村瀬歩
Ayumu Murase
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代表作『ハイキュー!!』烏野高校バレー部のコスプレイヤー(2020年、台湾の同人誌即売会CWT T24。本人の写真ではない。出典:ウィキメディア・コモンズ、撮影 Solomon203、CC BY-SA 4.0)
誕生日 1988年12月14日
年齢 37歳
出身地 アメリカ合衆国カリフォルニア州(高校まで愛知県で育つ)
国籍 日本
学歴 京都府内の大学卒業、日本ナレーション演技研究所
ジャンル 声優
活動期間 2011年 -
事務所 アスターナイン(2023年5月 - 、個人事務所)
代表作 『ハイキュー!!』日向翔陽、『魔入りました!入間くん』鈴木入間、『ひろがるスカイ!プリキュア』夕凪ツバサ/キュアウィング、『原神』ウェンティ、『Dr.STONE』銀狼
関連活動 VTuber事務所「viiins」公式アンバサダー(2023年)
あだ名 あゆ
その他 2011年『Persona4 the ANIMATION』でデビュー/第10回声優アワード新人男優賞(2016年)/第10回Yahoo!検索大賞 声優部門4位(2023年)


概要[編集]

村瀬歩(むらせ あゆむ)とは、アメリカ・カリフォルニア州生まれ、愛知県育ちの男性声優である。『ハイキュー!!』の日向翔陽、『魔入りました!入間くん』の鈴木入間などで知られ、少年役から女性と聞き間違えられる高音域まで自在にこなす。2023年からは個人事務所アスターナイン所属。

詳細[編集]

アメリカ生まれ、愛知育ち、京都の大学生[編集]

1988年12月14日、アメリカ合衆国カリフォルニア州で生まれる。小学生時代までを海外で過ごしたのち日本に戻り、高校卒業までを愛知県で過ごした。その後京都府の大学に進学し、卒業後に上京している。海外暮らしが長かったせいで、日本の子どもなら誰もが通る特撮ヒーローものにはほぼ触れずに育った。高校時代、友人から『忍者戦隊カクレンジャー』を熱烈に布教されたという話が残っているのは、その「空白」を埋める儀式だったのかもしれない。資格欄には英検2級・漢検3級・TOEFL 512点が並び、帰国組らしい一面ものぞく。

塾講師のバイト代が人生を変えた[編集]

声優を志したきっかけは意外と現実的なところにある。大学1年のとき、塾講師と家庭教師のアルバイトで貯金をつくり、「就職活動の前に何か習い事を始めよう」と考えたのが出発点だった。大学2年の春から大阪の日本ナレーション演技研究所に通い始めると、芝居の面白さにどっぷりハマる。同じ年の終わりには声優事務所ヴィムスのオーディションに合格し、声優として生きる腹を決めた。それでも大学はきっちり4年で卒業しており、勢いだけで突っ走らない堅実さも持ち合わせている。

デビューから「主演声優」へ[編集]

2011年、テレビアニメ『Persona4 the ANIMATION』の男子生徒役でデビュー。2012年には『新世界より』で青沼瞬(14歳)役を演じ、初めてメインキャラクターを担当した。そして2014年、『ハイキュー!!』の日向翔陽役で初主演をつかむ。小柄ながら跳躍力でエースを目指す少年という役どころは、村瀬の名前を一気に全国区へ押し上げた。2016年には第10回声優アワードで新人男優賞を受賞。以後、『魔法科高校の劣等生』『暗殺教室』『魔法使いの嫁』『ブラッククローバー』『Dr.STONE』『王様ランキング』と、ヒット作にコンスタントに名を連ねるようになる。

独立、個人事務所「アスターナイン」へ[編集]

2023年4月30日付で長年所属したヴィムスを退所し、翌5月1日付で個人事務所「アスターナイン」を設立した。事務所名の「ナイン」は、敬愛する先輩・森久保祥太郎の事務所「アドナインス」にあやかったものとされる。独立を決めた理由として挙がっているのが、ヴィムス時代の後輩・八代拓の活躍を目の当たりにしたこと。後輩の背中に刺激を受けて自分も勝負に出る、というあたりに村瀬らしい負けず嫌いがにじむ。同年の第10回Yahoo!検索大賞では声優部門4位に入り、独立後も勢いが落ちていないことを数字で示した。

声と演技の特徴[編集]

「金田朋子に似ている」と言われた少年時代[編集]

村瀬の最大の武器は、とにかく広い声域である。本人によれば、中学2年で声変わりするまでは声優の金田朋子に似た声だと言われていたという。声変わり後も高い声のままだったことで、自分の声が珍しいものだと自覚したそうだ。この特性は、少年役はもちろん、女性キャラクターまでこなせる幅として現在のキャリアに直結している。英語圏のファンの間でも「中性的なハイトーン」の声優として知られている。

