| 奥寺佐渡子 | |
|---|---|
| 誕生日 | 1966年2月16日 |
| 年齢 | 60歳 |
| 出身地 | 岩手県 |
| 国籍 | 日本 |
| 学歴 | 東海大学文学部広報学科卒業 |
| 職業 | 脚本家 |
| 活動期間 | 1993年 - |
| 代表的な実績 | 『お引越し』『学校の怪談』『八日目の蝉』『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『Nのために』『最愛』『下剋上球児』『国宝』 |
| 受賞 | 日本アカデミー賞最優秀脚本賞(『八日目の蝉』『国宝』)ほか |
概要[編集]
奥寺佐渡子(おくでら さとこ、1966年2月16日 - )とは、岩手県出身の日本の脚本家である。1993年の相米慎二監督作『お引越し』でデビューし、細田守監督のアニメ映画、湊かなえ原作のTBSドラマ、そして映画『国宝』まで、実写・アニメ・テレビを横断して30年以上ヒットを書き続けている。日本アカデミー賞最優秀脚本賞を2度受賞。
詳細[編集]
奥寺は最初から脚本家を目指していたわけではなく、もともとは「雑誌記者みたいな仕事」に憧れていたという。大学時代に書いたシナリオがディレクターズ・カンパニーの公募に選ばれ、相米慎二から「読んだよ」と連絡が来たことが、映画界との最初の接点になった。
ところが大学卒業後は、映画業界ではなく石油元売会社に就職する。ガソリンスタンドの空いた土地の活用法を考えたり、店を開いたりする新規事業の仕事をしながら、副業として3年ほど深夜番組の台本を書いていた。シナリオ学校には通わず、たくさんのシナリオを読み、ドラマのビデオを一時停止しながら構成・セリフ・動きをすべて文字に起こすという独学で技術を身につけたと語っている。
作風は、時間軸を行き来する構成、繊細な心理描写、ミステリー要素の組み合わせに特徴があると評される。一方で細田守作品のような青春・家族ものも手がけ、ジャンルの幅が非常に広いのも特徴である。
経歴[編集]
デビューまで[編集]
1980年代半ば、雑誌『鳩よ!』で詩人としてデビューし、1986年に詩集『主婦は八百屋に娘は水に』を出版している。脚本家としては、相米慎二監督の映画『お引越し』(1993年)でデビューした。
1990年代:学校の怪談で脚光[編集]
平山秀幸監督の『学校の怪談』(1995年)の脚本で日本アカデミー賞脚本賞を受賞。以後『学校の怪談2』(1996年)、『学校の怪談4』(1999年)とシリーズに関わった。1998年には文化庁の新進芸術家在外研修員としてアメリカに留学している。
2000年代:細田守作品[編集]
2006年、細田守監督のアニメ映画『時をかける少女』の脚本を担当し、東京アニメアワード脚本賞を受賞。続く『サマーウォーズ』(2009年)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)でも脚本を務め、それぞれ東京アニメアワード脚本賞を受賞した。『バケモノの子』(2015年)では脚本協力としてクレジットされている。
2010年代:実写映画とTBSドラマ[編集]
角田光代原作の映画『八日目の蝉』(2011年)で、第35回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。同時期にはTBSの連続ドラマにも本格的に進出し、湊かなえ原作の『夜行観覧車』(2013年)、『Nのために』(2014年)、『リバース』(2017年)を担当。いわゆる「湊かなえ3部作」は、演出の塚原あゆ子、プロデューサーの新井順子との長い協働の出発点になった。『リバース』ではザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞を清水友佳子と共に受賞している。
2020年代:最愛・下剋上球児・国宝[編集]
2021年、塚原・新井と組んだオリジナルドラマ『最愛』(主演:吉高由里子)を清水友佳子と共同で執筆し、第110回ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞を受賞。2023年には鈴木亮平主演の日曜劇場『下剋上球児』を手がけた。
2025年公開の李相日監督作『国宝』(原作:吉田修一)では脚本を担当し、2026年3月13日に行われた第49回日本アカデミー賞で最優秀脚本賞を受賞。『八日目の蝉』以来、2度目の最優秀脚本賞となった。授賞式では李監督、原作者の吉田、キャストへの感謝を述べ、「またこういう素晴らしい作品に巡り会えるように、より一層頑張りたい」という趣旨のコメントを残している。
2026年10月期には、塚原・新井と再びタッグを組んだTBS金曜ドラマ『LOST10』の脚本を担当。主演は『国宝』にも出演した横浜流星である。
主な作品[編集]
映画[編集]
- お引越し(1993年)
- 学校の怪談(1995年)
- 学校の怪談2(1996年)
- 学校の怪談4(1999年)
- コンセント(2001年)
- 魔界転生(2003年)
- 花(2003年)
- 時をかける少女(2006年、アニメ)
- しゃべれどもしゃべれども(2007年)
- 怪談(2007年)
- サマーウォーズ(2009年、アニメ)
- パーマネント野ばら(2010年)
- 八日目の蝉(2011年)
- 軽蔑(2011年)
- とある飛空士への追憶(2011年、アニメ)
- おおかみこどもの雨と雪(2012年、アニメ)
- 魔女の宅急便(2014年)
- バンクーバーの朝日(2014年)
- マエストロ!(2015年)
- バケモノの子(2015年、脚本協力)
- コーヒーが冷めないうちに(2018年)
- グッドバイ(2020年)
- 望み(2020年)
- 国宝(2025年)
テレビドラマ[編集]
- ドンウォリー!(1998年、フジテレビ)
- 夜行観覧車(2013年、TBS)
- Nのために(2014年、TBS)
- リバース(2017年、TBS)
- わたし、定時で帰ります。(2019年、TBS)
- 川のほとりで(2021年、WOWOW)
- 最愛(2021年、TBS)
- 下剋上球児(2023年、TBS)
- LOST10(2026年、TBS)
受賞歴[編集]
- 1995年:日本アカデミー賞 脚本賞(『学校の怪談』)
- 2007年:東京アニメアワード 脚本賞(『時をかける少女』)
- 2010年:東京アニメアワード 脚本賞(『サマーウォーズ』)
- 2012年:第35回日本アカデミー賞 最優秀脚本賞(『八日目の蝉』)
- 2013年:東京アニメアワード 脚本賞(『おおかみこどもの雨と雪』)
- 第93回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 脚本賞(『リバース』、清水友佳子と共同)
- 第110回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 脚本賞(『最愛』、清水友佳子と共同)
- 2026年:第49回日本アカデミー賞 最優秀脚本賞(『国宝』)
余談[編集]
- シナリオ学校には通っておらず、ドラマを一時停止しながら全部書き起こすという独学スタイルで腕を磨いたとされる。
- 脚本家デビュー前に詩人としてデビューしており、詩集も出している。
- 塚原あゆ子・新井順子とのトリオは、『夜行観覧車』から『LOST10』まで10年以上続いている。
- 『国宝』に出演した横浜流星が、『LOST10』で奥寺脚本の連続ドラマの主演を務めることになった。