| 太陽の末裔 | |
|---|---|
| ジャンル | ミリタリーロマンス、アクション、ヒューマン |
| 放送期間 | 2016年2月24日〜2016年4月14日 |
| 放送国家 | 大韓民国 |
| 制作 | |
| 脚本 | キム・ウンスク、キム・ウォンソク |
| 出演者 | ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ、チン・グ、キム・ジウォン |
| その他 | |
| 外部リンク | Netflix公式 |
概要[編集]
『太陽の末裔』(테양의 후예、英題:Descendants of the Sun)は、2016年2月24日から4月14日までKBS2で放送された韓国のロマンス・ミリタリードラマ。全16話。主演はソン・ジュンギとソン・ヘギョ。脚本はドラマ界の巨匠キム・ウンスク(김은숙)、演出はイ・ウンボク(이응복)が担当した。
平均視聴率28.5%、最高視聴率41.6%(全国基準)を記録し、KBS2の歴代最高視聴率を更新。2016年の韓国ドラマシーンを席巻するメガヒット作となった。放送前に中国の映像ストリーミングサービスiQIYI(愛奇芸)への配信権が当時の韓国ドラマ史上最高額とされる約200億円相当で売却され、iQIYIでの累計再生回数は最終的に30億回を超えた。この数字は当時の世界記録水準とされ、いわゆる「第三次韓流ブーム」を牽引したと評される。
Netflixでも全世界配信中で、日本ではNHK BSプレミアムでの放送後に大ブームとなった。主演のソン・ジュンギとソン・ヘギョは放送終了後に実際に結婚(2017年10月)し、いわゆる「ドラマ婚」の代表例として語られたが、後に2019年6月に離婚している。この離婚もまた世界的ニュースとなった。
同じ脚本家・演出家コンビによる翌シーズンの作品ゴブリン (韓国ドラマ)(2016-2017)とともに、2016年〜2017年が「韓国ドラマ黄金時代」と呼ばれる理由のひとつとなっている。
ストーリー[編集]
韓国陸軍特殊司令部のエリート軍人、ユ・シジン大尉(ソン・ジュンギ)は、豪快かつ誠実な性格の持ち主。ある日、街での騒動がきっかけで病院を訪れた際、優秀な外科医カン・モヨン(ソン・ヘギョ)に一目惚れする。医師と軍人という立場の違い、そして「患者の命を最優先」と「任務遂行を最優先」という価値観のぶつかり合いが、ふたりの関係を複雑にしていく。
突然の海外任務命令によって関係は一時途絶する。それから8ヶ月後——国連平和維持軍の一員として紛争地帯「ウルク」に派遣されたシジンは、国際医療援助団として赴任したモヨンと運命的な再会を果たす。銃撃戦、自然災害、医療の限界、戦場の残酷さを前にして、ふたりは互いの存在の大切さをいっそう強く自覚する。
サブカップルとして描かれる、シジンの相棒ソ・デヨン(チン・グ)と医師ユン・ミョンジュ(キム・ジウォン)の不器用なラブストーリーも本作の大きな魅力。「君のことは好きじゃない」と口では言いながら何度もミョンジュを危険から守るデヨンのツンデレぶりが、視聴者の心をつかんだ。
キャスト[編集]
メインキャスト[編集]
- ユ・シジン大尉 - ソン・ジュンギ:韓国陸軍特殊司令部所属のエリート軍人。強靭な精神力と行動力を持ちながら、モヨンへの一途な愛情を貫く。本作の撮影は徴兵除隊直後で、実際の軍役経験が演技のリアリティに直結したとされる。
- カン・モヨン - ソン・ヘギョ:国際医療援助団の外科医。患者を守る強い使命感を持ちながら、シジンへの感情に揺れる。韓国随一の「美しすぎる医師」として話題になった。
- ソ・デヨン軍曹 - チン・グ:シジンの親友で相棒。寡黙な外見の裏にミョンジュへの深い愛情を隠す。主役カップルに匹敵する人気を誇るサブキャラ。
- ユン・ミョンジュ - キム・ジウォン:著名な外科医の娘で自身も医師。デヨンへの諦めきれない想いと医師としての誇りの間で葛藤する。本作がキム・ジウォンの知名度を一気に上げた出世作でもある。
サブキャスト[編集]
- キム・ビョンス - オ・ウィジョン:ウルク現地の通訳兼現地案内人。コミカルな存在感で場を和ませ、シリアスなシーンとのメリハリを生む。
- ジャン・グンウォン中将 - シン・ドンウク:シジンの上官。軍のリアルを象徴する存在。
- チョン・ジュヨン准尉 - ソン・ジョンホ:特殊部隊の一員。
主題歌・OST[編集]
OSTは全11曲で構成され、韓国の主要音楽チャートを軒並み席巻した。最大ヒット曲はEXOチェンが歌う「Everytime」(에브리타임)で、ドラマ放送中から中国・日本でも爆発的な人気を獲得。放送終了後も長期にわたってストリーミングランキング上位をキープし、特定の名シーン(特に「ウルクの砂漠の夕暮れ再会シーン」)と完全に結びついた「名作ソング」として記憶されている。DAVICHI(다비치)の「This Love」(이 사랑)、Standing Eggの「Always」(항상)なども根強い人気を持ち、現在もYouTubeの公式動画は数千万〜数億再生を記録している。
制作[編集]
脚本のキム・ウンスクは相続者たち、恋するMOON‐SOONDONなども手がける超一流脚本家。演出のイ・ウンボクは翌シーズンのゴブリン (韓国ドラマ)も担当し、二大メガヒットを連発した。全16話を放送開始前に撮影し終える「완전사전제작(完全事前制作)」方式を採用したことで、放送前の2015年初頭に中国iQIYIへの配信権を先行売却することが可能になった。その売却額は当時の韓国ドラマ単価として史上最高額とされる。ロケ地は韓国国内(ソウル、議政府等)のほか、ギリシャのロードス島でも撮影が行われ、現地の風景が作品の「非日常感」を大きく高めた。
