マンスリー彼氏
월간남친 / Boyfriend on Demand

主演のジス(2025年1月)
ジャンル ロマンティック・コメディ / ファンタジー
放送期間 2026年3月6日(全話一挙配信)
話数 全10話
放送国家 韓国
言語 韓国語
配信 Netflix(世界独占配信)
制作
演出 キム・ジョンシク
制作 WhyNot Media、バラムピクチャーズ、カカオエンターテインメント
脚本 ナムグン・ドヨン
音楽 ケミ(Gaemi)
出演者 ジス(BLACKPINK)、ソ・イングク、ソ・ガンジュン、コン・ミンジョン
その他
原作 なし(オリジナル脚本)

概要[編集]

『マンスリー彼氏』(原題:월간남친〈月刊男親〉、英題:Boyfriend on Demand)は、2026年3月6日からNetflixで世界独占配信されている全10話の韓国ドラマ。仕事に疲れ切ったウェブトゥーンのプロデューサーが、仮想空間で「理想の彼氏」と月額制でデートできるサービスに登録したことから、仮想の恋と現実の恋が入り混じっていくロマンティック・コメディである。

主演はBLACKPINKのジスと俳優のソ・イングクで、二人の初共演作として配信前から注目を集めた。演出は『酒飲みな都会の女たち』シリーズ(2021〜2023年)を手がけたキム・ジョンシク、脚本はナムグン・ドヨン。もともとは地上波MBC向けに企画されたが、2025年2月にNetflixオリジナルとしての制作が正式発表された。

仮想空間の「彼氏」役には、ソ・ガンジュン、イ・スヒョク、オン・ソンウ、イ・ジェウク、イ・ヒョヌク、キム・ヨンデ、イ・サンイ、ジェイ・パーク(本人役)など人気俳優・歌手が次々と登場し、毎回シチュエーションの違う「彼氏」とのデートが描かれる“オムニバス風”の構成が売りになっている。配信初週にNetflixの非英語シリーズ・グローバルTOP10で4位に入り、2週目には1位を記録した。韓国ドラマ話題性ランキングでも配信直後に1位を獲得したと報じられている。2026年上半期のNetflixオリジナル韓国ドラマでは累積視聴回数1130万回を記録し、上位に食い込んだ。

あらすじ[編集]

ウェブトゥーン制作会社でPD(プロデューサー)として働くソ・ミレは、担当作家の締め切りとランキング争いに振り回され、恋愛のことを考える余裕もないまま心身ともに疲れ果てていた。社内では、無愛想で口の悪い同僚PDパク・ギョンナムとは犬猿の仲である。

あるとき、ミレは担当作家ユン・ソンの作品世界を使った仮想恋愛サービス「マンスリー彼氏」のモニター体験を仕事として引き受けることになる。仮想空間では、自分の好みに合わせて設計された彼氏たちとデートができ、1人のキャラクターとのデートは50時間までという決まりがあった。

最初の仮想空間で出会った財閥3世の本部長チェ・シウの助言を作品づくりに生かしたところ、担当作品がランキング1位を獲得。次の仮想空間では大学剣道部の先輩ソ・ウノと甘い時間を過ごすが、現実では元カレ・セジュンの結婚式の招待状が届き、ミレは劣等感に苛まれる。1か月後、ミレは自腹で高額プランに登録してウノと再会するが、ウノの言動が利用者を喜ばせるための「演出」だと知って解約を考える。

そこでミレは、利用者が自分で設定できる「カスタム彼氏」を作る。ところが完成した901人目の彼氏ク・ヨンイルの顔は、なぜか現実の同僚パク・ギョンナムにそっくりだった。仮想のヨンイルと現実のギョンナム、二人の「同じ顔の男」の間で、ミレの気持ちは揺れ動いていく。

物語の流れ[編集]

序盤(第1〜4話):モニター体験[編集]

仕事として「マンスリー彼氏」を体験し始めたミレが、財閥御曹司チェ・シウ、剣道部の先輩ソ・ウノといった王道ロマンスの相手役と次々にデートしていく。各話で舞台・職業・ジャンルががらりと変わり、韓国ドラマの定番シチュエーションをパロディ的になぞる作りになっている。

中盤(第5〜8話):カスタム彼氏とギョンナム[編集]

