黒木華
Haru Kuroki
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第29回東京国際映画祭オープニングでの黒木華(2016年)(出典:Wikimedia Commons「Kuroki Haru at Opening Ceremony of the Tokyo International Film Festival 2016 (33488185762).jpg」・CC BY 2.0)
誕生日 1990年3月14日
年齢 36歳
出身地 大阪府高槻市
国籍 日本
学歴 京都造形芸術大学芸術学部映画学科俳優コース卒業
ジャンル 映画、テレビドラマ、舞台
活動期間 2010年 -
事務所 フリー(2024年3月までパパドゥ所属)
代表作 『小さいおうち』『重版出来!』『凪のお暇』『日日是好日』『光る君へ』
その他 第64回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(最優秀女優賞)


概要[編集]

黒木華(くろき はる)とは、日本の俳優である。野田秀樹の舞台で見いだされて2010年にデビューし、2014年に山田洋次監督の映画『小さいおうち』でベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)を23歳で受賞した。日本人としては史上最年少での受賞である。「昭和の香りがする女優」と評される一方で、現代劇の主演も多数こなす。

詳細[編集]

1990年3月14日、大阪府高槻市に生まれる。名前の「華」は「春のように華やかに生きてほしい」という願いから付けられたもので、読みは「はる」。

京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の映画学科俳優コースに在学中だった2009年12月、「野田秀樹演劇ワークショップ in 大阪」に参加したことが転機となる。2010年6月、NODA・MAP公演『ザ・キャラクター』にアンサンブルとして出演して初舞台を踏み、同年9月の『表に出ろいっ!』では1,155人が参加したオーディションを勝ち抜いて、野田と中村勘三郎の娘役に抜擢された。大学在学中の学生が、いきなり日本演劇界のトップ2人と3人芝居をしたことになる。

その後、映像作品にも活動を広げ、2013年の『舟を編む』などで各映画賞の新人賞を獲得。翌2014年の『小さいおうち』で世界的な評価を受けた。以降、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を3度受賞するなど、映画賞の常連となっている。

2024年3月31日付で、約13年所属した事務所パパドゥを円満に退社し、フリーランスとして活動している。

経歴[編集]

舞台からのスタート[編集]

デビューの経緯から分かるとおり、黒木のキャリアの出発点は舞台である。NODA・MAPでの抜擢後も、『飛龍伝』(2013年)、野田作品『赤鬼』(2014年)で主演を務め、2017年にはチェーホフの『ワーニャ伯父さん』でソーニャ役を演じた。舞台で鍛えた発声と所作が、のちの時代劇・昭和ものでの説得力につながっているとされる。

小さいおうちと銀熊賞[編集]

2014年公開の『小さいおうち』は、中島京子の直木賞受賞小説を山田洋次が映画化した作品で、黒木は昭和初期の東京の中流家庭に仕える女中・布宮タキの若き日を演じた。第64回ベルリン国際映画祭でこの演技が評価され、銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞。日本の女優では左幸子、田中絹代、寺島しのぶに次いで史上4人目、23歳での受賞は日本人最年少だった。

審査員団は「女性陣が活躍している作品が多数あったが、そのなかでも彼女の演技力は群を抜いていた」と評し、山田監督は黒木について「割烹着がよく似合う」「昭和の女性の雰囲気を持っている」と称えたうえで、「僕の手の届かない女優さんになるでしょう」と期待を寄せた。黒木本人は受賞について、山田監督が素晴らしい映画を撮ってくれたからこそと語っている。

同作では第38回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞も受賞。翌年も『母と暮せば』などで同賞を連続受賞し、2021年には『浅田家!』で3度目の最優秀助演女優賞を手にした。

連ドラ主演とヒット作[編集]

テレビドラマでは、2012年の連続テレビ小説『純と愛』、2013年の『リーガル・ハイ』第2シリーズ(本田ジェーン役)、2015年の『天皇の料理番』などで知名度を上げた。

