MIU404
MIU404
ジャンル 刑事ドラマ、バディもの
放送シーズン 2020年夏(当初は4月期予定)
放送期間 2020年6月26日 - 2020年9月4日
放送時間 金曜 22:00 - 22:54(初回・最終話は15分拡大)
話数 全11話
放送国家 日本
言語 日本語
放送局 TBSテレビ系列(金曜ドラマ枠)
配信 U-NEXT、Netflix、Amazon Prime Video ほか
平均視聴率 11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
制作
プロデューサー 新井順子
演出 塚原あゆ子(チーフ)、竹村謙太郎、加藤尚樹
制作 TBSスパークル、TBS
脚本 野木亜紀子(オリジナル)
音楽 得田真裕
出演者 綾野剛、星野源、岡田健史(現・水上恒司)、橋本じゅん、麻生久美子、菅田将暉 ほか
その他
原作 なし(オリジナル脚本)
関連番組 アンナチュラル(2018年)、ラストマイル(2024年・映画)
エンディング曲 米津玄師「感電」

概要[編集]

MIU404(ミュウ ヨンマルヨン)とは、2020年6月26日から9月4日までTBS系の「金曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマである。綾野剛と星野源のダブル主演で、脚本は野木亜紀子のオリジナル。警視庁の「機動捜査隊(機捜)」を舞台に、初動捜査の24時間で犯人を追うバディ刑事ドラマで、『アンナチュラル』と世界観を共有するシェアードユニバース作品でもある。

詳細[編集]

機動捜査隊とは、事件発生直後に現場へ急行して初動捜査を担う警察の部隊。本作では働き方改革の一環として新設された架空の「第4機動捜査隊(4機捜)」を舞台に、野生の勘と抜群の身体能力で突っ走る伊吹藍(綾野剛)と、冷静な理屈派でどこか影のある志摩一未(星野源)の凸凹コンビが、事件の「スイッチ」によって分岐していく人々の人生と向き合っていく。なお、実在する機捜は第1〜第3の3隊のみで、4機捜はフィクションである。

タイトルの「MIU」は「Mobile Investigative Unit(機動捜査隊)」の略とされ、「404」は作中の第4機捜のコールサインに由来するとされる。インターネットのエラー表示「404 Not Found」のイメージも重ねられており、第10話のサブタイトル「Not found」などにもその遊び心が表れている。

『アンナチュラル』の脚本・野木亜紀子、プロデューサー・新井順子、演出・塚原あゆ子が再結集した作品で、各話で異なる事件を描きながら、謎の男・久住をめぐる縦軸が最終話に向けて収束していく構成をとる。全11話で完結しており、2026年時点で連続ドラマとしての続編は発表されていない。ただし2024年の映画『ラストマイル』で、伊吹と志摩をはじめとする4機捜の面々が再登場している。

制作[編集]

コロナ禍による放送延期[編集]

当初は2020年4月10日スタートの4月期ドラマとして準備されていたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、4月1日に放送延期が発表された。TBSは4月4日から19日までロケ・スタジオ収録を全面的に中止しており、本作も3月末の時点で第3話の途中と第4話の一部までしか撮影できていなかった。

6月4日に撮影を再開し、6月6日に「6月26日スタート」が正式発表された。当初は全14話での放送が企画されていたとされるが、最終的に全11話に再構成されている。延期によって放送が約2か月半ずれ込み、結果として夏クールの作品として放送された。

スタッフ[編集]

プロデューサーは新井順子、演出はチーフの塚原あゆ子に竹村謙太郎、加藤尚樹。制作はTBSスパークルとTBS。音楽は『アンナチュラル』に続いて得田真裕が担当した。放送は毎週金曜22時から22時54分で、初回と最終話は22時から23時9分までの15分拡大版だった。

菅田将暉のサプライズ出演[編集]

物語の鍵を握る謎の男・久住を演じたのは菅田将暉。事前告知なしで第3話にサプライズ登場し、放送直後から大きな話題になった。以降、正体不明の「見えない敵」として物語に暗い影を落とし、第10話ではパソコン越しに伊吹・志摩と頭脳戦を繰り広げる。菅田は役について「強い意志で歪んでいく人物で、いい感じに自分自身も歪んでいきそう」という趣旨のコメントを残している。綾野剛とは映画『そこのみにて光輝く』などで共演歴がある。

あらすじ[編集]

