パク・ヘス
박해수 / 朴海秀 / Park Hae-soo
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パク・ヘス(2022年10月、釜山のアジアスターアワードにて。撮影:Marie Claire Korea/出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY 3.0)
本名 박해수(パク・ヘス)
誕生日 1981年11月21日
年齢 44歳
出身地 韓国・京畿道水原市
国籍 大韓民国
学歴 檀国大学校 演劇映画学科
ジャンル 演劇、映画、テレビドラマ、配信ドラマ
活動期間 2007年 -
家族 妻(一般人、2019年結婚)、息子
身長 / 体重 182cm cm / ― kg
血液型 O型
事務所 BHエンターテインメント(韓国)、UTA(米国、2022年 - )
代表作 『刑務所のルールブック』『量子物理学』『狩りの時間』『イカゲーム』『ナルコの神』『悪縁』『大洪水』
関連活動 舞台俳優として『マクベス』『ファウスト』『桜の園』などに主演
あだ名 ネトゥムイン(Netflix公務員)
その他 第74回プライムタイム・エミー賞 ドラマシリーズ部門助演男優賞ノミネート(2022年)


概要[編集]

パク・ヘス(박해수、1981年11月21日 - )とは、韓国の俳優である。舞台出身の実力派で、Netflixドラマ『イカゲーム』の218番ことチョ・サンウ役で世界的に顔が売れ、以後もNetflix作品に出まくっていることから「Netflix公務員」の異名を持つ。

詳細[編集]

演劇で鍛えた「声の俳優」[編集]

1981年、京畿道水原市生まれ。高校時代に演劇部に入ったのが芝居との出会いで、2000年に檀国大学校の演劇映画学科へ進学した。兵役は陸軍第50歩兵師団の新兵教育隊で助教(教育係)を務めている。2007年に舞台でデビューし、以後は大学路(テハンノ)を中心に演劇・ミュージカルの舞台に立ち続けた。

2011年には大韓民国演劇大賞の男子新人演技賞を受賞し、2014年には『マクベス』で主人公マクベスを演じるなど、早くから舞台では主役級の存在だった。とにかく発音がはっきりしていて声に圧があるのがトレードマークで、韓国のファンの間でも「声と発声が武器の俳優」として語られることが多い。

ポスター1枚でテレビへ[編集]

映像デビューは2012年のMBC時代劇『武神』。演出家キム・ジンミンが、ミュージカル『サムチョン』のポスターに写っていたパク・ヘスを見て起用したという、ちょっとした逸話つきのデビューだった。その後、2014年の映画『パイレーツ』、2015〜2016年のSBS大河ドラマ『六龍が飛ぶ』(イ・ジラン役)、2016〜2017年のSBS『青い海の伝説』(ホン・ドンピョ役)などで少しずつ映像の経験を積んでいく。

『青い海の伝説』はチョン・ジヒョンとイ・ミンホ主演の大ヒット作で、ここでパク・ヘスの顔を覚えたという視聴者も少なくない。ただ、この時点ではまだ「舞台で有名な人」という扱いで、本格ブレイクはもう少し先になる。

30代後半での大ブレイク[編集]

転機は2017〜2018年のtvNドラマ『刑務所のルールブック』(原題:賢い監房生活、賢い監房生活の項目も参照)。『応答せよ1988』のシン・ウォンホ監督が、演劇『男子衝動』に出ていたパク・ヘスを見て主演に抜擢した。演じたのはメジャーリーグ移籍目前で収監されてしまうスター投手キム・ジェヒョク。天然で口下手、でも芯は熱いという役柄がハマり、一躍お茶の間の人気者になった。

続く2019年の映画『量子物理学』では、夜の街のビジネスに挑む主人公イ・チャヌを演じて主演映画デビュー。この作品で第40回青龍映画賞の新人男優賞を受賞したが、このとき38歳。同賞の新人男優賞としては史上最年長での受賞で、「遅咲きの新人」として話題になった。

『イカゲーム』のチョ・サンウ[編集]

2021年9月17日にNetflixで配信が始まった『イカゲーム』で、パク・ヘスは参加番号218番のチョ・サンウを演じた。主人公ソン・ギフンの幼なじみで、町内の誇りだったソウル大卒のエリート。ところが証券会社で顧客の金に手を付け、巨額の借金を抱えて456億ウォンを懸けたデスゲームに参加することになる。

序盤は冷静で頼れる参謀役に見えるが、ゲームが進むにつれて仲間を出し抜き、ビー玉ゲームでは外国人労働者のアリをだますなど、合理主義の暗黒面をむき出しにしていく。最終局面での選択も含め、視聴者からは「最も現実的で、最も嫌われ、最も同情されるキャラ」と評された。

