| 余命わずかの黒幕に溺愛されています | |
|---|---|
| 脚本 | Chae Yuhwa |
| 作画 | Koonac |
| スタジオ | Yeondam |
| ジャンル | ファンタジー、悪役令嬢、異世界転生 |
| 出版社 | Kakao Entertainment |
| 配信 | ピッコマ(独占配信) |
| 連載周期 | 月曜連載 |
| 話数 | 全74話 |
| 原作 | E.Cheong |
| リンク | https://piccoma.com/web/product/171838 |
概要[編集]
余命わずかの黒幕に溺愛されていますとは、ピッコマで独占配信されている韓国発のウェブトゥーンである。なろう系と同じく小説の世界に転生した主人公が、原作で描かれた破滅の筋書きを避けるために動き出す悪役令嬢ものにあたる。
詳細[編集]
作画はKoonac、脚色はChae Yuhwa、原作はE.Cheong。制作レーベルはYeondam、出版はKakao Entertainment(中国発や日本のソラジマ制作の作品も同じ棚に並ぶ)。ピッコマの「SMARTOON」カテゴリでフルカラー・縦スクロール形式で配信され、更新は月曜。全74話で、2026年9月時点の配信済みは66話、閲覧数は約312万を記録している。
2024年11月にはピッコマの新作SMARTOONランキングで1位を獲得しており、俺だけレベルアップな件のようなバトル系が上位を占めやすい総合ランキングとは別の層で支持を集めた、同分類の中では上位の知名度を持つ作品である。
日本語版はピッコマの独占配信であるため、作品名で検索した読者が最初に行き着く先が配信ページに集中しやすい。
あらすじ[編集]
上司の裏切りで製薬会社を解雇された主人公は、帰宅途中の交通事故で命を落とす。目を覚ますとそこは読んでいた小説の世界で、破滅する運命を背負った悪女ダフネに転生していた。
原作の筋書きを避けるため、主人公は小説から得た情報と前世の知識を使って商売を始める。ところが事業の相手として現れたのが、原作で黒幕とされる大公だった。原作とは逆方向へ進む生活が始まる、という導入である。
作品の構造[編集]
この作品を動かしているのは「主人公だけが結末を知っている」という一点である。伝説のネクロマンサーは名家の落ちこぼれとして回帰するで整理したとおり、回帰・転生ものが縦読み漫画で定着したのは形式の側からの要請が大きい(LINEマンガやコミックシーモアでも同じ型が上位を占める)。1話が短く毎話で次を押させる必要がある以上、話数ごとに小さな達成を一つ入れられる型でなければ続かない。未来を知る主人公は、その達成を「知識を使って先回りする」という形で毎回供給できる。
本作がやや特殊なのは、主人公が前世で製薬会社に勤めていたという設定を、そのまま作中の商売の元手にしている点である。転生ものの主人公が持つ前世の知識は多くの場合「筋書きを知っていること」に限られるが、ここではそれに加えて職業上の知識が実務として機能する。破滅を避けるという目的と、事業で成功するという目的が同じ行動で満たされるため、話を進める動機を毎回作り直さずに済む。
もう一つは、原作の黒幕を敵ではなく事業の相手として配置したことである。対立する相手と同じ場に居続けさせるには、作り手が理由を説明し続けなければならない。共同で商売をしているという条件は、その説明を一度で済ませてしまう。
配信[編集]
ピッコマの「待てば¥0」方式で配信されており、一定時間を待てば次の話が無料で読める。この方式は課金の判断を「作品が面白いかどうか」から「次の話まで待てるかどうか」へ置き換えるもので、毎話の終わりに引きを作る作劇と組み合わさって機能している。
余談[編集]
邦題の「余命わずかの黒幕」という言い回しは、黒幕の側に期限が設定されていることを題名だけで示している。読者が最初に受け取る情報が「この関係には終わりが来る」であるという構成で、公爵家の4兄弟と家族になったのように関係の側から題名を付ける作品も含め、悪役令嬢ものの題名が「破滅を避ける」側から付けられることが多いのに対し、視点をずらした付け方になっている。
作画のKoonacは『ヒロインが私を兄嫁にしたがっています』『脇役なのでヒロインが現れたら離縁します』など同系統の作品も手がけている。