高山みなみ
Minami Takayama
Yura_Station.jpg
「コナン駅」の愛称を持つJR山陰本線・由良駅(鳥取県北栄町)。高山が30年にわたり声を担当する江戸川コナンの「聖地」の玄関口(出典:ウィキメディア・コモンズ)
誕生日 1964年5月5日
年齢 62歳
出身地 東京都足立区
国籍 日本
学歴 東京都立足立西高等学校卒業、日本工学院専門学校演劇科中退
職業 声優、歌手
肩書 TWO-MIXボーカル
活動期間 1987年 -
代表的な実績 『名探偵コナン』江戸川コナン役(1996年 -)、『魔女の宅急便』キキ役、『忍たま乱太郎』猪名寺乱太郎役(1993年 -)
受賞 第5回声優アワード シナジー賞(2011年)
事務所 81プロデュース
関連活動 TWO-MIX、ES CONNEXION、II MIX⊿DELTA
その他 恩師は声優の飯塚昭三。2026年には日曜劇場『VIVANT』第2シーズンでAIハヤトの声を担当
リンク https://www.81produce.co.jp/


概要[編集]

高山みなみ(たかやま みなみ)とは、『名探偵コナン』の江戸川コナン、『魔女の宅急便』のキキ、『忍たま乱太郎』の猪名寺乱太郎などで知られる日本の声優・歌手である。81プロデュース所属。音楽ユニットTWO-MIXのボーカルとして『新機動戦記ガンダムW』の主題歌を歌ったことでも有名で、「声優としても歌手としても90年代アニメの顔」という稀有な存在だ。

詳細[編集]

「OL」から声優へ[編集]

1964年5月5日、東京都足立区生まれ。東京都立足立西高等学校を卒業後、日本工学院専門学校の演劇科に入学したが中退している。その後はOLとして働いていたが、会社で電話対応をしていた際に声を褒められたことがきっかけで、22歳のころに声優を志すようになったという。

いわば「電話の声」から始まった声優人生。のちに日本中の子どもが毎週聞く声になるとは、当時の電話の相手も想像しなかったに違いない。

事務所とデビュー[編集]

1985年にサンハウスミュージックの声優部に入所し、翌1986年9月に81プロデュースへ移籍。以来、40年近く同じ事務所に所属し続けている。

デビュー作は1987年の『学園特捜ヒカルオン』の女子生徒役。端役からのスタートだったが、わずか2年後に人生を変える大役をつかむことになる。

『魔女の宅急便』での抜擢[編集]

1989年、宮崎駿監督のスタジオジブリ作品『魔女の宅急便』で、主人公キキと画家の少女ウルスラの二役に抜擢された。新人に近い立場での主演、しかも一人二役という大仕事である。

プレッシャーに押しつぶされそうな高山に、宮崎監督は「責任は自分が持つから安心して」と声をかけたとされ、この言葉が声優としての大きな転機になったと語られている。キキとウルスラが同じ声だと気付かずに観ていた人も多く、「実は二役だった」というのは今でも定番のトリビアだ。

90年代の大ブレイク[編集]

1993年にはNHKのテレビアニメ『忍たま乱太郎』が始まり、主人公の猪名寺乱太郎役に。1995年には音楽ユニットTWO-MIXで歌手デビューし、デビュー曲が大ヒット。そして1996年、『名探偵コナン』の江戸川コナン役が決まる。

わずか3年ほどの間に「乱太郎」「TWO-MIX」「コナン」という、30年以上続く3つの看板を手に入れたことになる。この時期の高山の仕事量は、声優史の中でも屈指の濃さと言っていい。

経歴[編集]

1980年代:下積みとキキ[編集]

声優を志したのが22歳ごろと、デビュー年齢としては決して早い方ではない。サンハウスミュージックを経て81プロデュースに入り、1987年に『学園特捜ヒカルオン』でデビュー。同じ1989年には『らんま1/2』で天道なびき役も担当し、「お金にがめつい次女」という個性派キャラクターで存在感を示した。

