キム・ヒャンギ
김향기(Kim Hyang-gi)
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キム・ヒャンギ(2022年7月、映画『ハンサン ―龍の出現―』の記者会見にて)(出典:ウィキメディア・コモンズ「20220706 Kim Hyang-gi (김향기).jpg」、Lotte Entertainment、CC BY 3.0)
本名 김향기(金香起)
誕生日 2000年8月9日
年齢 26歳
出身地 韓国・京畿道龍仁市
国籍 韓国
学歴 漢陽大学校 演劇映画学科
ジャンル 女優
活動期間 2003年 -
身長 / 体重 155cm cm / ― kg
事務所 クリカンパニー(2023年〜)
代表作 『神と共に』シリーズ『無垢なる証人』『十八の瞬間』『朝鮮精神科医ユ・セプン』『CASHERO 〜ヒーローは現金を持つ〜』『ロマンスの絶対値』
あだ名 김냄새(キム・ネムセ)、국민 여동생(国民の妹)など
その他 第39回青龍映画賞助演女優賞(史上最年少)、百想芸術大賞映画部門新人演技賞
リンク Instagram:kimsmell1


概要[編集]

キム・ヒャンギ(김향기、2000年8月9日 - )とは、韓国の女優である。幼少期から映画・ドラマに出演してきた子役出身の俳優で、『神と共に』シリーズの冥界の使者ドクチュン役で第39回青龍映画賞助演女優賞を史上最年少で受賞した。

詳細[編集]

「キャリア20年超えの20代」[編集]

2003年、雑誌の表紙モデルとして芸能活動をスタートし、2006年の映画『マウミ』(原題:마음이…)で本格的に演技の道に入った。本人は2025年のインタビューで「4歳から演技を始めたので、もう23年くらいになる」と振り返っており、2026年のインタビューでは「27歳で芸歴24年」と紹介されている。映画25本以上、ドラマ約20本という出演数は、同世代どころか中堅俳優と並べても見劣りしない数字だ。

「国民の妹」から主演女優へ[編集]

子役時代から涙の演技と自然体の存在感に定評があり、「国民の妹(국민 여동생)」という愛称で親しまれてきた。ただし本人は、20代前半は「観客がまだ自分を愛らしい子役として見ている」ことに悩んだ時期があったと語っている。2020年代に入ると、済州4・3事件を描く映画『한란(ハンラン)』で母親役に挑み、2026年には初のコメディ主演作に出演するなど、役の幅を意識的に広げている。

事務所と学業[編集]

2011年から2021年までナムアクターズ、2021年から2023年までジキムエンターテインメントに所属し、2023年3月にクリカンパニーと専属契約を結んだ。学業面では漢陽大学校の演劇映画学科に進学したことが報じられている。身長は155cmと小柄で、制服姿の高校生役を20代後半になっても違和感なく演じられるのも強みの一つだ。

子役時代の主な出演作[編集]

映画デビューから『私のオオカミ少年』まで[編集]

2006年の映画『マウミ』でソイ役を演じたのが映画デビュー。その後も『ミニトマト』(2008年)、『ガールスカウト』(2008年)、時代劇ミステリー『Private Eye』(原題:그림자살인、2009年)などに出演した。2010年の『ウェディング・ドレス』では、余命を宣告された母(ソン・ユナ)を支える娘ソラ役を演じ、劇中歌「ソラの歌」も自ら歌っている。2012年には時代劇コメディ『The Grand Heist』(原題:바람과 함께 사라지다)、そしてパク・ボヨン・ソン・ジュンギ主演の大ヒット映画『私のオオカミ少年』で、ヒロインの妹スンジャ役を演じた。

テレビドラマ[編集]

ドラマではSBS『不良カップル』(2007年)でSBS演技大賞の子役賞にノミネートされ、MBC『ヒーロー』(2009年)などにも出演。転機となったのは2013年のMBC『女王の教室』(日本ドラマのリメイク)で、主人公シム・ハナ役を務めてMBC演技大賞の子役賞を受賞した。翌2014年にはKBSの単発ドラマ『きれいだ、オ・マンボク』(Drama Special)で主演も経験している。

『優しい嘘』と百想芸術大賞[編集]

2014年の映画『優しい嘘』(原題:우아한 거짓말、監督:イ・ハン)では、学校でのいじめに苦しむ少女チョンジ役を演じた。重いテーマを抱えた繊細な演技が評価され、百想芸術大賞映画部門の新人演技賞を受賞。大鐘賞・釜日映画賞の新人賞にもノミネートされ、「子役」の枠を越えた評価を得るきっかけとなった。この作品の監督イ・ハンとは、のちに『無垢なる証人』で再びタッグを組むことになる。

『雪道』と10代の代表作[編集]

『雪道』[編集]

2015年のKBS2部作ドラマ『雪道』(原題:눈길)では、日本統治時代に旧日本軍の「慰安婦」として連行される少女チェ・ジョンブン役で主演。KBS演技大賞の子役賞を受賞した。同作は2017年に映画版としても劇場公開されている。10代半ばで歴史の痛みを背負う役に挑んだことは、のちの『한란』へと続く彼女のフィルモグラフィーの一本の線になっている。

