビュー年は資料により1975年)。2025年 銀冠文化勲章 |
概要[編集]
キム・ヘスク(김해숙、1955年12月30日 - )とは、大韓民国の女優である。MBCの公採タレント出身で、50年以上にわたって数えきれないほどの「お母さん」を演じてきたことから「국민엄마(国民の母)」と呼ばれる韓国芸能界の大ベテラン。一方で『10人の泥棒たち』のベテラン女泥棒や『渇き』の不気味な姑など、母親像の枠を自分でぶち壊してきた演技派でもある。
詳細[編集]
デビューまで[編集]
釜山生まれ。父を早くに亡くし、母ひとりに育てられた一人娘(무남독녀)である。母のしつけは厳しく、門限はなんと夜8時。本人は後年「自由がまったくなかった」と振り返っている。
高校時代は音楽の先生に勧められて音楽の道も考えたが、両親の反対で断念。豊文女子高等学校を卒業後、慶熙大学校の看護学科に進んだものの中退している。上京当時のソウルには知り合いがおらず、下宿の主人の助けやアルバイトでなんとか暮らしをつないだという。
そして1974年、MBCの第7期公採タレントに合格して芸能界入り(デビュー年を1975年とする資料も多い)。デビュー作については『捜査班長』とする資料、『113捜査本部』とする資料などがあり、記録が揃っていない。
「ネスンジェンイ(ぶりっ子)」と呼ばれた新人時代[編集]
デビュー初期のあだ名は「내숭쟁이(ネスンジェンイ=猫かぶり、ぶりっ子)」。本人はこのあだ名が本当に嫌だったと語っている。
女優になってからは、それまでの門限生活の反動か、毎晩のようにダンスホールに通っていた時期がある。2013年にSBS『ヒーリングキャンプ』に出演した際には「ダンスホールは新世界だった」と告白。明け方に帰宅すると母が一晩中寝ずに待っていて、叱る代わりに泣いた。その姿を見て母の気持ちを理解し、通うのをやめたという。ちなみに結婚後もストレス解消のために夫に内緒で3〜4回こっそり行ったことがあると明かし、MCたちを爆笑させた。
1970〜80年代はテレビドラマが主戦場で、『朝鮮王朝五百年』シリーズでは定安王后、仁烈王后、明成王后など何人もの王族女性を演じている。映画にも『怒れる林檎』(1976年)をはじめ1980年代に何本か出演したが、本格的な映画女優としての評価はもう少し先の話になる。
「国民の母」と呼ばれるまで[編集]
彼女の世代の女優は、比較的若いうちから母親役に回されるのが当たり前だった。キム・ヘスクも1990年代には『ソウルの月』『わたしたちの天国』などで主人公の母を演じ、2000年代に入ると「母親役といえばキム・ヘスク」という地位を確立していく。
決定打となったのが、KBSの『秋の童話』(2000年)と『冬のソナタ』(2002年)だ。前者ではヒロインの実母キム・スニム、後者ではユジン(チェ・ジウ)の母を演じ、韓流ブームとともに日本を含むアジア中のお茶の間に「韓国ドラマのお母さん」として顔を知られることになった。2000年のKBS演技大賞では『秋の童話』で助演女優賞を受賞している。
さらに脚本家キム・スヒョン、ムン・ヨンナムの作品で常連の母親役となり、『拝啓、ご両親様』(2004年)、『バラ色の人生』(2005年)、『糟糠の妻クラブ』(2007年)、『人生は美しい』(2010年)と、週末ドラマ・連続ドラマの「母」を次々に担った。こうして「국민엄마」の呼び名が定着していったわけだ。
本人はこの呼び名について「温かくて好き。私も実際に母親で、誰かの娘だから」と語る一方、「その分責任も伴う」「母親役ばかりなので、少しでも前の演技に似ていないか自分で検閲してしまう」とプレッシャーも口にしている。「母親の演技も一つのジャンルだ」というのが彼女の持論である。
映画での転機[編集]
2000年代に入るとスクリーンでも存在感を増す。2002年のヒット作『家門の栄光』で映画に本格復帰し、2004年の『マイ・ブラザー』(原題:우리 형)ではウォンビンとシン・ハギュンの母を演じた。
