ストリートファイター6

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概要[編集]

ストリートファイター6(STREET FIGHTER 6)とは、カプコンが2023年6月2日に発売した対戦型格闘ゲームである。「ストリートファイター」ナンバリングの6作目で、略称は「スト6」「SF6」。コマンド入力をしなくても必殺技が出せる「モダン操作」を取り入れて新規層を大きく広げ、2026年6月には全世界販売本数が700万本を突破した。

詳細[編集]

対応機種はPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X/S、PC(Steam)で、2023年12月14日には日本国内向けにアーケード版も稼働した。2025年6月5日にはNintendo Switch 2版(Year 1-2 ファイターズエディション)が本体と同じ日に発売されている。ゲームエンジンはカプコン独自のRE ENGINE。ディレクターは中山貴之、プロデューサーは松本脩平が務める。

前作『ストリートファイターV』は格闘ゲームファン中心のタイトルだったが、本作は「初心者から熱心なファンまで」を掲げて作られた。対戦を楽しむ「ファイティンググラウンド」、自分のアバターで街を探索するシングルプレイ用の「ワールドツアー」、オンラインロビーの「バトルハブ」の3モード構成が特徴。オンライン対戦にはロールバック方式のネットコードとクロスプレイが入っている。

何キャラいる?[編集]

「スト6 何キャラ」という疑問への答えは、発売時点で18人。そこから年4人ずつDLCで追加され、Year 3までで計30人になった。Year 4ではさらに4人が追加される予定で、2026年9月時点ではその1人目のヤスミンが配信済み。

どの機種でできる?[編集]

PS5・PS4・Xbox Series X/S・PC・Nintendo Switch 2で遊べる。機種をまたいだクロスプレイにも対応している。

ゲームシステム[編集]

操作タイプ[編集]

本作の大きな特徴が、3種類から選べる操作タイプである。

  • クラシック:シリーズ伝統の6ボタン操作。
  • モダン:弱・中・強攻撃と「アシスト」「必殺技」ボタンを組み合わせた4ボタン系の操作。必殺技ボタン+方向キーで必殺技が出せるので、波動拳コマンドなどの入力が不要になる。その代わり、ボタンで出した必殺技はダメージが少し下がる。
  • ダイナミック:状況に合わせて攻撃を自動で選んでくれる、オフライン専用の簡単操作。

モダンは「初心者用」にとどまらず、プロの大会でもモダンを使う選手が出てきた。カプコンが発売1周年に公開した集計では、全プレイヤーのうちクラシックが75.6%、モダンが24.1%で、4人に1人がモダンを使っていた。

ドライブシステム[編集]

対戦の中心になるのが、全キャラ共通の「ドライブゲージ」を使う5つのアクション。

  • ドライブインパクト:相手の攻撃を受け止めながら打ち込む強力な一撃。
  • ドライブパリィ:相手の攻撃を受け流す防御アクション。
  • オーバードライブアーツ:必殺技を強化した「OD技」。
  • ドライブラッシュ:一気に間合いを詰めるダッシュ。
  • ドライブリバーサル:ガード中に出せる反撃。

ゲージを使い切ると「バーンアウト」状態になり、ガードしても削りダメージを受けるなど一気に不利になる。攻めと守りでゲージをどう配分するかが本作の読み合いの軸で、海外メディアからは「すべての攻防にリスクとリターンが生まれる」と評価された。

実況解説機能[編集]

対戦に本物の大会のような実況・解説を付ける「リアルタイム実況解説」機能が、格闘ゲームとしては珍しい試みとして話題になった。セリフの総数は約4,000に上り、企画・プログラム・サウンド・ローカライズ各1人の少人数チームが試行錯誤で調整したという。日本語版の実況はアールと平岩康佑。解説にはデーモン閣下や俳優の髙橋ひかる、プロゲーマーのハイタニのほか、VTuberの天鬼ぷるるなどが後から追加されている。

アクセシビリティ[編集]

相手との距離や攻撃の上中下段を音で知らせる「サウンドアクセシビリティ」機能を搭載し、目の見えないプレイヤーでも対戦できるように作られている。この機能は日本ゲーム大賞2024で特別賞の受賞理由になった。

キャラクター[編集]

発売時の18人[編集]

