| イ・ヒョヌク 이현욱 / Lee Hyun-wook | |
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![]() イ・ヒョヌク(2021年6月。出典:Wikimedia Commons「이현욱(Lee Hyun Wook).png」、作者:VGT TV - Giải Trí、CC BY 3.0) | |
| 誕生日 | 1985年6月17日 |
| 年齢 | 41歳 |
| 出身地 | 大韓民国 京畿道 利川市 |
| 国籍 | 大韓民国 |
| 学歴 | 安養芸術高等学校 演劇映画科、韓国芸術総合学校 演劇院 演技科 |
| ジャンル | 映画・テレビドラマ・配信ドラマ・舞台 |
| 活動期間 | 2000年代 - |
| 身長 / 体重 | 180 cm / ― kg |
| 血液型 | O型 |
| 事務所 | ギルストーリーENT(2024年5月 - ) |
| 代表作 | 『他人は地獄だ』(ユ・ギヒョク役)、『マイン』(ハン・ジヨン役)、『ブラックの花嫁』(イ・ヒョンジュ役)、『盗賊:刀の音』(イ・グァンイル役)、『元敬』(イ・バンウォン役)、『ゴールドランド』(イ・ドギョン役) |
| ファンクラブ | デイリーウク(ファンダム名) |
| 関連活動 | 舞台『トゥルー・ウエスト』『オールド・ウィキッド・ソング』『プライド』ほか |
| あだ名 | 国民のクズ(『マイン』放送時の愛称的な呼び名) |
| その他 | 第58回百想芸術大賞 テレビ部門助演男優賞ノミネート(『マイン』) |
| リンク | Instagram:wook0617 |
概要[編集]
イ・ヒョヌク(이현욱、Lee Hyun-wook、1985年6月17日 - )とは、韓国の俳優である。『他人は地獄だ』の不気味な住人、『マイン』の財閥の次男ハン・ジヨンで「笑顔が一番怖い男」として名を上げ、2025年の時代劇『元敬』では太宗イ・バンウォンを演じた。
詳細[編集]
祖母がこっそり通わせた演技学院[編集]
1985年6月17日、京畿道利川(イチョン)市に生まれる。演技に興味を持ったのは中学1年のとき。母親の知人の息子がテレビ番組に端役で出たと聞き、「自分もやってみたい」という好奇心から演技学院の門を叩いた。ところが両親は大反対。そこで助け舟を出したのが祖母で、両親に内緒で学院に通わせてくれたという。本人は「芸術高校に進学する」という約束を条件に通い続け、その約束どおり安養芸術高等学校の演劇映画科に進学した。いわば“おばあちゃんが育てた俳優”である。
韓国芸術総合学校から短編映画・舞台へ[編集]
高校卒業後は韓国の名門・韓国芸術総合学校の演劇院演技科に進み、在学中から短編映画や独立映画に出演。2008年の『The Camel(s)』、2010年の主演作『가시심장(英題:Thorn Hearted)』などインディーズ作品でキャリアを積んだ。転機になったのが短編映画(英題『The Out Boxer』)で、2012年の第10回アジアナ国際短編映画祭で「短編の顔賞」を受賞。翌2013年には同映画祭の競争部門で特別審査委員まで務めている。兵役は警察庁の義務警察として服務し、満期除隊した。
遅咲きのブレイク[編集]
商業映画デビューは2014年の『The Target』(チョ・サンウ役)、テレビは同年のSBS『スリー・デイズ』で、いずれも30歳目前のこと。その後もしばらくは脇役と舞台が中心で、本格的に顔と名前が一致するようになったのは2019年のOCN『他人は地獄だ』から。2021年の『マイン』でついに韓国ドラマファンのお茶の間の“憎まれ役”として大ブレイクし、2025年の『元敬』で時代劇の王様役、2026年には『ゴールドランド』『文武』と大作が続く、典型的な「遅咲き実力派」のルートをたどっている。
