仲村トオル
なかむら とおる / Toru Nakamura
Toru_Nakamura_2025.12.27.jpg
中山競馬場での仲村トオル(2025年12月。出典:Wikimedia Commons)
本名 中村亨(なかむら とおる)
誕生日 1965年9月5日
年齢 61歳
出身地 東京都大田区
国籍 日本
学歴 専修大学文学部(在学中にデビュー)
ジャンル 映画、テレビドラマ、舞台、CM、ナレーション
活動期間 1985年 -
デビューアルバム 1985年 映画『ビー・バップ・ハイスクール』(東映、中間徹役)
家族 妻・鷲尾いさ子(女優、1995年結婚)、長女・ミオ(モデル)、次女
事務所 KITTO
代表作 『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズ、『あぶない刑事』シリーズ(町田透役)、『ロスト・メモリーズ』、『パープル・バタフライ』、『チーム・バチスタ』シリーズ(白鳥圭輔役)、『空飛ぶタイヤ』、『家売るオンナ』
関連活動 歌手(1987年「It's All Right」オリコン最高3位)
あだ名 トオル
その他 第10回日本アカデミー賞新人俳優賞、韓国・大鐘賞助演男優賞(外国人初)、第23回高崎映画祭主演男優賞
リンク https://www.kitto-pro.co.jp/


概要[編集]

仲村トオル(なかむら とおる、1965年9月5日 - )とは、東京都出身の俳優である。大学生だった1985年に公募オーディションで映画『ビー・バップ・ハイスクール』の主役に選ばれてデビュー。翌年から『あぶない刑事』シリーズの町田透を約40年演じ続ける一方、韓国映画『ロスト・メモリーズ』で外国人初の大鐘賞助演男優賞を受賞するなど、アジア映画でも実績を持つ。

詳細[編集]

5,963人から選ばれた「普通の大学生」[編集]

専修大学文学部の2年生だった1985年夏、雑誌で「映画の出演者男性2人募集」という広告を見つけて応募したのが始まりである。きうちかずひろの人気漫画を東映が実写化する『ビー・バップ・ハイスクール』の主役オーディションで、プロ・アマ問わず5,963人が応募した。会場は東映会館8階の会議室。本人は2025年の舞台挨拶で、集まった応募者が「喧嘩をしたくてたまらないような本物」ばかりで、普通の大学生だった自分は少数派だったと振り返っている。

結果は清水宏次朗とともに主人公コンビに選出。仲村は中間徹を演じた。原作者が役のイメージに合うと評価したことも決め手だったとされる。大学1年の4月に父親を急に亡くしており、デビューはその翌年のことだった。

『あぶない刑事』の「永遠の後輩」[編集]

デビュー翌年の1986年、日本テレビ系ドラマ『あぶない刑事』に港署捜査課の新人刑事・町田透役で出演し、これがテレビドラマ初出演となった。舘ひろし演じる鷹山敏樹(タカ)と柴田恭兵演じる大下勇次(ユージ)に振り回される後輩キャラで、浅野温子演じる真山薫らとともにシリーズの顔となった。

以後、テレビシリーズ、劇場版、2016年の『さらば あぶない刑事』、2024年の『帰ってきた あぶない刑事』まで、シリーズの全作品に出演している。劇中では最終的に港署捜査課の課長まで出世するが、タカとユージの前では無意識に後輩時代の関係に戻ってしまうのがお約束である。

韓国・中国映画で積み上げたキャリア[編集]

仲村は日本の俳優の中でも早くからアジア映画に出ていた一人である。1999年の香港映画『ジェネックス・コップ 特警新人類』、2000年の『東京攻略』を経て、2002年に韓国映画『ロスト・メモリーズ』に出演。チャン・ドンゴンと共演し、韓国の大鐘賞で外国人として初めて助演男優賞を受賞した。

2003年には中国の婁燁(ロウ・イエ)監督による中仏合作映画『パープル・バタフライ』に出演し、同作は第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された。2005年には韓国映画『青燕』にも出ており、韓国と中国の両方で主要作品に名を連ねている。

経歴[編集]

幼少期〜学生時代[編集]

生まれは東京都大田区。0歳から3歳までは大阪府寝屋川市で過ごし、幼稚園に上がる前に神奈川県川崎市へ、小学3年生からは千葉県流山市で育った。

大阪で身についた関西弁のせいで幼稚園では浮いてしまい、小学2年生頃まで周囲とうまく話せなかったという。千葉に移ってからドッジボールで活躍したことをきっかけに友達と話せるようになったと語っている。中学2年で野球選手になる夢をあきらめ、受験にも失敗。高校時代は本人いわく「曇り空のよう」だった。

