ウォン・ジアン
원지안(Won Ji-an)
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ウォン・ジアン(2022年8月)(出典:ウィキメディア・コモンズ「Won Ji-An 원지안 in 2022.png」、Marie Claire Korea、CC BY 3.0)
誕生日 1999年8月17日
年齢 27歳
出身地 韓国・京畿道富川市
国籍 韓国
学歴 韓国芸術総合学校 演劇院 演技科(休学中とされる)
ジャンル テレビドラマ、配信ドラマ、映画、舞台
身長 / 体重 170 cm / ― kg
事務所 흰엔터테인먼트(HIIN Entertainment)
代表作 ドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』『イカゲーム』シーズン2、『明日はきっと』『メイド・イン・コリア』
関連活動 雑誌グラビア、CM
その他 2023年 大韓民国ファーストブランド大賞 女優(新人)部門受賞
リンク Instagram(@wonjianolive)


概要[編集]

ウォン・ジアン(원지안、1999年8月17日 - )とは、韓国の女優である。2021年の『D.P. -脱走兵追跡官-』で注目を集め、『イカゲーム』シーズン2のプレイヤー380番・セミ役で世界的に知られるようになった。2025年からは『明日はきっと』『メイド・イン・コリア』などで主演・主要キャストを務めている。

詳細[編集]

「その女」で始まったキャリア[編集]

1999年8月17日、京畿道富川市生まれ。韓国の名門芸術大学として知られる韓国芸術総合学校の演劇院演技科に進んだ。本人の話によると、『D.P.』のオーディションを受けた当時はまだどこの事務所にも入っていない大学生で、監督の紹介でマネジメント会社に入ったという。つまり、事務所なしで受けたオーディションからNetflix作品のデビューをつかんだことになる。2021年に配信された同作の第3話「その女」で、脱走兵の恋人ムン・ヨンオク役を演じ、短い出番ながら新人離れした存在感を見せた。

「中低音ボイス」と鋭い眼差し[編集]

デビュー時から評価されたのが、落ち着いた中低音の声と、感情を簡単には見せない冷ややかな雰囲気だ。韓国メディアはシーズン1での彼女について「繊細な演技と落ち着いた中低音の声」で好評を得たと紹介している。その後も、薬物の運び屋として育てられた少女、死と絶望の象徴のような女性、人間味ゼロの保健教師、ヤクザのナンバー2と、ひと癖もふた癖もある役が続いた。「クール系の役が似合う若手」というイメージは、こうした役柄の積み重ねで作られていった。

2025年、一気にトップ戦線へ[編集]

転機は2024年末の『イカゲーム』シーズン2。プレイヤー380番・セミ役で世界中の視聴者に顔が知られると、2025年にはDisney+『北極星』、JTBC『明日はきっと』、Disney+『メイド・イン・コリア』と大型作品への出演が相次いだ。特に『明日はきっと』ではパク・ソジュンと並ぶダブル主演でロマンスに挑戦し、韓国メディアからは「次世代のロコクイーン」という呼び名まで付いた。2026年には『メイド・イン・コリア2』の配信が始まり、Netflixの新作シリーズ『アウトバック』(仮題)への出演も報じられている。

デビュー〜初主演期(2021〜2023年)[編集]

D.P. -脱走兵追跡官-[編集]

Netflixで2021年7月27日に配信された『D.P. -脱走兵追跡官-』は、脱走兵を追う憲兵隊の兵士たちを描いたドラマで、チョン・ヘインが主演を務めた。ウォン・ジアンが演じたのは、第3話「その女」に登場する脱走兵チョン・ヒョンミンの恋人ムン・ヨンオク。おとりとして用意された300万ウォンを持ったまま姿を消すという、視聴者にとって忘れにくい役柄だった。

2023年7月28日配信のシーズン2でもムン・ヨンオクとして再登場した。今度はセクシャルマイノリティの脱走兵チャン・ソンミン(ニナ)のエピソードでヒロイン的な立ち位置を担い、彼を追う主人公アン・ジュノの前に再び現れる。ジュノに好意を見せながら、重要なヒントを残しつつも、内心では彼が捕まらないことを願っている、という複雑な立場を演じた。韓国メディアは、登場時間は短くても重くなりがちな作品の雰囲気をやわらげ、作品に厚みを加えたと評価している。

映画『ハッピー・ニュー・イヤー』[編集]