作中の「ハ、シバ…ヒョン!」という絞り出すような台詞は韓国でネタとして広まり、パク・ヘスの代表的な名台詞として扱われている。

この役で2022年の第74回プライムタイム・エミー賞ドラマシリーズ部門の助演男優賞にノミネートされ、全米映画俳優組合(SAG)賞のアンサンブル演技賞にもキャストとしてノミネート。グローバルOTTアワードでは助演男優賞を受賞した。2022年7月にはアメリカの大手エージェンシーUTA(ユナイテッド・タレント・エージェンシー)とも契約している。

なお、サンウはシーズン1で物語から退場しているため、2024年末配信のシーズン2では第1話の悪夢のシーンにわずかに登場するのみだった。共演陣にはイ・ジョンジェ、チョン・ホヨン、ウィ・ハジュン、オ・ヨンス、イ・ビョンホンらがいる。

「Netflix公務員」と呼ばれるまで[編集]

パク・ヘスの異名「ネトゥムイン(넷무원)」は、「Netflix+公務員(공무원)」を縮めた造語。『イカゲーム』以前から、配信作品への出演が異様に多かったことに由来する。

2020年の映画『狩りの時間』(ユン・ソンヒョン監督)では、主人公たちを執拗に追う謎の殺し屋ハンを演じた。台詞は少ないのに「いつ、どこから現れるか分からない」恐怖を放つ役で、作品はベルリン国際映画祭でも上映され、劇場公開予定だったがNetflixでの配信公開となった。

2022年4月配信の映画『夜叉 −容赦なき工作戦−』では、中国・瀋陽を舞台にした諜報戦の中で正義を追う検事ハン・ジフンを演じ、ソル・ギョングと共演。インタビューではソル・ギョングについて「俳優以上の存在」と語っている。同年6月にはスペインの人気ドラマをリメイクした『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』で、強盗団のナンバー2・ベルリンを演じた。

さらに2022年9月配信の『ナルコの神』では、南米スリナムの麻薬王を追う国家情報院のチーム長チェ・チャンホを演じた。チャンホは貿易商ク・サンマンに身分を偽装してターゲットに近づくため、パク・ヘスは事実上の1人2役に挑戦。髪型・衣装・話し方まで変えた演じ分けが評価され、2023年のAPANスターアワードでは優秀演技賞を受賞した。作中の「食事は召し上がったか?」(식사는 잡쉈어?)というくだけた台詞も、韓国でミーム化している。

2025年の「Netflix 4連発」[編集]

2025年のパク・ヘスは、文字どおりNetflixに住んでいた。1年でNetflix作品4本に出演している。

『悪縁』[編集]

2025年4月4日配信のNetflixシリーズ『悪縁』(全6話)は、チェ・ヒソンによる同名ウェブトゥーン(悪縁)が原作の犯罪スリラー。監督・脚本はイ・イルヒョン。抜け出せない悪い縁に絡め取られた6人の物語で、パク・ヘスは謎の事故を目撃する男(キム・ボムジュン)を演じた。シン・ミナ、イ・ヒジュン、キム・ソンギュン、イ・グァンス、コン・スンヨンらが共演している。

序盤は善良な市民の顔をしているが、後半で本性をあらわにしていく役どころ。パク・ヘス本人は「悪人だけが登場する、息ができないようなストーリーが面白かった」と出演理由を語り、役作りについては「町にいるような田舎の青年の雰囲気、大人だけどどこか足りない感じ」を狙ったと明かしている。登場人物全員と顔を合わせる唯一のキャラクターでもあり、遺体の処理にも動じず金をせびり続ける不気味さが「狂気の演技」として話題になった。

『グッドニュース』[編集]

2025年10月17日配信の映画『グッドニュース』は、1970年の日本の「よど号ハイジャック事件」をモチーフにしたピョン・ソンヒョン監督のブラックコメディ。パク・ヘスは平壌の管制室の人物として出演し、ハイジャックされた旅客機との交信を先に奪おうと、韓国側の管制官(ホン・ギョン)と電波戦を繰り広げた。

『告白の代価』[編集]

2025年12月5日に世界同時配信されたミステリースリラー『告白の代価』では、チョン・ドヨン、キム・ゴウンと共演。パク・ヘスは鋭い判断力を持つ検事ペク・ドンフンを演じ、2人の女性の秘密を暴こうと自らの信念を懸けて捜査に挑んだ。

『大洪水』[編集]

2025年12月19日配信のSF災害映画『大洪水』(キム・ビョンウ監督)では、キム・ダミ演じるAI研究者アンナを救出するため送り込まれた保安要員ソン・ヒジョを演じた。小惑星衝突による大洪水で水没していくマンションを舞台にした作品で、配信後3日で54か国で1位を記録。一方で評価は賛否両論に割れ、パク・ヘスは「慣れたストーリーの文法から外れた作品だから議論が生まれるのは自然なこと」と前向きに受け止めている。