この時代から、少年役・少女役・クールなお姉さん役まで幅広くこなせる「声の振れ幅」が武器になっていく。

1990年代:三本柱の確立[編集]

1993年の『忍たま乱太郎』、1995年のTWO-MIX、1996年の『名探偵コナン』と、90年代に現在まで続く代表作が出そろった。特にコナン役は、原作者の青山剛昌が「最初から高山さんの声のイメージで描いていた」と語るほどの当たり役となる。

コナンのアニメでは、子どもらしく振る舞うときの「ボク」口調と、推理モードの冷静な口調、さらに心の声までを一人で演じ分けている。工藤新一としての声は山口勝平が担当し、「コナンと新一の声が違うのに、同一人物に聞こえる」という二人の連携も長年の見どころだ。

2000年代:少年役の幅を広げる[編集]

2001年版のアニメ『SHAMAN KING』ではハオ役を担当し、2021年の新作アニメでも続投した。ゲームでは2003年の『テイルズ オブ シンフォニア』でミトス・ユグドラシル役を演じている。

2007年からは『ゲゲゲの鬼太郎』第5作で鬼太郎役を務め、歴代鬼太郎の系譜に名を連ねた。2008年の『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではピット役を担当し、その後の『新・光神話 パルテナの鏡』やスマブラシリーズでもピットを演じ続けている。

2010年代:受賞と新たな当たり役[編集]

2010年からは『デジモンクロスウォーズ』で主人公の工藤タイキ役、2012年からは『戦姫絶唱シンフォギア』で天羽奏役を担当。奏はシリーズを通して人気が高いキャラクターで、劇中歌も歌っている。

2011年には第5回声優アワードでシナジー賞を『名探偵コナン』として受賞。2017年にはテレビ朝日の特番『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』で第7位に選ばれ、同業者からの評価の高さも証明された。

2020年代:30周年の節目[編集]

2026年は、テレビアニメ『名探偵コナン』放送30周年、そしてTWO-MIX結成30周年プロジェクトが重なるアニバーサリーイヤーとなっている。劇場版最新作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』(2026年4月10日公開)でも当然コナンを演じ、作品は日本映画初の「4作連続興行収入100億円突破」を達成した。

さらに7月には、TBSの日曜劇場『VIVANT』第2シーズンに声で出演。声優としての活動の場をテレビドラマにまで広げている(詳細は後述)。

所属事務所[編集]

所属は1986年9月から一貫して81プロデュース。それ以前の1985年には、サンハウスミュージックの声優部に在籍していた。

81プロデュースは多くの人気声優を擁する大手事務所で、高山はその中でも最古参クラスのベテランとなっている。声優の事務所移籍・独立が珍しくない時代に、40年近く同じ事務所に在籍し続けているのは特筆に値する。

デビュー時から世話になった恩師として、同じく声優の飯塚昭三の名前を挙げており、飯塚とは『忍たま乱太郎』でも共演している。

主な出演作[編集]

テレビアニメ[編集]

年 作品 役名
1987年 学園特捜ヒカルオン 女子生徒(デビュー作)
1989年 - らんま1/2 天道なびき
1993年 - 忍たま乱太郎 猪名寺乱太郎
1996年 - 名探偵コナン 江戸川コナン
2001年、2021年 - 2022年 SHAMAN KING ハオ
2007年 - 2009年 ゲゲゲの鬼太郎(第5作) 鬼太郎
2010年 - 2012年 デジモンクロスウォーズ 工藤タイキ
2012年 - 2013年 戦姫絶唱シンフォギアシリーズ 天羽奏

劇場アニメ[編集]

年 作品 役名
1989年 魔女の宅急便 キキ、ウルスラ
1996年 映画 忍たま乱太郎 猪名寺乱太郎
1997年 - 劇場版『名探偵コナン』シリーズ 江戸川コナン
2013年 ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE 江戸川コナン
2026年 名探偵コナン ハイウェイの堕天使 江戸川コナン

