| ソンジェ背負って走れ 선재 업고 튀어(ソンジェ・オプコ・ティオ)/Lovely Runner | |
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撮影現場でのビョン・ウソクとキム・ヘユン(2024年、出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY 3.0) | |
| ジャンル | タイムスリップ・ファンタジー・ラブコメディ |
| 放送期間 | 2024年4月8日 - 2024年5月28日 |
| 放送時間 | 毎週月・火曜 20:50(韓国時間) |
| 話数 | 全16話(1話約70分) |
| 放送国家 | 韓国 |
| 言語 | 韓国語 |
| 放送局 | tvN |
| 配信 | TVING(韓国)、U-NEXT(日本・独占)、Netflix(一部地域・2024年8月〜) |
| 平均視聴率 | 4.2%(ニールセン・コリア、全国) |
| 制作 | |
| 企画 | CJ ENMスタジオズ |
| 演出 | ユン・ジョンホ、キム・テヨプ |
| 制作 | ボンファクトリー |
| 脚本 | イ・シウン |
| 音楽 | キム・ジョンハ、チェ・イニョン |
| 出演者 | ビョン・ウソク、キム・ヘユン、ソン・ゴンヒ、イ・スンヒョプ |
| その他 | |
| 原作 | キム・パン『明日のベスト』(내일의 으뜸、カカオページ連載のウェブ小説) |
概要[編集]
『ソンジェ背負って走れ』(선재 업고 튀어、英題:Lovely Runner)とは、2024年4月8日から5月28日まで韓国tvNで放送された全16話のタイムスリップ・ロマンスドラマである。死んでしまった「推し」のトップスターを救うため、熱狂的なファンの女性が15年前の高校時代へ戻るという物語で、ビョン・ウソクをトップスターへ押し上げた出世作として知られる。
詳細[編集]
作品の成り立ち[編集]
原作は、作家キム・パン(김빵)が2020年7月から9月にかけてカカオページで連載したウェブ小説『明日のベスト』(내일의 으뜸)。のちにイラストレーターのトゥントゥン(둥둥)の作画でウェブトゥーン化され、2021年9月から配信された。企画段階の仮タイトルは『記憶を歩く時間』(기억을 걷는 시간)だった。
演出は、トッケビ(2016〜2017年)の共同演出や『悪の花』(2020年)で知られるユン・ジョンホ。脚本は、女神降臨(2020〜2021年)を手がけたイ・シウンが担当した。イ・シウンは、ヒロインのイム・ソルを最初からキム・ヘユンを想定して書いたと明かしている。一方の主人公リュ・ソンジェ役は複数の俳優に打診されたのち、当時まだ主演経験の少なかったビョン・ウソクに決まった。企画から完成まで約3年かかったとされる。
キャスティングと放送までの経緯[編集]
2023年3月にキム・ヘユンとビョン・ウソクの出演検討が報じられ、同年7月19日にtvNが2人の出演を正式発表した。7月27日にはキム・テソン役のソン・ゴンヒ、7月31日にはバンド「N.Flying」のイ・スンヒョプ(ペク・イニョク役)の出演が決まり、ドラマ内バンド「ECLIPSE(イクリプス)」のメンバーがそろった。撮影は2023年下半期に行われた。
当初は2023年下半期の放送予定だったが、tvN月火ドラマ枠の編成変更で2024年上半期へずれ込み、2024年1月18日のCJ ENMの発表会で「4月放送」が確定した。同じ2024年春のtvNでは『涙の女王』(土日枠)が大ヒットしており、平日の月火枠で本作が口コミを広げる形になった。
あらすじ[編集]
2009年、交通事故で下半身不随となり映画監督の夢を失った高校生イム・ソルは、病室で聴いたラジオ番組で、新人バンドECLIPSEのボーカル、リュ・ソンジェの「生きていてくれてありがとう」という言葉に救われ、熱心なファンになる。
2023年の年明け直前、ECLIPSEは世界的な人気バンドになっていた。ソルはコンサートの夜、漢江の橋の上で偶然ソンジェ本人に傘を差しかけてもらうが、その数時間後にソンジェの訃報が流れる。悲しみの中で、ソンジェの持ち物だった腕時計を川に落として追いかけたソルは、時計が0時を指した瞬間、2008年の高校時代へタイムスリップする。
