工藤哲巳

工藤哲巳
くどう てつみ
ファイル:工藤哲巳.jpg
誕生日 1935年2月23日
死亡日 1990年11月12日
死亡年齢 55歳
出身地 大阪府(青森県育ち)
国籍 日本
学歴 東京藝術大学
職業 現代美術家
肩書 東京藝術大学教授
活動期間 1950年代 - 1990年
代表的な実績 「反芸術」を代表する作家/増殖性連鎖反応・あなたの肖像シリーズ


概要[編集]

工藤哲巳(くどう てつみ、1935年2月23日 - 1990年11月12日)は、日本の現代美術家。鳥籠やビニールチューブ、ペニスや脳のオブジェといった過激でグロテスクなモチーフを用い、戦後日本の前衛美術を最も先鋭的に体現した一人である。批評家・東野芳明に「反芸術」という言葉を生ませた張本人として美術史に刻まれている。

パリに長く拠点を置き、ヨーロッパでこそ高く評価された国際派でもある。その毒気とユーモアの同居した作品は、今なお見る者をぎょっとさせる力を持つらしい。

「反芸術」の語を生んだ男[編集]

東京藝術大学で林武に師事し、在学中から東京都美術館で開かれていた読売アンデパンダン展に出展して注目を浴びた。1960年の第12回展に出した《X型基本体に於ける増殖性連鎖反応》を評して、批評家の東野芳明が初めて「反芸術」の語を用いたとされる。鳥籠の中で増殖していくかのような有機的オブジェの群れは、既成の美術概念への挑発そのものだった。同時代の赤瀬川原平篠原有司男荒川修作吉村益信らネオ・ダダの作家たちと共振しながら、工藤は「増殖性連鎖反応」「融合反応」シリーズを展開していく。

パリへ、「あなたの肖像」[編集]

1962年に渡欧し、以後パリを拠点にヨーロッパ各地で制作・発表を行った。ペニスや脳、結ばれた糸といったモチーフで人間の身体や精神の危機を突きつける作品群は、ハプニングやインスタレーションの先駆として欧州の前衛シーンで注目された。「インポ哲学」や「あなたの肖像」シリーズなど、痛烈な文明批評をはらんだ仕事を次々に放っている。

帰国と晩年[編集]

1987年に帰国し、母校・東京藝術大学の教授に就任。後進の指導にあたったが、1990年11月12日、結腸癌のため東京都内の病院で死去した。享年55。没後、地元・青森県立美術館が大規模なコレクションを所蔵し、2013 - 14年には「あなたの肖像―工藤哲巳回顧展」が各地を巡回して、その再評価が一気に進んだ。

余談[編集]

  • 作品にはしばしば毒々しい蛍光色が使われ、グロテスクなのにどこかポップという独特の感触がある。
  • 「反芸術」の語は工藤の作品から生まれたが、のちに赤瀬川原平中西夏之高松次郎らの活動を語るキーワードへと広がっていった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]