| 鎌倉殿の13人 The 13 Lords of the Shogun | |
|---|---|
| 略称 | 鎌倉殿 |
| ジャンル | 大河ドラマ・時代劇 |
| 放送期間 | 2022年1月9日 - 2022年12月18日 |
| 放送時間 | 日曜 20:00 -(NHK総合) |
| 話数 | 全48回 |
| 放送国家 | 日本 |
| 言語 | 日本語 |
| 放送局 | NHK |
| 配信 | NHKオンデマンド(U-NEXT、Amazon Prime Video内チャンネル経由を含む) |
| 平均視聴率 | 12.7%(世帯・関東地区) |
| 制作 | |
| プロデューサー | 清水拓哉、尾崎裕和(制作統括) |
| 制作 | NHK |
| 脚本 | 三谷幸喜 |
| 音楽 | エバン・コール |
| 出演者 | 小栗旬、大泉洋、小池栄子、新垣結衣、菅田将暉、坂東彌十郎、宮沢りえ、佐藤浩市、西田敏行 ほか |
| その他 | |
概要[編集]
鎌倉殿の13人(かまくらどののじゅうさんにん)とは、2022年1月から12月までNHKで放送された大河ドラマ第61作である。脚本は三谷幸喜、主演は小栗旬。平安末期から鎌倉時代初期を舞台に、伊豆の小さな豪族の次男坊だった北条義時が、源頼朝の死後に鎌倉幕府の権力闘争を勝ち抜き、頂点に立つまでを描く。明るいホームドラマ調で始まり、回を追うごとに粛清劇へと変貌していく構成が大きな話題を呼んだ。
詳細[編集]
タイトルの「13人」は、源頼朝の死後、2代将軍・源頼家を支えるために置かれた有力御家人による「十三人の合議制」に由来する。大河ドラマのタイトルに算用数字が使われたのは、61作目にして本作が初めてである。三谷は、鎌倉幕府はひとりの人物が作ったのではなく多くの人々が力を尽くして作ったものであり、複数人に焦点を当てる群像劇であることをタイトルに込めたと説明している。
三谷幸喜にとっては2004年の『新選組!』、2016年の『真田丸』に続く3作目の大河ドラマ脚本となった。主演の小栗旬は大河ドラマへの出演自体は8回目だったが、主演は本作が初めて。制作統括は清水拓哉と尾崎裕和、音楽はアニメ『葬送のフリーレン』などでも知られるエバン・コール、語りは長澤まさみが務めた。
放送は2022年1月9日に始まり、同年12月18日の第48回「報いの時」(15分拡大)で完結した。同年12月29日には総集編も放送されている。「承久の乱」で幕府が朝廷に勝利するところまでを描き切り、義時の最期で物語を閉じた。
あらすじ[編集]
※要所のみ記載。重大なネタバレを含む。
平安時代末期、伊豆の豪族・北条家の次男である北条義時は、家の片隅で穏やかに暮らす青年だった。しかし、流罪人として伊豆にいた源頼朝が北条家の娘・政子と結ばれたことで、北条一族は頼朝の挙兵、そして平家打倒という歴史の大きなうねりに巻き込まれていく。
前半は頼朝の挙兵から平家滅亡、源義経の栄光と転落までが描かれる。頼朝は猜疑心の強い冷徹な指導者として描かれ、有力な御家人や身内であっても容赦なく排除していく。義時はその側近として汚れ仕事を担わされ、次第に頼朝のやり方を身につけていく。
中盤、頼朝が急死すると、若い2代将軍・頼家を支えるため「十三人の合議制」が発足する。だがこれは結束の象徴ではなく、御家人同士の生き残りをかけた抗争の始まりだった。梶原景時、比企能員、畠山重忠、和田義盛といった有力者が次々と姿を消していく。
終盤、義時は執権として幕府の実権を握り、3代将軍・源実朝、そして後鳥羽上皇との対立に向き合う。最終的に承久の乱で朝廷方を破るが、その代償として義時は多くの人々の命を背負うことになる。最終回では、姉の政子との二人きりの場面で物語が締めくくられる。
主要キャスト[編集]
- 北条家
- 北条義時 - 小栗旬
- 本作の主人公。北条時政の次男。純朴な青年から冷徹な権力者へと変貌していく。
- 北条政子 - 小池栄子
- 義時の姉で源頼朝の妻。のちに「尼将軍」と呼ばれる。
- 北条時政 - 坂東彌十郎
- 義時の父。人懐っこく憎めない人物として描かれた。
- りく - 宮沢りえ
- 時政の後妻。野心家として北条家を揺さぶる。
- 北条泰時 - 坂口健太郎
- 義時の嫡男。父とは異なる価値観を持つ人物として描かれる。
- 源氏
- 源頼朝 - 大泉洋
- 鎌倉幕府を開いた初代鎌倉殿。コミカルさと冷酷さを併せ持つ人物として描かれた。
- 源義経 - 菅田将暉
- 頼朝の弟。戦の天才だが人間関係には無頓着な人物として描かれた。
- 源頼家 - 金子大地
- 2代将軍。
- 源実朝 - 柿澤勇人
- 3代将軍。
- 御家人・その他
- 八重 - 新垣結衣
- 伊東祐親の娘で、頼朝の最初の妻とされる女性。義時が想いを寄せる。
- 上総広常 - 佐藤浩市
- 坂東の大豪族。豪放な性格で視聴者の人気を集めた。
- 梶原景時 - 中村獅童
- 三浦義村 - 山本耕史
- 義時の幼なじみ。腹の内を見せない食えない人物として描かれた。
- 畠山重忠 - 中川大志
- 比企能員 - 佐藤二朗
- 和田義盛 - 横田栄司
- 大江広元 - 栗原英雄
- 木曽義仲 - 青木崇高
- 後白河法皇 - 西田敏行
