| あぶない刑事 Abunai Deka | |
|---|---|
|
『さらば あぶない刑事』仕様の日産・レパード アルティマ(出典:Wikimedia Commons) | |
| 略称 | あぶ刑事(あぶデカ) |
| ジャンル | 刑事ドラマ、アクション、バディもの |
| 放送シーズン | 2(『あぶない刑事』『もっとあぶない刑事』) |
| 放送期間 |
1986年10月5日 - 1987年9月27日(第1作) 1988年10月7日 - 1989年3月31日(『もっとあぶない刑事』) |
| 放送時間 |
日曜21:00 - 21:54(第1作) 金曜20:00 - 20:54(『もっと』) |
| 話数 | 全51話(第1作)+全25話(『もっと』) |
| 放送国家 | 日本 |
| 言語 | 日本語 |
| 配給 | 東映(劇場版) |
| 放送局 | 日本テレビ系 |
| 配信 | Hulu、FOD、Prime Video ほか |
| 制作 | |
| 企画 | 岡田晋吉、清水欣也(日本テレビ)、黒澤満 |
| プロデューサー | 初川則夫、伊地智啓、福田慶治、服部紹男 ほか |
| 演出 | 長谷部安春、村川透、一倉治雄、原隆仁 ほか |
| 制作 | 日本テレビ、セントラル・アーツ(制作協力:東映) |
| 脚本 | 柏原寛司、大川俊道、丸山昇一 ほか |
| 音楽 | 志熊研三 |
| 出演者 | 舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、中条静夫、木の実ナナ、ベンガル、山西道広 ほか |
| その他 | |
| 原作 | なし(原案:中村良男) |
| 関連番組 | 『あきれた刑事』、劇場版シリーズ(全8作)、『あぶない刑事フォーエヴァーTVスペシャル'98』 |
| オープニング曲 | 「あぶない刑事」(舘ひろし作曲のテーマ曲) |
| エンディング曲 |
舘ひろし「冷たい太陽」(第1作) 舘ひろし「翼を拡げて -open your heart-」(『もっと』) |
| 外部リンク | ABDK40+ 公式サイト |
概要[編集]
あぶない刑事(あぶないデカ、略称:あぶ刑事)とは、1986年10月から日本テレビ系で放送された刑事ドラマと、そこから続く映画・スペシャルドラマのシリーズである。横浜の港署を舞台に、舘ひろし演じる鷹山敏樹(タカ)と柴田恭兵演じる大下勇次(ユージ)のコンビが、軽口とスーツとショットガンで事件を片付ける。2026年でテレビ放送開始から40周年を迎えた。
詳細[編集]
どんな作品?[編集]
ひとことで言えば「刑事ドラマをオシャレにしてしまった作品」。それまでの日本の刑事ドラマといえば、『太陽にほえろ!』に代表される熱血と涙、あるいは『西部警察』のような爆破と銃撃の大スペクタクルが主流だった。そこへ登場した『あぶない刑事』は、ダブルのスーツにサングラス、肩の力の抜けたジョーク、港町・横浜の夜景、ノリのいい音楽という組み合わせで、刑事ものの空気を一変させた。
主人公のタカとユージは、上司の言うことを聞かず、拳銃をバンバン撃ち、犯人を追いかけ回しては始末書を書かされる問題児コンビ。それでも最後には必ず事件を解決し、エンディングでは横浜の街を2人で歩いて去っていく。アメリカの刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』の影響が大きいとよく言われ、バブル景気に向かう1980年代後半の空気をそのまま映したような作品でもある。
「半年の予定」が40年になった[編集]
第1作は当初2クール(半年)の予定でスタートしたが、人気が出たため放送が1年間に延長され、全51話となった。1987年12月には劇場版第1作が公開され、正月映画のトップに立つ大ヒットを記録。翌1988年には劇場版第2作『またまたあぶない刑事』と、テレビ第2作『もっとあぶない刑事』が立て続けに作られ、1980年代後半を代表する人気シリーズになった。