舞台俳優としての顔[編集]
映像で売れる前のイ・ヒョヌクを支えていたのは舞台である。2015年の『トゥルー・ウエスト』とその再演『トゥルー・ウエスト リターンズ』(2016年)では、兄と衝突する弟オースティン役で主演。2016年の『オールド・ウィキッド・ソング』ではピアニストのスティーヴン役を演じ、この2作で2016年のステージトーク観客選択アワード新人俳優賞を受賞した。
さらに『柔道少年』(2017年)、強迫性障害の患者たちが集まるコメディ『トクトク』(2018〜2019年)のボブ役、時代を越えた同性愛者たちの物語『プライド』(2019年)のオリバー役など、毎年のように大学路の舞台に立っていた。人物の内側に溜まった感情を、表情を大きく動かさずににじませる演技スタイルは、この舞台時代に磨かれたものとされる。
主な出演作と役柄[編集]
『他人は地獄だ』(2019年)[編集]
OCNのドラマティック・シネマ枠で2019年8月31日〜10月6日に放送された全10話のスリラー。原作はウェブトゥーンの他人は地獄だで、主演はイム・シワンとイ・ドンウク。イ・ヒョヌクは考試院「エデン考試院」の住人ユ・ギヒョクを演じた。いつもにこやかで感じの良い隣人なのに、どこか得体が知れない人物で、本人は「平凡さがかえって怖い」方向で役を作ったと語っている。第1回OCNアワードでは能力賞にノミネート。除隊後初めてのテレビ出演作でもあった。
『マイン』(2021年)[編集]
tvNの土日ドラマ(2021年5月8日〜6月27日、全16話)。財閥・ヒョウォングループを舞台にした女性たちのミステリーで、主演はキム・ソヒョンとイ・ボヨン。イ・ヒョヌクはヒョウォン家の次男で、ソ・ヒスの夫ハン・ジヨンを演じた。表向きは穏やかで優しい夫だが、物語が進むにつれて嘘と本性が次々に露わになる二面性の役。普段どおりの表情のまま本性を見せる芝居が「自然すぎて怖い」と話題になり、視聴者から「国民のクズ(국민 쓰레기)」と呼ばれるほどの憎まれ役となった。最終回は全国平均10.512%(ニールセン・コリア)を記録し、本人も第58回百想芸術大賞テレビ部門助演男優賞にノミネートされた。
『ブラックの花嫁』(2022年)[編集]
Netflixオリジナル。上流階級の再婚をあっせんする結婚情報会社を舞台にした愛憎劇で、イ・ヒョヌクは富裕層の男性イ・ヒョンジュ役。悪役のイメージが強かった彼にとっては比較的柔らかな印象の役どころで、安定感のある演技が評価された。『マイン』の撮影終了直後、2021年7月末から撮影に入った作品である。
『盗賊:刀の音』(2023年)[編集]
Netflixオリジナルの時代アクション。1920年代の間島(カンド)を舞台に、キム・ナムギル演じる主人公らと土地をめぐる争いを描いた作品で、イ・ヒョヌクはイ・グァンイル役を演じた。
『元敬』(2025年)[編集]
tvNとTVINGで2025年1月から放送・配信された時代劇(tvN版全12話、TVING版全14話)。朝鮮第3代王・太宗の妃、元敬王后(チャ・ジュヨン)を主人公に、即位後の政治と夫婦関係を描く。イ・ヒョヌクは夫イ・バンウォン(太宗)を演じ、これが本人初の時代劇となった。若き日から老年の上王までを一人で演じ分け、妻への愛憎入り混じった感情を表現したと好評を得た。太上王(イ・ソンゲ)役でイ・ソンミンが特別出演している。視聴率は初回が全国4.9%で、第4話・第10話で全国平均5.6%(瞬間最高7.0%)を記録し、同時間帯1位となった。日本ではABEMAが全24話の完全ノーカット版を配信している。
