| 魔法騎士レイアース Magic Knight Rayearth | |
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![]() 魔法騎士レイアースのコスプレ(Sakura-Con 2014、撮影:Ke7dbx/出典:Wikimedia Commons・CC BY 2.0) | |
![]() Anime Expo 2006に登場した原作者CLAMP(撮影:John (Phoenix) Brown/出典:Wikimedia Commons・CC BY 2.0) | |
| 作家 | CLAMP |
| ジャンル | ファンタジー、少女漫画、異世界召喚、ロボット |
| 出版社 | 講談社(『なかよし』連載) |
| 連載期間 | 1993年11月号 - 1996年4月号(第1部・第2部) |
| 連載周期 | 月刊 |
| 話数 | 単行本全6巻 |
| 略称 | レイアース、MKR |
| メディアミックス | テレビアニメ(1994年版・2026年版)、OVA(1997年)、ゲーム |
| リンク | 公式X @rayearth_info |
概要[編集]
魔法騎士レイアース(マジックナイトレイアース)とは、漫画家集団CLAMPが講談社の少女漫画誌『なかよし』で1993年から1996年まで連載した異世界ファンタジー漫画、およびそれを原作とするアニメ作品群である。東京タワーから異世界セフィーロに召喚された3人の女子中学生が「魔法騎士」として戦う物語で、2026年10月には29年ぶりの新作テレビアニメが始まった。
詳細[編集]
少女漫画×RPG×巨大ロボという異色の組み合わせ[編集]
本作のベースにあるのは、剣と魔法の世界を旅して武器を集め、仲間と出会い、最後に囚われの姫を救いに行く……という王道の異世界ファンタジーRPGの構図である。そこに「魔神(マシン)」と呼ばれる巨大ロボットに乗って戦う要素を合体させたのが最大の特徴で、月刊少女漫画誌の連載としてはかなり攻めた設定だった。配信サービスの作品紹介でも「少女漫画に巨大ロボが登場する斬新な漫画」と説明されている。
主人公は剣道部の獅堂光、フェンシング部の龍咲海、弓道部の鳳凰寺風という性格も育ちもバラバラな3人。炎・水・風の魔法をそれぞれ担当し、最終的に魔神レイアース・セレス・ウィンダムを操るようになる。
名前の元ネタは「クルマ」[編集]
作中に登場する固有名詞の多くは自動車関連の名前から取られている。CLAMPによれば「カタカナの名前は覚えにくいので、どこかで聞いたことのある名前がいい」という理由だという。実際、セフィーロ・プレセア・アスコット・ザガート・ランティス・イーグル・チゼータなど、聞き覚えのある車名がズラリと並び、読みながら「あの車だ」と気づくのも本作ならではの楽しみ方である。
実は重い、勧善懲悪ではない物語[編集]
可愛い絵柄とRPG風の導入から「明るい冒険もの」と思って読み始めると、終盤で大きく裏切られる。第1部のクライマックスで明かされる「魔法騎士が召喚された本当の理由」は、少女漫画史に残る衝撃展開としてたびたび語られる。単純な善と悪の戦いではなく、「世界のために一人を犠牲にする仕組み」そのものを問う物語であり、第2部ではそのテーマが惑星規模にまで広がっていく。
あらすじ[編集]
※以下は原作漫画版に準じる。結末までのネタバレを含む。
第1部「魔法騎士レイアース」[編集]
1993年、社会科見学で東京タワーを訪れていた中学2年生の獅堂光・龍咲海・鳳凰寺風は、偶然同じ場所に居合わせた。窓の外に浮かぶ謎の少女の幻影を見た直後、3人は異世界「セフィーロ」へと召喚される。
導師クレフによれば、セフィーロは「柱」と呼ばれる存在の祈りによって支えられた世界で、今の柱であるエメロード姫は神官ザガートに囚われてしまい、世界には魔物がはびこっているという。姫を救えるのは異世界から来た「魔法騎士」だけ。3人は創師プレセアのもとで伝説の鉱物エスクードの武器を手に入れ、謎の生き物モコナの案内と剣士フェリオの助けを借りながら、各地に眠る魔神を目覚めさせていく。