その後は1989年の『もっともあぶない刑事』でいったん区切りがついたものの、1996年の『あぶない刑事リターンズ』で7年ぶりに復活。1998年の『フォーエヴァー』、2005年の『まだまだあぶない刑事』、2016年の完結編『さらば あぶない刑事』と、数年おきに「帰ってくる」のがこのシリーズの伝統になった。そして2024年、完結したはずの2人が『帰ってきた あぶない刑事』で8年ぶりにスクリーンに戻り、昭和・平成・令和の3つの時代をまたいだバディものとなった。
社会現象になった刑事ドラマ[編集]
放送当時の人気は社会現象と呼ばれるほどで、ロケ地の横浜に見物人が集まりすぎて撮影が中止になったこともあったという。中高生の間では、タカとユージを真似てスーツにサングラスというスタイルで出かける男子も現れ、2人の呼び名「タカ」「ユージ」の掛け合いを真似る人が続出した。主演の2人は劇中歌を歌って歌番組にも出演し、ドラマの枠を超えたスターとなった。
一方で、ヘルメットなしのバイク、街中での発砲、喫煙シーンといった描写は当時から賛否があり、1987年には日本PTA全国協議会の「ワースト番組」にも選ばれている。今の基準では絶対に放送できない場面が多いことも、ファンの間では一種の「ネタ」として語られている。
制作はセントラル・アーツ[編集]
制作を担ったのは、黒澤満が率いた制作会社セントラル・アーツ。松田優作主演作など東映系のアクション作品を多く手がけてきたチームで、本作でも長谷部安春、村川透といったアクション映画畑の監督が演出を担当した。脚本は柏原寛司、大川俊道、丸山昇一らが中心になり、毎回ごとにテンポのいい会話劇とアクションを両立させた。
舘ひろしと柴田恭兵は、キャラクターは最初から台本に書かれていたわけではなく、2人の組み合わせのなかで作られていったと語っている。柴田は脚本家が舘のダンディーな芝居を見て台詞を膨らませていったと話し、舘は柴田の脚本を膨らませる力こそが作品を支えたと評価している。企画段階では、タカの相棒は三田村邦彦が想定されていたという話もある。
シリーズ一覧[編集]
テレビシリーズ・スペシャル[編集]
| タイトル | 放送期間 | 話数・枠 | 備考 |
|---|---|---|---|
| あぶない刑事 | 1986年10月5日 - 1987年9月27日 | 全51話・日曜21時 | 2クール予定から1年に延長 |
| もっとあぶない刑事 | 1988年10月7日 - 1989年3月31日 | 全25話・金曜20時 | 第6話で26.4%(シリーズ最高視聴率) |
| あぶない刑事フォーエヴァーTVスペシャル'98 | 1998年8月28日 | 単発スペシャル | 劇場版『フォーエヴァー THE MOVIE』の前編 |
劇場版[編集]
| # | タイトル | 公開日 | 監督 | 興行成績(報道値) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | あぶない刑事 | 1987年12月12日 | 長谷部安春 | 配給収入約15億円(興行収入ベースで26億円とする資料もある) |
| 2 | またまたあぶない刑事 | 1988年7月2日 | 一倉治雄 | 約18億円とされる |
| 3 | もっともあぶない刑事 | 1989年4月22日 | 村川透 | 約12億円とされる |
| 4 | あぶない刑事リターンズ | 1996年9月14日 | 村川透 | 約9.1億円とされる |
| 5 | あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE | 1998年9月12日 | 成田裕介 | 約8.8億円とされる |
| 6 | まだまだあぶない刑事 | 2005年10月22日 | 鳥井邦男 | 約8.1億円とされる |
| 7 | さらば あぶない刑事 | 2016年1月30日 | 村川透 | 約16.3億円 |
| 8 | 帰ってきた あぶない刑事 | 2024年5月24日 | 原廣利 | 16億円超(動員約119万人) |
※1980年代の作品は配給収入で語られることが多く、資料によって数字に幅がある。