2008年には21歳年下の男性と恋に落ちる主婦を演じた『祝!僕らの愛』(原題:경축! 우리 사랑)で映画初主演。同年の『無防備都市』ではスリ組織の女ボスという強烈な役で大鐘賞と釜日映画賞の助演女優賞をダブル受賞した。
そして2009年、『JSA』を見て以来ずっと一緒に仕事をしたいと願っていたパク・チャヌク監督の『渇き』に出演。ヒロインの姑ラ夫人を演じて青龍映画賞助演女優賞を獲得し、作品はカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。
2012年のチェ・ドンフン監督作『10人の泥棒たち』では、ベテラン女泥棒「チューインガム(씹던껌)」を演じた。もともと男性キャラとして書かれていた役を、監督が執筆途中で女性に変更したものだという。本人は約10か月かけて減量し、相手役のサイモン・ヤムの写真を浴室の壁に貼ってモチベーションを保ったというエピソードもある。作品は観客1,000万人超の大ヒットとなり、キム・ヘスクは大鐘賞助演女優賞を受賞。受賞スピーチでは「母親役ばかりやってきた私を、愛される素敵な女優にしてくださった監督に感謝します」と語った。
経歴[編集]
1970〜1980年代[編集]
- 1974年(資料により1975年):MBC第7期公採タレントとして芸能界入り。
- 1976年:映画『怒れる林檎』(原題:성난 능금)に出演。
- 1979〜1980年代前半:『最後の証人』(ソン・ジヘ役)、『百年の客』、『看羊録』、『第1共和国』(1981〜82年)、『花駕籠』(1982〜83年)などMBCドラマに出演。
- 1980年代:『朝鮮王朝五百年』シリーズで定安王后、仁烈王后、明成王后など王族女性を多数演じる。映画『愛する人よ』(1981年)、『情婦』(1982年)、『その闇に愛が』(1985年)、『雨降る永東橋』(1986年)などにも出演。
1990年代[編集]
- 『第3共和国』(パク・ジェヒ役)、『ソウルの月』(サングクの母)、『わたしたちの天国』、『淑姫』(オ・インシル役)、『三金時代』などに出演。
- 1999年:MBCの大ヒット時代劇『ホジュン』にハマンテク役で出演。同年『クイーン』ではチャンミの母を演じる。
2000年代[編集]
- 2000年:『秋の童話』でKBS演技大賞 助演女優賞。
- 2001年:『女人天下』に朴氏役で出演。
- 2002年:『冬のソナタ』でユジンの母を好演。映画『家門の栄光』でスクリーン本格復帰。
- 2004年:『オー!必勝 ポン・スニョン』『拝啓、ご両親様』でKBS演技大賞 助演女優賞。映画『マイ・ブラザー』で青龍映画賞助演女優賞にノミネート。
- 2005年:『バラ色の人生』でKBS演技大賞 最優秀演技賞(女優)。
- 2006年:『春のワルツ』、映画『ひまわり』(ヤン・ドクチャ役)。
- 2007年:『外科医ポン・ダルヒ』『糟糠の妻クラブ』に出演。日本映画批評家大賞の国際協力賞を受賞。
- 2008年:映画初主演作『祝!僕らの愛』が公開。『無防備都市』で大鐘賞・釜日映画賞の助演女優賞。
- 2009年:『渇き』で青龍映画賞・春史映画賞の助演女優賞。
2010年代[編集]
- 2010年:『人生は美しい』でコリアドラマアワード助演女優賞。国務総理表彰を受ける。映画『母の家』(原題:친정엄마)で母役。
- 2011年:『千日の約束』、映画『ママ』に出演。
- 2012年:『10人の泥棒たち』で初の1,000万人映画に出演。大鐘賞助演女優賞。
- 2013年:『君の声が聞こえる』、『王家の家族たち』(原題:왕가네 식구들)でイ・アングム役。映画『ソウォン/願い』に出演。
- 2014年:『ピノキオ』でパク・ロサ役。ローマ教皇フランシスコの訪韓にあたり広報大使を務める。