このほか2025年4月にはハ・ジョンウ監督・主演の劇場映画『ロビー』にも出演しており、ゴルフ場を舞台にした「接待ロビー合戦」コメディで存在感を見せた。

舞台への愛[編集]

映像で売れっ子になってからも、パク・ヘスは舞台を捨てていない。2023年には『ファウスト』で悪魔メフィストを演じ、2024年には演劇『桜の園』に出演。映像作品の合間を縫って劇場に戻り続けるスタイルは、韓国の映画・ドラマ界でもなかなか珍しい。

2025年末のインタビューでは、今後の予定として『桜の園』の再演や海外公演、チョン・ドヨンと共演するウェブトゥーン原作ドラマ、ENAのドラマ『かかし』などを挙げつつ、「まだ見せていない顔がたくさんある」と語っている。「役者として様々なジャンルに挑戦し続けたい。作品への欲は、これからもずっとあると思う」という発言からも、ジャンルを選ばない仕事ぶりがうかがえる。

人物[編集]

家族と「オジンオ・ボーイ」[編集]

2019年1月14日、一般人女性とソウルで非公開の結婚式を挙げた。2021年9月17日には長男が誕生しているが、これがなんと『イカゲーム』の配信開始日。本人がYouTube番組『チャナンヒョン シン・ドンヨプ』に出演した際に明かしたところによると、配信開始の午後4時からわずか10分後の4時10分ごろに生まれたという。当時はコロナ禍で病院にも入れず、そのときは不思議だとも思わなかったが、ドラマが大ヒットしてから「ああ、オジンオ(イカ)ボーイだったんだな」と気づいたそうだ。

別のインタビューでは2021年を「僕にとって祝福の年だった。子供が生まれ、『イカゲーム』が世界的に愛された。初めてアメリカにも行った」と振り返っている。

絵を描く俳優[編集]

趣味は絵を描くこと。同じ事務所の俳優イ・ヒジュン、アーティストのKUNと「Drawing Boys Club」を結成し、2022年のアートフェア「Kiaf SEOUL」で初めて作品を発表した。イ・ヒジュンとは『悪縁』でも共演しており、プライベートでも仲が良い。

社会貢献[編集]

2025年3月、韓国で発生した大規模な山火事の被災地支援として、希望ブリッジ全国災害救護協会に3,000万ウォンを寄付した。

炎上とバズ[編集]

インスタ開設10日でフォロワー200万人[編集]

パク・ヘスは長らく個人SNSをやっていなかったが、『イカゲーム』の世界的ヒットを受けて2021年10月2日に公式インスタグラムを開設。最初の投稿は黒いスーツ姿の自撮りに「私も参加した^^ パク・ヘスだ。」(나도 참가했다^^ 박해수이다.)という、作中のゲーム参加をもじった一言と「#チョ・サンウ #イカゲーム」のハッシュタグを添えたものだった。

この投稿には共演したチョン・ホヨンが「ついに!!!」とコメントし、開設初日だけで80万人以上がフォロー。わずか10日ほどでフォロワーは200万人を突破した。舞台俳優として地道にキャリアを積んできた人が、一夜にして世界規模のフォロワーを抱えるという、まさに『イカゲーム』現象を象徴する出来事だった。

「賛否両論」との向き合い方[編集]

『大洪水』は配信直後から世界中で再生された一方、批評家の評価は割れた。パク・ヘスは「心が痛い部分もあるが、前に進まなければ」としつつ、賛否が分かれること自体は「良い悪いの問題ではない」と語り、作品を擁護する姿勢を見せた。

余談[編集]

  • 青龍映画賞の新人男優賞を38歳で受賞し、同賞の最年長受賞記録を作った。「新人」の定義を考えさせられる出来事として当時話題になった。
  • 『刑務所のルールブック』でも『イカゲーム』でも「転落したエリート」を演じており、ファンの間では定番のネタになっている。
  • 『刑務所のルールブック』での投手役の縁から、プロ野球ネクセン・ヒーローズの開幕戦で始球式を務めたことがある。
  • 名前が似ているため、『The 8 Show』のパク・ヘジュンや女優のキム・ヘスと混同されることがある。
  • 韓国ドラマ界では演技派を多く抱える事務所BHエンターテインメントに所属しており、同じ事務所にはイ・ヒジュンらがいる。
  • 2022年にはアメリカのエージェンシーUTAと契約し、ハリウッド進出の足掛かりも作っている。

外部リンク[編集]

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