各作品のざっくり内容[編集]
- 『あぶない刑事』(1987年):劇場版第1作。1988年の正月映画でトップに立ち、シリーズの映画化路線を決定づけた。クライマックスではタカがバイクからトラックの荷台に飛び移るスタントを、舘ひろし本人が一発で決めたという。
- 『またまたあぶない刑事』(1988年):テレビ第2作の放送前に公開。伊武雅刀が裏の顔を持つ企業経営者を演じた。
- 『もっともあぶない刑事』(1989年):テレビシリーズからの宿敵である暴力団「銀星会」との決着編。柄本明が銀星会二代目会長の前尾源次郎を演じた。
- 『あぶない刑事リターンズ』(1996年):7年ぶりの復活作。銀星会壊滅後の横浜で、カルト組織と対決する。
- 『あぶない刑事フォーエヴァー』(1998年):テレビスペシャルと映画の二部構成という当時としては珍しい形式で公開された。
- 『まだまだあぶない刑事』(2005年):シリーズ20年目の作品。
- 『さらば あぶない刑事』(2016年):2015年2月に「完結」と発表された作品。定年退職を5日後に控えたタカとユージが、中南米系の犯罪組織「BOB」と対決する。吉川晃司がキョウイチ・ガルシア、菜々緒がタカの恋人・浜辺夏海を演じ、吉沢亮も出演している。
- 『帰ってきた あぶない刑事』(2024年):定年後にニュージーランドで探偵をしていた2人が、トラブルで探偵免許を失って横浜に帰還し「T&Y探偵事務所」を開業する。最初の依頼人は、母親を探しに長崎から来た永峰彩夏(土屋太鳳)。彩夏の母・夏子は2人ともよく知る女性で、彩夏はタカかユージの「娘かもしれない」という設定がポイント。
登場人物とキャスト[編集]
コンビ[編集]
- 鷹山敏樹(タカ)(演:舘ひろし)
- 港署捜査課の刑事。通称「ダンディー鷹山」。暴力犯捜査のプロで、拳銃の二丁持ち、ショットガン、バイクがトレードマーク。クールで女性にモテるが、なぜか車は運転しない設定で、本編中で運転するシーンはほぼない。『さらば』で定年退職し、『帰ってきた』では探偵になっている。
- 大下勇次(ユージ)(演:柴田恭兵)
- 港署捜査課の刑事。通称「セクシー大下」。盗犯捜査が得意で、ピッキングもこなす。俊足で、走る姿がシリーズの名物。お調子者でノリが軽く、捜査車両の運転はほぼユージの担当。柴田恭兵は、ユージの性格は舘のタカとの組み合わせから生まれたものだと語っている。
港署の仲間たち[編集]
- 真山薫(演:浅野温子)
- 少年課の刑事。巡査から少年課長、警部へと出世していく。シリーズが進むにつれて、毎回とんでもない衣装やコスプレで登場する「暴走キャラ」になり、浅野温子自身が役を育てていったとされる。
- 町田透(演:仲村トオル)
- 捜査課の新人刑事で、タカとユージにいいように使われる後輩。女好きでイジられ役だが、銃器の調達など重要な役回りもこなす。第1作では新人だったが、最終的には捜査課長にまで出世しており、シリーズは「トオルの成長物語」でもある。
- 近藤卓造(演:中条静夫)
- 初代捜査課長で、通称「タヌキ」。口癖は「瞳ちゃん、お茶」。タカとユージの暴走に頭を抱えながらも、県警とのパイプ役として2人を守る。
- 松村優子(演:木の実ナナ)
- 少年課長で、のちに署長に。派手な身なりで、タカとユージのよき理解者。
- 田中文男(演:ベンガル)
- 捜査課最古参の取調官で「落としのナカさん」。扇子とベストがトレードマーク。『帰ってきた』にも登場する。
- 吉井浩一(演:山西道広)
- 誠実で信頼の厚い刑事。通称「パパ」。『さらば』では吉井の妻を宮下順子が演じた。
- 谷村進(演:衣笠拳次)
- 鍛えた肉体が自慢の刑事。空手の有段者で、アクションも自ら演じた。
- 山路瞳(演:長谷部香苗)
- 捜査課の庶務・通信担当。似顔絵で捜査に貢献することもある。2026年の40周年イベントでは、第1話の生コメンタリー上映会でMCを務めた。
- 深町新三(演:小林稔侍)
- 近藤の後任の捜査課長。表向きは堅物だが、内心では2人を信頼している。のちに県警本部長に出世。
