概要[編集]

EVO Japan(エボジャパン)とは、世界最大級の格闘ゲーム大会「EVO(Evolution Championship Series)」の日本版として、2018年から東京などで開催されている格闘ゲームの祭典である。誰でもエントリーできるオープン大会で、2026年大会では『ストリートファイター6』部門だけで7,168人が参加し、ギネス世界記録に認定された。

詳細[編集]

本家のEVOは1996年の「Battle by the Bay」を起源とし、2005年以降はラスベガスで開かれている世界最大規模の格闘ゲーム大会である。EVO Japanはその初の海外版として2018年1月に誕生した。以後、国内のEスポーツ・格闘ゲームシーンを代表する大型イベントとして定着している。

最大の特徴は、プロゲーマーもアマチュアも同じトーナメント表に並ぶオープン参加方式である。スーパープレイヤーと一般参加者が予選プールで当たることも珍しくない。カプコン主催のCAPCOM CUPのような招待制の大会とは性格が大きく異なる。会場では大会のほかに、メーカー出展ブース、サイドトーナメント、コスプレコンテストなども行われる。

2021年・2022年はコロナ禍の影響で開催されず、2023年に3年ぶりに復活した。その後は参加者・来場者ともに毎年のように記録を更新している。

歴史[編集]

EVO Japan 2018[編集]

2018年1月26日〜28日に開催。初日と2日目は池袋のサンシャインシティ、決勝は秋葉原UDX内のアキバ・スクエアで行われた。種目は『ストリートファイターV アーケードエディション』、『鉄拳7』、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』、『ギルティギア イグザード レブ2』、『ブレイブルー セントラルフィクション』、『THE KING OF FIGHTERS XIV』、『ARMS』の7タイトル。登録者は5,000人を超え、スト5部門には2,256人がエントリーした。

参加費は無料だった。スト5部門はInfiltration(韓国)、鉄拳7部門はKnee(韓国)が優勝している。

EVO Japan 2019[編集]

2019年2月15日〜17日、福岡市の福岡コンベンションセンターで開催。3日間の来場者は約1万3,000人とされる。スト5部門ではももちが優勝し、地元日本勢が主役タイトルを制した。鉄拳7部門はパキスタンのArslan Ashが優勝し、同国の鉄拳シーンが世界に知られるきっかけになったとされる。

EVO Japan 2020[編集]

2020年1月24日〜26日、千葉県の幕張メッセで開催。延べ約7,000エントリー(実人数は約6,000人)が集まった。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が採用され、スト5部門はパキスタンのNaumanが優勝した。

中断(2021〜2022)[編集]

新型コロナウイルスの流行により、2021年・2022年はEVO Japanとしてのオフライン大会は開かれなかった。2021年にはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)とRTSがEVOを共同買収し、運営体制も大きく変わっている。

EVO Japan 2023[編集]

2023年3月31日〜4月2日、東京ビッグサイトで3年ぶりに開催。来場者は延べ3万5,000人で、約80か国から1,500人以上が海外から参加した。種目はスト5、鉄拳7、『ギルティギア ストライヴ』、KOF15、『バーチャファイター eスポーツ』、『メルティブラッド タイプルミナ』、『グランブルーファンタジー ヴァーサス』の7タイトル。各部門の優勝賞金は100万円だった。

主な優勝者は、スト5部門がOil King、鉄拳7部門がArslan Ash(2019年に続く優勝)、GGST部門が御傍。

EVO Japan 2024[編集]

2024年4月27日〜29日、東京の有明GYM-EXで開催。スト6が初めてメイン種目となり、4,906人がエントリーした。そのほかの種目は『鉄拳8』(1,220人)、GGST、『グランブルーファンタジー ヴァーサス -ライジング-』、『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』、KOF15、『アンダーナイト インヴァース2 シスタセレス』の計7タイトル。

スト6部門はドミニカ共和国のMenaRDが優勝し、鉄拳8部門はちくりんが制した。

EVO Japan 2025[編集]

2025年5月9日〜11日、東京ビッグサイトで開催。スト6部門には6,653人が参加し、MenaRDが決勝でりゅうきちを下して2連覇を達成した。賞金総額は1,500万円に拡大した。

この大会では『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』と『バーチャファイター5』で5対5のチーム戦が採用された。EVOシリーズ全体でも初の試みだったとされる。

EVO Japan 2026[編集]