『ゴールドランド』(2026年)[編集]
Disney+オリジナルシリーズで、2026年4月29日から全10話が配信。監督は『捜査班長 1958』のキム・ソンフン、脚本は映画『オールド・ボーイ』のファン・ジョユン、共同制作はスタジオドラゴン。地方出身のキム・ヒジュ(パク・ボヨン)が、密輸組織の金塊を偶然手にしてしまうクライム・サスペンスで、イ・ヒョヌクはヒジュの恋人で副操縦士のイ・ドギョンを演じた。ヒジュを意図せず密輸事件に引き込む張本人であり、「本当に彼女を愛しているのか、利用しているのか」が最後まで読めない役どころ。本人は「金塊を前にしてむき出しになる欲望」を見せる役だと説明している。
『文武』(2026年放送予定)[編集]
KBS第2テレビの大河ドラマで、2026年11月の放送開始予定(全28部作)。制作はキーイーストとモンスターユニオン、制作費は約300億ウォンとされ、大規模な戦闘シーンのためモンゴルでロケを行った。新羅が高句麗・百済、さらに唐を退けて三国統一を果たすまでを描き、イ・ヒョヌクは主人公の新羅第30代王・文武王(金法敏)を演じる。父・金春秋をキム・ガンウ、伯父・金庾信をパク・ソンウン、高句麗の淵蓋蘇文をチャン・ヒョクが演じるなど、重厚なキャスト陣の中心に立つ。制作陣は文武王を「しなっても決して折れない」人物と表現している。
その他の作品[編集]
- テレビ:『スリー・デイズ』(2014年、SBS、キム・ドジンの右腕役)、『愛だけしたい』(2014年、SBS、チェ・ユビン役)、『ミセス・コップ2』(2016年、SBS)、ウェブドラマ『FAKE』(2017年、キム・グンホとキム・グンベの兄弟1人2役)、『ペガサス市場』(2019年、tvN、第10話ゲスト)、『模範刑事』(2020年、JTBC、パク・ゴンホ役/第1〜4話)、『サーチ』(2020年、OCN、イ・ジュンソン役)、『先輩、その口紅塗らないで』(2021年、JTBC、イ・ジェシン役)、『シャーク:ザ・ストーム』(TVING、ヒョン・ウヨン役)、『マンスリー彼氏』(2026年、Netflix、検事役で特別出演)
- 映画:『The Camel(s)』(2008年)、『가시심장(Thorn Hearted)』(2010年)、『The Target』(2014年)、『No Tomorrow』(2016年)、『シークレット・ズー』(2020年、カメオ)、『#生きている』(2020年、ユ・アイン・パク・シネ主演、イ・サンチョル役)、『シャーク:ザ・ビギニング』(2021年、カメオ)、『警官の血』(2022年、キム・ジョンギュン役)、『設計者』(2024年、ウォルチョン役)
演技スタイルと評価[編集]
イ・ヒョヌクの代名詞は「普通の顔のまま怖い」演技である。『他人は地獄だ』のユ・ギヒョクも『マイン』のハン・ジヨンも、大声で怒鳴ったり目をむいたりするタイプの悪役ではない。穏やかな笑顔や丁寧な口調を崩さないまま、ふとした間や視線で底知れなさを伝えるのが持ち味で、視聴者は「この人、何を考えているのか分からない」という不安に引き込まれていく。
その一方で、『サーチ』では正義感のある軍人イ・ジュンソン、『先輩、その口紅塗らないで』では恋人の前でだけ別の顔を見せる冷徹な男、『元敬』では野心と悲哀を抱えた王と、役の幅は年々広がっている。日本のレビューでも『元敬』のイ・バンウォンについて、静けさの中に隠された憤怒や悲哀、野心といった感情を見事に表現していると評された。
本人は作品選びについて、ジャンルよりも「演技として興味が持てるか」「挑戦しがいがあるか」を基準にしたいと語っており、コメディや日常的なヒューマンドラマにも挑戦したいという意欲も見せている。
