| XNXX XNXX.com | |
|---|---|
![]() ロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ) | |
| 国家 | チェコ(運営会社所在地)/フランス(創業地) |
| 種類 | 動画共有型アダルトサイト(チューブサイト) |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | インターネット・アダルトエンターテインメント |
| 本社所在地 | チェコ・プラハ(運営会社WGCZ系列) |
| 設立日 | 1997年 |
| 設立者 | ステファン・パコー(Stéphane Pacaud) |
| 上場 | 非上場 |
| 所有者 | WGCZ Holding |
| 主要株主 | WGCZ Holding(親会社) |
| 関係する人物 | ステファン・パコー、ロベール・セイフェルト(Robert Seifert) |
| 別名 | エックスエヌエックスエックス |
| リンク | https://www.xnxx.com/ |
概要[編集]
XNXX(エックスエヌエックスエックス)とは、チェコ・プラハに拠点を置くアダルト企業グループWGCZ Holdingが運営する、ユーザー投稿型のアダルト動画共有サイト(いわゆるチューブサイト)である。同じグループのXVIDEOSと並ぶ世界最大級のアダルトサイトで、2024年には欧州連合のデジタルサービス法(DSA)で「超大規模オンラインプラットフォーム(VLOP)」に指定されている。
詳細[編集]
名前とサイトの見た目[編集]
サイト名はアルファベット4文字の「XNXX」。短くて覚えやすいドメインがそのままブランドになっている。トップページには動画サムネイルが格子状に並び、マウスを乗せると短いプレビューが再生される方式や、動画プレイヤーの挙動などがXVIDEOSとかなり似ている。これは両サイトの運営母体が同じであるためである。英語のほか多言語のインターフェースに対応しており、日本語表示も選べる。
無料+広告モデル[編集]
閲覧は基本無料で、アカウント登録も任意。収益の柱は広告で、動画ページの上下・横、再生前後などに広告枠がある。これとは別に広告なしで視聴できる有料プランも用意されている(韓国のナムウィキでは「ゴールド」と紹介されている)。専用アプリの配布も行われている。
規模感[編集]
英語版Wikipediaによれば、2026年2月時点でXNXXは全ウェブサイト中44位、アダルトサイトでは4位のアクセス数とされる。Google検索などの外部流入も含めたアクセス解析サービスSimilarwebの2026年8月のデータでは世界順位40位前後、直近3か月の訪問数は約5億4,600万回と推計されている。英フィナンシャル・タイムズは2023年1月、XVIDEOSとXNXXを合わせたWGCZ系のチューブサイトの訪問数を「月約60億」と報じた。2021年時点ではXNXXが全ウェブサイト中10位、アダルト部門で2位だったというデータもある。
拠点[編集]
英語版Wikipediaでは、XNXXはサーバーやオフィスをモントリオール(カナダ)、東京、ニューアーク(アメリカ)に置いているとされる。日本国内にも拠点があるとされる点は、日本からのアクセスの多さと合わせて語られることがある。
歴史[編集]
前史:画像ギャラリーのリンク集から[編集]
英語版Wikipediaでは、XNXXは1997年にパリで始まったとされる。一方、WGCZ Holdingの項目によると、「xnxx.com」のドメインは2002年にパリ在住のフランス人起業家ステファン・パコー(Stéphane Pacaud)名義で登録されたとされる。初期のXNXXは動画サイトではなく、限られたカテゴリに分けたアダルト画像ギャラリーへのリンク集だった。そこから動画共有型に転換し、世界有数のアクセスを集めるサイトに成長した。
XVIDEOSの誕生とグループ化[編集]