- 藤原秀衡 - 田中泯
- 善児 - 梶原善
- 伊東家、のちに北条家に仕える下人で暗殺者。
- トウ - 山本千尋
- 善児が育てた女弟子。
- 語り - 長澤まさみ
三谷幸喜脚本の特徴[編集]
三谷幸喜はもともと、限られた空間で複数の人物が関わり合うことで起こる出来事を理詰めの笑いで描く、シチュエーションコメディを得意とする劇作家である。本作でも頼朝と北条家の人々のやり取りには、ホームドラマ的な温かみや笑いが多く盛り込まれた。一方で、喜劇作家としては珍しいほど残酷な場面も多く、笑いと陰惨さの落差が作品の大きな特徴となった。
特に話題になったのが台詞回しである。登場人物たちは時代劇らしい古風な言葉遣いではなく、現代語に近い口語で話す。この点は放送当初から視聴者の間で賛否を呼んだが、時代劇に馴染みのない層にも届きやすく、SNSでの盛り上がりにつながったとも評された。
また、タイトルの「13人」にも仕掛けがあった。最終回では、義時が頼朝の死後に命を落とした人々の名を挙げていき、その数が「13」になることを口にする場面がある。これにより「13人」は合議制のメンバーだけでなく、義時が背負った死者の数でもあったと解釈できるようになり、SNSでは「そっちだったの!?」といった驚きの声が上がった。
三谷は最終回のラストシーンについて、当初は政子が大勢の御家人の前で演説するような場面も考えたが、政子が誰に向けて語るのかを突き詰めると「間違いなく義時」だと思い至り、「このドラマは結局は家族の話なんだ」と気づいたと語っている。そのうえで「あれ以外の終わり方はないと自負しています」と述べた。
視聴率[編集]
ビデオリサーチ調べ・関東地区の世帯視聴率。
| 区分 | 世帯視聴率 | 備考 |
|---|---|---|
| 初回(第1回) | 17.3% | 個人視聴率10.6% |
| 最終回(第48回「報いの時」) | 14.8% | 個人視聴率8.9%。前回から2.9ポイント上昇 |
| 全48回の期間平均 | 12.7% |
最終回は、翌2023年の大河ドラマ『どうする家康』で徳川家康を演じる松本潤が冒頭にサプライズ登場したことでも話題となった。
話題になった回[編集]
第15回「足固めの儀式」[編集]
坂東の大豪族・上総広常(佐藤浩市)が、頼朝の命を受けた梶原景時に斬られる回。豪快で情に厚い広常は視聴者の人気キャラクターであり、その非業の死は放送後に「神回」「あまりの衝撃回」などと大きな反響を呼んだ。
主演の小栗旬は撮影時の空気を「数本の指に入るくらいピリッとしているムード」だったと振り返り、広常が殺される瞬間の詳細を事前に知らないよう、打ち合わせ内容をあえて聞かないようにしていたと明かしている。制作統括の清水拓哉は、子どもたちからの反響が特に印象的だったとし、「大河を観て英雄の死で悲しむ、小さな子供がいるのが我々としては嬉しい」とコメントした。
善児の最期(第33回「修善寺」)[編集]
梶原善が演じた暗殺者・善児は、本作を象徴する存在のひとりである。もともとは伊東家に仕える下人で、主の命令ひとつで幼子を含む多くの人物を手にかけ、「鎌倉の闇を体現していた」とも評された。登場するたびに視聴者に緊張が走るキャラクターとして、SNSでは半ば恐怖の対象として語られた。
善児は自らが育てた女弟子・トウ(山本千尋)によって最期を迎える。トウはかつて善児に両親を殺されており、その仇を討つ機会を長年待っていた。この展開は大きな反響を呼び、梶原善の代表作とまで言われた。三谷自身も善児への反響は予想外だったとし、「梶原善さんと演出の力だと」と語っている。
第48回(最終回)「報いの時」[編集]
承久の乱の勝利から義時の最期までを約60分に凝縮した回。前述の「13」の仕掛けに加え、義時と政子の姉弟の対話で締めくくられるラストシーンは「大河ドラマ史に残る最終回」とも評された。
受賞[編集]
- 東京ドラマアウォード2023 主演男優賞(小栗旬)
配信・視聴方法[編集]
2026年時点では、NHKの公式動画配信サービス「NHKオンデマンド」の「まるごと見放題パック」で全話視聴できる。NHKオンデマンドはU-NEXTの「NHKまるごと見放題パック」や、AmazonのPrime Video内のチャンネルからも契約可能。NetflixやHuluなどでは配信されていない。
このほか、DVD・Blu-rayが第壱集から第四集まで発売されている。配信状況は変わることがあるため、最新情報は各サービスで確認するとよい。
余談[編集]
- 大河ドラマのタイトルに算用数字が使われたのは本作が初めて。
- 最終回には、翌年の大河『どうする家康』で徳川家康を演じる松本潤が家康役で登場した。家康が『吾妻鏡』を愛読していたという史実にちなんだ登場とされる。
- 善児のモデルとして、北条義時に仕えた武士・金窪行親を挙げる説もある。
- 音楽を担当したエバン・コールは、時代劇のサウンドに世界各国の楽器を取り入れたと語っている。
- 大河ドラマの後続作には、光る君へ(2024年)、べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜(2025年)、豊臣兄弟!(2026年)がある。