ゲーム[編集]

年 作品 役名
2003年 テイルズ オブ シンフォニア ミトス・ユグドラシル
2008年 - 大乱闘スマッシュブラザーズX以降のスマブラシリーズ ピット(のちにブラックピットも)
2012年 新・光神話 パルテナの鏡 ピット

吹き替え・テレビドラマ[編集]

年 作品 役名
2000年 チャーリーズ・エンジェル アレックス・マンディ(ルーシー・リュー)
2026年 VIVANT(第2シーズン) AIハヤト(声)

TWO-MIX[編集]

結成とデビュー[編集]

TWO-MIXは、高山みなみがボーカル、永野椎菜が作詞などを担当する音楽ユニット。1995年に活動を開始し、デビューシングル「JUST COMMUNICATION」がテレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』のオープニングテーマに起用された。この曲は約50万枚を売り上げる大ヒットとなり、2曲目の「RHYTHM EMOTION」も約36.4万枚を記録した。

アニソンとダンスミュージックを融合させた疾走感あるサウンドで、「アニソン×ダンスミュージックの先駆者」とも評される。カラオケで「JUST COMMUNICATION」を入れて、早口パートで撃沈した経験がある人は少なくないはずだ。

主な楽曲と実績[編集]

代表曲には「JUST COMMUNICATION」「RHYTHM EMOTION」「WHITE REFLECTION」「LAST IMPRESSION」「NAKED DANCE」などがある。「WHITE REFLECTION」は『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の主題歌として知られる。『名探偵コナン』の主題歌も担当しており、高山が自分の主演作の主題歌を歌うという珍しいケースになった。

アルバム『BPM 150MAX』はオリコンで2位を記録。このとき1位だったのはGLAYの『BELOVED』で、ミリオン級の大物に次ぐ順位という、アニソンユニットとしては異例の成績だった。

レーベルの変遷と活動休止[編集]

レコード会社はキングレコード(スターチャイルド)からスタートし、1998年にワーナーミュージック・ジャパンへ移籍。その後もLittle Station、ジェネオンエンタテインメント(J・A・W・S Records)、2009年からは永野のShiinaTactix-Musicと拠点を移してきた。2009年以降は永野が楽曲制作を全面的に担当している。

2004年に一度活動を休止し、2012年5月に活動再開を発表。2013年1月には配信シングル「T.R.Y〜NEXT〜」をリリースした。派生ユニットとして、ジョー・リノイエが加わった「II MIX⊿DELTA」なども存在する。高山はTWO-MIX以前にもES CONNEXIONのメインボーカルを務めていた。

25周年・30周年[編集]

2020年4月29日に結成25周年プロジェクトがスタート。2021年2月10日発売のベストアルバム『TWO-MIX 25th Anniversary ALL TIME BEST』はオリコン初登場6位とTOP10入りを果たし、根強い人気を証明した。2022年7月27日には、さまざまなアーティストが楽曲をカバーしたトリビュートアルバム『Crysta-Rhythm』も発売されている。2023年4月29日からは、シングル17タイトル・アルバム9タイトルの海外向けダウンロード&サブスク配信も始まった。

30周年企画では、『新機動戦記ガンダムW』の主題歌集2作品『新機動戦記ガンダムW TWO-MIX DIGITALLY REMASTERED』と『THE END OF THE ENDLESS WALTZ』が2026年3月18日に発売された。後者は当時のボーカルトラックを原音から調整し直し、永野の新規アレンジで仕上げた作品。ジャケットは漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』の小笠原智史による描き下ろしで、2枚を重ねると1枚のイラストが浮かび上がる仕掛けになっている。

人物像[編集]

性格[編集]

自分の長所を「のんびりしている」、短所を「のんびりし過ぎている」と評している。分刻みのスケジュールをこなしてきたベテランとは思えない、ゆるさのある自己分析だ。

探偵もの好き[編集]

