宮藤官九郎
くどう かんくろう
誕生日 1970年7月19日
年齢 56歳
出身地 宮城県栗原郡若柳町(現・栗原市)
国籍 日本
家族 妻・八反田リコ(振付師)
学歴 宮城県築館高等学校卒業、日本大学芸術学部放送学科中退
職業 脚本家、映画監督、俳優、作詞家、ミュージシャン
肩書 大人計画所属
活動期間 1990年 -
代表的な実績 『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』『あまちゃん』『いだてん〜東京オリムピック噺〜』『不適切にもほどがある!』『新宿野戦病院』
受賞 岸田國士戯曲賞(『鈍獣』)、芸術選奨文部科学大臣賞、橋田賞、ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞 ほか多数
事務所 大人計画
関連活動 グループ魂(ギター)、画鋲
別名 クドカン、暴動(グループ魂でのメンバー名)
リンク 大人計画 公式プロフィール


概要[編集]

宮藤官九郎(くどう かんくろう)とは、宮城県出身の日本の脚本家・映画監督・俳優・ミュージシャンである。愛称は「クドカン」。劇団「大人計画」に所属し、『池袋ウエストゲートパーク』『あまちゃん』『不適切にもほどがある!』など、時代ごとに話題作を送り出してきたヒットメーカー。早口のギャグと重いテーマを同居させる作風で知られる。

詳細[編集]

1970年7月19日、宮城県栗原郡若柳町(現・栗原市)に生まれる。宮城県築館高等学校を経て日本大学芸術学部放送学科に進学したが中退した。1990年、松尾スズキが主宰する劇団「大人計画」に演出助手として参加し、ここから作家・役者としてのキャリアが始まる。

1995年には劇団員の阿部サダヲ、村杉蝉之介らとともにパンクコントバンド「グループ魂」を結成し、ギタリスト「暴動」として活動。翌1996年からは自身が作・演出を担う公演を「ウーマンリブ」と名付けて上演するようになった。同時期には放送作家としてバラエティ番組の構成も数多く手がけている。

ブレイクのきっかけは、2000年にTBSテレビで放送された連続ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の脚本である。石田衣良の小説を原作に、池袋の若者たちを軽快なテンポで描いた同作は出世作となり、2002年の『木更津キャッツアイ』でその名を決定づけた。以降、テレビ・映画・舞台・ラジオを横断して活動を続けている。

経歴[編集]

2000年代:TBSでの快進撃[編集]

2000年代の宮藤は、TBSプロデューサーの磯山晶と組んだ連続ドラマで次々と話題をさらった。『池袋ウエストゲートパーク』(2000年)、『木更津キャッツアイ』(2002年)、『マンハッタンラブストーリー』(2003年)、『タイガー&ドラゴン』(2005年)などがこの時期の代表作で、特に『木更津キャッツアイ』は放送後に映画化されるほどの人気を得た。

舞台では2004年、『鈍獣』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。2005年には『真夜中の弥次さん喜多さん』で映画監督デビューを果たし、同年、グループ魂が「君にジュースを買ってあげる♥」で第56回NHK紅白歌合戦に出場した。2007年には映画『舞妓Haaaan!!!』の脚本で第31回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞している。

2010年代:あまちゃんといだてん[編集]

2013年、NHKの連続テレビ小説『あまちゃん』の脚本を担当。岩手県の架空の町を舞台に、海女とアイドルを目指すヒロインを描いた同作は社会現象となり、劇中の「じぇじぇじぇ」が2013年の新語・流行語大賞に選ばれた。宮藤自身も東京ドラマアウォード2013脚本賞などを受賞している。

その後も『ごめんね青春!』(2014年)、『ゆとりですがなにか』(2016年)と連ドラを発表し、『ゆとりですがなにか』では芸術選奨文部科学大臣賞を受けた。2019年には大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の脚本を担当。日本のオリンピック史を題材に、中村勘九郎と阿部サダヲのリレー形式の主演で描いた意欲作だったが、年間平均視聴率は8.2%と大河ドラマ史上初の1桁台になったと報じられた。一方で内容面を高く評価する声も根強い。

2020年代:3クール連続の月間賞[編集]

2020年3月、新型コロナウイルスへの感染が判明したことを公表。入院治療を経て4月に退院し、同年6月にはラジオのスタジオ出演に復帰した。2021年には長瀬智也主演の『俺の家の話』(TBS)で再び磯山と組み、ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞を受賞。

2024年はキャリアの中でも特に濃い一年となった。1月期の『不適切にもほどがある!』(TBS)が大ヒットし、略称「ふてほど」が新語・流行語大賞の年間大賞に選出。7月期にはフジテレビで23年ぶりの連ドラ脚本となる『新宿野戦病院』(小池栄子・仲野太賀主演)を手がけた。同年のギャラクシー賞では『不適切にもほどがある!』(1月度)、『季節のない街』(6月度)、『新宿野戦病院』(9月度)で3クール連続の月間賞を受賞したとされる。翌2025年には『不適切にもほどがある!』『新宿野戦病院』の脚本などが評価され、第33回橋田賞を受賞した。

主な作品[編集]

テレビドラマ(脚本)[編集]