警視庁に新設された第4機動捜査隊。この部隊に、所轄から異動してきた伊吹藍と、ある過去を抱える志摩一未がバディとして組まされる。班長の陣馬耕平、キャリア組の新人・九重世人、隊長を兼務する桔梗ゆづるらとともに、2人はメロンパン号の愛称で呼ばれる覆面車両で東京中を走り回り、24時間のタイムリミットの中で犯人を追う。やがて彼らの前に、事件の裏で暗躍する謎の男・久住の存在が浮かび上がってくる。

各話の大筋[編集]

話 サブタイトル 大筋 視聴率
第1話 激突 伊吹と志摩が4機捜で初めてバディを組み、最初の事件に挑む。 13.1%
第2話 切なる願い 逃走中の殺人容疑者を追う中で、犯人の「願い」が明らかになる。 11.5%
第3話 分岐点 虚偽通報が相次ぐ中、高校生たちの「分岐点」と向き合う。久住が初登場。 10.6%
第4話 ミリオンダラー・ガール 発砲事件の捜査の中で、過去の事件に関わる女性の行方を追う。 10.2%
第5話 夢の島 外国人によるコンビニ強盗が相次ぎ、伊吹と志摩が店員に扮して捜査する。 12.5%
第6話 リフレイン 伊吹が志摩の過去を探り、かつての相棒の死の真相に迫る。 10.8%
第7話 現在地 トランクルームで遺体が見つかり、陣馬の前に謎の男が現れる。 12.4%
第8話 君の笑顔 山中で見つかった遺体をきっかけに、伊吹の恩人・ガマさんの過去が明らかになる。 11.7%
第9話 或る一人の死 成川が暴力団関係者と一緒にいる写真が見つかり、九重が捜査を志願する。 11.5%
第10話 Not found ドローン爆弾事件を機に、久住の存在が表に出てくる。 11.3%
第11話 ゼロ 偽の爆破予告動画とネット上のデマで4機捜が動けなくなる中、伊吹と志摩が久住を追う。 14.5%

最終話のサブタイトルは放送前には「《 》」と空欄の形で予告されており、何が入るのかが視聴者の考察を呼んだ。

登場人物とキャスト[編集]

第4機動捜査隊[編集]

伊吹藍(演:綾野剛)
主人公。所轄から4機捜にやってきた刑事。野生の勘と足の速さが武器で、考えるより先に体が動くタイプ。
志摩一未(演:星野源)
主人公。元捜査一課の刑事で、冷静沈着な理屈派。人を信用しない性格で、過去にある事件を抱えている。
九重世人(演:岡田健史)
キャリア組の新人刑事。警察庁幹部の父を持つ。演じた岡田健史は2022年に水上恒司へ改名している。
陣馬耕平(演:橋本じゅん)
4機捜の班長で、叩き上げのベテラン刑事。
桔梗ゆづる(演:麻生久美子)
第1機動捜査隊の隊長で、4機捜の隊長も兼務する。

警視庁[編集]

我孫子豆治(演:生瀬勝久)
警視庁の刑事部長。
糸巻貴士(演:金井勇太)
第1機動捜査隊の刑事。
刈谷貴教(演:酒向芳)・田島雄介(演:永岡卓也)
捜査一課の刑事。

その他[編集]

久住(演:菅田将暉)
事件の裏で糸を引く正体不明の男。
成川岳(演:鈴鹿央士)
第3話に登場する高校生。その後も物語に関わっていく。
羽野麦(演:黒川智花)
第4話で登場し、ある事件に関わる女性。
蒲郡慈生(演:小日向文世)
通称ガマさん。伊吹の恩人の元警察官。
エトリ(演:水橋研二)
裏社会で暗躍する男。
特派員REC(演:渡邊圭祐)
動画配信で事件を追いかける配信者。

視聴率[編集]

全話平均視聴率は11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。初回13.1%で好発進し、最低は第4話の10.2%。最終話は14.5%の番組最高を記録し、有終の美を飾った。星野源にとっては、出演ドラマの中で最も高い平均視聴率の作品とされる。

数字以上に目立ったのが満足度の高さで、「オリコンドラマ満足度ランキング」では第3話と第5〜10話で満点の100ポイントを記録。2020年の年間ランキングでも、同年の超話題作『半沢直樹』に次ぐ2位に入った。第1話放送時にはTwitterで世界トレンド1位を獲得している。

受賞[編集]

  • 第105回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 - 最優秀作品賞、助演女優賞(麻生久美子)、脚本賞(野木亜紀子)、ドラマソング賞(米津玄師「感電」)の4部門
  • ギャラクシー賞 - 2020年9月度月間賞、第58回ギャラクシー賞テレビ部門 選奨
  • 第47回放送文化基金賞 - テレビドラマ番組 優秀賞
  • 東京ドラマアウォード2021 - 連続ドラマ部門 優秀賞
  • 第71回芸術選奨 - 塚原あゆ子が文部科学大臣新人賞(放送部門)
  • GQ Men of the Year 2020 - 星野源がインスピレーション・オブ・ザ・イヤー賞
  • 第45回エランドール賞 - 新井順子がプロデューサー奨励賞

