ロマンティカ・エル

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ロマンティカ・エル
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TVアニメ第1期のキャラクターPV(2023年、出典:AniTrendz)
外国語表記 로맨티카 에루(韓国語)
Romantica Eru(英語)
登場作品 帰還者の魔法は特別です
原作 Usonan(原作小説)
Wookjakga(ウェブトゥーン作画)
出身 プリレチャ王国(大商団エル家の長女)
所属 ヘブリオン学園(ベータクラス → アルファクラス)
属性 風属性魔法
得意分野 無詠唱、気流制御、遠距離からの狙撃
声優(日本語) 鈴代紗弓
声優(英語) サラ・ローチ(Sarah Roach)
声優(韓国語) 장예나(チャン・イェナ)とされる
関係者 デジール・アルマン(仲間)
プラム・シュナイザー(仲間)
アゼスト・キングスクラウン

概要[編集]

ロマンティカ・エル(로맨티카 에루、Romantica Eru)とは、韓国のウェブ小説・ウェブトゥーン『帰還者の魔法は特別です』に登場するヒロインである。風属性の魔法を操る魔法使いで、主人公デジール・アルマンが「帰還」する前の世界で共に戦い、命を落とした仲間の一人。TVアニメ版の声優は鈴代紗弓。

詳細[編集]

どんなキャラクター?[編集]

大陸一の魔法学園「ヘブリオン学園」に入学した少女魔法使い。風属性の使い手で、本人いわく実力には自信あり。いわゆるツンデレ気質で、プライドが高く口も達者だが、根は面倒見がよく努力家という王道ヒロイン属性を詰め込んだキャラクターとして紹介されることが多い。小動物のような雰囲気のプラム・シュナイザーをとにかく可愛がるという一面もあり、アニメ第1期では競争の真っ最中に可愛いものに目を奪われるドタバタぶりも描かれた。

「お金で買った貴族」という出自[編集]

彼女の最大のポイントは家柄にある。エル家はプリレチャ王国でも有数の大商団を営む家で、ロマンティカはその長女。ところが家の爵位は商人が金で買ったものであり、生粋の貴族からは「本物の貴族」として扱われない。ヘブリオン学園では貴族=アルファクラス、平民=ベータクラスという露骨な血統主義がまかり通っているため、高い魔法の才能を持ちながら彼女はベータクラスに回されてしまう。この「貴族でも平民でもない」という微妙な立ち位置と劣等感が、物語を通じた彼女の成長テーマになっている。

見た目の話[編集]

ナムウィキによれば、原作小説では茶髪に赤い瞳として描写されているのに対し、カカオページ版のイラスト(ウェブトゥーンやアニメのビジュアルに近いもの)では青みがかった髪に緑の瞳で描かれているとされる。媒体によって印象がかなり違うキャラクターの一人で、原作小説から入った読者とウェブトゥーン・アニメから入った視聴者とでイメージが分かれやすい。

作品内での立ち位置[編集]

『帰還者の魔法は特別です』は、世界を滅ぼす災厄「影の迷宮」の最終ボスと相打ちになった魔法使いデジールが、13年前の学園入学試験の日に戻ってやり直す、いわゆる回帰ものの学園ファンタジー。ロマンティカは帰還前の世界でデジールと最後まで戦った仲間であり、彼にとって「二度と死なせたくない人」の筆頭である。帰還後のデジールが最初に集める仲間の一人であり、プラムとともにデジールのパーティの中核を担う。

キャラクター設定[編集]

能力[編集]

  • 風属性魔法 - 彼女の代名詞。単純な攻撃魔法だけでなく、空気の流れそのものを操る「気流制御」に長けている。
  • 無詠唱 - 帰還前の世界では呪文の詠唱なしで魔法を放つことを得意としていたとされる。
  • 狙撃 - 物語が進むにつれ、パーティにおける長距離攻撃・狙撃役としての色が強まっていく。作中後半では、風魔法と狙撃の腕で大陸屈指の実力者と評されるまでになるとされる。
  • 魔法の位階 - 本作の魔法使いは「サークル」と呼ばれる段階で格付けされる。帰還前のロマンティカは6サークルに到達していたとされ、帰還後の世界ではデジールの指導のもとで改めて段階を上げていく。

魔法以外の才能[編集]

大商団の娘らしく、商売の腕は同年代を大きく上回るとされる。人の心理を読むのも得意で、交渉ごとでは頼れる存在。さらに服のデザインの才能もあり、ナムウィキでは帰還前の世界で小規模な商団の主力商品が彼女のデザインした服だったという設定が紹介されている。デジール役の寺島拓篤もインタビューで、彼女の商家出身というバックボーンが大きな武器になっていると語っている。

性格[編集]

自信家で負けず嫌い。初対面の相手にはツンとした態度を取りがちだが、仲間と認めた相手には面倒見がよく、努力を惜しまない。一方で出自へのコンプレックスは根深く、「本物の貴族ではない」と見なされることへの葛藤が、序盤の行動原理になっている。