1980年代:ビー・バップ旋風とアイドル的人気[編集]

1985年12月公開の『ビー・バップ・ハイスクール』は若者層に大ヒットし、シリーズは全6作が作られた。撮影前には高瀬道場でアクションを特訓。この作品で第10回日本アカデミー賞新人俳優賞、第41回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞、第8回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を獲得し、1988年にはエランドール賞新人賞も受賞した。

所属したのは、プロデューサー黒澤満が率いる芸能事務所セントラル・アーツ。黒澤は『ビー・バップ』や『あぶない刑事』のプロデューサーでもあり、芸能関係者からは仲村にとっての「芸能界の父」とも評されている。

1987年には『新宿純愛物語』で単独主演。1988年には後藤久美子の映画デビュー作『ラブ・ストーリーを君に』、大阪が舞台の『悲しい色やねん』で主演し、1989年には『六本木バナナ・ボーイズ』に主演した。歌手としても1986年に「ビー・バップ・少年少女合唱団」の一員としてレコードデビューし、1987年のソロシングル「It's All Right」はオリコンシングルチャートで最高3位を記録している。ラジオではニッポン放送で『仲村トオル 待たせてゴメン』(1987〜1989年)を担当した。

1990年代:大河ドラマと海外進出[編集]

1992年にはNHK大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』で羽柴秀吉を演じた。同年はドラマ『俺たちルーキーコップ』にも出演している。1994年には日米合作映画『刺青 BLUE TIGER』に主演した。

1995年9月5日、自身の誕生日に女優の鷲尾いさ子と婚姻届を提出し、結婚会見を開いた。1990年代後半からは香港映画『ジェネックス・コップ 特警新人類』(1999年)、『東京攻略』(2000年)に出演し、海外作品への足場を作っていった。

2000年代:アジア映画とテレビドラマの両輪[編集]

2002年の韓国映画『ロスト・メモリーズ』では、日本の統治が続いているという架空の2009年を舞台に、日本人捜査官・西郷将二郎を演じた。同作で大鐘賞助演男優賞を受賞。映画.comの報道では、公開当時は「韓国で最も知られた日本の名字が『ナカムラ』になった」とまで言われたとされる。

2003年の『パープル・バタフライ』では、1920〜30年代の満州と上海を舞台に、チャン・ツィイー演じるヒロインの恋人・伊丹を演じた。2005年には韓国映画『青燕』、2008年には日本・香港合作の『少林少女』に出演している。

国内では2005年に『救命病棟24時 第3シリーズ』とフジテレビ版ドラマ『海猿』に出演。2008年からは『チーム・バチスタの栄光』に始まる「チーム・バチスタ」シリーズで厚生労働省の役人・白鳥圭輔を演じ、伊藤淳史とW主演で長期シリーズの一翼を担った。2009年にはWOWOW「連続ドラマW」の初主演作『空飛ぶタイヤ』に主演し、同年の映画『劒岳 点の記』『おっぱいバレー』にも出演。映画『接吻』では第23回高崎映画祭主演男優賞を受賞した。

2010年代:舞台と円熟期[編集]

2010年、阪本順治監督の主演映画『行きずりの街』で第15回釜山国際映画祭に参加し、チャン・ドンゴンと約5年ぶりに再会した。2012年には吉永小百合主演の『北のカナリアたち』に出演。2012年からは主演ドラマ『アナザーフェイス〜刑事総務課・大友鉄〜』シリーズが始まった。

舞台では『フロスト/ニクソン』(2009年)、野田秀樹作・演出の『エッグ』(2012年、2015年にはパリ・国立シャイヨー劇場でも上演)、『オセロ』(2013年)、KERA MAP『グッド・バイ』(2015年)、『終わりのない』(2019年)などに出演した。

2016年には『さらば あぶない刑事』、映画『64 -ロクヨン-』、日本テレビ系ドラマ『家売るオンナ』(屋代大役)に出演。2017年は映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』に出ている。

2020年代〜2026年:ベテランの多忙期[編集]

