21世紀の大君夫人
21세기 대군부인 / Perfect Crown
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イアン大君役のビョン・ウソク(2026年、出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY 3.0)
ジャンル ロマンティックコメディ・ファンタジー
放送期間 2026年4月10日 - 2026年5月16日
放送時間 韓国:金・土 21:50(MBC)/日本:金・土 23:20(ディズニープラス配信)
話数 全12話
放送国家 韓国
言語 韓国語
放送局 MBC
配信 Disney+(スター)※米国はHulu
平均視聴率 最終回 13.8%(全国・ニールセンコリア)
制作
演出 パク・ジュンファ
制作 MBC、カカオエンターテインメント
脚本 ユ・アイン
音楽 キム・テソン、チェ・ジョンイン
出演者 IU、ビョン・ウソク、ノ・サンヒョン、コン・スンヨン
その他
オープニング曲 BIBI「My Pace」

概要[編集]

『21世紀の大君夫人』(21세기 대군부인、英題:Perfect Crown)は、2026年4月10日から5月16日まで韓国のMBCで放送され、Disney+のコンテンツブランド「スター」で独占配信された全12話の韓国ドラマ。「現代の韓国に王室が残っていたら」という架空の立憲君主制国家を舞台に、財閥令嬢と王の次男の契約結婚を描くロマンティックコメディで、主演はIUとビョン・ウソク。最終回で全国13.8%を記録し、MBC金土ドラマ歴代3位の視聴率で幕を閉じた。

詳細[編集]

作品の成り立ち[編集]

演出は、tvN『キム秘書はいったいなぜ』や『還魂』を手がけたパク・ジュンファ監督。脚本のユ・アインは2022年のMBCドラマ脚本公募・長編シリーズ部門で優秀賞を受賞した新人で、本作が実質的なデビュー作にあたる。制作はMBCとカカオエンターテインメント。

主演のふたりにとっては「待望の次回作」という位置づけでもあった。IUはNetflixの『おつかれさま』(2025年)、ビョン・ウソクは2024年に大ブレイクしたtvN『ソンジェ背負って走れ』以来、約2年ぶりのドラマ復帰である。ふたりは2016年のSBS『麗〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』でも共演しており、約10年を経て主演同士として並んだ格好になる。

設定:王室が残る21世紀の韓国[編集]

舞台は、立憲君主制が敷かれ、現代まで王室が存続しているという架空の21世紀の韓国。国政は総理(首相)と内閣が担い、王室は象徴的な存在として残っている――という点では英国や日本の皇室に近い設定だが、宮中には尚宮(女官)や家臣が今も仕え、「大妃」「大君」「府院君」といった朝鮮王朝の称号がそのまま生きている。

この「財閥」と「王室」というふたつの特権階級をぶつけるのが本作の骨組み。すべてを持つ財閥令嬢が唯一持っていないのが「身分」で、身分しか持たない王子が唯一持っていないのが「自由と財力」――という鏡合わせの設定になっている。豪奢な宮廷美術や韓服を現代風にアレンジした衣装も話題を呼んだ。

あらすじ[編集]

巨大財閥「キャッスルグループ」の次女で、化粧品会社「キャッスルビューティ」を率いるソン・ヒジュ(IU)。美貌も頭脳も財力も手にしている彼女だが、婚外子であることと「平民」という身分が、上流社会の中で見えない壁になっていた。

一方、先王の次男イアン大君(イ・ワン、ビョン・ウソク)は、幼くして即位した甥の国王イ・ユンを補佐する立場にあるが、その存在自体が王権にとっての潜在的な脅威とみなされ、大妃ユン・イランから常に監視されている。自立を縛る政略結婚の圧力にもさらされていた。

「身分が欲しい女」と「自由が欲しい男」。利害の一致したふたりは、ヒジュの側からの正式な提案をきっかけに契約結婚へと踏み出す。やがて、先王の事故死をめぐる疑惑や、総理ミン・ジョンウ、大妃の実家である府院君ユン・ソンウォンらの思惑が絡み合い、ふたりの結婚は王室そのものの行方を左右する騒動へと発展していく。