2021年には、ハン・ジミン、イ・ドンウクらが出演した群像劇映画『ハッピー・ニュー・イヤー』(原題:해피 뉴 이어)にイム・アヨン役で出演した。ホテルを舞台に多くの人物の物語が交差する年末映画で、豪華キャストの中に新人として名を連ねた形だ。同じ年には舞台『若さの熱病』にも出演している。

少年飛行[編集]

2022年3月に韓国の配信サービスseeznで公開された『少年飛行』(原題:소년비행、英題:Hope or Dope)が初主演作となった。演じたキョン・ダジョンは、親に薬物の運び屋として利用されてきた18歳の少女。地方へ逃げた先で村の少年たちと出会い、大麻畑を見つけたことから事態が転がり出す、10代のノワールドラマである。

制作発表会でウォン・ジアンは、台本を読むほど次の話が気になったこと、子どもたちが集まって成長していく物語に惹かれたこと、当時の自分と重なる部分があったことを語った。一方で初主演には重圧もあったと明かし、そのぶん事前準備に力を入れたという。同年にはシーズン2も公開された。

あなたが願いを言えば[編集]

2022年8月スタートのKBS第2テレビ『あなたが願いを言えば』(原題:당신이 소원을 말하면)で地上波ドラマデビュー。ホスピス病棟を舞台にした作品で、ハ・ジュンギョン役を演じた。役どころは、死と絶望そのもののような「黒鳥のような女性」と紹介された。本人は台本を受け取ったときにジュンギョンの「欠乏と傷」を見つけたとし、その傷がどう癒やされていくのかに関心を持ったこと、その過程で自分も成長できると期待したことを語っている。

胸が高鳴る(Heartbeat)[編集]

2023年6月放送開始のKBS第2テレビ『胸が高鳴る』(原題:가슴이 뛴다、英題:Heartbeat)では、2PMのテギョンの相手役として地上波で初めて主演を務めた。100年のうちたった1日の差で人間になれなかった半人半吸血鬼ソヌ・ヒョルと、人間味がまったく感じられない女性チュ・イネが、成り行きで同居することになるファンタジーロマンスである。

チュ・イネは高校の期間制保健教師で、「刺しても血の一滴も出なさそう」と形容される冷たい人物。台本読み合わせ後、ウォン・ジアンは吸血鬼が登場しファンタジー要素も多い作品なので、わくわくしながら見てほしいと語った。この作品で2023年KBS演技大賞の新人賞候補にも名前が挙がっている。

イカゲーム シーズン2・3[編集]

2024年12月26日配信の『イカゲーム』シーズン2で、プレイヤー380番・セミを演じた。セミはボーイッシュな若い女性で、気の弱そうなプレイヤーのミンスと組み、さらにラッパーのタノスたちのグループにも加わる。「扱いやすい相手と組めば自分が有利になる」と計算して動くしたたかなキャラクターだが、最終的には仲間に見捨てられてしまう。消灯後の混乱の中で、タノスの右腕ナムギュの手にかかって命を落とし、2025年6月27日配信のシーズン3では、罪悪感にさいなまれるミンスの幻覚の中に姿を見せた。

VOGUE KOREAのインタビューでは、シーズン1が「生存」の物語だったのに対し、シーズン2では生存に加えて自分のグループ内で続く葛藤が加わったと分析。ゲームのセットがあまりにリアルだったため、自然に役に入り込めたといい、撮影を「毎瞬間、本物のゲームをしている気分だった」と振り返った。出演者が多く待ち時間が長いため、同じチームの仲間と休憩をともにしながら親しくなったそうで、作品を終えていちばん大切で感謝している存在はそのチームの仲間たちだと語っている。

セミのトレードマークだったショートヘアについては、役のために切ったわけではなく、楽になりたくて切ったらたまたま役のタイミングと重なったのだという。成人してから短い髪にしたのは初めてで、結べる長さがなくなって手入れが大変だったと笑っている。

北極星[編集]

2025年9月10日から10月1日までDisney+で配信された『北極星』(英題:Tempest)は、チョン・ジヒョンとカン・ドンウォンが共演した全9話のスパイロマンス大作。大統領候補への襲撃事件の黒幕を追う中で朝鮮半島を揺るがす真実に迫る物語で、キム・ヘスクらも出演した。

ウォン・ジアンが演じたのはカン・ハンナ。ハーパーズ バザー コリアは、登場するだけで物語の重要な流れを握るミステリアスな人物で、序盤の緊迫したスパイアクションの中で場の空気を一変させる存在だったと紹介している。『イカゲーム』のセミとはまったく違うイメージで、役柄の振れ幅が評価された。