ついにザガートを倒した3人の前に現れたのは、エメロード姫本人だった。セフィーロが荒れた本当の原因は、姫が柱として「全ての人々の幸福」ではなく「ザガートだけ」を想ってしまったことにあり、柱は自ら死ぬことも、住人に殺されることも許されない。だから姫は異世界から魔法騎士を呼んだ――つまり魔法騎士の本当の役目は柱である姫を討つことだったのである。ザガートもまた悪人ではなく、姫を失いたくない一心で戦っていた。悲しみの中、3人は魔神を合体させて姫を討ち、東京タワーへと戻っていく。
第2部「魔法騎士レイアース2」[編集]
東京に戻って数か月後、3人は「エメロード姫が守っていた国のために何かしたい」という思いから再びセフィーロへ向かう。しかし柱を失ったセフィーロは崩壊の危機にあり、さらに3つの異国から侵攻を受けていた。
- オートザム - イーグルが率いる機械文明の国。母星の環境悪化から、移住先としてセフィーロを狙う。
- チゼータ - タトラとタータの姉妹が率いるアラビア・インド風の国。国土が小さく人口過剰に悩んでいる。
- ファーレン - 幼い国主アスカが率いる中華風の国。セフィーロを「お菓子いっぱいの国」にしたいという、わがままな理由でやって来た。
やがてセフィーロも宇宙に浮かぶ星の一つにすぎないことが判明し、物語は新たな柱を決める戦いへ。光は病で余命わずかのイーグルと柱の座を争い、勝って新たな柱となる。だが光が選んだのは「柱制度そのものの廃止」だった。誰か一人に世界の重責を背負わせるのではなく、全ての人が喜びも苦しみも分かち合う世界を願い、セフィーロと3つの国、そして地球までもが一つにつながっていく。原作の最後のコマには新しい国の名前を読者自身が書き込める欄があり、これも語り草になっている。
主な登場人物[編集]
声優は「1994年版/2026年版」の順。
魔法騎士の3人[編集]
- 獅堂光(しどう ひかる)
- 声:椎名へきる/佐倉綾音
- 剣道部の中学2年生。身長145cmと小柄だが、明るく真っ直ぐな性格で、3人のムードメーカー。炎の魔法を使い、魔神レイアースを操る。第2部では物語の結末を決める中心人物となる。
- 龍咲海(りゅうざき うみ)
- 声:吉田古奈美/大久保瑠美
- 裕福な家庭で育ったフェンシング部のお嬢様。感情の起伏が激しく口も悪いが、仲間思い。水の魔法を使い、魔神セレスを操る。
- 鳳凰寺風(ほうおうじ ふう)
- 声:笠原弘子/高橋李依
- 弓道部所属の眼鏡っ娘。丁寧な言葉遣いで冷静な観察力を持つ参謀役。風の魔法を使い、3人の中で唯一回復・防御系の魔法を扱える。魔神はウィンダム。
セフィーロの人々[編集]
- クレフ
- 声:佐々木望/梶裕貴
- セフィーロ最高位の導師。見た目は子どもだが、本人いわく745歳。光たちに魔法を授けた師匠であり、ザガート・ランティス・アルシオーネの師でもある。
- モコナ
- 声:白鳥由里/菊地美香
- 白くてふわふわの謎の生き物で、「ぷう」としか喋らない案内役。原作では世界そのものを創造した存在であることが明かされる。CLAMPのマスコット的存在で、のちの作品にも姿を見せる。
- エメロード姫
- 声:緒方恵美/早見沙織
- セフィーロの「柱」。第1部の物語の鍵を握る人物。
- ザガート
- 声:小杉十郎太/小野友樹
- 姫を幽閉した神官。だがその行動の裏には姫への深い愛情があった。
- プレセア
- 声:篠原恵美/加藤英美里
- 伝説の鉱物エスクードから武器を作る創師。
- フェリオ
- 声:山崎たくみ/松岡禎丞
- 沈黙の森で出会う剣士。風とは特別な関係になる。実はエメロード姫の実弟で、第2部では「王子」として紹介される。
- ランティス
- 声:小杉十郎太(1994年版)
- 第2部から登場する、セフィーロ唯一の魔法剣士。ザガートの弟で、柱制度に疑問を抱いて国を出ていた。
- アルシオーネ、アスコット、カルディナ、ラファーガ
- 第1部でザガート側に立つ面々。2026年版ではアルシオーネ役に能登麻美子、アスコット役に村瀬歩、カルディナ役に上田瞳、ラファーガ役に安元洋貴が起用された。1994年版のアスコットは高山みなみ、アルシオーネは天野由梨。
第2部の異国の人々[編集]
- イーグル・ビジョン
- 声:緒方恵美(1994年版)
- オートザムの司令官。病を抱えながら、ある目的のために柱の座を目指す。光にとって最後のライバル。
- タトラ/タータ
- チゼータの王女姉妹。おっとりした姉タトラと、気の強い妹タータの組み合わせ。
