末井昭

末井昭
すえい あきら
誕生日 1948年6月14日
年齢 78歳
出身地 岡山県吉永町(現・備前市)
職業 編集者、作家、サックス奏者
肩書 白夜書房取締役編集局長
活動期間 1975年 -
代表的な実績 雑誌『写真時代』創刊
受賞 第30回講談社エッセイ賞(2014年)


概要[編集]

末井昭(すえい あきら、1948年6月14日 - )は、日本の編集者・作家・サックス奏者。元白夜書房取締役編集局長。エロ本とサブカルチャーが地続きだった時代の、まさに震源地にいた男である。伝説のアダルトカルチャー誌『写真時代』を創刊し、写真家アラーキーこと荒木経惟らを誌面の主役に据えた名物編集者として知られる。

ただのエロ本編集者ではない。むしろ「エロ本という器を借りて、当時最先端の表現者を遊ばせた人」と言ったほうが近いらしい。後年はエッセイストとしても高く評価され、自伝『素敵なダイナマイトスキャンダル』は2018年に映画化、『自殺』では講談社エッセイ賞を受賞した。同じ白夜書房系の高杉弾平口広美とともに、80年代アングラ・サブカルシーンを語るうえで外せない人物である。

集団就職からデザイナーへ[編集]

岡山県吉永町(現・備前市)の出身。高校卒業後は大阪・枚方のステンレス線製造工場に集団就職するも、わずか3か月で退職して川崎の父のもとへ移った。その後は自動車工場で働きながら、1967年に渋谷の青山デザイン専門学校グラフィックデザイン科の夜間部に入学。まずはデザイナーとしてキャリアをスタートさせている。エリート編集者の出自ではなく、町工場からの叩き上げというところが、いかにも末井らしい。

『写真時代』と白夜書房[編集]

1975年、のちに白夜書房となるセルフ出版の設立に参加。雑誌部門を一手に担い、『ウィークエンドスーパー』(1977年創刊)などを手がけたのち、1981年に満を持して『写真時代』を創刊した。これが出世作となる。

『写真時代』は表向きこそアダルト誌だったが、その実態はアラーキーら写真家・サブカル文化人が好き放題やる前衛的なカルチャー誌で、「一般向けアダルトカルチャー誌の名作」として今なお語り草になっている。エロの体裁の中に最先端の表現を詰め込むやり口は、自販機本『Jam』『HEAVEN』を手がけた高杉弾や、その資金を出した明石賢生とも地続きの世界観だった。ほかにも『パチンコ必勝ガイド』(1988年)など、まったく毛色の違う雑誌も次々と創刊している。

エッセイストとして[編集]

2012年3月に白夜書房の取締役を辞任、同年10月末で同社を退社しフリーに。以降は作家・エッセイストとしての活動が本格化する。母をめぐる壮絶な家族史を笑いとともに綴った自伝『素敵なダイナマイトスキャンダル』は、2018年に映画化された(主演・柄本佑)。

2014年には著書『自殺』で第30回講談社エッセイ賞を受賞。重いテーマを軽やかに、しかし誠実に書く文体で多くの読者を獲得した。サックス奏者としてもステージに立つなど、肩書のいくつもある自由人である。

余談[編集]

  • 『写真時代』の誌名は、写真でいくぞという宣言のようなもので、結果的にアラーキーの代名詞的な発表媒体にもなった。
  • エロ本出版社からエッセイ賞作家へ、という振れ幅の大きいキャリアは、同じく文筆へ転じた業界人たちの中でも際立っている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]