仮想の恋に虚しさを覚えたミレがカスタム彼氏ク・ヨンイルを作ったことで、物語は「仮想の彼氏」と「現実の同僚」の二軸に移る。釜山のコミックフェス出張の夜、ミレがヨンイルの話をしながら飲んでいると、そこに現れたのはギョンナム本人だった。ギョンナムは、かつてミレが会議中に紙で折っていたバラをきっかけに彼女を意識するようになったと明かし、ミレも「彼氏がいる」というのは嘘だったと打ち明ける。その後ギョンナムは積極的にアプローチし、忘年会の帰り道で二人はキスを交わす。

終盤(第9〜10話):仮想と現実の決着[編集]

交際を始めた二人だったが、担当作家ユン・ソンの新キャラクターが「マンスリー彼氏」に似ていると炎上騒ぎが起こる。さらにギョンナムは、ミレの家で彼女が書いたサービスのレビューと、ヨンイルからの動画メッセージを見つけてしまい、ミレになりすましてヨンイルと対面する。最終話では、ギョンナムが「マンスリー彼氏」の存在を知って自分の気持ちが分からなくなったと告白し、二人はすれ違う。しかしチーム長がカスタム彼氏を「愛の真似事」と評するのを聞いたギョンナムは改めて想いを伝え、ミレもヨンイルのもとを訪れて、心が傾く現実の恋を選ぶと告げて別れを告げる。

登場人物[編集]

現実の人物[編集]

  • ジス:ソ・ミレ
    本作の主人公。ウェブトゥーン制作会社のPD。仕事中毒で恋愛から遠ざかっていたが、「マンスリー彼氏」のモニターを務めることになる。
  • ソ・イングク:パク・ギョンナム/ク・ヨンイル
    ミレの同僚PD。無愛想だが繊細な一面を持つ。仮想空間ではミレが作ったカスタム彼氏ク・ヨンイルとして、同じ顔の別人を一人二役で演じる。
  • コン・ミンジョン:ユン・ソン
    ミレが担当するウェブトゥーン作家。彼女の作品世界が「マンスリー彼氏」の舞台に使われている。
  • ハヨン:イ・ジヨン(ミレの親友)
  • ユ・ソンホ:ファニ(ギョンナムが担当する作家)
  • イ・スミン:ユ・ソヨン(ミレの友人)
  • キム・ソンチョル:キム・セジュン(ミレの元カレ)
  • チョ・ハンチョル:ファン・ビョンハク
  • イ・ハクジュ:ミン・ジュニョン
  • ハン・ガウル:ソン・ウンジュ
  • ユ・インナ:デートマネージャー

仮想空間の「彼氏」たち[編集]

  • イ・スヒョク:チェ・シウ(財閥3世の本部長。ユン・ソンの作品の主人公)
  • ソ・ガンジュン:ソ・ウノ(大学剣道部の先輩)
  • オン・ソンウ:ペ・ヒョヌ(国家情報院の秘密エージェント)
  • イ・ジェウク:医師の先輩
  • イ・ヒョヌク:法曹界のエリート(判事・検事として描かれる)
  • キム・ヨンデ:朝鮮時代の刺客
  • イ・サンイ:消防士
  • ジェイ・パーク:本人役
  • このほか、チェ・シウォン、ナム・ウヒョンらが特別出演している。

制作[編集]

  • 2024年8月、ジスに主演のオファーが届いていることが報じられ、同年9月にはソ・イングクの男性主人公起用が伝えられた。
  • 2025年2月、ジスとソ・イングクがフィリピン・セブ島で撮影中であることが報じられ、同月Netflixが出演と配信プラットフォームの変更(MBC→Netflix)を正式発表した。
  • 2025年中にコン・ミンジョン(出産後初の出演作)、キム・アヨン、パク・ヘリン、ハヨン、ハン・ガウルらの出演が決まり、仮想彼氏役の俳優も段階的に発表された。
  • 2026年1月、Netflixの2026年第1四半期の韓国作品ラインナップに入り、2月にティザーポスターと予告編が公開された。2月26日にはソウル・東大門のJWマリオットホテルで制作発表会が開かれた。
  • 演出のキム・ジョンシクは「視聴者が一度登録したら解約したくなくなるような、装置の開発者のつもりで作った」と語り、仮想空間の美術・CG・音楽にこだわったと説明している。エピソードごとにミレの職業や舞台、演技のトーンを変え、ジスの新しい顔を見せる狙いがあったという。

音楽[編集]

