下剋上球児
ジャンル 学園・スポーツ(高校野球)
放送期間 2023年10月15日 - 2023年12月17日
放送時間 日曜 21:00 - 21:54
話数 全10話
放送国家 日本
言語 日本語
放送局 TBS系列(日曜劇場)
配信 TVer、TBS FREE(見逃し配信)、U-NEXT
平均視聴率 9.6%(ビデオリサーチ・関東地区、世帯)
制作
プロデューサー 新井順子
演出 塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝、棚澤孝義
制作 TBSスパークル、TBS
脚本 奥寺佐渡子
音楽 jizue
出演者 鈴木亮平、黒木華、井川遥、小日向文世、松平健 ほか
その他
原作 菊地高弘『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(原案)
エンディング曲 Superfly「Ashes」(主題歌)

概要[編集]

下剋上球児(げこくじょうきゅうじ)とは、2023年10月期にTBS系「日曜劇場」枠で放送された日本のテレビドラマである。主演は鈴木亮平。三重県の弱小高校野球部が甲子園を目指す物語で、実在の三重県立白山高校の快進撃を描いたノンフィクションを原案に、ほぼオリジナルのフィクションとして再構成された。

詳細[編集]

原案は、野球ライターの菊地高弘が2019年3月にカンゼンから出版したノンフィクション『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』。県大会で10年連続初戦敗退という「弱小校」だった白山高校が、2018年夏の第100回全国高等学校野球選手権記念大会で甲子園初出場を果たした実話を追った一冊で、ドラマ化を受けて2023年12月までに重版を重ねた。

ドラマは実話をそのままなぞるのではなく、舞台を架空の「越山高校」に置き換えた。主人公の社会科教師・南雲脩司は、かつて教員免許を不正に取得していたという重い秘密を抱えた人物として描かれ、「弱小野球部が勝ち上がるスポ根もの」と「主人公の罪と贖罪のヒューマンドラマ」が並走する構造になっている。

制作陣は『最愛』や『Nのために』を手がけた脚本・奥寺佐渡子、演出・塚原あゆ子、プロデューサー・新井順子の3人組。サスペンスで知られる座組が高校野球を題材にしたことも放送前の話題となった。主題歌はSuperflyの書き下ろし「Ashes」、劇伴はjizueが担当した。

あらすじ[編集]

舞台は三重県の架空の高校・越山高校。野球部は廃部寸前の弱小チームで、部員はわずか、練習をサボる者や問題を抱える者ばかりだった。社会科教師の南雲脩司は、この野球部の監督として部員たちと向き合うことになる。

南雲は山住香南子らとともに部員を集め、「強豪校に勝つ」という下剋上に挑む。しかしその裏で、南雲自身がかつて教員免許を偽って教壇に立っていたという負い目が物語の影として付きまとい、やがて明るみに出ていく。

終盤、越山高校は県大会の決勝進出を果たす。一方で甲子園出場には多額の費用が必要になることが判明し、部員たちもそれぞれの進路に悩む中で、「日本一の下剋上」がかかった決勝戦を迎える。

登場人物・キャスト[編集]

越山高校の教員と関係者[編集]

  • 南雲脩司(演:鈴木亮平)
主人公。越山高校の社会科教師で野球部監督。教員免許をめぐる秘密を抱えている。
越山高校の家庭科教師。野球部の立て直しに情熱を注ぐ。
  • 横田宗典(演:生瀬勝久)
  • 丹羽慎吾(演:小泉孝太郎)
  • 南雲美香(演:井川遥)
南雲の妻。
  • 犬塚樹生(演:小日向文世)
野球部員・犬塚翔の祖父。
  • 賀門英助(演:松平健)
  • 根室柚希(演:山下美月)
  • 小柳晴哉(演:大倉孝二)
  • 塩尻(演:町田啓太)
  • 寿竜矢(演:渋川清彦)

越山高校野球部(球児キャスト)[編集]

