| パコパコママ pacopacomama | |
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![]() わいせつ電磁的記録をめぐる法制度を所管する法務省の庁舎(東京都千代田区霞が関)。サイトとは無関係の参考画像(出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY-SA 4.0) | |
![]() 警察庁などが入る中央合同庁舎第2号館(2009年撮影)。サイトとは無関係の参考画像(出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY-SA 3.0) | |
| サイト名 | パコパコママ |
| 言語 | 日本語 |
| タイプ | 成人向け動画配信サイト |
| 種類 | 会員制・有料 |
| 創設 | 2000年代(正確な時期は不明) |
| 創設者 | 不明 |
| 運営者 | 非公表(カリビアンコムなどと同系列の海外法人とされる) |
| 収益 | 非公表 |
| 営利性 | 営利 |
| 登録 | 必要(有料会員制) |
| ユーザー数 | 非公表 |
| 別名 | pacopacomama |
概要[編集]
パコパコママとは、人妻・熟女ジャンルに特化した日本向けの成人向け動画配信サイトである。海外にサーバーを置き、日本では違法となりうる無修正動画を会員制で配信するブランドとして知られ、カリビアンコムや一本道などと同じ運営グループに属すると広く言われている。
詳細[編集]
どんなサイトか[編集]
パコパコママは、いわゆる「海外無修正サイト」の一つである。日本語で運営され、利用者のほとんどが日本国内にいると見られる一方、運営主体やサーバーは日本の外にあるとされる。このため、日本のアダルトビデオ業界の自主規制(モザイク処理)とは別の世界で動いている点が最大の特徴である。
ジャンルとしては、タイトルからも分かるように「ママ」、つまり人妻・熟女層を前面に出したブランドである。同系列とされるサイト群は、若い女性を前面に出す天然むすめ、総合系のカリビアンコム、一本道、HEYZOなど、ブランドごとに年齢層や作風を分けて展開していると言われており、パコパコママはその中で「大人の女性」枠を受け持つ立ち位置と見られている。
名称の由来[編集]
「パコパコ」は日本語の俗語的な擬音語で、それに「ママ」を組み合わせた、かなり直球なネーミングである。英字表記は「pacopacomama」で、海外のファンや掲示板ではこの英字表記で呼ばれることも多い。ポップで覚えやすい語感を狙ったと思われる名前で、ブランド名だけで何のジャンルか一発で分かる、ある意味ではマーケティング的に非常に分かりやすい命名である。
なお、名称について運営側が由来を公式に説明した資料は確認できない。上記はあくまで語感からの一般的な解釈である。
開設時期[編集]
開設時期は公式に明らかにされていない。インターネット上のファン情報などでは2000年代半ばから後半にかけて登場したブランドとされることが多いが、一次資料での裏付けは取れていない。少なくとも、2000年代後半から2010年代にかけて、海外無修正サイトの「熟女系の代表格」として名前が挙がることが多かったのは確かである。
運営とされる企業グループ[編集]
系列サイト群[編集]
パコパコママは、カリビアンコム、一本道、HEYZO、天然むすめなどと同じグループのサイトであると、ネット上のレビューサイトや利用者の間で広く認識されている。共通の会員システムや似通ったサイト構成、決済まわりの仕組みが共通していることなどが、その根拠として挙げられることが多い。
ただし、サイト自身が「どの会社が運営しているか」を日本語で明確に公表しているわけではなく、グループ全体の資本関係や経営陣について、日本の報道で体系的に解明されたことはない。そのため本記事でも「同系列とされる」という表現にとどめる。
米国の関連法人[編集]
同系列サイト群のサポート業務などに関わっているとされるのが、アメリカ合衆国カリフォルニア州に所在する「DTI SERVICES, INC.」という法人である。同社のウェブサイトでは、インターネットサービス事業者やデータセンター向けに、ホスティング支援、ソフトウェア支援、電話サポート、監視業務、技術支援などを24時間体制で提供すると説明している。
一方で、同社のサイト上には個別の成人向けサイト名の一覧は掲げられておらず、パコパコママとの関係を同社が公式に明言しているわけではない。利用者の間では「カード明細やサポート窓口から同社の名前が出てくる」といった話が語られるが、本記事では運営との関係を断定しない。
東京熱など他系統との違い[編集]
海外無修正サイトには、同じく有名な東京熱や金8天国のように、別系統とされるブランドも存在する。利用者の間では、作風やサイトの仕組みの違いから「DTI系」「それ以外」といった大まかな括りで語られることがあり、パコパコママは前者の代表的ブランドの一つとして扱われるのが一般的である。
熟女ジャンルとパコパコママ[編集]
日本のAV市場における熟女ジャンル[編集]