主な登場人物[編集]

役名 演者 人物
ソン・ヒジュ IU キャッスルグループ次女、キャッスルビューティ代表。婚外子というコンプレックスを抱え、結婚で社会的地位を得ようとする
イアン大君(イ・ワン) ビョン・ウソク(幼少期:イ・スホ) 先王の次男。幼い国王を補佐するが、王室内では警戒される存在
ミン・ジョンウ ノ・サンヒョン 韓国の総理。政界の名門ミン氏一族の後継者で、ヒジュの先輩かつイアン大君の学友
ユン・イラン コン・スンヨン 大妃。王妃を4人輩出した家門の娘で、誰よりも王室に執着する
イ・ユン キム・ウノ 現国王。5歳で即位し、叔父のイアン大君を慕う
チェ・ヒョン ユ・スビン イアン大君の補佐官
ド・ヘジョン イ・ヨン ヒジュの首席秘書
ソン・ヒョングク チョ・スンヨン キャッスルグループ会長、ヒジュの父
ユン・ソンウォン チョ・ジェユン 府院君。大妃の父
キム・ヨンジュン ホ・ナムジュン 第2話に登場するヒジュのお見合い相手

最終回の結末(ネタバレ)[編集]

最終第12話では、イアン大君が即位してイアン王となる。彼は総理ミン・ジョンウによる脅迫を録音した音声を内閣との会談の場で公開し、そのうえで「憲法は万人の平等をうたっているのに、王室の存在そのものが身分を固定化している」として、国民投票によって君主制の存廃を決めることを選ぶ。王室が物語の舞台そのものである作品が、王室廃止という結論で終わるという着地は、放送後に大きな議論を呼んだ。

視聴率と記録[編集]

  • 視聴率:ニールセンコリア調べで、第11話が全国13.5%、最終回(第12話)が全国13.8%・首都圏14.1%と、最終回で自己最高を更新。最終回は5月16日の全番組中1位となり、20〜54歳の視聴率も5.9%を記録した。
  • MBC金土ドラマ歴代3位:最終回13.8%は、『夜に咲く花』(2024年・18.4%)、『赤い袖先』(2021〜2022年・17.4%)に次ぐMBC金土ドラマ枠の歴代3位にあたる。
  • ディズニープラスでの記録:配信開始から5日間で、ディズニープラス(米国はHulu)で配信された韓国ドラマとして「歴代で最も視聴された作品」になったと発表され、日本国内でも同様に歴代1位を記録した。40か国以上でトレンド入りし、米国・カナダ・英国・ドイツ・ブラジル・オーストラリア・フィリピン・日本など多くの国・地域で配信チャート1位を獲得。全世界の視聴時間は4,300万時間に達したと報じられている。

OST[編集]

主題歌はBIBI「My Pace」(Part.1)。K-POPの人気グループが週2曲ペースで参加する豪華な布陣となった。

Part 歌手 曲名 配信日
1 BIBI My Pace 2026年4月10日
2 KiiiKiii Go On 2026年4月11日
3 BOYNEXTDOOR No Doubt 2026年4月17日
4 RIIZE Behind The Shine 2026年4月18日
5 HANRORO 안녕 2026年4月24日
6 チョ・スンヨン(WOODZ) EVERGLOW 2026年4月25日
7 ソ・スビン My Favorite Part 2026年5月1日
8 hrtz.wav You Keep Me Here 2026年5月2日
9 サム・キム 네가 나의 세상이라면 (If You Were My World) 2026年5月8日

なお、OST Part.6を歌ったWOODZの本名はチョ・スンヨンで、劇中でヒジュの父を演じる俳優チョ・スンヨンとは同姓同名の別人である。

考証をめぐる論争とシーン削除[編集]

第11話の即位式の場面で、登場人物がかぶる冠が本来は中国の諸侯が用いる形式のものだったこと、また家臣が皇帝に対する「万歳(マンセ)」ではなく諸侯に対する「千歳(チョンセ)」を唱えたことが、放送直後から識者や視聴者に指摘された。「韓国の王を中国皇帝の臣下として描いている」「中国の歴史観(いわゆる東北工程)に口実を与えかねない」という批判が相次ぎ、MBCは2026年5月22日までに該当シーンの一部を削除した。さらに6月には、予定されていたBlu-rayの発売が取りやめになったことも明らかになっている。