約半年間にわたる演技と野球実技のオーディションを経て選ばれた12人。

  • 犬塚翔(演:中沢元紀)
  • 根室知廣(演:兵頭功海)
  • 椿谷真倫(演:伊藤あさひ)
  • 日沖壮磨(演:小林虎之介)
  • 久我原篤史(演:橘優輝)
  • 楡伸次郎(演:生田俊平)
  • 日沖誠(演:菅生新樹)
  • 長谷川幹太(演:財津優太郎)
  • 藤本大牙(演:鈴木敦也)
  • 富嶋雄也(演:福松凜)
  • 野原舜(演:奥野壮)
  • 紅岡祥悟(演:絃瀬聡一)

原案とモデル[編集]

モデルとなった白山高校の監督・東拓司は、大阪体育大学出身の体育教諭。2018年夏に同校を甲子園初出場に導いたが、本大会では1回戦で愛工大名電に0-10で敗れている。東はその後、三重県立昴学園高校に異動した。

ドラマ版で最も大きく脚色されたのが「無免許教師」という設定である。東自身は正規の教員免許を持っており、この部分は完全なフィクション。それでも放送後には、女子生徒から冗談まじりに「先生、免許持ってんの?」と聞かれるようになったと報じられている。学校に苦情が寄せられることはほとんどなかったという。

脚本の奥寺とプロデューサーの新井は、原案の「先生と生徒たちの下剋上」という骨格を生かしつつ、練習が嫌でサボるといった高校生らしい人間くささを足したと語っている。原案から受けた「素朴な仲間思い」の印象を大事にしたという。

制作[編集]

球児キャストのオーディション[編集]

野球部員役は、演技力に加えて野球の実技審査も含む約半年間のオーディションで選考された。この選考の模様はスピンオフ番組『下剋上セレクション』(全9回、MC:武井壮、松村沙友理)としてTVer、TBS FREE、U-NEXTで配信された。

奥寺は、役のイメージにぴったりの人が来て驚いたと振り返り、特に楡伸次郎役の生田俊平を「現実にいた」と評している。結果的に当て書きに近い形になった役もあったという。また椿谷真倫役の伊藤あさひは撮影を通して最も変化したキャストとされ、奥寺は「第7話と第8話で顔つきが全然違う」と語った。犬塚翔役の中沢元紀は、野球監修から上達のスピードを高く評価されている。

試合シーン[編集]

試合シーンは「リアル全員野球」を掲げて撮影された。野球経験のあるスタッフと綿密に打ち合わせ、初稿から現場に至るまで要素を足していった。実況のアナウンサーには「映像を見たまましゃべってください」と指示し、ベースの原稿に自然な言葉を足してもらったという。

2023年11月15日には阪神甲子園球場でロケを行い、5000人以上のエキストラが集まった。

視聴率[編集]

ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯視聴率。全話平均は約9.6%。

話数 放送日 視聴率
第1話 2023年10月15日 10.8%
第2話 10月22日 10.7%
第3話 10月29日 9.2%
第4話 11月5日 8.0%
第5話 11月12日 10.1%
第6話 11月19日 9.3%
第7話 11月26日 8.6%
第8話 12月3日 9.9%
第9話 12月10日 10.2%
最終話 12月17日 9.5%

初回は25分拡大、第2話は15分拡大で放送。第6話はアジアプロ野球チャンピオンシップ中継の延長により、1時間10分繰り下げて22時10分から放送された。最終回の個人視聴率は6.1%。

受賞[編集]

  • 第118回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
    • 主演男優賞:鈴木亮平
    • 監督賞:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝、棚澤孝義

余談[編集]

  • 第1話・第2話の放送時には、X(旧Twitter)で「下剋上球児」がトレンド世界1位になったと報じられている。
  • モデルとなった白山高校は、甲子園出場前は県大会10年連続初戦敗退だった。
  • 放送後、原案書籍の著者・菊地高弘の本は重版を重ねた。
  • 奥寺・塚原・新井の3人は本作のあと、2026年10月期の金曜ドラマ『LOST10』で再び組んでいる。

外部リンク[編集]

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