日本のアダルトビデオ市場では、人妻・熟女は一大ジャンルとして定着している。ノンフィクション作家の中村淳彦は、2000年頃に業界で人妻・熟女がブームとなり、それまで存在した出演者の「上限年齢」が事実上なくなったと指摘している。この流れの中で、熟女を専門に扱うメーカーやレーベルが次々に登場した。
国内の正規メーカーでは、人妻・熟女路線で知られるマドンナなどが代表例とされ、大手配信サイトでも「熟女」「人妻」は独立したカテゴリとして扱われるほどの規模を持つ。ジャンルとしての成熟度は高く、出演者の年齢層も幅広い。
市場の飽和と出演者の待遇[編集]
一方で、同じく中村淳彦は2016年のインタビューで、熟女ブームの後に市場が飽和し、出演を希望する女性に対して需要が追いつかなくなったと述べている。30〜40代の出演者でも手取りの出演料が3万円を切ることがあるといった実態も語られており、ジャンルの人気と出演者の待遇は必ずしも一致していない。
パコパコママのような海外無修正サイトは、こうした国内市場の外側で熟女ジャンルを展開してきた存在である。国内の正規作品と異なり、日本の業界団体の審査や自主規制の枠外にある点が、法的にも、出演者保護の面でも大きな違いとなっている。
料金体系[編集]
同系列とされるサイト群と同様に、パコパコママも有料の会員制を採用しているとされる。一般的には一定期間ごとに料金を支払う定額制の会員プランが中心で、期間の長いプランほど割安になる、といった設計が利用者の間で語られている。
決済は主にクレジットカードなどで行われ、海外法人を通じた請求となるため、カード明細には日本の事業者名ではない表記が出るとされる。また、定額制の会員サービスでは自動更新が既定になっていることが多く、解約を忘れて課金が続いたという体験談はこの種のサイトではよく見られる。料金の具体的な金額や支払い方法はたびたび変わるうえ、本記事では利用手順の案内はしない。
日本の法制度との関係[編集]
刑法175条[編集]
日本の刑法175条は、わいせつな文書・図画・電磁的記録などを頒布したり、公然と陳列したりする行為を処罰対象としている。2011年の法改正で、インターネットを通じたデータの送信による頒布も明文で処罰対象に加えられた。日本の正規アダルトビデオが性器部分にモザイク処理を施すのは、この規定に抵触しないための自主規制である。
海外無修正サイトは、無修正の表現が合法とされる国にサーバーや法人を置くことで、この規定の適用を避けようとしてきたと言われる。もっとも、撮影や編集、アップロードといった行為の一部でも日本国内で行われていれば、日本の刑法が及ぶ余地がある。
2014年最高裁決定[編集]
2014年(平成26年)11月25日、最高裁判所第三小法廷は、海外サーバーを使った有料配信サイトをめぐる事件で重要な決定を出した。事案は、日本国内で作成したわいせつ動画データを米国在住の共犯者に送り、米国内のサーバーに保存して有料配信していたというものである。
最高裁は、刑法175条にいう「頒布」とは不特定または多数の者の記録媒体上に電磁的記録を存在するに至らしめることだとしたうえで、顧客のダウンロード操作をきっかけにした自動送信であっても、配信サイトを使って顧客の記録媒体にわいせつな動画データを記録・保存させれば「頒布」に当たると判断した。これにより、サーバーが海外にあっても、日本国内の関与者が処罰されうることが改めて確認された。
2017年の摘発報道[編集]
2017年3月、同系列とされるカリビアンコムをめぐって摘発が相次いだ。日刊ゲンダイの報道によると、警視庁は同月2日、出演者を派遣したとされる芸能事務所の社長ら5人を逮捕した。同年1月にAV女優を制作会社に派遣して無修正動画の撮影に参加させ、その動画が違法サイトに掲載されたという容疑である。
さらに弁護士ドットコムニュースは同月、カリビアンコムの運営グループに属するとされる米国籍の男性が、わいせつ電磁的記録等送信頒布の疑いで逮捕されたと報じた。男性は日本で撮影された動画の圧縮処理などに関わっていたとされ、沖縄県への旅行中に逮捕された。運営側の人物が摘発されたのは初めてとされ、弁護士の奥村徹は、無修正が合法の米国にサーバーがあるため摘発が困難とされていたが、日本国内に共犯者がいる場合は日本の刑法が及びうると解説している。
パコパコママ自体への影響[編集]
パコパコママ単体を名指しした摘発報道は、確認できた範囲では見当たらない。ただ、同系列とされるサイトの関係者が摘発されたことで、グループ全体の撮影体制などに影響が出たとの観測は業界内外で語られた。2017年の一連の摘発は、出演者や制作者の側にも刑事責任が及びうることを広く知らしめた事件でもあった。
視聴者の法的立場[編集]
日本の刑法175条が処罰しているのは主に頒布や陳列といった「広める側」の行為であり、個人が見るだけの行為そのものを直接処罰する規定はない、というのが一般的な説明である。ただし、ダウンロードしたデータを他人に渡したり、ネット上に再アップロードしたりすれば、それ自体が頒布に当たるおそれがある。また、違法アップロードされた動画を知りながらダウンロードする行為は、著作権法上の問題を生じうる。
AV新法との関係[編集]
2022年6月15日、いわゆるAV新法(AV出演被害防止・救済法)が参議院本会議で可決・成立し、同月中に施行された。正式名称は非常に長く、性行為映像制作物への出演に係る被害の防止と出演者の救済を目的とする法律である。