「落ち着いた役」が本来のホーム[編集]

意外なことに、本人は自分の声を「落ち着いて聞こえやすい」と分析している。普段オファーが多いのは、冷静で頭を使うタイプのキャラクター。つまり元気いっぱいの日向翔陽は、本来の得意ジャンルから見ると「逆張り」に近い役だった。2025年のインタビューでは、日向を演じるには実際の熱量の倍以上を込める必要があり、収録では汗をかくと明かしている。

一人で十数役、「村瀬歩祭り」[編集]

演じ分けの器用さが話題になったのが、2026年春放送の『黄泉のツガイ』である。作中に登場する多種多様な「ツガイ」の多くを村瀬が1人で担当しており、第4話ではエンドクレジットに村瀬の名前がずらりと並んだ。視聴者からは「村瀬歩が多い」「村瀬歩の乱用」といった驚きの声が上がり、ネットメディアが「村瀬歩祭り」と報じるほどだった。のちに公式ポッドキャスト『ツガイガタリ』にゲスト出演した際には、異形のツガイたちを声でどう演じ分けているか、共演の岩崎ひろしから学んだ「自由な芝居」論などを語っている。

日向翔陽という当たり役[編集]

「手応えゼロ」のオーディション[編集]

『ハイキュー!!』(原作:週刊少年ジャンプ連載)の日向翔陽役は、村瀬にとって初主演であり、今なお最大の代表作である。ところがオーディションでは声が裏返り、セリフもうまく言えず、まったく手応えがなかったという。合格の知らせには本人がいちばん驚いた。のちに「日向はバレー未経験から物語が始まるキャラクター。自分の未熟さがかえって役に合ったのでは」と振り返っている。

収録2か月前から走り込み[編集]

普段の自分と日向は正反対だと語る村瀬は、収録の約2か月前から体を動かすようにしている。筋トレは苦手なので、軽いランニングや腹筋、スクワットが中心。スポーツに打ち込む人間の声に少しでも近づけたい、というのが理由だ。声優が役のために体づくりをする話はしばしば聞くが、「筋トレは苦手」と正直に言ってしまうところが親しみやすい。

劇場版『ゴミ捨て場の決戦』の舞台裏[編集]

2024年2月公開の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』では、85分の台本が4冊。テレビアニメ約4話分を1日で収録すると知って唖然とし、いったん台本を脇に置いたというエピソードを明かしている。いちばん悩んだのは、テレビ版と同じ練習試合の回想シーンで「半年前の日向」の声を出すこと。見返すと線の細い声だったため再現できるか不安だったが、そのシーンを朝一番に録り、音響監督から「日向はその感じだったね!」と言われて安心したそうだ。終盤の試合シーンを収録の後半に回したことで、自然な「疲れた声」が出せたかもしれない、とも語っている。研磨役の梶裕貴とは特に打ち合わせをせず、休憩中に一緒に食事をして過ごしたという。

ブラジル代表選手のタトゥー[編集]

2025年のインタビューでは、作品の海外人気を実感した出来事として、五輪でブラジル代表の選手が稲荷崎高校の横断幕の言葉「思い出なんかいらん」を腕にタトゥーとして入れていた話を挙げている。「『ハイキュー!!』を見てバレーを始めた」というファンの声が届くことも、声優冥利に尽きると話す。日向の魅力については、どんな場面でも諦めない姿勢と、中学時代の影山との試合で口にした「まだ負けてないよ?」に表れる胆力を挙げた。

プリキュア、ゲーム、そして「入間くん」[編集]

男の子のプリキュア、キュアウィング[編集]

2023年の『ひろがるスカイ!プリキュア』では、鳥型の妖精プニバード族の12歳の少年・夕凪ツバサを演じた。ツバサは3人目のプリキュア「キュアウィング」に変身する。同年1月のオンライン会見で東映アニメーションのプロデューサーが「12歳の男の子のプリキュアです」「演じるのは村瀬歩さんです」と明かすと、会場のキャストから驚きの声が上がった。村瀬自身のプリキュアとの縁は『Go!プリンセスプリキュア』で王子役を演じたことにさかのぼり、当時キュアフローラの言葉に勇気をもらったという。ツバサについては、健気で自己犠牲的な一面を持ち、「空を飛ぶ」夢を諦めずに努力を続ける少年だと評している。プリキュアシリーズの歴史に残る配役となった。

鈴木入間とウェンティ[編集]

2019年から続く『魔入りました!入間くん』では、お人好しの主人公・鈴木入間を担当。第4シリーズは2026年4月からNHK Eテレで放送され、同年3月の放送直前イベント「WELCOME PARTY」にも出演した。ゲームでは『原神』の風神・ウェンティの日本語ボイスを担当しており、吟遊詩人らしい軽やかな歌声とセリフで世界中のプレイヤーに知られている。ほかに『あんさんぶるスターズ!』シリーズの姫宮桃李も長く演じた。

