| 小栗旬 | |
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2026年(出典:Wikimedia Commons「Shun Oguri portrait from TIFF 2026.jpg」・CC BY-SA 4.0) | |
| 出身地 | 東京都小平市 |
| 国籍 | 日本 |
| 職業 | 俳優、映画監督、実業家 |
| 活動期間 | 1990年代 - |
概要[編集]
小栗旬(おぐり しゅん)とは、東京都小平市出身の日本の俳優・映画監督であり、所属事務所トライストーン・エンタテイメントの代表取締役社長でもある人物である。子役時代から第一線に立ち続け、『花より男子』の花沢類でブレイク、2022年には大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主演を務めた。2026年の大河『豊臣兄弟!』では織田信長を演じ、「信長ロス」を巻き起こした。
詳細[編集]
小栗旬のキャリアは、ざっくり言えば「アイドル的人気」「アクション・漫画実写化の顔」「演技派の主演俳優」という3つの顔を順番に獲得してきた歴史である。10代でドラマの脇役を重ね、20代前半に『花より男子』『花ざかりの君たちへ』で若手人気俳優の筆頭に。同時期に『クローズZERO』『キサラギ』といったヒット映画で主演を張り、スクリーンでも客を呼べる俳優になった。
30代以降は『銀魂』のような振り切ったコメディと、『罪の声』『フロントライン』のような社会派作品を行き来する。2020年には『罪の声』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、演技面の評価も確立した。
もう一つの軸が舞台である。蜷川幸雄演出作品の常連として鍛えられ、劇団☆新感線の『髑髏城の七人』にも主演。さらに2010年には映画『シュアリー・サムデイ』で監督デビュー、2019年からの渡米生活を経て『ゴジラvsコング』でハリウッドデビュー、2023年からは所属事務所の社長業も兼ねる「二刀流」と、俳優の枠からはみ出す動きを続けている。
経歴[編集]
子役〜10代:エキストラからのスタート[編集]
11歳のとき、女優・内田有紀に憧れて新聞広告のオーディションに応募し合格。最初はエキストラとして現場に出ていた。1995年には大河ドラマ『八代将軍吉宗』に出演しており、ここから大河との長い付き合いが始まる。同年の『木曜の怪談 怪奇倶楽部』などを経て、1998年の『GTO』(フジテレビ)で吉川のぼる役を演じ、連続ドラマのレギュラーをつかんだ。2000年の『Summer Snow』では聴覚障害のある少年・篠田純を演じている。
2000年代:蜷川舞台と『花より男子』でブレイク[編集]
2003年に蜷川幸雄演出の舞台に初出演し、以後、蜷川作品の常連となる。2006年の『タイタス・アンドロニカス』ではイギリスのロイヤル・シェイクスピア・シアターでの公演にも参加した。
2005年、TBSの『花より男子』でF4の一人・花沢類を演じて大ブレイク。2007年には『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』の佐野泉、映画『キサラギ』、三池崇史監督の『クローズZERO』(滝谷源治役)が立て続けにヒットし、一気に「主演俳優」の側へ。同年から2010年3月まで『オールナイトニッポン』のパーソナリティも務めた。
2008年の『貧乏男子 ボンビーメン』で連続ドラマ初主演を果たし、エランドール賞新人賞を受賞。2009年には大河『天地人』で石田三成を演じた。
2010年代:監督デビューと漫画実写化の顔[編集]
2010年、映画『シュアリー・サムデイ』で監督デビュー。同年には『獣医ドリトル』でTBS連ドラ初主演も果たしている。2011年は山岳救助を描く映画『岳 -ガク-』に主演し、同年から劇団☆新感線『髑髏城の七人』シリーズにも参加した。
2012年の『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ)ではIT企業の若き社長・日向徹を演じ、ドラマ賞を総なめに。2014年には実写映画『ルパン三世』で主演し、10か月のアクション訓練と8キロの減量で役を作った。同じ2014年、刑事ドラマ『BORDER』と、フジテレビ『信長協奏曲』で主演している。
2017年には福田雄一監督の実写映画『銀魂』で坂田銀時を演じ、同年の実写邦画興行成績1位を記録。続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』(2018年)も公開された。ドラマでは『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(2017年)で西島秀俊とダブル主演。2018年は大河『西郷どん』で坂本龍馬を演じ、『花のち晴れ』で花沢類として約10年ぶりに“帰還”した。
2019年は蜷川実花監督の『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』に出演。後者では太宰治を演じるため10キロ以上減量している。
2019〜2021年:ロサンゼルス生活とハリウッドデビュー[編集]
2019年夏、語学習得を目的に9か月限定でロサンゼルスに渡った。滞在中に新型コロナの影響で帰国が延び、戻ったのは2020年7月。それまで語学力や日本での撮影スケジュールを理由にハリウッドのオファーを断ってきたが、アメリカ滞在中に『ゴジラvsコング』への出演が決まり、2021年に公開されてハリウッドデビューを果たした。