19歳のソルは、同じ町に住む水泳選手だった高校生ソンジェと再会する。未来を知るソルは、ソンジェの死と自分の事故を防ごうと動き出すが、過去を変えるたびに別の問題が起き、時計の力で2008年・2009年・2023年を行き来することになる。実はソンジェは、高校時代に雨の日に傘を貸してくれたソルに片思いしていた――という「すれ違いの初恋」が物語の軸になっている。
主な登場人物[編集]
- リュ・ソンジェ(演:ビョン・ウソク):ECLIPSEのボーカルで俳優も務めるトップスター。高校時代は将来を期待された水泳選手だったが、肩のけがで競技を断念し歌手に転身する。
- イム・ソル(演:キム・ヘユン):ソンジェの熱狂的なファン。事故で映画監督の夢をあきらめた過去を持ち、タイムスリップで運命を変えようとする。
- キム・テソン(演:ソン・ゴンヒ):高校時代の「オルチャン(美形)」で、ソルの初恋の相手。ECLIPSEのベーシストでもあった。
- ペク・イニョク(演:イ・スンヒョプ):ソンジェの親友で、ECLIPSEのリーダー兼ギタリスト。
- パク・ボクスン(演:チョン・ヨンジュ):ソルの母。DVD店を切り盛りしながら2人の子と母親を支える。
- チョン・マルジャ(演:ソン・ビョンスク):ソルの祖母。時計の秘密に気づいているようなそぶりを見せる。
- イム・グム(演:ソン・ジホ):ソルの兄。オーディションに落ち続ける俳優志望。
- イ・ヒョンジュ(演:ソ・ヘウォン):ソルの親友。
- キム・ヨンス(演:ホ・ヒョンギュ):ソルとソンジェに執着するタクシー運転手。物語のサスペンス部分を担う人物。
このほか、競泳のパク・テファン、少女時代のクォン・ユリが本人役で特別出演している。
最終回の結末(ネタバレ注意)[編集]
終盤、ソルは時計の力を使い「ソンジェと出会わなかった」世界を選ぶことで彼を守ろうとする。記憶を失ったソンジェと、映画会社で働くソルは2023年に再会し、ソルが書いた2人の物語の脚本が再び2人を結びつける。最終回では、ソンジェが失われた記憶を取り戻し、2人が結ばれるハッピーエンドで幕を閉じた。
視聴率と記録[編集]
視聴率の推移[編集]
ケーブル局tvNの平日枠という条件もあり、数字そのものは地上波の大ヒット作ほど高くなかったが、話数を重ねるごとに上がり、最終回で自己最高を記録した。
| 話 | 放送日 | 全国視聴率(ニールセン・コリア) | 首都圏 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2024年4月8日 | 3.1% | 3.2% |
| 2 | 4月9日 | 2.7%(最低) | 2.9% |
| 7 | 4月29日 | 4.5% | 5.3% |
| 10 | 5月7日 | 4.8% | 6.0% |
| 15 | 5月27日 | 5.3% | 6.2% |
| 16(最終回) | 5月28日 | 5.8%(最高) | 7.2% |
| 平均 | 4.2% | 4.9% |
数字以上の話題性[編集]
視聴率が5%台にとどまった一方で、話題性の指標や配信では圧倒的な強さを見せた。韓国メディアは「視聴率より話題性(バズ)の力を示した作品」と評し、主人公にちなんで「ソンジェに狂った人」を意味する新語「ソンチンジャ(선친자)」まで生まれた。放送終了後の2024年8月1日からはNetflixでも一部地域で配信が始まり、改めて視聴者を広げた。
OST(劇中歌)[編集]
劇中バンドECLIPSEの曲は、ビョン・ウソクがボーカルを務め、実際に音源として発売された。代表曲「ソナギ(소나기/Sudden Shower)」は韓国の音楽チャート(Circle)で最高4位、Billboardのグローバル200でも167位に入った。挿入歌には10cm「春の雪」(最高31位)、N.Flyingのユ・フェスン「I Think I Did」(最高35位)などがあり、全曲は2024年5月28日に3枚組のサウンドトラックとしてまとめて発売された。