劇伴はケミ(Gaemi)が担当。挿入歌には以下のアーティストが参加している。

  • ドヨン(NCT):入隊直前の2025年12月にレコーディングした温かいバラード。ジスとドヨンは2017〜2018年にSBS『人気歌謡』のMCを一緒に務めた間柄で、ファンの間では「ジンジド」の愛称で知られる。
  • チェ・イェナ:アニメ風の楽曲。
  • fromis_9:爽やかなサウンドの楽曲。

視聴成績[編集]

期間 指標 内容
配信初週(2026年3月6日〜8日) Netflix グローバルTOP10(非英語シリーズ) 4位・視聴時間2560万時間・視聴数260万・34か国でTOP10入り
配信2週目 同上 1位・47か国でTOP10入り
2026年3月15日時点 累計 視聴数480万・視聴時間4780万時間

評価[編集]

評価は賛否が分かれた。海外ではRotten Tomatoesで批評家支持率71%(7件)を記録し、Deciderが「Stream It(見るべし)」と推薦、The Economic Timesも主演二人のケミストリーと仮想恋愛の設定を高く評価した。一方で、South China Morning Postは「あまりに王道すぎる」として5点満点中2.5点、India Todayは「俳優は魅力的だが筋書きは予想どおり」として3点を付け、TIMEも「デジタル没入と人間関係というテーマを掘り下げきれず、安全策を取った」と評した。

韓国メディアでは、演出・映像美・音楽が評価される一方、主演ジスの演技については「停滞している」「物足りない」といった厳しい声も目立った。スポーツ京郷は国内外の視聴者レビューサイトでも主演の演技への批判が見られると報じている。ジス本人は制作発表会で、過去作で受けた演技への批判を意識しつつ「今回は本当に一生懸命やった」と語っていた。一方で、第3話に登場したソ・ガンジュンの「ウノ先輩」はひときわ好評で、韓国で行われた仮想彼氏の人気投票でも1位になったと伝えられている。

受賞・ノミネート[編集]

年 賞 部門 対象 結果
2026年 Asia Star Entertainer Awards ファン・チョイス・カップル賞 ソ・イングク、ジス ノミネート
2026年 SEC Awards 最優秀アジアシリーズ 本作 受賞
2026年 SEC Awards アジアシリーズ演技賞 ジス 受賞

評価とバズ[編集]

配信開始週には韓国ドラマ話題性調査で1位を獲得し、「BLACKPINKメンバーの主演作」という話題性も相まって初動は好調だった。一方で2026年上半期のNetflixオリジナル韓国ドラマ全体が「大ヒット不在」と評される中、本作は「素材のユニークさで存在感を残した作品」という位置づけで語られることが多い。K-POPアイドルの演技進出に対する視線が年々厳しくなる中、ジスの演技は国内では厳しめ、海外では比較的好意的と、受け止め方に差が出た。

中国では正式配信されていないにもかかわらず、レビューサイト「豆瓣(Douban)」に評点が付いたことから、違法視聴の広がりが指摘された。2026年3月17日には誠信女子大学のソ・ギョンドク教授が中国の海賊版サイトでの違法流通を公に批判し、当局に対応を求めている。

余談[編集]

  • 原題の「월간남친(月刊男親)」は「月刊誌」をもじったもので、「月ごとに届く彼氏」というサブスク型の設定をそのままタイトルにしている。
  • ミレの職業がウェブトゥーンPDであるため、作中には連載ランキング・締め切り・作家との打ち合わせなど、韓国のウェブトゥーン業界の舞台裏が細かく描かれる。
  • バーチャル恋愛をサブスクで購入するという設定は、AI恋人アプリやメタバース恋愛が現実のサービスとして登場しつつある時代背景と重なり、「笑えない近未来」として語られることもある。
  • オン・ソンウはかつてWanna Oneのメンバーとして活動しており、ジスとは同世代のアイドル出身者同士の共演となった。
  • ジスにとっては『スノードロップ』(2021年)に続く本格的なドラマ主演作。ソ・イングクは『応答せよ1997』(2012年)でブレイクした歌手出身の俳優で、近年はロマンス路線での主演が続いている。
  • 演出のキム・ジョンシクが撮影現場で全シーンを俳優と一緒に練り上げたことについて、ソ・イングクは「感情をうまく引き出してくれる監督で、また一緒に仕事がしたい」とコメントしている。

関連項目[編集]

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