- 2015年:映画『暗殺』(特別出演)、『王の運命』(仁元王后役)。後者で大鐘賞助演女優賞。
- 2016年:映画『お嬢さん』で佐々木夫人役。『そう、そういうこと』でSBS演技大賞 最優秀演技賞。
- 2017年:『お父さんが変』、『サイムダン(師任堂)、色の日記』に出演。映画『再審』『犠牲復活者』『神と共に 第一章:罪と罰』(特別出演)。
- 2018年:映画『ハーストーリー』(原題:허스토리)に主演級で出演。ドラマ『ナインルーム』。
- 2019年:KBS週末ドラマ『世界で一番かわいい私の娘』(原題:세상에서 제일 예쁜 내 딸)で主演。映画『大物になる奴』(原題:크게 될 놈)。
2020年代[編集]
- 2020〜2021年:tvN『賢い医師生活』シリーズでアン・ジョンウォン(ユ・ヨンソク)の母チョン・ロサ役。『スタートアップ: 夢の扉』でチェ・ウォンドク役。
- 2021年:JTBC『グ・ギョンイ』に出演。韓国映画振興委員会の「韓国映画俳優200人」に選出。
- 2022年:MBC『明日』(オクファン役)、tvN『シュルプ』(大妃役)。
- 2023年:『悪鬼』『力の強い女カン・ナムスン』『マイ・デーモン』に出演。映画『3日の休暇』で主演。韓国ギャラップの「今年のテレビ俳優」で8位。
- 2023〜2024年:Netflix『京城クリーチャー』シーズン1・2でナウォル宅役。
- 2024年:Netflix『Mr.プランクトン』でオフン(オ・ジョンセ)の母ボム・ホジャ役。KBS『怪しい彼女』(12月18日放送開始)でオ・マルスン役。
- 2025年:Disney+『北極星』(チョン・ジヒョン、カン・ドンウォン主演。オ・ジョンセ、パク・ヘジュンらも出演)で韓国大統領チェ・ギョンシン役。10月、大韓民国大衆文化芸術賞で銀冠文化勲章を受章。
- 2026年:Netflix『ザ・ワンダフルズ』(原題:더 원더풀스)で主人公の祖母キム・ジョンボク役。
出演作品[編集]
テレビドラマ(主な作品)[編集]
| 年 | 作品名 | 放送局 | 役名 |
|---|---|---|---|
| 1981〜1982 | 第1共和国 | MBC | キム・ヘスク(김혜숙) |
| 1980年代 | 朝鮮王朝五百年(各シリーズ) | MBC | 定安王后、仁烈王后、明成王后 ほか |
| 1990年代 | ソウルの月 | MBC | サングクの母 |
| 1999〜2000 | ホジュン | MBC | ハマンテク |
| 2000 | 秋の童話 | KBS | キム・スニム |
| 2001 | 女人天下 | SBS | 朴氏 |
| 2002 | 冬のソナタ | KBS | ユジンの母 |
| 2002 | ロマンス | MBC | イ・ヨンスク |
| 2004 | オー!必勝 ポン・スニョン | KBS | パク・オクチャ |
| 2004 | 拝啓、ご両親様 | KBS | キム・オクファ |
| 2005 | バラ色の人生 | KBS | スニの実母 |
| 2006 | 春のワルツ | KBS | チョ・ヤンスン |
| 2006 | 噂のチル姫 | KBS | キョン・ミョンジャ |
| 2007 | 外科医ポン・ダルヒ | SBS | ヤン・ウンジャ |
| 2007 | 糟糠の妻クラブ | SBS | アン・ヤンスン |
| 2009 | カインとアベル | SBS | ナ・ヘジュ |
| 2010 | 人生は美しい | SBS | キム・ミンジェ |
| 2011 | 千日の約束 | SBS | カン・スジョン |
| 2013 | 君の声が聞こえる | SBS | オ・チュンシム |
| 2013 | 王家の家族たち | KBS | イ・アングム |
| 2014 | ホテルキング | MBC | ペク・ミニョ |
| 2014 | ピノキオ | SBS | パク・ロサ |