明日はきっと[編集]

2025年12月から2026年1月11日までJTBCで放送された『明日はきっと』(原題:경도를 기다리며、英題:Surely Tomorrow)で、パク・ソジュンとダブル主演を務めた。20歳で出会って二度別れた男女が、30代後半に「不倫スキャンダルを書いた芸能記者」と「その当事者の妻」として三度目の再会を果たすロマンスで、日本ではAmazonプライム・ビデオで独占配信された。

演じたソ・ジウは、大企業の次女という華やかな立場にいながら、心の奥に深い傷を抱える人物で、主人公イ・ギョンドの初恋の相手でもある。物語は約18年にわたり、20代前半から30代後半までを一人で演じ分ける必要があった。パク・ソジュンとは実年齢で11歳差だが劇中では同い年という設定で、制作発表会では「まだ30代を経験していないので、30代の演技はパク・ソジュン先輩の姿を見て真似しながら取り組んだ」と話している。

最終回後には所属事務所を通じて、リアルタイムで放送を見ながら監督や先輩俳優、スタッフへの感謝があふれたとコメント。作品が長く温かく残り、放送終了後も一息つける時間になってほしいと視聴者に呼びかけた。韓国メディアは、快活な魅力から欠乏感や深い孤独までを丁寧に表現し、青春期から年齢を重ねた姿まで外見の変化を自然に演じ分けたと評価している。

メイド・イン・コリア[編集]

シーズン1[編集]

2025年12月24日にDisney+の「スター」で配信が始まった『メイド・イン・コリア』は、ヒョンビンとチョン・ウソンが初共演した1970年代が舞台のサスペンスアクション。ウォン・ジアンは、中央情報部の課長ペク・ギテ(ヒョンビン)がヒロポン事業に乗り出す際の日本側パートナーで、日本最大のヤクザ組織のナンバー2という女性、池田ユウジ(韓国名チェ・ユジ)を演じた。『明日はきっと』とほぼ同時期の公開となり、ロマンスとノワールというまったく違う顔を同時に見せる形になった。

2026年1月のインタビューで本人は、ヤクザ役にはプレッシャーもあったが、ウ・ミンホ監督が自分から「鋭く刃物のようなイメージ」を感じたと言ってくれたことで責任感を持って取り組めたと語った。監督からは「ヤクザらしく見えてほしい」と求められ、ドラマ『SHOGUN 将軍』なども参考にしながら、ヤクザの無骨さと池田ユウジの繊細さ・機敏さを両立させようとしたという。役のイメージは「女性版ペク・ギテ」で、ギテとの関係は基本的にビジネスであり、好意はほんの少し含まれる程度と考えて演じたそうだ。

日本語の台詞は現場で日本語の先生から多くの助言を受けて準備した。海外ロケも外国語での演技も初めてで、緊張で体重が落ちたとも明かしている。日本の俳優リリー・フランキーとの共演は思いのほか楽だったといい、監督にも相性の良さを褒められたとのこと。監督からは「白い画用紙(도화지)のようだ」と言われたというエピソードも紹介されている。

シーズン2[編集]

2026年9月9日からは『メイド・イン・コリア2』がDisney+「スター」で配信され、以降毎週水曜日に新エピソードが公開されている。前作から9年後が舞台で、池田ユウジは長く抑えてきた野心を表に出し、障害となる人物を排除して池田組の組長の座にのぼりつめる。韓国メディアは、組長の座を狙う場面での「私が組長になることに反対する者はいるのか」という台詞や、冷静な眼差しと落ち着いたトーン、アクションの完成度を高く評価した。リリー・フランキー演じる池田修との関係の変化も見どころとされる。

本人はシーズン1終了時点のインタビューで、二度目の出演なので慣れて楽になったこと、シーズン2で物語が完結するため、ユウジが本格的に動いて最高権力を目指し迷わず突き進むことになりそうだと予告していた。

今後の出演作[編集]

2026年9月11日、Netflixの新作オリジナルシリーズ『アウトバック』(仮題)の制作確定とキャストが発表され、ウォン・ジアンの出演が明らかになった。NAVERのウェブトゥーン『グダイ』(原題:그다이)を原作とする追跡スリラーで、オーストラリアが舞台。主人公シオン(ホン・ギョン)は姉の突然の死を知らされてオーストラリアに渡り、見知らぬ街で姉の死をめぐる真実を追うことになる。