主な内容は、制作者に対して契約内容の詳しい説明と書面の交付を義務づけること、契約から撮影まで1か月、撮影終了から公表まで4か月の期間を置くこと、公表から1年間(施行後2年間は経過措置として2年間)は出演者が無条件で契約を解除できること、などである。解除を妨げるために嘘を言ったり威圧したりした場合には、3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金)が科されうる。
この法律は年齢や性別を問わずすべての出演者を対象としており、国内の正規メーカーはこれに対応した契約・公表スケジュールへの移行を進めた。一方で、海外に拠点を置くとされる無修正サイトに対して、日本の行政がどこまで実効的に同法を及ぼせるかは不透明である。国内で撮影され、国内の事業者や出演者が関与する限りは同法の適用対象となりうるため、海外サイト向けの撮影であっても国内の関係者には法的リスクが及ぶ点は変わらない。
利用リスク[編集]
偽サイト・フィッシング[編集]
人気の海外無修正サイトは、名前をまねた偽サイトの標的になりやすい。パコパコママも例外ではなく、検索結果や広告から本物そっくりのページに誘導し、クレジットカード情報やログイン情報を入力させるフィッシングの手口が警戒されている。正規のブランド名を名乗っていても、運営元が分からないページに決済情報を入力するのは非常に危険である。
マルウェア・不正請求[編集]
アダルト関連のサイトや広告は、マルウェア配布やワンクリック詐欺の温床になりやすいことが、各地の消費生活センターや警察から繰り返し注意喚起されている。典型例は、動画を再生しようとしたら「登録完了」「料金を支払え」といった画面が出るものである。自治体の相談窓口は、こうした画面が出ても業者に連絡せず、無視するよう案内している。また、「動画再生に必要」と称して不審なアプリやファイルのインストールを求められた場合も同様に注意が必要である。
違法アップロード[編集]
パコパコママを含む海外無修正サイトの動画は、MissAV、Jable.tv、Tokyomotionなど、権利者の許諾を得ていない動画共有・転載サイトに大量に違法アップロードされてきた。過去にはAvgleのような大規模サイトが閉鎖に至った例もある。作品情報のデータベースとしてJAVLibraryのようなサイトが参照されることもある。
違法アップロードサイトは、広告経由の詐欺やマルウェアのリスクが高いうえ、出演者の意に反して作品が拡散し続けるという深刻な問題を抱えている。AV新法の趣旨からも、出演者が契約を解除した作品が転載サイトに残り続ける状況は大きな課題とされている。近年は、出演者の顔を別人の映像に合成するディープフェイクの問題も加わり、無断転載をめぐる被害はより複雑になっている。
国内の合法な代替サービス[編集]
日本国内で合法的に成人向け動画を視聴したい場合、日本の法令に沿って修正処理を施した作品を配信する国内サービスが選択肢となる。代表格はDMMグループのFANZAで、人妻・熟女ジャンルでも膨大な作品数を擁する。このほか、MGS動画、DUGA、ソクミルなどの国内配信サービスがあり、いずれも国内の正規メーカー作品を中心に扱っている。
国内の正規サービスで配信される作品は、業界団体の審査やAV新法に基づく契約手続きを経ていることが前提となっており、出演者の権利保護の観点でも海外無修正サイトや転載サイトとは大きく異なる。また、決済トラブルが起きた際に日本の消費者保護の枠組みで相談しやすいという実利的なメリットもある。
一方、FC2のFC2動画のように、海外法人が運営し個人投稿も扱うプラットフォームも存在するが、こちらも無修正作品をめぐる摘発報道がたびたびあり、国内の正規サービスとは性格が異なる。海外の大手動画共有サイトであるPornhubやXVIDEOSも、日本からの利用者が多いが、日本の法令や出演者保護の枠組みとは別のルールで運営されている。
余談[編集]
- 同系列とされるサイト群は、ブランドごとにターゲット層を分ける「ブランドポートフォリオ」型の展開をしていると言われ、パコパコママは熟女、天然むすめは素人風の若い女性、といった具合にすみ分けているとされる。
- 英字表記の「pacopacomama」は、海外のファンフォーラムなどでも略さずにそのまま使われることが多く、日本語の擬音語が国際的に通じてしまっている珍しい例ともいえる。
- 2017年の摘発では、警察が「出演者を派遣した側」と「運営側」の双方に手を伸ばしたことが注目され、業界誌などでは「AVから本番が消える日」といった見出しが踊った。
- 熟女ジャンルは国内正規市場でも人気が高く、海外無修正サイトと国内メーカーの双方で同じジャンルが競い合う構図になっている。
- 無修正動画の配信をめぐる法的議論では、サーバーの所在地よりも「誰がどこで何をしたか」が重視されるようになっており、2014年の最高裁決定はその流れを決定づけたものとして法律家の解説で頻繁に引用される。
外部リンク[編集]
- 本記事では、成人向けサイトの性質上、公式サイトのURLは掲載しない。
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