| 2016 | そう、そういうこと | SBS | ハン・ヘギョン |
| 2017 | サイムダン(師任堂)、色の日記 | SBS | キム・ジョンヒ |
| 2017 | 耳打ち(귓속말) | SBS | キム・スクヒ |
| 2017 | お父さんが変 | KBS | ナ・ヨンシル |
| 2018 | ナインルーム | tvN | チャン・ファサ |
| 2019 | バベル | TV CHOSUN | シン・ヒョンスク |
| 2019 | 世界で一番かわいい私の娘 | KBS | パク・ソンジャ(主演) |
| 2020〜2021 | 賢い医師生活(シーズン1・2) | tvN | チョン・ロサ |
| 2020 | スタートアップ: 夢の扉 | tvN | チェ・ウォンドク |
| 2021 | グ・ギョンイ | JTBC | ヨン・グクジャン |
| 2022 | 明日 | MBC | オクファン(主演) |
| 2022 | シュルプ | tvN | 大妃 |
| 2023 | 悪鬼 | SBS | ナ・ビョンヒ |
| 2023 | 力の強い女カン・ナムスン | JTBC | キル・ジュンガン(主演) |
| 2023 | マイ・デーモン | SBS | チュ・チョンスク |
| 2023〜2024 | 京城クリーチャー | Netflix | ナウォル宅 |
| 2024 | Mr.プランクトン | Netflix | ボム・ホジャ |
| 2024〜2025 | 怪しい彼女 | KBS | オ・マルスン(主演) |
| 2025 | 北極星 | Disney+ | チェ・ギョンシン(大統領) |
| 2026 | ザ・ワンダフルズ | Netflix | キム・ジョンボク |
映画(主な作品)[編集]
| 年 | 作品名 | 役名 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1976 | 怒れる林檎(성난 능금) | 映画初出演 | |
| 1981 | 愛する人よ(사랑하는 사람아) | ||
| 1982 | 情婦(정부) | ||
| 1986 | 雨降る永東橋(비내리는 영동교) | ||
| 2002 | 家門の栄光 | テソの母 | |
| 2003 | 菊花の香り〜世界でいちばん愛されたひと〜 | インハの母 | |
| 2004 | マイ・ブラザー(우리 형) | 母 | |
| 2006 | ひまわり(해바라기) | ヤン・ドクチャ | |
| 2008 | 無防備都市 | カン・マノク | 大鐘賞・釜日映画賞 助演女優賞 |
| 2008 | 祝!僕らの愛(경축! 우리 사랑) | ボンスン | 映画初主演 |
| 2009 | 渇き | ラ夫人 | 青龍映画賞 助演女優賞 |
| 2010 | 母の家(친정엄마) | 母 | |
| 2011 | ママ(마마) | オクチュ | |
| 2012 | 10人の泥棒たち | チューインガム | 大鐘賞 助演女優賞 |
| 2013 | ソウォン/願い(소원) | ジョンスク | |
| 2014 | 群盗 | トルムチの母 | 特別出演 |
| 2015 | 暗殺 | アネモネのマダム | 特別出演 |
| 2015 | 王の運命 | 仁元王后 | 大鐘賞 助演女優賞 |
| 2016 | お嬢さん | 佐々木夫人 | |
| 2016 | トンネル | 長官 キム・ヨンジャ | 特別出演 |
| 2017 | 再審(재심) | スニム | |
| 2017 | 犠牲復活者(희생부활자) | チェ・ミョンスク | |
| 2017 | 神と共に 第一章:罪と罰 | 焦江大王 | 特別出演 |
| 2018 | ハーストーリー(허스토리) | ペ・ジョンギル | |
| 2019 | 大物になる奴(크게 될 놈) | スノク | |