リュウ、ケン、春麗、ガイル、ザンギエフ、ダルシム、エドモンド本田、ブランカ、キャミィ、ディージェイ、ジュリ、ルーク、ジェイミー、キンバリー、リリー、マノン、マリーザ、JP。

リュウやケンなどおなじみの顔ぶれに加え、酔拳使いのジェイミー、忍者のキンバリー、バレエ×柔道のマノン、パンクラチオン使いのマリーザなど6人が新顔として登場した。

追加キャラクター(DLC)[編集]

  • Year 1:ラシード、A.K.I.、エド、豪鬼
  • Year 2:ベガ、テリー・ボガード、不知火舞、エレナ
  • Year 3:サガット、C.ヴァイパー、アレックス、イングリッド
  • Year 4:ヤスミン、アルジュン、ティファ、ボシュ(配信中・予定)

Year 2ではSNKの『餓狼伝説』からテリーと舞がゲスト参戦し、ナンバリング作品として初めて他社のキャラクターが加わった。Year 3はサガット(2025年8月5日配信)から始まり、2026年春にかけて順次配信された。

Year 4のラインナップは2026年6月6日に発表された。フィリピン出身でエスクリマとシラットを使うヤスミン(2026年8月3日配信)、インド出身で「ステゴロヨガ」を使う元警察官のアルジュン(2026年秋予定)、『ファイナルファンタジーVII リメイク』シリーズからのゲストのティファ(2027年初頭予定)、ルークの弟子で架空の国ナイシャール出身のボシュ(2027年春予定)の4人である。

松本プロデューサーによると、『ストV』の中心層が35〜45歳だったのに対し、本作では15〜25歳が最大の層になったことが、完全新規キャラを3人入れた理由の一つだという。インドやフィリピンを選んだのは、その地域の格闘ゲームコミュニティを広げる狙いもあるとされる。

販売本数・評価[編集]

販売本数[編集]

  • 2023年6月:発売から5日で100万本突破
  • 2025年6月:500万本突破
  • 2026年6月:700万本突破(6月9日発表)

カプコンは700万本突破の発表で、モダン操作による間口の広さと、キャラクター追加を続ける運営、外部コラボなどの「ワンコンテンツ・マルチユース」戦略が販売を後押ししたと説明している。ストリートファイターシリーズ全体の累計は5,900万本を超えた。

評価・受賞[編集]

レビュー集積サイトMetacriticのスコアはPS5版・PC版が92点、Xbox Series X/S版が90点、Switch 2版が87点。

  • The Game Awards 2023:ベスト格闘ゲーム
  • D.I.C.E. Awards 2024:ファイティングゲーム・オブ・ザ・イヤー
  • 日本ゲーム大賞2024:年間作品部門 優秀賞・特別賞

eスポーツ[編集]

CAPCOM CUP[編集]

カプコン公式の年間世界大会「CAPCOM CUP」は、本作から優勝賞金が100万ドルに引き上げられた。

  • CAPCOM CUP X(2024年):アマチュアのUMAが優勝し、賞金100万ドルを獲得して話題になった。
  • CAPCOM CUP 11(2025年3月、両国国技館):翔(FUKUSHIMA IBUSHIGIN)が優勝。
  • CAPCOM CUP 12(2026年3月11日〜15日、両国国技館):さはらが優勝し、2年連続で日本人選手が100万ドルを手にした。ZETA DIVISIONのひぐちは4位。来場者は過去最多の2万人。

ストリートファイターリーグ[編集]

チーム対抗戦の「ストリートファイターリーグ」(SFL)は、日本・アメリカ・ヨーロッパの各リーグで戦い、上位チームが世界一決定戦に進む。ワールドチャンピオンシップ2024はGood 8 Squad、2025はREJECTが優勝し、いずれも日本リーグ代表が世界一になった。

EVO[編集]

世界最大級の格闘ゲーム大会「EVO」では、本作が2023年に初めて採用され、参加者7,061人でEVO史上最多の単一タイトル参加者数を記録した。優勝者は以下の通り。

  • EVO 2023:AngryBird(アラブ首長国連邦)
  • EVO 2024:Punk(アメリカ)
  • EVO 2025:MenaRD(ドミニカ共和国)。ストリートファイター史上初の「グランドスラム」を達成した。