架空の王室を描くファンタジーである以上、どこまで史実の作法に従うべきかは意見が分かれる。ただ、中国との歴史認識をめぐる摩擦が続く韓国では、時代劇やファンタジー時代劇の衣装・儀礼・小道具が「中国風」と指摘されると、放送局が修正や削除に追い込まれるケースが少なくない。架空の大韓帝国を描いた『ザ・キング:永遠の君主』と並び、「もしもの王室」ものがいかに考証の目にさらされやすいジャンルかを示す一件となった。

評価と反響[編集]

「IU×ビョン・ウソク」という組み合わせと、ディズニープラスでの記録的な初動で、2026年前半を代表する話題作となった。視聴者の評価はおおむね「キャストのケミストリーと映像美は圧倒的」という点で一致する一方、「序盤の勢いに比べて中盤以降は事件が続きすぎて恋愛描写が薄い」「最終回の王室廃止という結末が唐突」といった脚本面への不満も多く、評価は割れている。結末については、「革命はある日突然起きるものではなく、一人ひとりの意識の積み重ねで成し遂げられる」というメッセージとして肯定的に読む声もあり、決着のついた論点とは言いがたい。

視聴ガイド[編集]

21世紀の大君夫人はどこで見れる?[編集]

日本ではディズニープラス(スター)の独占配信で、全12話を見放題で視聴できる。日本語字幕のほか日本語吹替版もあり、イアン大君の吹替は細谷佳正が担当している。

全何話?放送はいつまで?[編集]

全12話。韓国では2026年4月10日から5月16日まで、MBCで毎週金・土曜に1話ずつ放送された。日本のディズニープラスでも同じ週2話ペースで配信された。

最終回の視聴率は?[編集]

全国13.8%、首都圏14.1%(ニールセンコリア)。全12話の中で最高の数字で、MBC金土ドラマ枠では『夜に咲く花』『赤い袖先』に次ぐ歴代3位となった。

最後はハッピーエンド?[編集]

ヒジュとイアンの関係は結ばれる形で終わるが、物語の決着は「イアンが王位に就いたうえで、国民投票で王室の存廃を決める」という政治的なもの。ラブコメとしての甘さよりも、身分制度そのものを問う結末になっている。

実在の王室がモデル?[編集]

現実の韓国は共和制で、王室は存在しない(大韓帝国は1910年の韓国併合で消滅した)。本作は「もし王室が残っていたら」という仮定のもとに作られた完全なフィクションで、称号や宮中の作法は朝鮮王朝のものを下敷きにしている。

IUとビョン・ウソクの共演は初めて?[編集]

主演同士としては初共演だが、ふたりは2016年のSBS『麗〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』に揃って出演している。

余談[編集]

  • タイトルの「大君夫人」とは、王の嫡出の王子(世子以外)である「大君」の正室を指す呼称。架空とはいえ朝鮮王朝の身分制度をモチーフにしているのが面白いところ。
  • ビョン・ウソクにとっては『ソンジェ背負って走れ』に続く話題作で、ブレイク後の動向として日本のファンからも注目された。189cmの長身と端整な容姿を生かした「大君」役ははまり役だと評判になった。
  • 劇中の「キャッスルビューティ」は架空の化粧品ブランドで、ヒジュが率いる会社という設定。ヒジュの首席秘書ド・ヘジョンを筆頭に、秘書室の面々が物語のコミカルな部分を担っている。
  • IUの主演作としては、『ホテルデルーナ』(2019年)で死者を迎えるホテルの女主人、『おつかれさま』で済州島に生きる女性の少女期から壮年期までを演じており、本作では一転して現代の財閥令嬢役に挑んだ。
  • ヒジュのお見合い相手として第2話に登場するキム・ヨンジュン役のホ・ナムジュンは、2025年の『100番の思い出』で主人公の相手役を務めた俳優で、本作ではワンポイントの出演となっている。

関連項目[編集]

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