役所広司
Koji Yakusho
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2015年、東京国際映画祭にて(出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY 2.0)
誕生日 1956年1月1日
年齢 70歳
出身地 長崎県諫早市
国籍 日本
学歴 長崎県立大村工業高等学校卒業
ジャンル 映画、テレビドラマ
活動期間 1978年頃 -
事務所 ワイ・ケイ事務所
代表作 『Shall we ダンス?』『うなぎ』『CURE』『孤狼の血』『すばらしき世界』『PERFECT DAYS』
関連活動 映画監督(『ガマの油』)
その他 第76回カンヌ国際映画祭 男優賞、日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞4回、紫綬褒章(2012年)
リンク ワイ・ケイ事務所 公式プロフィール


概要[編集]

役所広司(やくしょ こうじ)とは、日本の俳優である。長崎県諫早市出身。『Shall we ダンス?』『うなぎ』などで1990年代の日本映画を牽引し、2023年にはヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』で第76回カンヌ国際映画祭男優賞を受賞した、名実ともに日本映画界の「顔」といえる存在。

詳細[編集]

1956年1月1日生まれ。長崎県立大村工業高等学校を卒業後に上京し、東京都の千代田区役所で土木関係の職員として働いていた。そこで友人に誘われて観た仲代達矢主演の舞台『どん底』に衝撃を受け、俳優を志すようになる。仲代が主宰する俳優養成所「無名塾」の試験に合格し、本格的に演技の道へ進んだ。

芸名の「役所」は、かつての職場である区役所にちなみ、あわせて「さまざまな役どころをこなせるように」という思いを込めたものとされる。1982年には無名塾出身の元女優と結婚している。

テレビでは時代劇で頭角を現し、1983年の大河ドラマ『徳川家康』の織田信長役で注目を浴びた。90年代以降は映画を主戦場とし、周防正行、今村昌平、黒沢清、是枝裕和、西川美和ら日本を代表する監督の作品に次々と主演。ハリウッド作品にも進出し、海外での知名度も高い。

経歴[編集]

1980年代:無名塾から時代劇スターへ[編集]

無名塾で研鑽を積んだのち、1979年にテレビドラマでデビュー。1983年のNHK大河ドラマ『徳川家康』で演じた織田信長は、精悍さの中に優しさを感じさせる演技で評判を呼び、多くのファンレターが寄せられたという。翌1984年にはNHK新大型時代劇『宮本武蔵』で主演を務め、時代劇俳優としての地位を確立した。

1990年代:日本映画の顔に[編集]

1996年、周防正行監督の『Shall we ダンス?』で社交ダンスにのめり込む平凡なサラリーマンを演じ大ヒット。同作は日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞したほか、のちにハリウッドでリメイクもされた。

翌1997年には今村昌平監督の『うなぎ』に主演。同作はカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞し、役所自身も2年連続で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いた。同年には黒沢清監督のサイコスリラー『CURE』にも主演し、国内外で高く評価されている。

2000年代:ハリウッド進出と初監督[編集]

2005年にハリウッド映画『SAYURI』(原題:Memoirs of a Geisha)に出演し、2006年にはアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『バベル』にも出演した。2009年には自ら監督・主演を務めた『ガマの油』で監督デビューを果たしている。2012年には紫綬褒章を受章した。

2010年代:時代劇から刑事ものまで[編集]

2010年、三池崇史監督の『十三人の刺客』で主演。2017年の是枝裕和監督『三度目の殺人』では、日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞した。2018年の白石和彌監督『孤狼の血』では型破りなマル暴刑事を怪演し、日本アカデミー賞で3度目の最優秀主演男優賞を受賞している。

2020年代:『PERFECT DAYS』と世界的評価[編集]

2021年には西川美和監督の『すばらしき世界』で、刑務所を出所した男を演じた。2023年にはTBS日曜劇場『VIVANT』にも出演し、Netflixシリーズ『THE DAYS』にも出演するなど、配信・テレビでも存在感を示した。

そして2023年、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』で、東京・渋谷の公共トイレ清掃員・平山を演じ、第76回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞(詳細は後述)。2024年には同作で4度目の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、助演男優賞と合わせた最優秀賞5回は俳優部門で史上最多となった。

PERFECT DAYS とカンヌ男優賞[編集]

『PERFECT DAYS』は、ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースが東京を舞台に撮った作品。役所が演じる平山は、渋谷の公共トイレの清掃員として淡々と働きながら、休日には居酒屋に通い、姪や妹らとの小さな交流の中で日々を送る男である。

2023年5月27日(現地時間)、第76回カンヌ国際映画祭の授賞式で役所は男優賞を受賞。日本人俳優の同賞受賞は、2004年に是枝裕和監督の『誰も知らない』で受賞した柳楽優弥以来19年ぶり2人目となった。受賞時、役所は名前を呼ばれたことに驚きつつ、近くにいたヴェンダース監督やスタッフと喜びを分かち合えたことを喜んだ。ヴェンダースも役所を「彼こそが俳優である」と絶賛している。

同作は第96回アカデミー賞の国際長編映画賞に日本代表としてノミネートされ、第47回日本アカデミー賞でも最優秀主演男優賞のほか、ヴェンダースが最優秀監督賞を受賞した。受賞スピーチで役所は「この映画のスタートはいままで自分がやったことがない始まりでした」と語っている。

主な出演作[編集]

映画[編集]