主題歌「感電」[編集]

主題歌は、『アンナチュラル』の「Lemon」に続いて米津玄師が書き下ろした「感電」。2020年6月26日の第1話放送で初解禁され、7月6日にデジタル配信、8月5日発売のアルバム『STRAY SHEEP』に収録された。

配信第1週でオリコン週間デジタルシングルランキング初登場1位(約15.3万ダウンロード)を獲得。YouTubeで公開されたミュージックビデオは、公開から1時間50分で100万回再生を突破し、米津にとって最速記録となった。

シェアードユニバース[編集]

本作は『アンナチュラル』と同じ世界線にあり、放送中には両作品のキャラクターのクロスオーバーが行われた。

  • 第3話 - 『アンナチュラル』でおなじみの西武蔵野署の刑事・毛利忠治(大倉孝二)と向島進(吉田ウーロン太)が登場。
  • 第8話 - 不自然死究明研究所(UDIラボ)が登場し、臨床検査技師の坂本誠(飯尾和樹)、所長の神倉保夫(松重豊)が出演。さらに法医解剖医の中堂系(井浦新)が電話の声で登場し、視聴者から「完全にUDIとコラボってる」と歓喜の声があがった。

2024年8月23日公開の映画『ラストマイル』(主演・満島ひかり、岡田将生)では、伊吹、志摩、陣馬、桔梗(西武蔵野署長として登場)、刈谷、糸巻、田島らが再登場。『アンナチュラル』の石原さとみ演じる三澄ミコトらとも同じ事件に関わり、3作品が1本の映画で交差した。同作は興行収入50億円を超えるヒットとなり(最終的に約59億円とされる)、野木亜紀子は第48回日本アカデミー賞で最優秀脚本賞を受賞した。

続編はある?[編集]

2026年時点で『MIU404』のシーズン2は発表されていない。『ラストマイル』公開時、監督の塚原あゆ子は「タイミングが合えば作りたい」と前向きな姿勢を見せつつ、過去作を壊すような形で無理に扉を開けることはしたくないという趣旨の発言をしている。

配信状況[編集]

放送当時はTVerなどで放送後1週間の無料見逃し配信、Paraviで有料見放題配信が行われた。2020年9月19日にはParaviでディレクターズカット版の配信も始まっている。その後、2021年6月からAmazon Prime Video、2022年12月からNetflixでの配信がスタート。Paraviが2023年にU-NEXTへ統合されてからはU-NEXTでも見放題で視聴できる。配信ラインナップは時期により変動する。

海外の反応[編集]

Netflixを通じて海外でも視聴されており、アジアドラマのレビューサイト「MyDramaList」では10点満点中8.4、中国の「豆瓣」では9.0と高いスコアがついている。韓国ではNetflixのほか、WATCHA、TVING、Wavveといった現地の配信サービスでも配信された。

英語圏のレビューでは、伊吹と志摩のバディの化学反応、ユーモアとシリアスの緩急、音楽の良さが称賛されている。「善玉の警察vs悪玉の犯罪者」という単純な対立に回収しない描き方を評価し、「分断的な刑事ドラマへの解毒剤」と評したブログもある。一方で、偶然の重なりに頼った展開が目立ってリアリティに欠ける、序盤は1話完結のエピソードがバラバラに見える、といった指摘もあり、評価は総じて高めながら賛否の両面が見られる。

余談[編集]

  • 伊吹と志摩が乗る覆面車両は、メロンパンの移動販売車を転用したという設定の「メロンパン号」(ウォークスルーバン)。視聴者人気が高く、放送終了後には2022年8月28日まで全国31都道府県を巡る展示企画が行われた。
  • 作中に登場する機捜のマスコット「ポリまるくん」の公式グッズは、TBSの番組グッズ売上で歴代1位を記録した。
  • Instagram上では、2020年6月に世界で最も注目されたテレビ番組に選ばれたとされる(Social Wit List調べ)。
  • 第105回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では、主演男優賞が『半沢直樹』の堺雅人に渡る中、作品賞は本作が獲得した。
  • 九重世人役の岡田健史は、本作の約2年後に芸名を水上恒司に改めた。

💬 みんなの声

この記事を読んだ人が、ひとことつぶやく場所です。