| 2022 | 外界+人 第1部(외계+인 1부) | 密本の老婆 | 特別出演 |
| 2023 | 3日の休暇(3일의 휴가) | パク・ボクチャ | 主演 |
| 2024 | 外界+人 第2部(외계+인 2부) | 密本の老婆 | 特別出演 |
| 2025 | しあわせな選択(어쩔수가없다) | オク・サンヨ | 特別出演 |
受賞歴[編集]
映画賞[編集]
- 2004年:第25回青龍映画賞 助演女優賞ノミネート(『マイ・ブラザー』)
- 2007年:第16回日本映画批評家大賞 国際協力賞
- 2008年:第45回大鐘賞 助演女優賞(『無防備都市』)
- 2008年:第17回釜日映画賞 助演女優賞(『無防備都市』)
- 2009年:第17回春史映画芸術賞 助演女優賞(『渇き』)
- 2009年:第30回青龍映画賞 助演女優賞(『渇き』)
- 2009年:第45回百想芸術大賞 映画部門 女性最優秀演技賞ノミネート(『祝!僕らの愛』)
- 2012年:第49回大鐘賞 助演女優賞(『10人の泥棒たち』)
- 2012年:第33回青龍映画賞 助演女優賞ノミネート(『10人の泥棒たち』)
- 2015年:第52回大鐘賞 助演女優賞(『王の運命』)
- 2018年:第55回大鐘賞 主演女優賞ノミネート(『ハーストーリー』)
放送賞[編集]
- 2000年:KBS演技大賞 助演女優賞(『秋の童話』)
- 2004年:KBS演技大賞 助演女優賞(『オー!必勝 ポン・スニョン』)
- 2005年:KBS演技大賞 最優秀演技賞 女性部門(『バラ色の人生』)
- 2008年:第2回コリアドラマアワード 審査員特別賞
- 2010年:第3回コリアドラマアワード 助演女優賞(『人生は美しい』)
- 2016年:SBS演技大賞 最優秀演技賞 連続ドラマ部門(『そう、そういうこと』)
- 2018年:第6回マリ・クレール アジアスターアワード 今年の女優賞
勲章・表彰[編集]
- 2010年:大韓民国 国務総理表彰
- 2025年:大韓民国大衆文化芸術賞 銀冠文化勲章(10月15日に受章者発表、同月23日にソウルの国立劇場で授与式)
人物・エピソード[編集]
「母親役もジャンル」という仕事観[編集]
インタビューでは一貫して「世の中のすべての母親を演じてみたい」と語っている。現実の母親にそれぞれの物語があるように、ドラマの母親も一人ひとり違う、というのがその理由。「母親役をやるには、根本的に温かく寛大な人間にならなければならない」とも話している。
自己採点は辛口で、ワーキングマザーとしての自分には100点満点中50点程度しかつけていない。長く働き続けたため娘たちが幼い頃は実母に育児を任せることが多く、今でもそれに罪悪感があるという。2008年に年下男性との恋愛映画に主演すると決めたときには、当時20代後半だった2人の娘に「お母さん、正気?」と笑われたそうだ。
憧れの監督に「自分から」たどり着く[編集]
映画のキャリアは「この監督とやりたい」という願いを叶えてきた歴史でもある。『JSA』を見てパク・チャヌク監督に憧れて『渇き』に出演し、その次はチェ・ドンフン監督と組みたいと願って『10人の泥棒たち』に出演した。ちなみに『渇き』の製作者アン・スヒョンはチェ・ドンフン監督の妻で、『10人の泥棒たち』の製作会社の代表でもある。縁はつながるものである。
『渇き』に続き、パク・チャヌク監督とは『お嬢さん』でも再タッグ。両作ともカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されている。2025年の『しあわせな選択』(原題:어쩔수가없다)にも特別出演しており、パク監督作品の常連といってよい。
「女オ・ダルス」になりたい[編集]