『帰ってきた あぶない刑事』の新キャスト[編集]
- 永峰彩夏(演:土屋太鳳):T&Y探偵事務所の依頼人第1号で、物語の鍵を握るヒロイン。
- ステラ・リー(演:吉瀬美智子):謎の美女。
- 劉飛龍(リウ・フェイロン)(演:岸谷五朗):タカとユージに因縁のある怪しげな男。
- 海堂巧(演:早乙女太一):元銀星会会長・前尾源次郎の息子で、2人に強い恨みを持つ。ベンチャー企業の社長としてカジノ誘致を進める。
- 早瀬梨花(演:西野七瀬):港署捜査課の刑事。
- そのほか杉本哲太らが出演。
音楽[編集]
テーマ曲と主題歌[編集]
シリーズの音楽は志熊研三が担当し、音楽監督は鈴木清司。おなじみのオープニングテーマ「あぶない刑事」は舘ひろしが作曲を手がけたもので、イントロを聴くだけで胸が躍るという人が今も多い。エンディングは第1作が舘ひろしの「冷たい太陽」、『もっとあぶない刑事』が「翼を拡げて -open your heart-」で、横浜の街をタカとユージが歩くエンディング映像とセットで記憶されている。
柴田恭兵の挿入歌[編集]
柴田恭兵が歌う挿入歌も人気で、第1作では「RUNNING SHOT」「WAR」「FUGITIVE」、『もっと』では「TRASH」が使われた。特に「RUNNING SHOT」は、ユージが全力疾走するシーンや銃撃戦のクライマックスで流れる「あぶ刑事といえばこの曲」というナンバーで、2016年の『さらば』でも新アレンジ版が、2024年の『帰ってきた』でも「RUNNING SHOT 2024 re-mix version」が使われた。『帰ってきた』では「翼を拡げて」も再録版で使用されている。
フィルムコンサート[編集]
2024年の『帰ってきた』公開時には、劇中の映像を流しながらスペシャルバンドが劇中音楽を生演奏するフィルムコンサートが開かれ好評を博した。40周年の2026年10月24日には、神奈川・KT Zepp Yokohamaで「ABUDEKA SPECIAL FILM CONCERT FINAL」が開催され、追加公演も組まれている。
ファッション・名台詞・小道具[編集]
スーツとサングラス[編集]
タカとユージを象徴するのは、当時流行したDCブランドのスーツとサングラス。ダブルのスーツをさらりと着こなすスタイルは、地味なコートの刑事が主流だった時代には衝撃的で、放送当時は真似する若者が続出した。登場するアイテムは作品ごとに最新のものへ更新されており、今でも「あのスーツやサングラスはどこのものか」という問い合わせや検索が多いという。
名台詞とお約束[編集]
ユージの「関係ないね」はパロディでも定番になった決め台詞で、ものまね芸人にも多用された。「ダンディー鷹山」「セクシー大下」という自称もシリーズを通じたお約束。2人がコイントスで役割分担を決める場面も名物で、タカがコインを手品のように扱いながら「クォーターに描かれている鳥は鷲で鷹じゃない」と語るような小ネタもある。『帰ってきた』のポスターのキャッチコピーは「無茶しないと、滅びるぜ。」で、70代になっても無茶をやめない2人らしさを表している。
車・バイク・拳銃[編集]
劇中の捜査車両は日産車で統一されており、なかでもF31型レパードは「あぶ刑事の車」の代名詞。『帰ってきた』のBlu-ray限定版にはレパードのトミカまで付属した。タカのバイクは初期はスズキ製で、劇場版以降はハーレーにまたがってショットガンを構えるのがクライマックスのお約束になった。タカの拳銃はコルト・ガバメントのカスタム、薫はS&W M36がシリーズを通しての愛用品とされる。
「殉職しない」刑事ドラマ[編集]
刑事ドラマといえば殉職シーンが見せ場の時代だったが、本作は舘ひろしの意向もあり、レギュラーが殉職しないことで知られる。どれだけ絶体絶命のピンチに陥っても主人公は生還するという軽快さが、シリーズを長続きさせた理由の一つとされる。また、テレビシリーズの各話サブタイトルはすべて「奇襲」「独断」「結婚」のような漢字2文字で統一されている。
横浜のロケ地[編集]
港署の外観[編集]