一方、2020年公開の『罪の声』では星野源と共演し、グリコ・森永事件をモデルにした物語で新聞記者・阿久津英士を演じた。これで日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、報知映画賞主演男優賞、日刊スポーツ映画大賞主演男優賞を獲得している。
2022〜2024年:大河主演と社長就任[編集]
2022年、三谷幸喜脚本の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主演・北条義時を演じた。大河出演は8作目で、ついに主役の座に座った形である。2022年末から2023年にかけては舞台『ジョン王』に出演し、2023年の大河『どうする家康』では最終回に南光坊天海役で登場した。
2023年6月8日、トライストーン・エンタテイメントの代表取締役社長に就任。俳優業と経営を並行する「二刀流」体制に入った。同年のアニメ映画『窓ぎわのトットちゃん』ではトットちゃんの父親の声を担当。2024年には『キングダム 大将軍の帰還』が公開されている。
2025年〜:『フロントライン』から信長へ[編集]
2025年6月13日、主演映画『フロントライン』が公開。2020年2月、横浜港に入港したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での集団感染に立ち向かったDMAT(災害派遣医療チーム)を描いた事実ベースの作品で、小栗はDMATの指揮官・結城英晴を演じた。監督は関根光才、共演に松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介ら。派手な展開のない題材ながら、公開3日間で興収3.47億円、7月には14億円を突破するヒットとなった。
2025年10月16日にはNetflixシリーズ『匿名の恋人たち』が配信開始。月川翔監督のロマンティック・コメディで、韓国のハン・ヒョジュとダブル主演。幼少期の出来事から人に触れられない潔癖症の御曹司・藤原壮亮を演じた。
2026年は大河ドラマ『豊臣兄弟!』で織田信長を演じた。主演の仲野太賀(豊臣秀長)、池松壮亮(豊臣秀吉)の兄弟を見出す主君という役どころで、大河出演は10作目。7月放送の第27回「本能寺の変」で信長は最期を迎え、SNSでは「信長ロス」の声が広がった。
さらに2026年には、三池崇史監督がアベル・フェラーラ監督作『バッド・ルーテナント』を東京に舞台を移して再構築した『バッド・ルーテナント:トウキョウ』で、リリー・ジェームズとともに主演。闇に落ちた汚職警官・矢吹恭二を演じる(日本配給はソニー・ピクチャーズ、北米配給はNEON)。10月期にはTBS金曜ドラマ『LOST10』で横浜流星と共演し、敵にも味方にもなる“異色のバディ”ナオを演じる予定。
主な出演作 / 作品[編集]
テレビドラマ[編集]
- 1995年 - 『八代将軍吉宗』(NHK大河ドラマ)
- 1998年 - 『GTO』 - 吉川のぼる役
- 2000年 - 『Summer Snow』 - 篠田純役
- 2005年 - 『花より男子』 - 花沢類役
- 2007年 - 『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』 - 佐野泉役
- 2008年 - 『貧乏男子 ボンビーメン』 - 主演
- 2007年 - 『花より男子2(リターンズ)』 - 花沢類役
- 2009年 - 『天地人』 - 石田三成役
- 2010年 - 『獣医ドリトル』 - 主演
- 2012年 - 『リッチマン、プアウーマン』 - 日向徹役(主演)
- 2013年 - 『八重の桜』 - 吉田松陰役
- 2014年 - 『BORDER』 - 石川安吾役(主演)
- 2014年 - 『信長協奏曲』 - 主演
- 2015年 - 『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』 - 生田斗真とダブル主演
- 2017年 - 『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』 - 稲見朗役
- 2018年 - 『西郷どん』 - 坂本龍馬役
- 2018年 - 『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』 - 花沢類役(ゲスト)
- 2022年 - 『鎌倉殿の13人』 - 北条義時役(主演)
- 2023年 - 『どうする家康』 - 南光坊天海役(最終回)
- 2025年 - 『匿名の恋人たち』(Netflix) - 藤原壮亮役
- 2026年 - 『豊臣兄弟!』 - 織田信長役
- 2026年 - 『LOST10』(TBS) - ナオ役
映画[編集]
- 2007年 - 『キサラギ』
- 2007年 - 『クローズZERO』 - 滝谷源治役(主演)
- 2008年 - 『花より男子ファイナル』 - 花沢類役
- 2009年 - 『クローズZERO II』 - 滝谷源治役(主演)
- 2010年 - 『シュアリー・サムデイ』(監督)
- 2011年 - 『岳 -ガク-』 - 主演
- 2014年 - 『ルパン三世』 - ルパン三世役(主演)
- 2017年 - 『銀魂』 - 坂田銀時役(主演)
- 2018年 - 『銀魂2 掟は破るためにこそある』 - 坂田銀時役(主演)
- 2019年 - 『Diner ダイナー』
- 2019年 - 『人間失格 太宰治と3人の女たち』 - 太宰治役(主演)