本人の発言とSNS[編集]
「国民のクズ」への本音[編集]
『マイン』終了後の2021年7月のインタビューでは、視聴者からの「国民のクズ」という呼び名について、役としての目標は果たせたと満足感を示しつつ、ドラマが終わってもそう呼ばれ続けることには冗談めかして戸惑いを見せた。「自分がハン・ジヨンだったら?」という質問には、表舞台から去って自分の人生を探しに行っただろうと答えている。また、死で退場する役が続いていることについては、ハッピーエンドへの憧れはあるものの、物語に必要なら死も悪くないと話した。
Instagramでの自虐ユーモア[編集]
本人のInstagram(wook0617)は、悪役のイメージとは真逆のゆるさで知られる。『マイン』放送中には、悪評が多いから長生きしそうだと冗談を言いつつ「欠点は母からの連絡が極端に減ったこと」とこぼし、「母さん、僕を捨てないで」と書き添えた投稿が話題に。劇中で頬を打たれるシーンを公開した際には「僕がテクノダンスを踊るから、怒りを鎮めて」と呼びかけ、視聴者の怒りを笑いに変えてみせた。こうした投稿は韓国メディアでも「ドラマの悪役とは違う素顔」として紹介された。
2026年のインタビュー[編集]
『GQ Korea』2026年7月号のインタビューでは、『文武』について、当初は負担が大きく出演を一度断ったものの、制作陣から従来の時代劇の枠を超えた新しい色を見せたいと聞いて出演を決めたと明かした。『ゴールドランド』は「難しい宿題のようだった」と振り返り、自分でも予想していなかった表情や感情に出会えたことで俳優として成長できたと語っている。不安については「消すより、抱えたまま進むタイプ」だとし、生きる楽しさと演じる楽しさを長く味わいたいと話した。次の映画出演作として『夢遊桃源図』も伝えられている。
炎上とバズ[編集]
- 『マイン』放送中は、ハン・ジヨンの言動に怒った視聴者からの非難がSNSにあふれた。本人がInstagramで自虐ネタを連発して火消しに回ったことで、逆に「中の人は面白い」と好感度が上がるという珍しい現象が起きた。
- 『元敬』はTVING版が青少年観覧不可、tvN版が15歳以上観覧可という二本立てで制作され、第1〜2話の公開直後から一部シーンの演出や露出をめぐって論争が起きた。制作陣は、契約前に出演者へ青少年観覧不可版の存在を説明しており、場面ごとに俳優・事務所と協議したと説明している。第7話以降は両方の版とも15歳以上観覧可に切り替わった。韓国メディアでは「作品自体は完成度が高いのに論争が話題を覆ってしまった」と惜しむ声も出た。
余談[編集]
- 演技を始めるきっかけを作った祖母の存在は、本人が繰り返し語っているエピソード。両親の反対を押し切ってくれた祖母がいなければ、俳優イ・ヒョヌクは誕生しなかったかもしれない。
- 俳優のイ・ドンフィとは親しい友人として知られる。
- お笑いタレントのパク・ナレとは安養芸術高校の同期とされ、パク・ナレはテレビで彼について「見た目は普通なのに、少し変わっている」といった趣旨の話をしている。
- 所属事務所は2018年にマネジメントエアと契約し、2024年5月にギルストーリーENTと専属契約を結んだ。
- 『マイン』で共演したイ・ボヨンからは集中力と表現力を、キム・ソヒョンからは精神面で多くを学んだと語っている。
- 『シャーク』シリーズでは映画版(2021年)にカメオ出演したヒョン・ウヨン役を、ドラマ版『シャーク:ザ・ストーム』でも引き続き演じている。
外部リンク[編集]
- Instagram:wook0617