港署の外観は作品ごとに変わっている。第1作では本牧ふ頭にあった横浜船員教育センター(現在の横浜海技専門学院)が使われ、現在もほぼ当時の面影を残しているという。『リターンズ』から『フォーエヴァー』まではポリテクカレッジ横浜港、『さらば』では関内の神奈川中小企業センタービルが港署として登場した。
観光で回れる有名スポット[編集]
- 山下公園・氷川丸:海側の楕円形のバルコニーや係留されている氷川丸が、多くのエピソードで登場。『帰ってきた』でも日本郵船氷川丸が使われた。
- 山下臨港線プロムナード:放送が始まった1986年に廃止された貨物線の高架跡。撮影当時は高架下で多くのシーンが撮られ、現在は遊歩道として整備されている。
- 横浜赤レンガ倉庫:エンディングが撮影された場所として知られ、2026年の40周年ポップアップショップも2号館で開催された。舘ひろしはイベント当日、エンディング撮影地の2号館裏でファンと記念撮影している。
- 横浜税関(クイーンの塔):新港橋から望む構図がシリーズおなじみのカット。
- 横浜中華街・元町・馬車道:テレビシリーズからおなじみの街並み。
- ホテルニューグランド、ベーリック・ホール、横浜郵船ビル、都橋商店街、新港ふ頭:『帰ってきた』のロケ地として使われた。桜木町駅前の商業ビル「コレットマーレ」は、劇中で爆破計画の標的として登場する。
横浜以外のロケ[編集]
劇中で本牧の米軍住宅跡として登場する銃撃戦の舞台には、埼玉県朝霞市のキャンプ・ドレイク跡地が使われた。テレビシリーズでは松山、長崎、仙台、函館、静岡などへの遠征ロケもあり、『さらば』では諏訪市や四日市港、『帰ってきた』では神戸市のポートアイランドや千葉県市原市でも撮影が行われた。
興行成績と評価[編集]
『さらば』と『帰ってきた』の大ヒット[編集]
2016年の『さらば あぶない刑事』は最終興行収入16億円超を記録し、「完結編」にふさわしいヒットとなった。8年後の『帰ってきた あぶない刑事』は、公開初週3日間で興行収入3億5300万円を記録して初登場1位に。同時期公開の『名探偵コナン』の劇場版や『ウマ娘』の劇場版といった強力なアニメ作品との競争を制したと報じられた。公開74日目の2024年8月5日には興行収入16億2700万円・観客動員119万人を突破し、前作『さらば』の最終興行収入(16億2500万円)を上回った。
舘ひろしと柴田恭兵は、前作超えを受けて長年のファン「あぶ刑事ベイビー」たちに感謝を述べている。70代の主演コンビによるアクション映画がシリーズ最高クラスの数字を記録したことは、映画業界でも驚きをもって受け止められた。
受賞[編集]
『帰ってきた あぶない刑事』は、第48回日本アカデミー賞で話題賞(作品部門)を受賞した。劇場版第1作の大ヒット時には、舘ひろしがゴールデングロス賞のマネーメイキングスター賞を受賞している。
主演2人の関係[編集]
舘ひろしは鷹山を「自分にとって理想の男性像」と語り、柴田恭兵は舘について「年々ダンディーさが増している」と称賛している。2人は「俳優としては対極にいるのに、並ぶとどこか似ている」ことが作品の魅力だと話しており、その関係性は企画者の黒澤満と、第1話を撮った長谷部安春監督の見立てによるものだという。お互い「別の作品で敵対する役を演じても問題ない」と言えるほどの信頼関係を40年近く保っている。
40周年(2025年〜2026年)の動き[編集]
配信と地上波放送[編集]
2025年7月4日、日本テレビ系「金曜ロードショー」で『帰ってきた あぶない刑事』が地上波初放送された。2024年に大ヒットした邦画を3週連続で放送する企画の第1弾という扱いだった。同年8月25日からはAmazonのPrime Videoで『帰ってきた』が見放題配信となっている。テレビシリーズはこれまでHuluやFODなどで配信されてきたほか、2024年にはBS日テレで第1作・第2作の再放送も行われた。
40周年プロジェクト「ABDK40+」[編集]