2026年5月1日〜3日、東京ビッグサイト東1〜3ホールで開催。12のメイン種目に合計9,717エントリーが集まった。参加国・地域は71、来場者は過去最多の3万4,000人を記録し、賞金総額は3,000万円となった。

スト6部門の参加者7,168人は、それまでの記録7,083人を超えた。これにより「単一格闘ゲームの大会における最多参加者数」としてギネス世界記録に認定されている。優勝はZETA DIVISIONのヤマグチ(使用キャラクター:舞)で、グランドファイナルでアメリカのPunkを破った。TOP8にはひぐちも入っている。優勝賞金とあわせ、CAPCOM CUP 13とEsports World Cupの出場権も手にした。

そのほかの主な部門は、鉄拳8がiKARi、GGSTがZETA DIVISIONのちゅらら、KOF15がM'、『餓狼伝説 City of the Wolves』がxiaohai、『バーチャファイター5 R.E.V.O.』がVirgoの優勝だった。

EVO Japan 2027[編集]

2027年4月30日〜5月2日に、東京ビッグサイトで開催されることが発表されている。

運営体制の変遷[編集]

EVOは長らく創設者たちのグループによって運営されてきた。2021年にSIEとRTSが共同で買収したことで、EVO Japanもその体制下で開催されるようになった。

その後、2025年8月21日には、SIEが保有するEVOの株式をインドのeスポーツ企業NODWIN Gamingへ売却すると発表された。これにより運営はNODWIN GamingとRTSの共同体制に移り、SIEは2028年までグローバルスポンサーとして関わることになった。

2025年9月には、サウジアラビアの国家プロジェクト「Qiddiya(キディヤ)」の投資会社がRTSを買収した。さらに2026年2月19日、RTSがNODWIN GamingからEVOを完全買収したと発表され、EVOはQiddiyaの傘下に入った。運営側は、20年以上にわたって培われてきたEVOの伝統や価値観は維持する方針だと説明している。EVO Japan 2026は「EVO Japan 2026実行委員会」の主催で行われた。

本家EVOとの違い[編集]

項目 EVO Japan EVO(本家)
開催地 日本(主に東京) アメリカ・ラスベガス
開催時期 1〜5月(近年はゴールデンウィーク前後) 例年夏(2026年は6月26日〜28日)
初開催 2018年 1996年(前身のBattle by the Bay)
2026年の主な会場 東京ビッグサイト ラスベガス・コンベンションセンター
2026年のスト6王者 ヤマグチ MenaRD

本家EVOには世界中から参加者が集まる。一方のEVO Japanは、日本のゲームセンター文化に根ざした国内勢の参加が非常に多い。2026年はEVO Japanのスト6部門だけで7,168人が参加し、同年の本家EVO全体の参加者数(5,774人)を上回った。参加者層は10代後半から60代までと幅広いとも報じられている。EVOのブランドは日本以外にも広がっており、2025年10月にはフランス・ニースで「EVO France」が初開催された。2027年にはシンガポールでの開催も予定されている。

観戦方法[編集]

  • 配信:公式のYouTubeチャンネル(@EVOJapanYT)と、Twitchの複数チャンネル(evojapan01〜05など)でステージごとにライブ配信される。
  • 会場観戦:観戦用のチケットが販売され、3日通し券や1日券、プレミアムエリアなどが用意されている(2026年大会)。
  • ミラー配信:公式のガイドラインに沿って、ストリーマーによるミラー配信も行われる。

余談[編集]

  • 格闘ゲーム史に残る名場面「Evo Moment #37」(梅原大吾がケンでJustin Wongの春麗の鳳翼扇をすべてブロッキングした場面)は本家EVOでの出来事で、EVO Japanとは関係がない。しかも舞台は2004年のEVOで、会場はラスベガスではなくカリフォルニア州ポモナの大学だった。EVOがラスベガスに移ったのは翌2005年からである。
  • 2018年の第1回は参加費無料で開かれた。国内の賞金に関する法規制が影響したとされる。
  • MenaRDはEVO Japan 2024・2025に加え、本家EVOでも2025年・2026年とスト6部門を連覇している。またCAPCOM CUPでも2度優勝している。
  • 2026年大会のスト6部門で準優勝したPunkは、大会期間中に恋人へのプロポーズを成功させたことでも話題になった。
  • EVO Japan 2026では、コミュニティへの貢献者に贈られる「Cannon Award」の授与のほか、『鉄拳』シリーズの原田勝弘がゲームクリエイターとしての功績を表彰された。

外部リンク[編集]

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