2020年代に入っても出演ペースは落ちていない。2021年は『トッカイ 不良債権特別回収部』、日本テレビ系『ネメシス』、テレビ東京系の主演ドラマ『八月は夜のバッティングセンターで。』、WOWOW『密告はうたう 警視庁監察ファイル』、TBS系日曜劇場『日本沈没-希望のひと-』(主演・小栗旬)と5作に出演。主演映画『愛のまなざしを』も公開された。

2023年は庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』で本郷猛の父を演じ、バカリズム脚本の『ブラッシュアップライフ』第5話では「仲村トオル本人」役でゲスト出演した。TBS系『フェルマーの料理』、主演ドラマ『さらば、銃よ 警視庁特別銃装班』にも出ている。

2024年は8年ぶりのシリーズ新作『帰ってきた あぶない刑事』が公開され、観客動員119万人超、興行収入16.27億円を突破して前作『さらば』の最終興収16.25億円を上回った。同年はHulu版『十角館の殺人』(中村青司役)、Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』、本木雅弘主演・倉本聰脚本の映画『海の沈黙』、続編ドラマ『密告はうたう2』にも出演した。

2025年はTBS系金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』(轟謙二郎役)に出演。同作には『あぶない刑事』で共演した土屋太鳳もキーパーソン役で登場した。9月公開の映画『ブラック・ショーマン』では、福山雅治演じる主人公の兄で、有村架純演じるヒロインの父・神尾英一を演じた。物語の発端となる殺人事件の被害者という役どころで、出演発表時には東野圭吾原作・福山主演の「黄金タッグ」に加わるプレッシャーを口にしている。

2026年は3月にLeminoドラマ『路地裏ホテル』に特別出演し、テレビ朝日のドラマプレミアム『森英恵 Butterfly beyond』でデザイナー森英恵の父・徳造を演じた。10月からはテレビ朝日系サタデードラマ『あにいもうと』に名医・沢辺祐二役で出演し、10月31日スタートのWOWOW連続ドラマW『マイ・スイート・ホーム』では主演の石田ゆり子演じる上原春花の夫・上原修平を演じる。主題歌は竹内まりや。

映画では、西島秀俊主演・瀬々敬久監督の『存在のすべてを』(2027年2月5日公開予定)で警察官・中澤役、田辺桃子主演の『きみの音が見えたとき』(2027年秋公開予定)で蕎麦屋を営む父親・七沢倫太郎役、山﨑賢人主演・木村大作監督の『腹をくくって』(2027年11月19日公開予定)への出演が発表されている。木村大作監督作品への出演は『劒岳 点の記』『春を背負って』に続いて3度目となる。

主な出演作[編集]

映画[編集]

公開年 作品 役 備考
1985 ビー・バップ・ハイスクール 中間徹 デビュー作。東映
1986〜1988 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌/行進曲/狂騒曲/完結篇 ほか 中間徹 シリーズ全6作
1987 あぶない刑事 町田透 劇場版第1作
1987 新宿純愛物語 主演
1988 ラブ・ストーリーを君に 主演。後藤久美子の映画デビュー作
1988 悲しい色やねん 主演
1989 もっともあぶない刑事 町田透
1994 刺青 BLUE TIGER 日米合作、主演
1999 ジェネックス・コップ 特警新人類 赤虎 香港映画
2002 ロスト・メモリーズ 西郷将二郎 韓国映画。大鐘賞助演男優賞
2003 パープル・バタフライ 伊丹 中国・フランス合作。カンヌ国際映画祭コンペ出品
2005 青燕 徳田 韓国映画
2009 劒岳 点の記 木村大作監督
2010 行きずりの街 波多野 主演。阪本順治監督
2012 北のカナリアたち 主演は吉永小百合
2016 さらば あぶない刑事 町田透
2017 22年目の告白 -私が殺人犯です- 仙堂
2021 愛のまなざしを 滝沢貴志 主演
2023 シン・仮面ライダー 本郷猛の父 監督・脚本 庵野秀明
2024 帰ってきた あぶない刑事 町田透 興収16億円超
2024 海の沈黙 清家 主演 本木雅弘
2025 ブラック・ショーマン 神尾英一 主演 福山雅治
2027(予定) 存在のすべてを 中澤 主演 西島秀俊
2027(予定) きみの音が見えたとき 七沢倫太郎
2027(予定) 腹をくくって 主演 山﨑賢人、木村大作監督

テレビドラマ・配信[編集]