受賞・評価[編集]
- 第52回百想芸術大賞 テレビ部門大賞(2016年)
- 第52回百想芸術大賞 最優秀男優賞(ソン・ジュンギ)
- 2016年 KBS演技大賞 最優秀賞(ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ)
- iQIYI年間最高視聴ドラマ(2016年)
- 中国Weibo年間最多話題ドラマ(2016年)
- 第23回韓国文化芸術賞テレビ部門受賞(制作スタッフ)
炎上とバズ[編集]
- 「ソン・ソンカップル」ドラマ婚と離婚:共演後に実際に交際・結婚(2017年10月)したことが世界中で大ニュースになり「ドラマ婚」の代名詞的存在に。しかし2019年6月の離婚発表はSNS上で世界トレンド入りを果たし、「ソン・ソンカップルの終わり」として韓国エンタメ史上最大級のショックと受け止められた。現在もこの「婚姻から離婚まで」がひとつのドラマとして語られることがある。
- 視聴率41.6%の衝撃』:ケーブルtvN放送のゴブリン (韓国ドラマ)が記録した22.1%(tvN史上最高)とあわせて、2016年は「韓国ドラマ黄金時代」と呼ばれる。地上波KBS2の41.6%は当時の新記録として韓国全主要紙が一面級で報じた。
- iQIYI「30億再生」神話:累計30億回超は当時の世界記録水準を大幅に塗り替えた。ソン・ジュンギの中国Weibo(微博)フォロワーはひと晩で数百万人増加したとも報じられ、「韓流の中国進出」を象徴する出来事となった。
- 「ウルク地震ハグ」ミーム化:地震が起きた際にモヨンが思わずシジンに抱きつくシーンが「地震ハグ」「恐怖で抱きつく名シーン」としてSNSでミーム化。「地震が起きたら何をするか」という話題とともに今も使われ続けている。
- サブカップル「デヨン×ミョンジュ」の熱狂的人気』:「本当の主役はこっちじゃないか」との声がSNS上で続出。単独スピンオフを求める声は今も止まない。キム・ジウォンの代表作にもなっている。
- 日本での第三次韓流ブーム牽引:NHK BSプレミアムでの放送後に日本の若い世代にも波及し「まず太陽の末裔から韓ドラを見始めた」という視聴者が多い。同作が現在の韓国ドラマブームの大きな入り口になったとされる。
余談[編集]
- ソン・ジュンギは撮影当時、徴兵からの除隊後まもない時期。実際の軍役経験が演技のリアリティに直結していると言われる。「除隊直後の役者がここまでのパフォーマンスをするのか」と韓国内でも話題になった。
- 同じ演出家・脚本家コンビによるゴブリン (韓国ドラマ)が同年冬から翌年にかけて放送され、「超大作2連発」として韓国ドラマ界の伝説的な連続ヒットとなった。
- ロケ地のギリシャ・ロードス島は撮影後に韓国人観光客が急増。「ドラマが観光業を動かした」事例として各観光系メディアで特集された。
- OSTの「Everytime」は韓国の結婚式でBGMとして使われるほど浸透しており、「ロマンティックBGM」の定番として定着している。
- 完全事前制作方式の成功を受け、以降この手法が韓国ドラマ制作の選択肢として広まった。現在では多くの大作韓国ドラマがこの方式を採用するようになっている。
- キム・ジウォンはこの作品での人気をもとに後の涙の女王(2024)で主演を担い、韓国トップ女優の地位を確立した。「太陽の末裔でキム・ジウォンのファンになった」というファンが涙の女王の視聴者に多かったとされる。
- 本作のキャラクター名「ウルク(우르크)」は架空の紛争地帯名だが、設定の細かさから「どこかのモデルがあるのでは」とファンの間で議論が続いた。
- ファンの間では「ソン・ソンカップル離婚後の続編は絶対に作れない」という認識が広く共有されている。ただし別キャストによるスピンオフという形ならあり得るかもしれないという声も一部にある。
- 本作でチン・グは「軍人役といえばチン・グ」というイメージが定着し、その後も複数の映画・ドラマで類似した役柄を担当するキャリアを歩んでいる。
関連項目[編集]
- 愛の不時着
- 梨泰院クラス
- 涙の女王
- 財閥家の末息子
- ゴブリン (韓国ドラマ)
- マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜
- 冬のソナタ
- 相続者たち
- ソン・ジュンギ
- ソン・ヘギョ
- キム・ジウォン
- KBS2
- Netflix
- EXO
- 韓国ドラマ
外部リンク[編集]
- KBS公式サイト
補足情報[編集]
- 本作は韓国初の「사전제작(事前制作、撮影完了後に放送する方式)」ドラマとして話題を集めた。通常の韓国ドラマは放送しながら撮影する「생방(生放送的制作)」方式で制作されるが、本作は全話を事前に撮り終えた上での放送だったため、作品としての完成度が高く評価された。この方式はその後の韓国ドラマ業界における品質向上のモデルケースとなった。
- 撮影地のギリシャ・ウルシャコ(ウルシャコ半島)のロケは現地でも大きな話題となり、ロケ後も聖地巡礼目的の韓国人観光客が増加した。本作を機に「撮影地の観光活性化」が韓国コンテンツの付随効果として改めて認識されるようになった。
- 主題歌「You Are My Everything」(거미)は本作の放送終了後もストリーミングプラットフォームで長期にわたって再生され続け、2020年代も「懐かしい名曲」として定期的にSNSで共有される。