デジールとの関係[編集]

帰還前の「戦友」[編集]

帰還前の世界で、ロマンティカはデジールとともに影の迷宮に挑んだ仲間だった。しかし攻略の途中で命を落としており、デジールの中では彼女の死が深いトラウマとして残っている。アニメ第2期の紹介でも、デジールが「ロマンティカの死」という悪夢に苦しめられていることが大きなポイントとして挙げられている。

帰還後の出会い直し[編集]

帰還したデジールにとってロマンティカは「よく知っている相手」だが、ロマンティカにとってデジールは「初対面の平民の少年」。入学試験で同じ組になった二人だが、帰還したデジールの活躍のあおりを受けてロマンティカの評価は下がり、結果としてベータクラス入りとなってしまったとされる。その後、有力パーティ「ブルームーン」からの勧誘を受けかけたところをデジールが阻止し、彼女はデジールのパーティに加わることになる。

ナムウィキの記述では、加入のきっかけはデジールの半ば「脅し」に近い誘いだったとされるが、デジールが彼女の成長に本気で向き合い、魔力の操作を一から教えていくうちに、彼女の態度は少しずつ変わっていく。寺島拓篤は第1期のデジールを「先生ポジション」だったと振り返っており、ロマンティカが魔力操作の壁を乗り越えたことが仲間との絆の土台になったと語っている。

対等な二人[編集]

ロマンティカ役の鈴代紗弓は、ロマンティカとデジールの関係について、プラムやアゼストとの関係とは違う特別な空気感があり、時に二人だけの世界にいるように見えると語っている。互いに対等に言葉を交わせる関係であることが魅力だという。寺島も、彼女がパーティ内で「いわゆる典型的なヒロイン」とは違う役割を担っている点が面白いとコメントしている。

作中の活躍[編集]

アニメ第1期(ランキング戦編)[編集]

ヘブリオン学園では、複数人のパーティ同士が人工的に生成された「影の世界」で競う模擬戦「ランキング戦」が行われる。上位に入ればベータクラスからアルファクラスへの移動資格が得られるが、実際には貴族優遇のためほぼ不可能とされている。

ロマンティカはデジール、プラムとパーティを組んでこのランキング戦に挑む。作中では彼女の出自を知った貴族のドネータ・ハーデンが逆恨みから襲撃してくるが、ロマンティカはプラムとの連携でこれを退けた。最終的にデジールがアゼスト・キングスクラウンとの一騎打ちで「影の世界のクリア条件を先に満たす」という頭脳戦で勝利し、ロマンティカとプラムはデジールとともにアルファクラスへ移ることになる。

アニメ第2期[編集]

2026年10月から放送されている第2期では、平民(同然の)出自からくる劣等感を乗り越えていく彼女の成長が描かれる見込みとされる。寺島によれば、第2期序盤のロマンティカは単独で認可関係の書類仕事などに奔走する場面が多く、商家出身の実務能力を生かしたかたちでパーティを支える。また再会の場面ではデジールの予想を超える要素を持ち込み、彼の想定を上回る成長を見せるという。

鈴代紗弓は第2期の収録にあたり、音響側から「年齢が上がっちゃってる」「お姉さんになってない?」と指摘されたことを明かしている。キャラクター自身の成長に合わせて少しだけ「お姉さん感」を匂わせつつ、第1期で視聴者が感じた「ロマンティカらしさ」も残すという両立を意識して演じたという。

ネタバレ注意:原作での展開[編集]

以下は原作小説・ウェブトゥーンの重大なネタバレを含む。

  • 帰還前の最期 - 帰還前の世界のロマンティカは、影の世界で6年にわたって生き延びたのち、「破滅の悪魔」ダデニュフ(다데뉴프)によって命を奪われたとされる。デジールのトラウマの直接の原因であり、第2期で描かれるダデニュフとの対峙が「見どころ」として宣伝されているのもこのため。
  • アイデンティティの選択 - デジールが自分の成長のために本気で動いてくれることを知った彼女は、やがて自ら平民の出であることを明かし、アルファクラスのパーティからの誘いをはっきりと断るとされる。
  • 成長 - 帰還後の世界では3サークルに到達し、魔塔の支援を受けて狙撃用の武器(ライフル)を受け取るとされる。その後デジールと同じタイミングで4サークルに到達し、ここから気流制御の力が一気に伸びて狙撃役としての地位を確立していく。
  • ダデニュフとの因縁 - ダデニュフの封印が解ける展開では、デジールは彼女を前線から退かせたうえでダデニュフと対決するとされる。デジールにとっては「彼女を守る」ことそのものが帰還の目的の一つであることがよく分かる場面。
  • ヒロインレースの結末 - ナムウィキによれば、ウェブトゥーン版では後半にかけてロマンティカの存在感が大きく増し、アゼストとの「ヒロイン争い」がほぼ互角のまま開かれた結末で終わるとされる。一方、原作小説では最終的にどちらが選ばれるかがはっきり描かれているという。