  • 『池袋ウエストゲートパーク』(2000年、TBS)
  • 『木更津キャッツアイ』(2002年、TBS)
  • 『マンハッタンラブストーリー』(2003年、TBS)
  • 『タイガー&ドラゴン』(2005年、TBS)
  • 『流星の絆』(2008年、TBS)
  • 『あまちゃん』(2013年、NHK連続テレビ小説)
  • 『ごめんね青春!』(2014年、TBS)
  • 『ゆとりですがなにか』(2016年、日本テレビ)
  • 『監獄のお姫さま』(2017年、TBS)
  • 『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019年、NHK大河ドラマ)
  • 『俺の家の話』(2021年、TBS)
  • 『季節のない街』(2023年、Disney+ほか。企画・監督・脚本)
  • 『不適切にもほどがある!』(2024年、TBS)
  • 『新宿野戦病院』(2024年、フジテレビ)
  • 『笑ゥせぇるすまん』(2025年、Amazonプライム・ビデオ。マギーらと共同脚本)
  • 『新年早々 不適切にもほどがある!〜真面目な話、しちゃダメですか?〜』(2026年1月4日、TBS)

映画[編集]

  • 『真夜中の弥次さん喜多さん』(2005年、監督・脚本)
  • 『舞妓Haaaan!!!』(2007年、脚本)
  • 『少年メリケンサック』(2009年、監督・脚本)
  • 『中学生円山』(2013年、監督・脚本)
  • 『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(2016年、監督・脚本)
  • 『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』(2026年3月27日公開、脚本)

2026年の動向[編集]

2026年は新作が立て続けに発表されている。まず1月4日、TBSでスペシャルドラマ『新年早々 不適切にもほどがある!』が放送され、阿部サダヲ演じる小川市郎が再び時代を行き来する物語が描かれた。3月27日には、田口トモロヲ監督、峯田和伸・若葉竜也主演の映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が公開。1978年の東京を舞台に「東京ロッカーズ」と呼ばれた音楽ムーブメントを描く青春映画で、宮藤が脚本を担当した。

俳優としては、是枝裕和監督による実写映画『ルックバック』(2026年9月11日公開)に、主人公たちが出会うきっかけを作る小学校の先生・玉井役で出演している。同作には菅田将暉らも出演している。

さらに2026年6月には、2028年度前期の連続テレビ小説『ほんのモキチ』の脚本を担当することが発表された。歌人・斎藤茂吉の妻・輝子をモデルに、河合優実が主演する作品で、宮藤にとって『あまちゃん』以来15年ぶりの朝ドラとなる。宮藤は日記など記録が豊富に残っていることから「展開に困ることは絶対にない」とコメントしたと報じられた。

加えて、役所広司主演・宮藤脚本・磯山晶企画プロデュースのNetflixシリーズ『俺のこと、なんか言ってた?』が2026年10月22日から世界独占配信予定と発表されている。ロンドンで成功を収めた俳優が帰国すると誰にも知られていなかった、という設定のコメディである。

作風・人物[編集]

小ネタとボケを高速で畳みかける会話劇に、家族・地方・世代間ギャップといったテーマを重ねる作風が特徴とされる。『あまちゃん』の東北、『木更津キャッツアイ』の千葉・木更津、『新宿野戦病院』の歌舞伎町など、特定の土地を濃密に描く作品も多い。

脚本家としての活動と並行して、グループ魂のギター「暴動」、2018年ごろからはパンクバンド「画鋲」のギタリストとしても活動する。ロックバンド・ナンバーガールの向井秀徳の大ファンとして知られ、自作の音楽を依頼したこともある。

ラジオでも長く活動しており、TBSラジオ『キック・ザ・カンクロー』(2003〜2007年)、ニッポン放送『宮藤官九郎のオールナイトニッポンGOLD』(2013〜2019年)を経て、2020年からはTBSラジオ『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』のパーソナリティを務めている。

炎上とバズ[編集]

2024年の新語・流行語大賞で『不適切にもほどがある!』の略称「ふてほど」が年間大賞に選ばれた際には、ネット上で「実際に使われていたのか」と疑問視する声が相次ぎ、選考のあり方を批判する意見も報じられた。一方で、ドラマ自体はザテレビジョンドラマアカデミー賞の最優秀作品賞を受賞するなど高い評価を得ており、授賞式では主演の阿部サダヲが「正直『ふてほど』って1度も言ったことない」とユーモアを交えてコメントし話題となった。

大河ドラマ『いだてん』は視聴率の低さが繰り返し報じられた一方、近現代史をテンポよく描いた構成や脚本の完成度を評価する声もあり、評価が分かれた作品として語られることが多い。

余談[編集]

  • 妻からは結婚指輪をつけることを禁止されているとされる。
  • 2020年の新型コロナ感染判明時は、別の病気(腎盂炎)の治療中だったと報じられた。
  • 2006年のアニメ映画『鉄コン筋クリート』では声優として参加している。
  • 朝ドラ『あまちゃん』から『ほんのモキチ』までの間隔は15年で、宮藤自身も週5放送への変化を「結構大きい」と語ったとされる。

外部リンク[編集]

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