2007年、パコーはパリでXVIDEOSを立ち上げた。つまり「XNXXの方がXVIDEOSより古い」というのが一般的な整理である。2012年までに、急拡大するブランドを管理するためチェコにWebGroup Czech Republic(旧WGCZ s.r.o.)が設立され、2014年にはプラハで持株会社のWGCZ Holdingが法人化された。XNXXについてはNKL Associates s.r.o.という別のチェコ法人が運営主体として登場する。WGCZが両サイトの所有者であることが広く知られるようになったのは、2014年のドメインをめぐる紛争がきっかけだったとされる。
WGCZの拡大[編集]
WGCZ Holdingはその後、制作会社や老舗ブランドの買収に動いた。2017年にアメリカの制作会社Bang Bros、2018年には破産手続き中だった『ペントハウス』の運営会社を約1,120万ドルで落札したほか、老舗のPrivate Media Group、LegalPorno(現AnalVids)なども傘下に収めている。これによりWGCZは、ユーザー投稿型のアダルトサイトの運営だけでなく、作品の制作や雑誌ブランドも抱える企業グループになった。英語版Wikipediaでは主要人物としてパコー、ロベール・セイフェルト、マルジョリ・グロックの名前が挙げられている。
買収提案を断った話[編集]
日本語版WikipediaのXVIDEOSの項目によると、2012年にMindGeek(現Aylo、Pornhubの運営会社)がXVIDEOSの買収を提案し、英語版では1億2,000万ドル超の金額が示されたとされるが、創業者はこれを断ったという。断った理由として「ディアブロIIをやるから」と答えたという逸話がよく引用される。
XVIDEOSとの関係[編集]
同じ会社の別ブランド[編集]
XNXXとXVIDEOSは、どちらも創業者パコー率いるWGCZグループのサイトである。アメリカの訴訟記録でも、XVideos.comはWebGroup Czech Republic、Xnxx.comはNKL Associatesが運営すると記載されており、法人は分かれているものの同じグループに属する。ナムウィキでは「ユーザーの間では別企業だと思われがちだが、デザイン要素やプレイヤー仕様に共通点が多い」と紹介されている。
何が違うのか[編集]
両サイトの違いとしてよく挙げられるのは次の点である。
- 歴史:XNXXはリンク集として始まった古いサイトで、XVIDEOSは2007年開設。
- 規模:アクセス数はXVIDEOSの方が大きく、XNXXはその次の位置にいることが多い。
- 見た目:ロゴや配色、レイアウトは異なるが、プレビュー表示やプレイヤーの仕様は共通点が多い。
- 動画:同じグループなので、同じ動画が両サイトで見つかることが多い。
- 規制上の扱い:EUではXVIDEOSが2023年12月、XNXXが2024年7月に別々にVLOP指定を受けている。
訴訟でもセット扱い[編集]
アメリカでは、未成年時に性的搾取の被害に遭った女性が、被害を記録した動画がXVIDEOSとXNXXで配信されたとして、WebGroup Czech RepublicとNKL Associatesなどを相手取って集団訴訟を起こした。一審(カリフォルニア州の連邦地裁)はチェコの会社に対する裁判管轄がないとして訴えを退けたが、2024年1月2日、第9巡回区控訴裁判所は「被告はアメリカのコンテンツ配信網を使い、アメリカの利用者に積極的に向けたサービスで利益を得ている」として一審を覆し、審理を差し戻した。規制や訴訟の場面では、2つのサイトは基本的にセットで扱われている。
EUデジタルサービス法(DSA)との関係[編集]
VLOP指定(2024年7月)[編集]
2024年7月10日、欧州委員会はXNXXをDSA上の「超大規模オンラインプラットフォーム(VLOP)」に指定した。理由はEU域内の月間利用者が4,500万人を超えたことで、XNXX側の報告に基づくものだった。指定から4か月以内に、利用者保護、未成年者がポルノにアクセスしないための年齢確認を含む対策、研究者へのデータ提供、広告のリポジトリ(掲載広告の公開データベース)の公開など、より重い義務を満たすことが求められた。
正式調査(2025年5月)[編集]
2025年5月、欧州委員会はPornhub、Stripchat、XNXX、XVIDEOSの4サイトについて、未成年者保護に関するDSA違反の疑いで正式な調査手続きを開始した。焦点は、実効性のある年齢確認の仕組みがあるかどうかである。