声優[編集]

言語 声優 備考
日本語 鈴代紗弓 TVアニメ第1期(2023年)・第2期(2026年)
英語 サラ・ローチ(Sarah Roach) クランチロール配信の英語吹替版。第1期の吹替は2023年10月から配信、第2期は日本と同日配信
韓国語 장예나(チャン・イェナ) ナムウィキの記載による。詳細未確認

鈴代紗弓[編集]

日本語版でロマンティカを演じるのは鈴代紗弓。『葬送のフリーレン』のラヴィーネ役などでも知られる。2023年夏にはロマンティカのキャラクターPVも公開された。

第2期の収録前に第1期を一気に見返したところ、自分の声が「若い」と感じ、「ロマンティカってこんなに声が高かったんだっけ!?」と驚いたという。本人は、第1期当時は呼吸が浅かったぶん声が高くなっていたと分析しており、経験を重ねて呼吸とトーンが落ち着いた結果だと語っている。デジール役の寺島拓篤も、数年空けて同じ役を演じるとよく起きる現象だと同意している。

英語吹替版[編集]

英語吹替版はクランチロールが制作し、デジール役のオースティン・ティンドル(Austin Tindle)らとともにサラ・ローチがロマンティカを担当。第2期ではクランチロールが日本の放送と同日に英語吹替を配信する「同日吹替」の対象作品になっている。

媒体ごとの登場[編集]

媒体 内容
原作小説 Usonan作。カカオページで2016年9月から2019年8月まで連載。外伝は2023年10月から11月にかけて連載された
ウェブトゥーン Wookjakga作画。カカオページで2018年5月から連載。日本語版はピッコマで2019年7月から配信
単行本(日本) KADOKAWAから紙の単行本が刊行
英語版 デジタル版はTappytoon、紙版はYen Pressから刊行
TVアニメ第1期 2023年10月から12月まで全12話。TOKYO MXほか。制作はアルボアニメーション、監督は川口太詩
TVアニメ第2期 2026年10月7日からフジテレビ「+Ultra」枠ほかで放送。OPテーマは第1期に続きFLOWの「Sorrow」

ファンの評価・人気[編集]

「メインヒロインはどっち?」論争[編集]

ロマンティカを語るうえで欠かせないのが、もう一人のヒロイン、アゼスト・キングスクラウンとの「メインヒロイン論争」である。ナムウィキでは、ロマンティカは作品のメインヒロインとして紹介される一方、原作の改稿(リメイク)を経てアゼストの比重が大きく増え、小説では「ヒロイン争い」で押され気味になったとされる。逆にウェブトゥーン版では後半で巻き返し、アゼストと互角のまま幕を閉じるとされており、どの媒体で作品に触れたかによって「ロマンティカ派」「アゼスト派」の印象が変わりやすい。

アニメ化での再評価[編集]

アニメ第1期では、出自に悩みながらもデジールの指導で着実に力をつけていく姿や、プラムを可愛がるコミカルな一面が描かれ、ツンデレヒロインとしての魅力が広く知られるきっかけになった。ネット上の作品紹介でも、ロマンティカ・プラム・アゼストの三人は「推しを選ぶのに迷う」ヒロイン陣として挙げられることが多い。

第2期では、帰還前の世界での彼女の死と、その元凶であるダデニュフとの対決が物語の大きな軸として宣伝されている。ファンの間では、ここから彼女の物語が本格的に動き出すと見る向きもある。

演じる側からの評価[編集]

寺島拓篤は第2期のロマンティカを「本当に頼れるキャラクターになった」と評し、アニメでは描かれない原作小説での苦労が、デジールへの接し方ににじみ出ていると語っている。鈴代紗弓も、彼女が第1期の「ドタバタ」から「大きくなった」と感慨深く振り返っている。

余談[編集]

  • 媒体によって髪と瞳の色がかなり違う。原作小説では茶髪に赤い瞳とされるが、カカオページ版のビジュアルでは青みがかった髪に緑の瞳で描かれている。
  • アニメの映像が初めて公開されたのは、2023年7月にロサンゼルスで開かれたAnime Expoのクランチロールパネル。この第1弾PVで初披露されたメインキャラクターは、デジール・ロマンティカ・プラムの3人だった。
  • 鈴代紗弓いわく、第2期の収録では「お姉さんになってない?」とディレクションが入るほど、本人の声が自然に大人っぽくなっていたという。
  • アゼスト派かロマンティカ派かという話題は、作品ファンの間で定番のネタとされる。
  • 原作小説の外伝は、アニメ第1期の放送開始日と同じ2023年10月8日に連載がスタートしている。

外部リンク[編集]

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