テレビシリーズ開始40周年の2026年、記念プロジェクト「ABDK40+」が始動。2026年10月から約1年かけて展開される。第1弾として、劇場版6作と1998年のテレビスペシャルの計7作品を、原版マスターフィルムから4Kスキャンした「ABDK40+ MOVIE 4K REVIVAL」として劇場上映。同時に4DX上映も行われる。テレビスペシャル'98は劇場での上映がこれが初めて。
| 作品 | 4K・4DX上映期間 |
|---|---|
| あぶない刑事 | 2026年10月9日 - 15日 |
| またまたあぶない刑事 | 2026年11月27日 - 12月3日 |
| もっともあぶない刑事 | 2026年12月11日 - 17日 |
| あぶない刑事リターンズ | 2027年1月22日 - 28日 |
| あぶない刑事フォーエヴァーTVスペシャル'98 | 2027年2月11日 - 18日 |
| あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE | 2027年2月19日 - 25日 |
| まだまだあぶない刑事 | 2027年3月5日 - 11日 |
横浜でのイベント[編集]
2026年10月3日から18日まで、横浜赤レンガ倉庫2号館で「あぶない刑事 40周年記念 ABDK40+ POP UP SHOP in 横浜赤レンガ倉庫署」が開かれ、40周年の新作グッズや館内店舗とのコラボ商品が販売された。第1話の放送からちょうど40年となる10月5日の21時には、40年前と同じ時刻に第1話を上映する生コメンタリー上映会が横浜で開かれ、山路瞳役の長谷部香苗がMCを担当。舘ひろしが鷹山として黒塗りの車でサプライズ登場し、会場をどよめかせた。そのほか、横浜の11のブルワリーとのコラボビールや、伊勢丹新宿店での展開も行われている。
ドキュメンタリー映画と宝塚での舞台化[編集]
2027年1月1日には、40年の歩みを制作スタッフの証言でたどるドキュメンタリー映画『あぶない刑事ドキュメンタリー 共犯』が新宿バルト9などで公開予定。監督はテレビシリーズで助監督から監督デビューし、『またまたあぶない刑事』などを撮った一倉治雄で、村川透、丸山昇一、柏原寛司ら24名が「共犯者」として登場し、舘ひろしと柴田恭兵が特別コメントを寄せる。配給は東映ビデオ。さらに2026年9月には、宝塚歌劇団星組による初の舞台化も発表され、オリジナルストーリーで上演されると報じられた。スーツとサングラスの男役がタカとユージを演じることにネットは大いにざわついた。
余談[編集]
- 番組スポンサーの関係で、舘ひろしはポカリスエット、柴田恭兵はポッカコーヒーのCMに出演しており、劇中で2人が飲み物を交換する場面がある。
- 『さらば』で完結したと考えていた柴田恭兵は、当初『帰ってきた』に乗り気ではなかったが、タカとユージの「娘かもしれない」女性が登場すると聞いて、2人の父親としての姿を描けると考えて出演を決めたという。
- 8年ぶりにバイクに乗った舘ひろしは、撮影初日に20分ほど練習したとのこと。『帰ってきた』ラストのジャンプは実際には20センチほどしか跳べておらず、ローアングル撮影と合成で高く見せたと柴田恭兵が明かしている。
- 『帰ってきた』の監督・原廣利は、テレビシリーズで脚本・監督を務めた原隆仁の息子。親子2代で同じシリーズに関わったことになる。
- 『もっとあぶない刑事』第11話は、舘ひろしの「僕、結婚します」という演技に合わせて結末が変えられ、副題も「結婚」に変更されたという逸話がある。
- とんねるずの「ちょっとあぶない刑事」、志村けんのコント、ダウンタウンの『ごっつええ感じ』の「寝てない刑事」、アニメ『おそ松さん』など、パロディ作品は数知れない。
- 舘ひろしは石原プロモーション所属時代にタカを演じ続け、石原裕次郎・渡哲也の系譜を継ぐ「歌う俳優」としても活躍した。劇中に登場する車はすべて日産自動車株式会社の車で、レパードの写真クレジットにも日産自動車が名を連ねている。
- 長年のファンは「あぶ刑事ベイビー」と呼ばれ、舘ひろしと柴田恭兵は『帰ってきた』のヒット時にもこの呼び名でファンに感謝を伝えている。