- 2020年 - 『罪の声』 - 阿久津英士役(主演)
- 2021年 - 『ゴジラvsコング』 - 芹沢蓮役
- 2024年 - 『キングダム 大将軍の帰還』
- 2025年 - 『フロントライン』 - 結城英晴役(主演)
- 2026年 - 『バッド・ルーテナント:トウキョウ』 - 矢吹恭二役(主演)
声の出演[編集]
- 2010年 - 『RAINBOW-二舎六房の七人-』
- 2019年 - 『天気の子』 - 須賀圭介役
- 2023年 - 『窓ぎわのトットちゃん』 - トットちゃんの父親役
舞台[編集]
- 2006年 - 『タイタス・アンドロニカス』(蜷川幸雄演出)
- 2007年 - 『カリギュラ』 - タイトルロール
- 2011年 - 『時計じかけのオレンジ』
- 2011年〜 - 『髑髏城の七人』(劇団☆新感線)
- 2013年 - 『あかいくらやみ 〜天狗党幻譚〜』
- 2014年 - 『カッコーの巣の上で』
- 2015年 - 『RED』
- 2017年 - 『ミュージカル ヤングフランケンシュタイン』
- 2022年〜2023年 - 『ジョン王』
人物・エピソード[編集]
- 演劇一家の出身。父は舞台監督、母はクラシックバレエの教師、兄は演出家(元俳優)の小栗了。舞台との縁は生まれつきと言ってよい。
- 2012年に女優・モデルの山田優と結婚。4人の子どもの父親である。
- 「お前じゃない」で出演を決めた男。『花より男子』のオファーには当初乗り気ではなかったが、姉に「(花沢類は)お前じゃない」と言われたことで逆に火がつき、出演を決めたという。
- 『タイタス・アンドロニカス』のイギリス公演では、現地の批評家から演技を高く評価された。
- 『情熱大陸』では史上初の2週連続特集が組まれている。
- 左利き。
- 役作りの振れ幅が大きく、『ルパン三世』では10か月のアクショントレーニング+8キロ減、『人間失格』では10キロ以上の減量を行った。
- 大河ドラマ出演は『豊臣兄弟!』で10作目。子役時代の『八代将軍吉宗』『秀吉』から主演の『鎌倉殿の13人』まで、30年以上にわたって大河に出続けている。
- 『豊臣兄弟!』の信長像については、「“織田信長”を演じ続けてきた人」と解釈し、自分の中で「こうでなければいけない」という姿を作り上げていった人物として演じたと語っている。本能寺の変では、台本になかった「お前じゃない」というセリフを加えた。秀吉になら討たれてもよかったが、光秀には納得できない、という心理の表現だったという。
- 同じく信長役では、座った姿勢で首や体を傾ける仕草がSNSで「小栗旬が傾くとヤバい」と話題になった。本人は「誰も文句を言えない立場なのだから、どんな姿勢でもいいのでは」という発想から始めたと明かし、信長に威厳が備わる後半は視聴者の予想を裏切る意味もあってまっすぐ座るようにしたという。
受賞歴[編集]
- 2008年 - エランドール賞新人賞
- 2008年 - 第45回ゴールデン・アロー賞放送賞
- 2008年 - 第17回日本映画批評家大賞 主演男優賞(『クローズZERO』)
- 2012年 - 第74回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞(『リッチマン、プアウーマン』)
- 2013年 - WOWOW勝手に演劇大賞2013 男優賞(『あかいくらやみ 〜天狗党幻譚〜』)
- 2014年 - 第81回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演男優賞(『BORDER』)
- 2017年 - 第8回コンフィデンスアワード・ドラマ賞 主演男優賞(『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』)
- 2020年 - 第45回報知映画賞 主演男優賞(『罪の声』)
- 2020年 - 第33回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 主演男優賞(『罪の声』)
- 2021年 - 第44回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞(『罪の声』)
炎上とバズ[編集]
- 「信長ロス」:2026年7月、『豊臣兄弟!』第27回で信長が炎に包まれた本能寺で最期を迎えると、SNSには「鳥肌が立った」「信長ロス」といった声が相次いだ。
- 「傾くとヤバい」:信長の傾いた座り姿がトレンド化。本人によれば『鎌倉殿の13人』でも義時が傾いた後にろくでもないことが起こる流れが話題になっており、そのパターンも意識していたという。
- 『フロントライン』のロングヒット:コロナ禍初期という重い題材ながら興収14億円を突破し、「派手な展開なしでも完成度が高い」と評された。
余談[編集]
- 信長を演じるのは『豊臣兄弟!』が初めてではない。2014年のフジテレビ『信長協奏曲』で、信長と入れ替わる高校生サブローを主演している。
- 『クローズZERO II』(2009年)と『ルパン三世』(2014年)では、同じ事務所の後輩・綾野剛と共演している。
- 『花より男子』の花沢類役は、『花のち晴れ』で約10年ぶりに再演した。
- 『ゴジラvsコング』で演じた芹沢蓮は、ゴジラ映画でおなじみの「芹沢」姓を持つキャラクター。
- アメリカ滞在はもともと9か月の予定だったが、コロナ禍で延び、帰国は2020年7月になった。
- 『罪の声』では星野源とダブル主演。星野は同じ2020年、綾野剛と『MIU404』でバディを組んでいる。