ウェブドラマと青春もの[編集]

2017年にはウェブドラマ『僕たちの復讐ノート』(原題:복수노트)でホ・グヒ役を演じ、ウェブコンテンツにも進出した。2019年にはJTBC『十八の瞬間』で、オン・ソンウ(元Wanna One)とともに主演。女子高生ユ・スビン役を演じ、4年ぶりのドラマ復帰作として話題になった。このときの共演は、6年後の舞台でも再び実現することになる。

『神と共に』と青龍映画賞[編集]

冥界の使者ドクチュン[編集]

2017年12月公開の『神と共に 第一章:罪と罰』と、2018年8月公開の『神と共に 第二章:因と縁』で、ハ・ジョンウ・チュ・ジフンと並ぶ冥界の三使者の一人、ドクチュン役を演じた。死者の弁護を担当する使者たちのチームの末っ子的ポジションで、チャ・テヒョン演じる消防士の魂を導いていく役どころだった。両作品とも韓国で観客1000万人を超える大ヒットとなり、彼女は「1000万俳優」の仲間入りを果たした。

史上最年少の助演女優賞[編集]

2018年の第39回青龍映画賞では、『神と共に 第一章:罪と罰』で助演女優賞と人気スター賞をダブル受賞。助演女優賞は同部門の史上最年少受賞として報じられた。同年の釜日映画賞でも人気スター賞を獲得しており、2018年は「子役」から「若手実力派」へと完全に脱皮した年といえる。

「キム・ネムセ」誕生[編集]

『神と共に』の記者会見では、ハ・ジョンウが彼女の名前「ヒャンギ(香り)」にかけて「김냄새(キム・ネムセ=キムのにおい)」というあだ名を付けたことが知られている。本人もこれを気に入ったのか、Instagramのアカウント名は「kimsmell1」。英語の“smell(におい)”を使ったIDで、ファンの間ではおなじみの小ネタになっている。

主演映画で築いた評価[編集]

『無垢なる証人』[編集]

2019年の映画『無垢なる証人』(原題:증인、監督:イ・ハン)では、殺人事件の唯一の目撃者で、自閉スペクトラム症のある少女ジウを演じた。弁護士役のチョン・ウソンとは、幼少期のCM撮影以来の再共演として話題になった。説得力のある演技が高く評価され、韓国映画評論家協会賞やゴールデンシネマ映画祭で主演女優賞を受賞。百想芸術大賞や釜日映画賞、大鐘賞でも主演女優賞候補に名を連ねた。

インディーズ映画への挑戦[編集]

2018年には独立映画『ヨンジュ』(原題:영주)で主演。両親を事故で失った少女が、加害者の家族に近づいていく難しい役どころだった。2021年の映画『アイ』(原題:아이)では、児童養護施設を出たばかりの若者アヨン役でリュ・ヒョンギョンと共演した。商業大作と小規模作品を行き来するバランス感覚が、彼女のフィルモグラフィーの特徴だ。

『ハンサン ―龍の出現―』[編集]

2022年には李舜臣の閑山島海戦を描く大作『ハンサン ―龍の出現―』に出演し、チョン・ボルム役を演じた。同作で春史映画賞と大鐘賞の助演女優賞にノミネートされ、ゴールデンシネマ映画祭では撮影監督が選ぶ人気賞を受賞している。2021年のNetflix映画『スペース・スウィーパーズ』では、ロボットのバブス役で声のカメオ出演もしていた。

ドラマ主演と配信作品[編集]

『朝鮮精神科医ユ・セプン』[編集]

2022年のtvN『朝鮮精神科医ユ・セプン』では、キム・ミンジェ演じる主人公の医師ユ・セプンとともに、心の病を治していくヒロインのソ・ウヌ役を演じた。シーズン2(2023年)まで続く人気シリーズとなり、時代劇ヒロインとしても存在感を示した。同じ2022年には『舞い上がれ、蝶』、2023年にはウェブドラマ『プレイ・プリ』にも主演している。

『CASHERO』でヒーローに[編集]

2025年12月26日にNetflixで全8話一挙配信された『CASHERO 〜ヒーローは現金を持つ〜』(監督:イ・チャンミン)では、カロリーを摂取するほど念動力が使える能力者パン・ウンミ役を演じた。主演は2PMのイ・ジュノで、キム・ヘジュン・キム・ビョンチョル・イ・チェミン・カン・ハンナらが共演。配信直後に韓国のNetflixシリーズ部門で1位を記録し、66か国でTOP10入りした。本人にとって初の「超能力者」役で、ツンデレな生活密着型ヒーローとして好評だった。

『ロマンスの絶対値』で初コメディ[編集]