2016年の『重版出来!』(TBS)で連続ドラマ初主演。柔道一筋だった新人漫画編集者・黒沢心を演じ、東京ドラマアウォードの主演女優賞も受賞している。2017年にはNHKの時代劇『みをつくし料理帖』で主演。2018年の『獣になれない私たち』(脚本:野木亜紀子)では新垣結衣演じる主人公の恋人の元恋人という難しい役どころを演じた。

2019年の『凪のお暇』(TBS)では、空気を読みすぎて過呼吸で倒れたことをきっかけに仕事も恋人も手放し、郊外のアパートで人生をリセットする大島凪を演じて主演。天然パーマを隠さなくなった凪の姿とともに話題作となった。

その後も『イチケイのカラス』(2021年、坂間千鶴役)、『ブラッシュアップライフ』(2023年)、『下剋上球児』(2023年、山住香南子役)などに出演している。

映画での主演作[編集]

映画では2018年の『日日是好日』(主演、典子役)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞したほか、『ビブリア古書堂の事件手帖』(2018年、篠川栞子役)、『来る』(2018年)、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(2021年、主演)、『せかいのおきく』(2023年、主演)、『アイミタガイ』(2024年、主演)などに出演。岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)でも主演を務めた。

大河ドラマと光る君へ[編集]

黒木は大河ドラマでたびたび「妻」を演じてきた。2016年の『真田丸』では堺雅人演じる真田信繁の妻・梅、2018年の『西郷どん』では鈴木亮平演じる西郷隆盛の妻・糸、そして2024年の『光る君へ』では柄本佑演じる藤原道長の正妻・源倫子を演じ、大河で3度目の妻役となった。

倫子は、主人公・まひろ(吉高由里子)と道長の関係を知りながら正妻として家を支えた人物として描かれた。黒木は、倫子はまひろへの贈り物の多さなどから徐々に二人の関係に気づいていったのだろうと語り、その人生を「大成功」と表現しつつ、「一番手に入れたかったものは、手に入らなかった」とも評している。

柄本佑とは2021年の映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』でも夫婦役を演じており、再共演となった。本編ではカットされたものの、娘・彰子の懐妊を知らせに来た道長と倫子が涙を流して抱き合う「幻のシーン」があったことも明かしている。

2026年の動向[編集]

2026年は連続ドラマ主演と映画公開が重なる年となっている。

  • 4月20日:関西テレビ・フジテレビ系「月10」ドラマ『銀河の一票』で主演。政治家の娘で秘書を務める星野茉莉を演じ、野呂佳代演じるスナックのママを東京都知事選に擁立する。松下洸平、坂東彌十郎らが共演。本人は作品を「全く新しい“女性バディ”ドラマ」と表現している。
  • 6月19日:映画『マジカル・シークレット・ツアー』(天野千尋監督)公開。有村架純、南沙良と共演し、奨学金の借金を抱える研究員・角田清恵を演じた。2017年に空港で主婦らが金塊密輸で逮捕された実際の事件に着想を得た作品である。
  • 8月28日:中島哲也監督の映画『時には懺悔を』公開。西島秀俊、満島ひかりらと共演し、尋津民恵を演じた。中島監督作品への出演は『来る』以来となる。
  • 10月2日:水上恒司主演の映画『本当にあった話(の話)』が公開予定。劇中劇で主人公の相手役を務める俳優・米良を演じ、小池栄子らと共演する。

余談[編集]

  • 大阪出身らしく「かなりのお笑い好き」で、バナナマンや千鳥のファンとされる。
  • 小学6年生のとき、『探偵!ナイトスクープ』に依頼者として出演したことがあるとされる。
  • 「どちらかと言えば地味な顔立ち」と評される一方、岩井俊二からは「平成の最先端女優」と評されたとされる。
  • 演技について「文学的な香りがする女優」と評されることがある。
  • 日本アカデミー賞最優秀助演女優賞の2年連続受賞は、余貴美子以来6年ぶりの快挙だった。

外部リンク[編集]

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