  • 『あぶない刑事』シリーズ(1986年 - 、日本テレビ系)町田透役
  • 『信長 KING OF ZIPANGU』(1992年、NHK大河ドラマ)羽柴秀吉役
  • 『俺たちルーキーコップ』(1992年)
  • 『救命病棟24時 第3シリーズ』(2005年、フジテレビ系)
  • 『海猿』(2005年、フジテレビ系)
  • 「チーム・バチスタ」シリーズ(2008年 - 、フジテレビ系ほか)白鳥圭輔役
  • 『空飛ぶタイヤ』(2009年、WOWOW)主演
  • 『アナザーフェイス〜刑事総務課・大友鉄〜』シリーズ(2012年 - )主演・大友鉄役
  • 『家売るオンナ』(2016年、日本テレビ系)屋代大役
  • 『BG〜身辺警護人〜』(2020年、テレビ朝日系)劉光明役
  • 『トッカイ 不良債権特別回収部』(2021年、WOWOW)仁科真喜生役
  • 『ネメシス』(2021年、日本テレビ系)美神始役
  • 『八月は夜のバッティングセンターで。』(2021年、テレビ東京)主演・伊藤智弘役
  • 『密告はうたう 警視庁監察ファイル』(2021年、WOWOW)能馬慶一郎役/続編『密告はうたう2』(2024年)
  • 『日本沈没-希望のひと-』(2021年、TBS系)東山栄一役
  • 『ブラッシュアップライフ』第5話(2023年、日本テレビ系)本人役
  • 『フェルマーの料理』(2023年、TBS系)渋谷克洋役
  • 『さらば、銃よ 警視庁特別銃装班』(2023年)主演・真木宗一役
  • 『十角館の殺人』(2024年、Hulu)中村青司役
  • 『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』(2024年、Netflix)早坂一樹役
  • 『イグナイト -法の無法者-』(2025年、TBS系)轟謙二郎役
  • 『路地裏ホテル』(2026年、Lemino)特別出演・ホテルの支配人役
  • 『森英恵 Butterfly beyond』(2026年、テレビ朝日)森英恵の父・徳造役
  • 『あにいもうと』(2026年、テレビ朝日系)沢辺祐二役
  • 『マイ・スイート・ホーム』(2026年、WOWOW)上原修平役

舞台[編集]

  • 『フロスト/ニクソン』(2009年)フロスト役
  • 『エッグ』(2012年・2015年、作・演出 野田秀樹)
  • 『オセロ』(2013年、演出 白井晃)主演
  • KERA MAP『グッド・バイ』(2015年)主演・田島周二役
  • 『終わりのない』(2019年、作・演出 前川知大)
  • 『広島ジャンゴ 2022』(2022年)町長役

受賞歴[編集]

  • 1987年:第10回日本アカデミー賞 新人俳優賞(『ビー・バップ・ハイスクール』)
  • 1987年:第41回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞(同上)
  • 1987年:第8回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞(同上)
  • 1988年:エランドール賞 新人賞
  • 2002年:第39回大鐘賞 助演男優賞(『ロスト・メモリーズ』)※外国人初
  • 2008年:ベスト・ファーザー イエローリボン賞
  • 2009年:第23回高崎映画祭 最優秀主演男優賞(『接吻』)

人物[編集]

演技観[編集]

2024年のインタビューでは、20代の頃は役を掴んだと思っても次の役で手を開くと「何も掴んでいなかった」と気づく繰り返しだったと振り返り、今は演技で何かを掴むことは永遠にないだろうという気持ちで取り組んでいると語った。野球にたとえ、相手投手の球も体調も試合状況も毎回違い、完成されたバッティングフォームはないとし、自らの俳優業を「ゴールのない旅」と表現している。

主演作『新宿純愛物語』は思い入れのある作品だったが、観客の反応がよくなかったとされ、その悔しさが役者人生の原動力になったとも語っている。

松田優作への憧れ[編集]

憧れの俳優は松田優作。松田も黒澤満プロデュース作品の看板俳優であり、同じ系譜の後輩にあたる。1989年に松田が亡くなった際には、遺体の前で涙ながらに呼びかけたと伝えられている。

家族[編集]

妻は女優・モデルの鷲尾いさ子。1995年9月5日、仲村の30歳の誕生日に東京都港区役所へ婚姻届を提出した。当時の報道によれば交際期間は約3年で、1994年12月25日に仲村がプロポーズしたとされる。2人の出会いのきっかけについては、デイリースポーツの1995年の記事では大河ドラマ『信長』での共演、ほかの資料ではドラマ『俺たちルーキーコップ』での共演とされている。結婚会見で仲村は「彼女にふさわしい人間になれた」という趣旨の言葉を述べた。