  • Shall we ダンス?(1996年、周防正行監督)
  • うなぎ(1997年、今村昌平監督)
  • CURE(1997年、黒沢清監督)
  • SAYURI(2005年)
  • バベル(2006年)
  • ガマの油(2009年)※監督・主演
  • 十三人の刺客(2010年、三池崇史監督)
  • 三度目の殺人(2017年、是枝裕和監督)
  • 孤狼の血(2018年、白石和彌監督)
  • すばらしき世界(2021年、西川美和監督)
  • PERFECT DAYS(2023年、ヴィム・ヴェンダース監督)
  • 八犬伝(2024年)- 滝沢馬琴 役
  • 雪の花 ―ともに在りて―(2025年)- 日野鼎哉 役
  • 果てしなきスカーレット(2025年、細田守監督)- クローディアス 役(声の出演)
  • 時には懺悔を(2026年、中島哲也監督)
  • わたしの知らない子どもたち(2026年、西川美和監督)- 山井 役

テレビドラマ・配信[編集]

  • 徳川家康(1983年、NHK大河ドラマ)- 織田信長 役
  • 宮本武蔵(1984年、NHK新大型時代劇)- 宮本武蔵 役
  • VIVANT(2023年、TBS)
  • THE DAYS(2023年、Netflix)
  • 俺のこと、なんか言ってた?(2026年、Netflix)- 高瀬川玄 役

受賞歴[編集]

  • 日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞:第20回『Shall we ダンス?』、第21回『うなぎ』、第42回『孤狼の血』、第47回『PERFECT DAYS』
  • 日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞:第41回『三度目の殺人』
  • 第76回カンヌ国際映画祭 男優賞(2023年)『PERFECT DAYS』
  • 紫綬褒章(2012年)
  • アジア・フィルム・アワード 主演男優賞(2024年)、同 特別功労賞(2025年)
  • キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞(2024年発表)『PERFECT DAYS』『ファミリア』『銀河鉄道の父』
  • 川喜多賞(2024年)
  • ウディネ・ファーイースト映画祭 ゴールデン・マルベリー賞(生涯功労賞)(2026年)

2026年の動向[編集]

2026年は70歳を迎えた役所にとって、映画・配信で主演・出演作が相次ぐ年となっている。

4月下旬に開幕したイタリアの第28回ウディネ・ファーイースト映画祭では、生涯功労賞にあたるゴールデン・マルベリー賞を受賞した。同映画祭では『国宝』も上映されており、現地ではヴェンダース監督とともに受賞を祝ったと報じられた。

8月28日には、中島哲也監督が打海文三の小説を映画化した『時には懺悔を』が公開。西島秀俊主演で、満島ひかり、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、佐藤二朗らとともに役所も出演している。重度の障がいを抱える子どもを通して親子の絆を描く作品である。

10月16日公開予定の西川美和監督『わたしの知らない子どもたち』では、戦後の戦災孤児を子どもたちの視点から描く物語で、漁師・山井を演じる。役所は『すばらしき世界』以来の西川作品への出演となる。9月24日・25日には西川監督とともに長崎・福岡での試写会に登壇し、「色んな人と語り合ってほしい」「戦災孤児のような状況にある子どもは、今も世界の紛争地にいる」と語った。

さらに10月22日には、Netflixシリーズ『俺のこと、なんか言ってた?』が世界独占配信予定。脚本は宮藤官九郎、企画・プロデュースは磯山晶で、役所はロンドンのシェイクスピア・グローブ座で日本人として初めて主演を果たした大物俳優・高瀬川玄を演じる。海外から帰国すると、世間や家族を含む「日本人の99%」から完全に忘れ去られていた――という“承認欲求モンスター”の転落と再起を描くコメディで、ティザー予告ではリア王から斬られ役まで「七変化」を見せている。劇中楽曲「ア・タ・シ ケンチャナヨ」は作詞を宮藤、作曲を横山剣が手がけた。

よくある質問[編集]

Q. 役所広司は何者?
A. 長崎県出身の俳優。『Shall we ダンス?』『うなぎ』『孤狼の血』『PERFECT DAYS』などで知られ、2023年にカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。

Q. 年齢は?
A. 1956年1月1日生まれで、2026年9月時点で70歳。

Q. 芸名の由来は?
A. 俳優になる前に千代田区役所で働いていたことにちなむとされる。

Q. カンヌで何の賞を取った?
A. 2023年の第76回カンヌ国際映画祭で、『PERFECT DAYS』により男優賞を受賞。日本人では柳楽優弥以来19年ぶり2人目。

Q. 最新作は?
A. 2026年10月16日公開の映画『わたしの知らない子どもたち』、10月22日からNetflixで配信のドラマ『俺のこと、なんか言ってた?』など。

Q. SNSはやっている?
A. 所属事務所は、役所本人も事務所もX・Instagram・Facebookなどは運営していないと告知しており、なりすましアカウントへの注意を呼びかけている。

余談[編集]

  • 日本アカデミー賞の最優秀賞5回(主演4回・助演1回)は、俳優部門で史上最多とされる。
  • 『Shall we ダンス?』と『うなぎ』で2年連続の最優秀主演男優賞を受賞している。
  • 『PERFECT DAYS』での日本アカデミー賞受賞は『孤狼の血』以来5年ぶりで、同年の授賞式では『ゴジラ-1.0』が多数の部門で受賞していたことから、スピーチの締めくくりに「これでやっとゴジラの、ちょっと牙を抜いた感じがします」とジョークを飛ばし、会場の笑いを誘った。
  • 大河ドラマ『徳川家康』の織田信長役では、放送中に多くのファンレターが届いたとされる。
  • 2026年はNetflixドラマで宮藤官九郎脚本の主演を務める一方、映画『時には懺悔を』では宮藤と俳優同士として共演している。

外部リンク[編集]

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