- アスカ
- ファーレンの幼い国主。セフィーロ侵攻の動機は「お菓子いっぱいの国にしたい」というわがままだった。
1994年版テレビアニメ[編集]
放送データ[編集]
最初のアニメ化は1994年10月17日から1995年11月27日まで、読売テレビ・日本テレビ系列の月曜19時30分枠で放送された。全49話で、第1話から第20話までが第一章、第21話以降が第二章にあたる。制作は東京ムービー新社(現・トムス・エンタテインメント)。監督は平野俊弘(現・平野俊貴)、キャラクターデザインは石田敦子、音楽は松尾早人が担当した。
当初は1年間の予定だったが3か月延長され、その影響で後番組の『名探偵コナン』は翌1996年1月8日スタートとなった。つまりレイアースは、あの長寿アニメ『コナン』の「前任者」にあたる。プロデューサーの諏訪道彦によると、グッズの売れ行きや内容の評価は高かった一方、視聴率だけは振るわなかったという。第43話からはタイトルロゴの表記がカタカナの「マジックナイト・レイアース」に変更されている。
原作との違い[編集]
アニメ第一章はおおむね原作に沿っているが、第二章は大きくオリジナル展開になった。人々の負の感情から生まれた敵デボネアや、光とそっくりな顔を持つ少女ノヴァ(声:伊藤美紀)はアニメオリジナルのキャラクターで、原作とは結末も異なる。原作で明かされるモコナの正体も、アニメでは語られずに終わる。
主題歌[編集]
- オープニング「ゆずれない願い」(第1 - 20話)歌:田村直美
- エンディング「明日への勇気」(第1 - 19話)歌:吉成圭子
- オープニング「キライになれない」(第21 - 42話)歌:中村あゆみ
- エンディング「ら・ら・ば・い〜優しく抱かせて」(第21 - 42話)歌:本田美奈子
- オープニング「光と影を抱きしめたまま」(第43 - 49話)歌:田村直美
- エンディング「いつか輝く」(第43 - 49話)歌:吉成圭子
特に田村直美の「ゆずれない願い」は売上100万枚を超える大ヒットとなり、90年代アニソンの代表曲の一つとして知られる。
OVA[編集]
1997年7月から12月にかけて、OVA『レイアース』全3巻がリリースされた。監督は引き続き平野俊貴だが、設定は原作ともテレビ版とも大きく異なるオリジナルストーリーで、声優陣はテレビ版から続投。エンディング曲は田村直美の「All You Need Is Love」。1998年にはディレクターズカット版『特別編 -希望の翼-』も発売され、2014年10月発売のBD-BOXにも特典として収録された。
2026年版テレビアニメ(新作)[編集]
発表から放送までの流れ[編集]
30周年を機に、新作プロジェクトは段階的に情報が出されてきた。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年11月 | 『なかよし』での連載開始から30周年。11月1日に公式Xアカウント(@rayearth_info)が開設される。 |
| 2024年7月 | 1994年版アニメ放送30周年を記念し、新アニメ化プロジェクトの始動を発表。国立新美術館の「CLAMP展」でも告知された。 |
| 2025年10月 | 公式Xで謎のカウントダウン(「助けて・・・」というメッセージ付き)が行われた末、10月17日にテレビ朝日系での2026年放送が発表。ティザービジュアルのキャッチコピーは「新たなる伝説が今、始まる」。 |
| 2026年3月 | AnimeJapan 2026のステージでメインキャスト、スタッフ、10月放送開始を発表。CLAMP描き下ろしイラストも公開された。 |
| 2026年6月 | エメロード役に早見沙織、ザガート役に小野友樹、モコナ役に菊地美香が決定。 |
| 2026年7月 | ロサンゼルスのAnime Expo 2026で第1話・第2話をワールドプレミア上映(高橋李依と早見沙織が登壇)。続いてクレフ役に梶裕貴、プレセア役に加藤英美里、フェリオ役に松岡禎丞を発表し、放送開始日を10月7日と告知。 |
| 2026年9月 | 京都国際マンガ・アニメフェア2026でザガート一派のキャストと主題歌を発表。メインPV第2弾も公開。 |