2026年5月1日〜3日に東京ビッグサイトで開かれた「EVO Japan 2026」では、スト6部門の参加者が7,168人に達し、「単一の格闘ゲームによる最大の大会」としてギネス世界記録に認定された。

2026年アジア競技大会[編集]

2026年アジア競技大会ではEスポーツが正式競技になり、格闘ゲームは『スト6』『鉄拳8』『ザ・キング・オブ・ファイターズXV』の3タイトルを1人ずつ担当するチーム戦で行われた(詳細は2026年アジア競技大会のeスポーツ競技)。日本代表はスト6担当のひぐち、鉄拳8担当のノビ、KOF XV担当のSCOREの3人。2026年9月26日の決勝で韓国に敗れ、銀メダルを獲得した。

配信者・芸能人の参入ブーム[編集]

本作の人気を押し上げた大きな要因が、ゲーム実況者やVTuberによるストリーマー大会である。発売直後の2023年6月9日にはREJECT主催の「REJECT FIGHT NIGHT」、6月25日にはCrazy Raccoon主催の「CRカップ ストリートファイター6」が開催された。CRカップは人気ストリーマー・VTuber4人とプロゲーマー1人で組んだチーム同士の対抗戦で、k4sen、葛葉、叶、関優太、ウメハラの「ビーストチルドレン」が優勝した。同時視聴者数は50万人を超えたと報じられている。

その後も葛葉主催の「KZHCUP」(2023年11月)、加藤純一の「配信者ハイパーゲーム大会」(2024年3月)、VTuberの獅白ぼたん主催の「獅白杯」(2024年3月)など、配信者主催のスト6大会が次々に開かれた。こうした大会ではプロゲーマーが配信者のコーチ役を務めることも多い。

芸能界では、カプコン主催の「ストリートファイター6 日向坂46最強決定戦!」(2024年5月)の配信が52万回以上再生された。コラボ先も『SPY×FAMILY』『ミュータント・タートルズ』、K-POPグループのaespa、『モンスターハンター』『逆転裁判』など幅広い。

海外の反応[編集]

発売時の海外レビューはおおむね高評価で、英ガーディアン紙は「オンライン部分が発売直後からちゃんと、しかもよく動く」とネットコードを称賛した。Game Informerはドライブシステムを、Ars Technicaは視覚障がい者向けのサウンド機能を評価している。

一方で批判もあった。PCGamesNはワールドツアーのストーリーを物足りないと評した。また発売直後、Steamで販売された「Year 1 アルティメットパス」が「やや不評」まで評価を落とした。パス購入直後に手に入るのが有料通貨「ドライブチケット」7,700枚だけで、キャラクターや衣装は順次配信だったことに加え、チケットの量が少ないという不満が集まったためで、カプコンは2023年6月4日に「現時点で利用できるのはドライブチケットのみで、キャラクターなどは後日順次配信する」と説明した。

競技面では、EVO 2023で中東のAngryBird、2024年はアメリカのPunkが勝つなど、日本以外の強豪も目立つ。2025年のEVOではドミニカ共和国のMenaRDが翔を決勝で破って優勝し、EVO公式は「ストリートファイター史上初のグランドスラム達成」と伝えた。

余談[編集]

  • 発売1周年のデータによると、総対戦数は20億回を超え、1日平均約600万戦、1秒間に約70戦が行われていた計算になる。最も使われたキャラはケンで、リュウ、キャミィが続いた。
  • 同じ集計では、ワールドツアーで師匠のキャミィに「うなぎゼリー」が約183万回贈られていた。実況解説機能がオンだった対戦は8億9,000万回にのぼる。
  • バトルハブでは、カプコンの往年のアーケードゲームを遊ぶこともできる。
  • ルークを主人公にした漫画『ルーク・ライジング』が、2025年6月から『週刊コロコロコミック』で連載されている。
  • 実写映画『ストリートファイター』が2026年10月16日に世界で公開される予定とされる。
  • Year 4ではカプコンの『鬼武者』とのコラボも発表された。
  • ティファの参戦は約3年前から話が進んでいたといい、中山ディレクターは「格闘術を使うキャラクターのほうがシリーズとしてもいい」と判断して声をかけたと語っている。

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