コナン役を務めるうちに、もともと好きだった探偵ものへの関心がさらに強まったとされる。犯罪心理学やプロファイリングの本を多数所有し、作中のトリックが本当に実現可能かを自分で試してみることもあるという。演じるキャラクターと本人の興味がここまでシンクロしている例はなかなかない。

コナン役への思い[編集]

コナン役については、長年演じ続けてきたことから「体の一部になっている」と語っている。1996年の放送開始から30年、テレビシリーズ・劇場版・テレビスペシャルなど、膨大な本数のコナンを一人で演じ続けてきた。

私生活[編集]

2005年5月5日、自身の誕生日に『名探偵コナン』の原作者である漫画家の青山剛昌と結婚したことが公表された。原作者と主演声優の結婚は当時大きな話題となった。

その後、2007年12月10日に離婚したことが発表されている。離婚後も「『名探偵コナン』の原作者と主演声優」として良好な関係を保っているとされ、作品の仕事でも引き続き顔を合わせている。結婚していた当時に飼っていた猫・カイトは、高山が引き取って飼っているという。名前の「カイト」は、コナンのライバル怪盗キッドこと黒羽快斗を思わせるとファンの間で話題になった。

2026年の動向[編集]

『名探偵コナン』30周年[編集]

2026年はテレビアニメ放送30周年。4月10日公開の劇場版第29作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』は公開3日間で興収35億円というシリーズ最高のスタートを切り、日本映画として初めて4作連続で興収100億円を突破した。9月25日には金曜ロードショーでテレビスペシャル『名探偵コナン 30号殺人事件』が放送され、劇場版第30作は2027年4月に公開予定とされている。

『VIVANT』第2シーズン[編集]

2026年7月26日にスタートしたTBS日曜劇場『VIVANT』第2シーズンで、自衛隊の秘密組織「別班」の頭脳となるスーパーコンピューター「AIハヤト」の声を担当。初回放送の中でサプライズ発表される形で明かされ、高山にとって日曜劇場初出演となった。

AIハヤトは膨大な監視映像やSNSのデータを高速で分析し、別班メンバーに情報を提供する役どころ。高山は役作りについて、監督と相談しながら「クールさとプライド、そしてちょっとしたいたずら心」を込めたと語り、説明台詞が多いことから「分かりやすく、聞き取りやすく」を意識したとコメントしている。

TWO-MIX 30周年[編集]

3月にはTWO-MIXの30周年記念CD2作品が発売され、アニメイト池袋本店などでフォトスポットが設置された。YouTubeの「TWO-MIX30周年プロジェクト 公式チャンネル」では永野椎菜制作の公式メドレーも公開されている。

炎上とバズ[編集]

『VIVANT』第2シーズン初回では、事前告知なしで高山の起用が明かされたため、放送中から「この声はコナンでは?」とSNSがざわついた。メディアでも「初回に予想外のキャスティングでネット沸く」と報じられ、放送直後に声だけで気付いた視聴者が続出したことが話題に。「声を聞いた瞬間に分かる」こと自体が、30年以上第一線に立ち続けてきた証明となった形である。

余談[編集]

  • 青山剛昌との結婚日は、高山自身の誕生日である5月5日。ちなみに工藤新一の誕生日も5月4日で、1日違いとされる。
  • 『名探偵コナン』の作中では、コナン(新一)がTWO-MIXのファンという設定があるとされ、中の人ネタとしてファンに親しまれている。
  • 『魔女の宅急便』『忍たま乱太郎』『名探偵コナン』と、子ども時代に高山の声を聞いて育った世代は非常に広く、「人生で一番多く聞いた声優の声」に挙げる人も多いとされる。
  • 2012年発売の『新・光神話 パルテナの鏡』でピットとブラックピットを演じ分けたことで、「コナンと乱太郎とピットが同じ人」という驚きがゲーマーの間で定番になった。

外部リンク[編集]

💬 みんなの声

この記事を読んだ人が、ひとことつぶやく場所です。