ウォン・ジアンが演じるのは、そのシオンの姉で物語の出発点となる人物シヨン。共演はリュ・ジュンヨル、チョン・ホヨン、ジャスティン・ミンら。企画総指揮には『D.P.』を演出したハン・ジュニ監督が名を連ねており、デビュー作の監督と再びタッグを組む形になる。正式タイトルや配信時期は発表時点で未公表だった。

演技スタイルと評価[編集]

ウォン・ジアンの持ち味としてよく挙げられるのが、感情を表に出しすぎない抑えた演技と、低めで落ち着いた声だ。デビュー作『D.P.』の段階でこの声が注目され、のちに『北極星』『メイド・イン・コリア』のような冷たいカリスマを求められる役で活かされることになった。

一方で『明日はきっと』では、明るく大胆な外面の下にある孤独を見せるロマンスのヒロインを演じ、「クール系専門」というイメージを広げた。本人はキャラクター作りについて、最初に台本を読んだときの第一印象を大切にしていると語る。今後についてはジャンルに限界を設けず、年齢の近い役にも挑戦したいとする一方、まだ経験していない年月を演じることへの不安も率直に口にしている。

デビューから約5年でここまで来たことについては、仕事が続いていることを「運が良かった」と感謝しつつ、責任感を持って全力を尽くしてきたと話している。

受賞・ノミネート[編集]

  • 2022年 青龍シリーズアワード 新人女優賞ノミネート(『少年飛行』)
  • 2022年 ディレクターズ・カット・アワード 新人女優賞(テレビ部門)ノミネート(『D.P.』)
  • 2022年 KBS演技大賞 助演女優賞ノミネート(『あなたが願いを言えば』)
  • 2023年 KBS演技大賞 新人女優賞ノミネート(『胸が高鳴る』)
  • 2023年 大韓民国ファーストブランド大賞 女優(新人)部門 受賞

その他の活動[編集]

  • 2024年、SUPER JUNIORのメンバーとしても知られる歌手キュヒョンの楽曲「그렇지 않아(The Story Behind)」のミュージックビデオに出演した。
  • 化粧品ブランドなどのCMに起用されているほか、『ハーパーズ バザー』『VOGUE KOREA』『マリ・クレール』『コスモポリタン』など韓国のファッション誌にもたびたび登場している。2025年11月にはハーパーズ バザー コリアでルイ・ヴィトンのスキーコレクションを着たグラビアが公開された。

SNS[編集]

本人のInstagramアカウントは「@wonjianolive」。2026年10月時点でフォロワーは約98万人、投稿数は約200件で、フォローしているアカウントはほぼゼロという硬派な運用になっている。フォロワー数は『イカゲーム』シーズン2で世界的に知られた現在の人気の大きさを物語っている。

炎上とバズ[編集]

  • 『イカゲーム』シーズン2の配信直後、セミ役は海外のファンの間で一気に話題になった。一方で「出番が短すぎる」「早く退場しすぎ」という不満の声も多く、それだけ短い出演時間で強い印象を残したことの裏返しといえる。
  • 『明日はきっと』では、パク・ソジュンとの11歳の年齢差がキャスティング時から話題に。本人は負担はなかったとしつつ、30代の演技は先輩を参考にしたと笑いを交えて答えている。
  • 2025年末から2026年初めにかけて、『明日はきっと』のロマンスヒロインと『メイド・イン・コリア』のヤクザ幹部がほぼ同時に公開されたことも話題になった。本人によると、母親は親しみのある様子でソ・ジウを見ていたが、池田ユウジが登場すると「どうして同時にこんな役が出てくるの」と戸惑っていたという。

余談[編集]

  • 芸名「ウォン・ジアン」は祖母が付けてくれた名前だとされる。
  • 柔道の段位を持っているとされ、受け身などアクションの基礎が得意とも言われる。
  • 辛い食べ物が好きで、マーラータンなどをよく食べるとされる。ストレス解消法はチャンポンを食べることだという話もある。
  • 猫好きとして知られ、飼い猫のためのInstagramアカウントも運営しているとされる。
  • 『明日はきっと』の来日イベントでは「大阪にも行ってみたい」と話していた。また雨で撮影が押した日には、ひたすら紙のバラを作っていたという撮影裏話も明かされている。

外部リンク[編集]

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