2017年のインタビューでは「私の夢は『女オ・ダルス』『女イ・ギョンヨン』」と発言。名脇役として膨大な数の作品に出続ける俳優たちのように、できる限り演技を続けたいという意味だ。2023年にも「演技は初恋のよう」「まだお腹が空いている(연기가 고프다)」と語り、デビュー約50年、出演作約150本を数えてもなお現役バリバリである。
その一方で、ユン・ヨジョンやナ・ムニのように道を切り開いてきた先輩たちを尊敬し、「年配の女優のための脚本がもっと書かれてほしい」とも訴えている。2024年のドラマ版『怪しい彼女』で、映画版でナ・ムニが演じた役を引き継いだ際には「ナ・ムニ先生の役だったので、とても心配した」と話した。
役への入り込み方[編集]
役作りは本人いわく「무식하게(がむしゃらに)」役に飛び込むタイプ。日本軍「慰安婦」被害者たちが日本政府を相手に起こした関釜裁判を描いた『ハーストーリー』では、息子の治療費のために裁判に加わる被害者ペ・ジョンギルを演じた。法廷シーンでは水も飲まずに撮影に臨み、撮影後はその悲しみからなかなか抜け出せず、演技人生で初めての経験に戸惑ったと語っている。旅に出てようやく立ち直ったという。
2017年の『犠牲復活者』では雨のシーンが連日続き「たぶん100トンは浴びた」とコメント。予告編を見て「自分があんなに怖い女だとは初めて知った」と笑っている。この作品は亡き母を思い、償いの気持ちで撮ったものだと明かしている。
現場での評判[編集]
後輩俳優からの慕われぶりは有名。2013年の『ヒーリングキャンプ』出演時には、『マイ・ブラザー』で息子役を演じたウォンビンが「会うたびに『ご飯食べた?』『体に気をつけてる?』と聞いてくれる。『マイ・ブラザー』以来、僕に何かあると真っ先に心配してくれる母親のような先生」というメッセージを寄せた。同じ回にはユ・アイン、チェ・ダニエルからもメッセージが届いている。
キム・レウォンとは3作品で共演しており、撮影の外でも「お母さん」「息子」と呼び合う仲。『Mr.プランクトン』のホン・ジョンチャン監督は「現場で権威意識なく一人の俳優として最善を尽くしていた」「夏の撮影で韓服を着ても不満ひとつ言わず、スタッフまで気遣っていた」と証言している。
素顔は「家ごもり派」[編集]
趣味はずばり「방콕(バンコク)」。韓国語で「部屋(방)にこもる(콕)」を意味する言葉遊びで、家でゴロゴロするのが一番好きなのだという。ゴルフをやってみたこともあるが、演技以外に趣味がないと本人は語る。特技はピアノ。運動はせず、好きなものを食べて過ごすのが元気の秘訣らしい。体力については「両親のおかげ」と話している。
余談[編集]
- 本貫(家系の出自)は金海金氏とされる。漢字表記「金海淑」の「海淑」は訓読みで「바다 해 맑을 숙(海の海、清らかな淑)」となる。
- 韓国のネット掲示板DCインサイドでは、「国民の母」に代表される「국민○○」という呼び名をネタにした「국민드립(国民ネタ)」の元祖格として彼女が冗談めかして扱われている、という話がある。
- 2005年には『韓流スターたちの母 キム・ヘスク物語』という本を出したとされる。
- 2014年のローマ教皇フランシスコ訪韓の際には、カトリック信者として広報大使を務めた。
- 1980年代には製薬会社のCMに出演しており、2005年には農心のインスタント麺のCMにも登場したとされる。
- 『10人の泥棒たち』のヒットで「観客1,000万人映画」と「カンヌ国際映画祭コンペ部門出品作(『渇き』)」の両方に出演した俳優となり、2012年の報道ではソン・ガンホ、イ・ジョンジェに続いて女優では初めてこの仲間入りをしたと紹介された。
- 『賢い医師生活』で息子アン・ジョンウォンの「出家(神父になる)問題」に振り回される母チョン・ロサは、シリーズ屈指の名脇役として人気を集めた。シーズン2では物忘れが増えて認知症を疑われる展開もあり、視聴者をハラハラさせた。
外部リンク[編集]
- 所属事務所:준앤아이(ジュン・アンド・アイ)