暫定的な違反認定(2026年4月)[編集]
2026年4月14日、欧州委員会は4サイトがDSAに違反しているとの暫定的な見解を示した。委員会は、各サイトのリスク評価が「評判の低下などビジネス上の懸念を過度に重視」しており、子どもへのリスクを適切に特定・評価していないと指摘。さらに、利用規約で未成年の利用を禁じながら実際には未成年がアクセスできる状態だったこと、Stripchat・XVIDEOS・XNXXの3サイトについては児童保護団体との連携状況を実態以上に説明していたことも問題視した。違反が確定すれば、全世界年間売上高の最大6%の制裁金が科される可能性がある。運営側には反論や改善策の提出の機会が与えられている。
各国の規制・年齢確認[編集]
フランス[編集]
フランスでは2025年2月の省令で、EU域内に拠点を置くアダルトサイト17サイトが年齢確認義務の対象に指定された。フランスのメディア規制当局アルコム(Arcom)は2025年6月に対応不足を指摘する書簡を送り、同年8月にXNXXとXVIDEOSを含む5サイトに対し、3週間以内に年齢確認を導入しなければ検索エンジンからの削除やアクセス遮断の手続きに進むとする正式な催告を出した。同じ8月末、アルコムは新たに6サイトが年齢確認を導入したことを確認したと発表している(発表文では個別のサイト名は伏せられている)。
イギリス[編集]
イギリスでは2025年7月25日からオンライン安全法(Online Safety Act)に基づき、アダルトサイトに「高い効果を持つ」年齢確認が義務づけられた。英国の通信規制当局Ofcomは同年9月、「アクセス数上位10のアダルトサイトはすべて英国利用者向けの年齢確認を導入した」と説明している。Similarwebのデータを引用した英国の団体CAREによると、施行直後の約2週間でXVIDEOSの英国からの訪問数は47%減少した(ただしVPN経由のアクセスは他国扱いになるため、実態を完全に反映しないとも注記されている)。
インド・韓国など[編集]
2018年、インド政府はウッタラーカンド州高等裁判所の命令を受け、XNXXを含む多数のアダルトサイトの遮断を通信事業者に指示した。韓国では、ナムウィキによると2022年7月時点で女性家族部と放送通信審議委員会の措置によりXNXXが遮断対象になっている。XVIDEOSについては、アルジェリア、バングラデシュ、レバノン、マレーシア、フィリピン、ベネズエラなども遮断していると日本語版Wikipediaは記している。アダルトサイトの規制が厳しい国では、同じグループのXNXXもまとめて遮断対象に入るのが一般的である。
日本での利用状況と検索傾向[編集]
日本はアメリカに次ぐ2位[編集]
Similarwebの2026年8月データでは、XNXXの国別トラフィックはアメリカが約32.7%で1位、日本が約6.9%で2位、以下イタリア、カナダ、ドイツと続く。日本の利用者にとってもXVIDEOSの「兄弟サイト」として知名度が高く、XVIDEOSと並べて名前が挙がることが多い。
よく検索される言葉[編集]
日本語圏では「XNXX とは」「XVIDEOSとの違い」「安全?」「見れない」といった言い回しの質問や解説記事が多く見られる。Yahoo!知恵袋には2022年5月、「XNXXを開いたら請求画面のようなものが出た。家族とメールアドレスを共有していて不安」という相談が投稿され、「表示されただけでは契約は成立しない」「表示された番号に連絡したり、個人情報を入力したりしなければ請求は発生しない」という回答がベストアンサーになっている。日本のネット上では、サイト本体よりも広告経由の偽請求やフィッシングに関する相談が目立つ。
日本の法律との関係[編集]
日本の著作権法では、違法にアップロードされたと知りながら動画をダウンロードする行為は2010年から違法、2012年からは刑事罰(2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその併科)の対象になった。一方、ストリーミングで視聴するだけの行為はこの規定の対象外とされている。また、日本のアダルトビデオは刑法175条との関係でモザイク処理が施されるが、海外サイトにはモザイクのない動画も投稿されており、国内サービスとは前提が違う。
