柄本佑
Tasuku Emoto
500px-Emoto_Tasuku_from_%22Ozu%22_at_Red_Carpet_of_the_Tokyo_International_Film_Festival_2023_%2853348299573%29.jpg
第36回東京国際映画祭レッドカーペットでの柄本佑(2023年)(出典:Wikimedia Commons「Emoto Tasuku from "Ozu" at Red Carpet of the Tokyo International Film Festival 2023 (53348299573).jpg」・CC BY 2.0)
誕生日 1986年12月16日
年齢 39歳
出身地 東京都(京都府生まれ、東京都世田谷区育ち)
国籍 日本
学歴 和光高等学校、早稲田大学芸術学校空間映像科
ジャンル 映画、テレビドラマ、舞台
活動期間 2003年 -
家族 柄本明(父)、角替和枝(母)、柄本時生(弟)、安藤サクラ(妻)
身長 / 体重 183cm cm / ― kg
血液型 B型
事務所 アルファエージェンシー
代表作 『美しい夏キリシマ』『きみの鳥はうたえる』『心の傷を癒すということ』『光る君へ』『木挽町のあだ討ち』
関連活動 映画監督、演劇ユニット「ET×2」


概要[編集]

柄本佑(えもと たすく)とは、日本の俳優である。俳優・柄本明の長男で、2003年に映画『美しい夏キリシマ』の主演でデビューした。インディペンデント映画から大作まで幅広く出演し、2024年の大河ドラマ『光る君へ』で演じた藤原道長で一躍お茶の間の顔となった。短編映画の監督も手がける。

詳細[編集]

1986年12月16日、京都府で生まれ、東京都世田谷区で育つ。父は劇団東京乾電池を率いる柄本明、母は同劇団の女優角替和枝、弟は俳優の柄本時生という、いわゆる「俳優一家」の出身である。

ただし、子どもの頃の志望は俳優ではなく映画監督だった。映画『座頭市』を観て監督に憧れ、小学生の頃にはフェデリコ・フェリーニの『道』について作文を書いたという映画少年である。デビューも親の後押しではなく、母のマネージャーに勧められて受けた映画オーディションがきっかけだった。

和光高校在学中の2003年、黒木和雄監督の『美しい夏キリシマ』のオーディションに合格し、終戦間際の霧島を舞台にした同作の主人公・康夫役でデビュー。いきなりキネマ旬報ベスト・テン新人男優賞などを受賞した。その後は早稲田大学芸術学校空間映像科に進み、演じる側と撮る側の両方を学んでいる。

2012年3月に俳優の安藤サクラと結婚。2018年には夫婦そろって映画賞の主演賞をダブル受賞するなど、「演技派夫婦」としても知られる。2008年からは弟・時生と演劇ユニット「ET×2」を組み、舞台活動も続けている。

経歴[編集]

若手時代[編集]

デビュー作以降、『69 sixty nine』(2004年)、『春の雪』(2005年)などの映画や、ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)に出演。若松孝二監督作品など作家性の強い映画にも積極的に参加し、個性派の若手として評価を積み上げた。2010年にはNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』、2015年には同『あさが来た』にも出演している。

主演映画での飛躍[編集]

2018年は大きな転機の年となった。『素敵なダイナマイトスキャンダル』で雑誌編集者・末井昭を、『きみの鳥はうたえる』で函館の書店で働く青年「僕」を演じ、いずれも主演。この年の演技でキネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、毎日映画コンクール主演男優賞などを受賞した。同じ年、妻の安藤サクラも『万引き家族』で主演女優賞を受けており、夫婦で賞レースを席巻した。

その後も『アルキメデスの大戦』(2019年)、『火口のふたり』(2019年、主演)、『ハケンアニメ!』(2022年)などに出演。『アルキメデスの大戦』と『ハケンアニメ!』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受けている。2023年には庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』で一文字隼人/仮面ライダー第2号を演じた。

ドラマでの存在感[編集]

2020年のNHKドラマ『心の傷を癒すということ』では、阪神・淡路大震災後に被災者の心のケアに取り組んだ精神科医・安和隆を主演で演じ、放送文化基金賞の演技賞を受賞した。同年の『知らなくていいコト』(日本テレビ)ではカメラマン尾高由一郎役で注目を集め、以降『天国と地獄〜サイコな2人〜』(2021年)、『初恋の悪魔』(2022年)、『ドクターホワイト』(2022年)など民放連ドラでも存在感を増していく。

監督として[編集]

少年時代からの夢だった監督業にも取り組んでいる。2021年にはWOWOWの企画『アクターズ・ショート・フィルム』で短編「夜明け」の監督・脚本・出演を担当し、2022年には短編連作集『ippo』で監督を務めた。

主な出演作[編集]

映画[編集]