| 2026年10月 | 『なかよし』2026年11月号(10月2日発売)に原作第1話が再掲載。10月7日から放送開始。 |
放送・スタッフ[編集]
2026年10月7日から、テレビ朝日系全国ネットのアニメ枠「IMAnimation W」で毎週水曜23時45分に放送(一部地域を除く)。連続2クールの予定とされている。1994年版を手がけたトムス・エンタテインメントが「UNLIMITED PRODUCE by TMS」として企画・プロデュースを担当し、アニメーション制作はE&H production。スタッフ・キャストは全面的に一新された。
- 監督:三浦唯
- シリーズ構成:村越繁
- キャラクターデザイン・総作画監督:渡部里美
- 魔神デザイン:牟田口裕基
- 美術監督:安藤和丸
- 音楽:梶浦由記、尾澤拓実、寺田志保
タイトルロゴは1994年版をベースにマイナーチェンジされ、下部に英語表記が加わっている。
主題歌(2026年版)[編集]
- オープニング:十明「乙女の剣」(2026年10月14日配信リリース)
- エンディング:Kawaguchi Yurina「星灯」(2026年10月15日配信リリース)
キャストの顔ぶれ[編集]
魔法騎士トリオは佐倉綾音・大久保瑠美・高橋李依という、令和アニメの主役級がそろった布陣。脇を早見沙織、梶裕貴、松岡禎丞、能登麻美子、安元洋貴らが固める。キャストは全員1994年版から一新されており、同じキャラクターを30年越しに別の声優が演じる形になる。
反響と影響[編集]
『なかよし』黄金期の柱の一本[編集]
1990年代の『なかよし』は『美少女戦士セーラームーン』を筆頭に、多くのアニメ化作品を生んだ黄金期にあたる。レイアースはその中でも、変身・戦闘・ロボットという少年漫画的な骨格を少女漫画の絵柄と人間関係で組み直した作品として知られ、のちにCLAMPが同誌で連載する『カードキャプターさくら』へとつながっていく。
ゲーム・コラボ展開[編集]
1995年8月25日にはセガからセガサターン用アクションRPG『魔法騎士レイアース』が発売された。そのほかゲームギア、スーパーファミコン、ゲームボーイなどでもゲーム化されている。2019年の『スーパーロボット大戦T』をはじめ、『スーパーロボット大戦』シリーズにも参戦しており、魔神が他作品のロボットと共演を果たしている。
30年たっても色あせない人気[編集]
新装版「CLAMP PREMIUM COLLECTION」は2022年10月から刊行され、全6巻で再びそろった。公式Xのフォロワーは2026年10月時点で11万人を超え、プロフィールでは放送開始日とともに原作全6巻の発売中を案内している。新作の第1話・第2話は日本より先にロサンゼルスのAnime Expoで上映されており、海外展開も重視されていることがうかがえる。
余談[編集]
- 1994年版は芸術文化振興基金の助成事業として制作されたため、第一章のオープニングには「芸術文化振興基金助成作品」のクレジットが入っている。
- 1994年版では緒方恵美がエメロード姫とイーグルを、小杉十郎太がザガートとランティスを兼役している(ザガートとランティスは作中でも兄弟)。
- モコナはCLAMPのマスコット的キャラクターで、『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』などCLAMPの他作品にもモコナが登場する。アニメ版第二章のデボネアも、『ツバサ』の高麗国編に姿を変えて登場している。
- 第1部の物語は東京タワーから始まり、東京タワーで終わる。
- 1994年版の第9話は、第8話までの総集編と本編を合わせた60分スペシャルとして放送された。放送終了後の1995年12月16日には総集編「マジックナイト・レイアース増刊号」も放送されている。
- CLAMPは『コードギアス 反逆のルルーシュ』のキャラクター原案なども手がけた女性4人の創作集団で、『なかよし』ではレイアースの後に『カードキャプターさくら』を連載した。
- 1994年版のフェリオ役・山崎たくみ、アスコット役・高山みなみなど、脇役にも当時の人気声優が多数起用されていた。イノーバ役は置鮎龍太郎。
外部リンク[編集]
- 公式サイト:rayearth-anime.com
- 公式X:@rayearth_info