海賊版・無断転載の問題[編集]
日本作品の無断アップロード[編集]
XNXXはユーザー投稿型のため、アダルトビデオメーカーの作品が権利者の許可なく投稿されることがある。FANZAやMGS動画で販売されている国内メーカー作品の一部が切り抜かれて投稿され、それを入口に集客する「まとめサイト」「エロブログ」が作られるという構図は、XVIDEOSやSpankBang、XHamsterなど他の海外チューブサイトや、MissAV・Jable.tvのような日本作品中心の海外サイトとも共通している。国内のメーカーや業界団体の知的財産振興協会(IPPA)は、海外サイトへの削除要請などの海賊版対策を行っている。
権利者の削除要請とサイト側の姿勢[編集]
XVIDEOSは2014年、コンテンツ提供者に対して「アカウントから動画を削除する権利を放棄するか、アカウントを即時閉鎖するか」を迫る方針を打ち出し、物議を醸したと報じられている。アメリカのDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく削除申請の窓口は設けられており、権利者からの通知で削除される動画もある。ただし、削除されても別のアカウントから再投稿される「いたちごっこ」が続いているとされる。
同意のない動画をめぐる問題[編集]
英語版Wikipediaでは、ある調査を引用して、フランスで最もアクセスの多い4サイトの動画の多くに暴力的な行為が含まれるとする指摘が紹介されている。アメリカの訴訟では、未成年時の被害を記録した動画が配信されていたとして運営会社が訴えられている。こうした論点は、前述のEUやフランスの規制強化の背景にもなっている。
広告面のリスク[編集]
何が表示されるのか[編集]
XNXXは無料・広告モデルのため、ページ上には多数の外部広告が表示される。日本のユーザーからよく報告されるのは次のような事例である。
- 再生ボタン付近をタップすると別タブで外部サイトが開く(ポップアンダー、リダイレクト)。
- 「ウイルスに感染しました」「スマホが破損しています」といった偽の警告画面が表示され、アプリのインストールや電話をうながされる。
- 「登録完了」「料金が発生しました」という偽の請求画面が出る(いわゆるワンクリック詐欺)。
- ブラウザの通知を許可すると、以後スパム通知が届くようになる。
起きること・起きないこと[編集]
偽警告や偽請求の画面は、多くの場合サイト本体ではなく広告枠や広告からの転送先で表示される。前述の知恵袋の回答のとおり、画面が出ただけで契約が成立したり、個人情報が相手に渡ったりすることはない。一方で、表示された電話番号に連絡する、アプリを入れる、カード情報やメールアドレスを入力するといった操作をすると、実際の被害につながる。広告ブロック機能のあるブラウザを使う利用者が多いのはこのためである。
広告主側から見たリスク[編集]
DSAのVLOP指定により、XNXXはEU向けに掲載広告の一覧を公開する義務を負っている。どのような広告が出ているかが第三者から検証できるようになったことは、不正広告の抑制という観点でも注目されている。
余談[編集]
- 歌手・音楽プロデューサーのJoji(元YouTuberのジョージ・ミラー)は、デビューアルバム『BALLADS 1』(2018年)に「XNXX」というタイトルの曲を収録している。サイト名がそのまま曲名になっている珍しい例である。
- XNXXは動画サイトになる前、画像ギャラリーへのリンク集だった。「リンク集からチューブサイトへ」という経歴は、2000年代のアダルトサイト史の典型例としても紹介される。
- 同じグループのXVIDEOSの創業者が、1億ドル超の買収提案を「ディアブロIIをやるから」と断ったという逸話は、ネット上でたびたびネタにされる。
- EUでのVLOP指定の理由は「月間利用者4,500万人以上」だが、この数字はXNXX自身がEUに報告したもので、自己申告の数字がそのまま重い規制につながった形になっている。
- 英語版Wikipediaでは東京にもサーバーやオフィスがあるとされており、国別アクセスでも日本が2位に入るなど、日本との関わりは意外と深い。