2026年4月17日からCoupang Playで配信されたシリーズ『ロマンスの絶対値』(原題:로맨스의 절댓값)では、イケメン教師たちを題材にした小説をこっそり書いている女子高生ヨ・ウィジュ役で主演した。共演はチャ・ハギョン(数学教師カ・ウス役)、キム・ジェヒョン(N.Flying)、ソン・ジョンヒョク、キム・ドンギュら。制作発表会では「キャラクター一人ひとりがとても魅力的で、面白い台本をうまく生かしたかった」と語り、コメディ演技のために役に合うイメージ写真を探しまくったという。インタビューでは、ジャンルを観るのと演じるのは「本当に違った」とも明かしている。

舞台とアニメ、そして最新作[編集]

初舞台『シェイクスピア・イン・ラブ』[編集]

2025年夏には、ソウル芸術の殿堂CJトウォル劇場で上演された舞台『シェイクスピア・イン・ラブ』でヴァイオラ役を務め、初の演劇に挑戦した(9月14日まで上演)。記者懇談会では「演劇は初めてなので、練習だけが生きる道だと思って臨んでいる」とコメント。ウィル役の一人は『十八の瞬間』で共演したオン・ソンウで、二人の再共演も話題になった。

『한란』で母親役に挑戦[編集]

2025年11月26日に韓国で公開された映画『한란(ハンラン)』(監督:ハ・ミョンミ)では、1948年の済州島を舞台に、行方不明になった娘を探す母アジン役を演じた。済州語は専門家との1対1レッスンと録音で習得し、「済州語を方言ではなく第二外国語だと思ったらどうだろう」と発想を変えたことで演技がつかめたという。劇場動員は約3万人と小規模だったが、2026年夏にNetflixで配信されると「今日の韓国TOP10映画」で1位を獲得。日本でも済州4・3犠牲者追念日にあたる2026年4月3日に公開され、6月には第25回ニューヨーク・アジアン映画祭に正式招待された。2026年の野の花映画賞では主演女優賞にノミネートされている。

2026年の最新動向[編集]

2026年6月3日には、キム・チョヨプの短編小説を原作とする長編アニメーション映画『巡礼者たちはなぜ帰ってこないのか』(原題:순례자들은 왜 돌아오지 않는가、日本語題は仮訳、監督:ホ・ピョンガン)が公開され、主人公ソフィーの声を担当した。さらに映画『隣で息をするだけでもいい』(原題:옆에서 숨만 쉬어도 좋아、日本語題は仮訳)ではファラン役にキャスティングされており、公開時期は未定(2026年10月時点)。2025年にはKBSの単発ドラマ『ミンジミンジミンジ』でも主演しており、ドラマ・映画・舞台・声優と活動の幅はますます広がっている。

SNSでの発信[編集]

本人のInstagram(kimsmell1)は、作品の近況報告の場にもなっている。2026年7月15日には、ニューヨーク・アジアン映画祭のフォトウォールの前で笑顔を見せる写真を投稿し、英語で「初めて訪れたニューヨークで素晴らしい時間を過ごせた」と招待への感謝を綴った。韓国語ではOTTで『한란』を観てくれた視聴者にお礼を伝え、「再公開のような気分」と喜んでいた。2026年10月3日には、花びらが散らばるベッドの上で髪の毛先をハートの形にする写真を投稿し、「좋은드라마예요(いいドラマです)」と『ロマンスの絶対値』への愛着をのぞかせている。

受賞歴[編集]

主な受賞[編集]

  • 2013年 MBC演技大賞 子役賞(『女王の教室』)
  • 2014年 百想芸術大賞 映画部門 新人演技賞(『優しい嘘』)
  • 2015年 KBS演技大賞 子役賞(『雪道』)
  • 2018年 第39回青龍映画賞 助演女優賞・人気スター賞(『神と共に 第一章:罪と罰』)
  • 2018年 釜日映画賞 人気スター賞
  • 2019年 韓国映画評論家協会賞 主演女優賞(『無垢なる証人』)
  • 2019年 ゴールデンシネマ映画祭 主演女優賞(『無垢なる証人』)

主なノミネート[編集]

  • 2019年 百想芸術大賞 映画部門 主演女優賞(『無垢なる証人』)
  • 2022年 大鐘賞・春史映画賞 助演女優賞(『ハンサン ―龍の出現―』)
  • 2026年 野の花映画賞 主演女優賞(『한란』)

余談[編集]

  • 芸能界デビューは、のちに『無垢なる証人』で共演するチョン・ウソンとのパン屋チェーンのCMだったとされる。
  • 同世代の俳優からは先輩扱いされることが多く、本人は「先輩ではなく友達として接してほしい」とインタビューで語っている。
  • 『한란』で共演した6歳の子役キム・ミンチェについては、「特別扱いするより一人の俳優として接するほうが尊重になる」と語り、自身の子役経験がにじむ発言として注目された。
  • SHINee「Green Rain」(2013年)、INFINITE「Back」(2014年)、ポール・キム「내 봄의 이유」(2020年)など、K-POPのミュージックビデオにも数多く出演している。
  • 2026年のインタビューでは、アクションや身体表現の幅を広げるため剣道と舞踊を習っていると明かし、「まだ学ぶことが多い」と語っている。
  • 『神と共に』シリーズ2作の大ヒットにより、出演作の累計観客数5000万人を最年少で突破した俳優とされる。

外部リンク[編集]

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