評価と受賞[編集]
批評家の評価[編集]
米『TIME』誌は「2024年のベストK-ドラマ10本」で本作を1位に選び、「おなじみのジャンルを使って、予想外で心を動かし続ける物語を作った」と評した。シンガポールの『ストレーツ・タイムズ』は5点満点中4点をつけ、主演2人のラブストーリーと、回を追うごとに厚みを増す重層的な構成を評価した。韓国の映画雑誌『シネ21』の2024年ベストシリーズでも10位に入っている。
主な受賞[編集]
- 2024年 APAN Star Awards:ベストカップル賞(ビョン・ウソク・キム・ヘユン)、グローバルスター賞・人気賞(ビョン・ウソク)、人気賞(キム・ヘユン)、ベストOST賞(ECLIPSE「ソナギ」)、連続ドラマ部門優秀演技賞(チョン・ヨンジュ)
- 2024年 Melon Music Awards:ベストOST賞(ECLIPSE「ソナギ」)
- 2024年 MAMA AWARDS:Favorite Global Trending Music(ビョン・ウソク)
- 2024年 アジア・アカデミー・クリエイティブ・アワード:撮影賞(韓国部門)
- 2024年 アジアコンテンツアワード&グローバルOTTアワード:ピープルズ・チョイス賞(ビョン・ウソク、キム・ヘユン)
- 2025年 百想芸術大賞:作品賞・男性最優秀演技賞・女性最優秀演技賞など5部門でノミネート
出演者のその後[編集]
本作で一気に知名度を上げたビョン・ウソクは、2024年にはアジア各地でファンミーティングを開き、2026年にはIUと共演した『21世紀の大君夫人』で主演を務めた。キム・ヘユンはSKYキャッスル(2018〜2019年)以来の代表作を得て、主演女優としての地位を固めた。
視聴ガイド[編集]
ソンジェ背負って走れはどこで見れる?[編集]
日本ではU-NEXTが独占配信しており、全16話を見放題で視聴できる。韓国ではTVING、そのほかの地域ではViki、Viu、Netflix(2024年8月〜・一部地域)などで配信されている。
全何話?1話は何分?[編集]
全16話で、1話あたりの放送時間は約70分。韓国では毎週月・火曜の2話ずつ、約2か月にわたって放送された。
原作はある?[編集]
ある。キム・パンのウェブ小説『明日のベスト』(내일의 으뜸)が原作で、ウェブトゥーン版もある。ドラマは原作の設定を下敷きにしつつ、バンド活動や家族のエピソードなどを大きくふくらませている。
最終回はハッピーエンド?[編集]
ハッピーエンドである。記憶を失ったソンジェが最終的にソルとの記憶を取り戻し、2人は結ばれる。
ECLIPSEの歌は本当にビョン・ウソクが歌っている?[編集]
劇中のECLIPSEの曲は、ボーカルをビョン・ウソク、ギターをイ・スンヒョプ(N.Flying)、ベースをヤン・ヒョク、ドラムをムン・ヨンソクが担当したことになっている。ボーカル曲「ソナギ」は実際に配信チャートの上位に入った。
似た雰囲気の作品は?[編集]
同じイ・シウン脚本の女神降臨、キム・ヘユン主演のSKYキャッスル、同時期のtvNの話題作『涙の女王』などがよく並べて語られる。
余談[編集]
- 韓国語の原題「선재 업고 튀어」は「ソンジェをおんぶして逃げろ」といった意味で、英題は『Lovely Runner』。略称は「ソンオプティ(선업튀)」。
- 劇中でソンジェは元水泳選手という設定のため、北京オリンピック金メダリストで競泳のパク・テファンが本人役で登場している。
- 主人公ソルの母を演じたチョン・ヨンジュは、2025年の『ヴィランズ 偽札ゲーム』では北朝鮮特殊部隊出身の「カン・スネ」という正反対の役を演じている。
- 放送開始当初の視聴率は2〜3%台で、tvNの平日ドラマとしては控えめなスタートだったが、放送中の口コミで最終回まで右肩上がりに伸びた「逆走型」のヒット作だった。
- 放送中にSNSで「推しを救う」という設定が推し活世代やアイドルファン層に響いたことが、ヒットの一因としてたびたび挙げられる。
- オープニングテーマには、劇中バンドECLIPSEの曲「You & I」のインストゥルメンタル版が使われている。