Identity V 第五人格

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概要[編集]

Identity V 第五人格(アイデンティティファイブ だいごじんかく)とは、中国のNetEase Gamesが開発・運営するスマートフォン向けの非対称対戦型ホラーゲームである。4人の「サバイバー」と1人の「ハンター」に分かれて戦う1対4の鬼ごっこ型ゲームで、ゴシックな荘園を舞台にした独特の世界観で知られる。日本では「第五人格」「第五」「IdV」とも呼ばれる。

詳細[編集]

中国で2018年4月に配信された後、日本では2018年7月5日にiOS版が先行配信され、続いてAndroid版もリリースされた。基本プレイ無料で、PC版も提供されている。1対4の非対称対戦という形式は『Dead by Daylight』に近く、スマホでこのジャンルを本格的に遊べるタイトルとして注目を集めた。

物語は、失踪事件の調査依頼を受けた探偵が、謎めいた荘園を訪れるところから始まる。プレイヤーは探偵の推理を通して、荘園で繰り広げられた「ゲーム」の参加者たちの記憶をたどっていく、という形でゲームが進む。ティム・バートン作品を思わせるとも評されるデフォルメの効いたキャラクターデザインと、ダークな世界観が大きな特徴である。

日本は中国と並ぶ最大級の市場で、アプリ分析会社のデータでは累計売上の約4割を日本が占めるとされる。App Storeのセールスランキングでも、新キャラクターや限定衣装の登場時にトップ10圏内へ急浮上することがたびたび報じられており、国内でも長期運営の人気タイトルとして定着している。

ゲームシステム[編集]

サバイバー[編集]

サバイバーは4人。マップ上に点在する「暗号機」を解読し、5台の解読が終わると通電してゲートが開く。ゲートから脱出するのが目的で、脱出人数によって勝敗が決まる(3人以上でサバイバー勝利、2人で引き分け、1人以下でハンター勝利)。ハンターに捕まると「ロケットチェア」に拘束され、仲間が救助しなければ荘園の外へ飛ばされて脱落する。

キャラクターは医師、弁護士、庭師、傭兵、占い師などの「職業」で分かれており、救助が得意、チェイス(逃げ回り)が得意、解読が速いなど役割がはっきりしている。

ハンター[編集]

ハンターは1人で、サバイバーを攻撃して風船に縛りつけ、ロケットチェアへ運ぶ。「リッパー」「写真家」「白黒無常」など、ワープや分身、遠距離攻撃といった固有能力を持つキャラクターが多数用意されており、キャラクター選択そのものが駆け引きになっている。

モード[編集]

通常の対戦のほか、ランクマッチ、2人のハンターと8人のサバイバーで戦う協力狩りモードや、ブラックジャック、タロット、ナイトメアといった変則モードなど多彩なモードがある。

日本での展開とコラボ[編集]

第五人格は日本向けのコラボレーションが非常に多いことで知られる。これまでに『伊藤潤二』作品、『ペルソナ5』、映画『シザーハンズ』、『ダンガンロンパ』、『約束のネバーランド』、『DEATH NOTE』、『名探偵コナン』、『文豪ストレイドッグス』、『零 〜紅い蝶〜』、『殺戮の天使』、『×××HOLiC』、サンリオキャラクター、『リトルナイトメア』など、国内外の作品とのコラボを重ねてきた。ローソンとのコラボキャンペーンも行われている。

ゲーム外への展開も活発で、2019年からは舞台化作品「Identity V STAGE」(通称:第五舞台)がシリーズ化され、2026年にはEpisode7のキャストが発表されている。2024年4月にはTOKYO MXなどでショートアニメが放送され、全キャラクターを声優の武内駿輔が一人で演じたことも話題になった。

eスポーツ[編集]

第五人格は非対称対戦ゲームとしては珍しく、本格的なEスポーツシーンを持つ。試合は各チームがサバイバー側とハンター側を交互に担当し、脱出人数などに応じた得点で勝敗を決める。

IJL(Identity V Japan League)[編集]

日本の国内プロリーグ。2019〜2021年に行われていたアマチュア主体の大会「IVC(Identity V Championship)」に代わり、2022年6月に開幕した。年2回(夏・秋)のシーズン制で、8チームが総当たりのレギュラーシーズンを戦い、上位がプレイオフに進む。試合は全てオフラインで行われ、プレイオフは大型会場で観客を入れて開催される。

2025年時点の参加チームはAXIZ WAVE、DetonatioN FocusMe、FENNEL、QT DIG∞、REJECT、SCARZ、ZETA DIVISION、Arneb with WoG の8チーム。秋シーズンの優勝チームなどには世界大会COAへの出場権が与えられる。

2025年はSummerをREJECTが制し、FallはZETA DIVISIONが延長戦にもつれた決勝でREJECTを破り、通算6度目の国内タイトルを獲得した。

COA(Call of the Abyss)[編集]

NetEaseが主催する公式世界大会で、2018年から毎年開催されている。中国勢が長く頂点に君臨してきたが、2025年に中国・広州と杭州で行われた「Call of the Abyss VIII」(賞金総額400万元、約8000万円)で、ZETA DIVISIONが決勝で過去の王者Wolvesを破って優勝。日本チームとして初めて世界一となり、コミュニティの長年の悲願を果たした。

2026年の「Call of the Abyss IX」は上海で開催され(賞金総額800万元)、ZETA DIVISIONはグループステージを突破したものの決勝トーナメント1回戦で敗退した。

アジア競技大会[編集]

2026年アジア競技大会では「Identity V 第五人格 - Asian Games Version」が正式競技として採用された(→2026年アジア競技大会のeスポーツ競技)。NetEaseによれば、非対称対戦のモバイルゲームがアジア大会に採用されるのは初めてである。

出場は10の国・地域。2026年5月30日〜6月1日にシンガポールで行われた予選には16地域が参加し、中国、香港、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、チャイニーズタイペイ、ベトナムが本戦出場権を獲得した。日本は開催国枠で本戦に直接出場している。大会用のバージョンは2025年11月時点の中国サーバーのビルドをベースにしたもので、使えるキャラクターとマップが絞り込まれている。

日本代表は選手7名とコーチ1名で構成され、選手はIJLのREJECT、FENNEL、Arneb with WoGの所属選手から選ばれ、コーチはAXIZ WAVEのスタッフが務める。会場は愛知県常滑市のAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)。9月29日にグループステージ、9月30日に決勝トーナメントから決勝までが行われる予定で、2026年9月28日時点では試合は始まっていない。

余談[編集]

  • 日本の公式大会はオフラインでの観戦文化が強く、IJLのレギュラーシーズンは東京のスタジオで、プレイオフは大型会場で開催される。2025年秋のプレイオフは初めて大阪で開催された。
  • サバイバーとハンターのキャラクターは「職業名」で呼ばれるのが特徴で、プレイヤーの間では「傭兵」「祭司」「泣き虫」など独特の略称や愛称が飛び交う。
  • 舞台版「第五舞台」はサバイバー編とハンター編に分けて上演する回があるなど、ゲームの非対称構造を舞台演出に取り入れている。

外部リンク[編集]

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