  • 『美しい夏キリシマ』(2003年)康夫役 ※主演・デビュー作
  • 『横道世之介』(2013年)小沢役
  • 『64(ロクヨン)』(2016年)落合役
  • 『ポルトの恋人たち 時の記憶』(2017年)宗次/加勢柊次役 ※二役主演
  • 『素敵なダイナマイトスキャンダル』(2018年)末井昭役 ※主演
  • 『きみの鳥はうたえる』(2018年)僕役 ※主演
  • 『アルキメデスの大戦』(2019年)田中正二郎役
  • 『火口のふたり』(2019年)永原賢治役 ※主演
  • 『痛くない死に方』(2021年)河田仁役 ※主演
  • 『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(2021年)早川俊夫役
  • 『ハケンアニメ!』(2022年)行城理役
  • 『シン・仮面ライダー』(2023年)一文字隼人/仮面ライダー第2号役
  • 『春画先生』(2023年)辻村俊介役
  • 『花腐し』(2023年)伊関貴久役

テレビドラマ[編集]

  • 『天皇の料理番』(2015年、TBS)山上辰吉役
  • 『おかしな男〜寅さん夜明け前』(2016年、NHK BSプレミアム)渥美清役 ※主演
  • 『心の傷を癒すということ』(2020年、NHK総合)安和隆役 ※主演
  • 『知らなくていいコト』(2020年、日本テレビ)尾高由一郎役
  • 『天国と地獄〜サイコな2人〜』(2021年、TBS)渡辺陸役
  • 『ミステリと言う勿れ』(2022年、フジテレビ)三船三千夫役
  • 『空白を満たしなさい』(2022年、NHK総合)土屋徹生役 ※主演
  • 『初恋の悪魔』(2022年、日本テレビ)小鳥琉夏役
  • 『グレースの履歴』(2023年、NHK BSプレミアム)富樫由紀夫役
  • 『光る君へ』(2024年、NHK総合)藤原道長役

2016年のドラマ『おかしな男』では、若き日の渥美清を演じている。舞台では2013年の『エドワード二世』で主演を務めた。

光る君への藤原道長[編集]

2024年の大河ドラマ『光る君へ』(脚本:大石静)では、主人公・まひろ(紫式部、演:吉高由里子)と生涯にわたって心を通わせる藤原道長を演じた。道長といえば「この世をば我が世とぞ思ふ望月の」の歌で知られる権力の頂点に立った人物だが、本作では権力に執着しない青年が、やがて政権の頂点に押し上げられていく姿として描かれた。

柄本は脚本の大石から「『ゴッドファーザー』のアル・パチーノのように」と言われてプレッシャーを感じたと明かしている。柄本自身は道長を「権力者であることがイヤだった人。父とは違う」と捉えて演じたと語っており、有名な望月の歌についても劇中の解釈が「自然」だったと振り返っている。

まひろとは結ばれない「ソウルメイト」として描かれ、道長の正妻・源倫子を演じたのは黒木華。二人は2021年の映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』でも夫婦役を演じており、再びの夫婦役となった。

2024年12月放送の最終回では、臨終の床の道長にまひろが物語を語り聞かせる場面が描かれた。視聴データの分析では、道長の最期のシーンが番組内で最も高い注目度(87.9%)を記録したと報じられている。

2026年の動向[編集]

大河ドラマ後は映画出演が相次ぎ、2026年は公開作が集中する年となった。

  • 2月27日:主演映画『木挽町のあだ討ち』(源孝志監督)公開。永井紗耶子の直木賞受賞小説が原作で、仇討ち事件の真相を追う飄々とした田舎侍・加瀬総一郎を演じた。
  • 6月12日:主演映画『メモリィズ』(坂西未郁監督)公開。けがをした義父を手伝うため九州の写真館へ赴き、東京の妻子とスマートフォンの動画をやり取りする男・雄太を演じた。
  • 6月19日:黒沢清監督、本木雅弘主演の『黒牢城』公開。米澤穂信の直木賞受賞作の映画化で、雑賀下針役を演じた。
  • 9月4日:東野圭吾原作、岸善幸監督の『白鳥とコウモリ』公開。警視庁捜査一課の刑事・五代努を演じる。
  • 11月27日:長澤まさみ主演、広瀬奈々子監督の『このごにおよんで愛など』が公開予定。絵本作家の夫・杜夫を演じる。

余談[編集]

  • 母・角替和枝は2018年に死去。2026年のインタビューでは、母がラップにも凝っていたという意外な一面を明かしている。
  • TOKIOと爆笑問題の大ファンとされる。
  • 俳優として松山ケンイチを尊敬しているとされる。
  • 高良健吾とは10代からの親友で、菅田将暉とは『アルキメデスの大戦』の共演を機に親交を深めたとされる。
  • 2025年公開のアニメ映画『野生の島のロズ』日本語吹替版では、キツネのチャッカリの声を担当した。
  • 『光る君へ』の道長について、「色っぽい」と言われるのは嬉しいと語っている。

外部リンク[編集]

💬 みんなの声

この記事を読んだ人が、ひとことつぶやく場所です。