2026年の出演ラッシュ[編集]

2026年の村瀬は、ほぼ毎クール複数本の新作に名前が並ぶ状態になっている。主なものは以下のとおり。

『さよならララ』のルカ[編集]

2026年7月に始まったキネマシトラス15周年記念のオリジナルアニメ『さよならララ』では、200年前に泡となって消えた人魚姫ララが現代の滋賀県で出会う少年・ルカを演じた。ルカは、ララがかつて恋した王子によく似た容姿の持ち主という役どころ。村瀬は、主役2人がアフレコ現場で奮闘する姿が、ララと茉里の関係が深まっていく物語と重なって見えたとコメント。現場には滋賀にゆかりのあるスタッフが多く、滋賀の話を聞くのも楽しかったそうだ。

10月スタートの新作群[編集]

2026年10月は特に忙しい。4日からはTOKYO MXほかで『おじさんはカワイイものがお好き。』が始まり、仁井真純役で出演。原作の温かい絵柄と勢いのあるツッコミの両方に魅力を感じたといい、「アニメでもあの空気感を大事に現場が進行しました」とコメントしている。7日からはテレビ朝日系「IMAnimation W」枠でCLAMP原作の新作『魔法騎士レイアース』が2クールで放送され、村瀬はザガート側に立つ少年召喚士アスコットを担当する。さらに11月6日からは、川原礫原作・Production I.G制作の『デモンズ・クレスト』がPrime Videoで世界配信され、村瀬は二木翔役で出演する。

2027年以降[編集]

すでに2027年の出演も複数発表されている。『ダンジョン飯』Season2のヤアド役、『ソアラと魔物の家』のキリク役などが控えており、出演ペースが落ちる気配はない。

本人の発言とSNS[編集]

「国語を勉強しなさい」[編集]

2026年8月22日、福島県郡山市の国際アート&デザイン大学校のオープンキャンパスに特別ゲストとして登壇した。会場はステージではなく教室で、声優志望の高校生たちは至近距離で村瀬の声を聴くことができた。地元名物の「クリームボックス」「郡山ブラック」の話題や、趣味の「不動産観察」の話で場を和ませたうえで、質問コーナーでは高校生のうちから現代文や国語を学び、台本を論理的に読み解く力を身につけることの大切さを説いた。華やかに見える仕事の裏には日々の勉強と表現力を磨き続ける努力がある、というメッセージに、在校生から「まずは国語の勉強から始めたい」という声が出たという。

「石川タクシー」[編集]

『ハイキュー!!』で影山飛雄を演じる石川界人とは、作中の日向・影山コンビさながらの相棒関係。仕事が一緒の日は石川の車で送ってもらうことが多く、村瀬はこれを「石川タクシー」と呼んでいる。休日に会うほどべったりではないが、本音で話せる相手だという。別の現場で、2人と同席した新人声優が「中学時代から『ハイキュー!!』を見ていた」と話したことで、作品が長く愛されていることを実感したとも語っている。

X(旧Twitter)でのはしゃぎっぷり[編集]

2023年7月、VTuber事務所「viiins」の公式アンバサダーに就任し、イラストレーター風間雷太がデザインしたアバターが公開された。村瀬は公式Xで、風間に描いてほしいとお願いしたら本当に叶ったと大喜びし、「風間テンテーに描いてもらいたいなーとお願いしたらまぢで叶った!!!」と投稿。声の仕事の真面目さとは裏腹な、テンション高めのSNSでの姿もファンにはおなじみである。

炎上とバズ[編集]

大きな炎上騒動は報じられていない。バズの代表格は、先述の『黄泉のツガイ』第4話の「村瀬歩祭り」。エンドクレジットを見た視聴者が一斉にツッコミを入れ、本人の演じ分けスキルが改めて注目されるきっかけになった。また『ひろがるスカイ!プリキュア』で男の子がプリキュアに変身することが発表された際も大きな話題となり、その声を担う村瀬の名前が子ども向け作品の視聴者層にも広く届いた。

余談[編集]

  • 愛称は「あゆ」。
  • 趣味はゲームとパワースポット巡り、特技はタロット。最近は「不動産観察」も趣味として公言している。
  • 尊敬する声優として大友龍三郎と松岡禎丞の名前を挙げている。
  • 『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』の終盤の試合シーン収録前には、栄養ドリンクを飲んで気合を入れたという。
  • 『最推しの義兄を愛でるため、長生きします!』では主人公アルバを演じ、2026年の主演作の一つとなった。
  • 『ダイヤのA』actIIで演じる由井薫は「神童」と呼ばれる捕手。体育会系の熱血役が続く一方、本人は「筋トレは苦手」と公言している。

外部リンク[編集]

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