2004年から2008年にかけては花王のシャンプー「メリット」のCMに夫婦で出演した。2人の間には娘が2人おり、長女のミオはモデルとして活動している。2008年にはベスト・ファーザー イエローリボン賞を受賞した。

苦手なもの[編集]

歌は苦手だと本人が認めている。主題歌がオリコン4位になった『新宿純愛物語』のデュエット曲について、歌番組で自分の姿を見て「まずい」と感じたといい、柴田恭兵には笑いながらその様子を指摘されたと明かしている。本物のタバコも苦手で、喫煙シーンの演技には苦労したことがある。

エピソード[編集]

ビー・バップ撮影の裏側[編集]

2025年6月、東映直営最後の映画館・丸の内TOEIの閉館企画「さよなら 丸の内TOEI」で『ビー・バップ・ハイスクール』が上映され、仲村が舞台挨拶に登壇した。約40年ぶりに本編を通しで観たといい、序盤は「滑舌が悪いとか、パンチが弱々しいとか」自分へのダメ出しばかりだったが、後半は全員が懸命に作ったことに感動したと語った。

撮影中は、不良役の若手約40人がプレハブの約30畳の部屋で寝泊まりしていた。走る電車の窓から敵役を川へ蹴り落とすシーンでは、殺陣師の高瀬将嗣の合図だけを頼りに演じ、落下役の2人はそれぞれ2回ずつ川に落ちた。仲村自身は距離感をつかめておらず、後で共演者から「鉄柱が来るたびにトオルを引き上げていた」と聞かされたという。

中山美穂との「猫」の会話[編集]

同作のヒロインは当時15歳の中山美穂で、すでにトップアイドルだった。年下ながら近寄りがたく、現場ではあまり話さなかったという。夜のシーンの撮影待ちで、暗い部屋にいた中山の目が光って見えたため「猫みたいだね」と声をかけると、中山は「簡単に尻尾は振らないし、こびないし」と返したという。中山が2024年12月に亡くなった後の2025年の舞台挨拶で、仲村はこの会話を明かし、15歳にしては大人びた答えだったと振り返った。

後藤久美子への説教[編集]

1988年の『ラブ・ストーリーを君に』のロケでは、地元の見学者に素っ気ない態度の後藤久美子に対し、酒の勢いを借りて「もっと笑顔を見せてもいい」と説教したことがある。その後、共演の藤谷美紀が雑誌インタビューで酔って説教する仲村の姿に落胆したと語り、仲村は「ものすごくガッカリした」と笑いながら振り返っている。

チャン・ドンゴンとの友情[編集]

『ロスト・メモリーズ』の撮影中にはチャン・ドンゴンと飲み明かした仲で、「いつか国際映画祭で作品を持ち寄って再会しよう」と約束していた。2010年の釜山国際映画祭で、仲村は『行きずりの街』、チャンは主演作『The Warrior's Way』でそれぞれ参加し、約束が実現した。チャンに第1子が生まれた直後だったため、仲村は祝福の言葉と記念品を贈ったという。

劒岳での志願[編集]

2009年の『劒岳 点の記』では、クレバスに落ちるシーンを自分で演じたいとスタッフに頼んだという。同作の木村大作監督とは、その後『春を背負って』、2027年公開予定の『腹をくくって』と3作でタッグを組むことになった。

余談[編集]

  • 『ネプリーグ』では6勝0敗の全勝記録を持つとされる。
  • WOWOWに加入したきっかけは、ボクサーのマイク・タイソンの試合を見たかったからだと本人が語っている。のちに同局の看板ドラマ枠「連続ドラマW」の常連俳優になった。
  • 『ロスト・メモリーズ』の公開当時、韓国で最も知られた日本の名字が「ナカムラ」になったと言われたとされる。
  • 『ブラッシュアップライフ』で本人役を演じた際は、主人公が人生を何度もやり直すという設定の中で「仲村トオル本人」として登場した。脚本のバカリズム作品らしい、実在俳優を物語に組み込む遊びの一つである。
  • 『帰ってきた あぶない刑事』の監督・原廣利は、テレビシリーズ以来のシリーズ監督である原隆仁の息子で、仲村は親子2代の監督のもとで町田透を演じたことになる。

外部リンク[編集]

💬 みんなの声

この記事を読んだ人が、ひとことつぶやく場所です。