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=== 設立の経緯 ===
=== 設立の経緯 ===
設立の目的は、当時すでに活動していた動画配信エンタメユニット[[すとぷり]]と、そのメンバーの個人活動を支えることにあった。演者本人が会社を作るという形は、事業拡大の宣言というより、既に発生していた事務処理を一か所へ集める措置として始まっている。
[[日本]]の[[インターネット]]発エンターテインメント企業としては、[[株式会社]]の形をとりながら演者自身が設立した珍しい例にあたる。設立の目的は、当時すでに活動していた動画配信エンタメユニット[[すとぷり]]と、そのメンバーの個人活動を支えることにあった。演者本人が会社を作るという形は、事業拡大の宣言というより、既に発生していた事務処理を一か所へ集める措置として始まっている。


この種のグループは動画、生配信、音源、グッズ、ライブ興行と活動が複数の媒体にまたがる。マネジメントを外部に委ねると、媒体ごとに別の相手と交渉することになり、誰が何を決めるのかが分散する。窓口を自前で一本化してしまえば、少なくとも「どこに聞けばよいか」の問題は消える。[[歌い手]]出身の集団が自社レーベル的な会社を持つ例が多いのは、規模の話というより、この分散の解消が先に必要になるからである。
この種のグループは動画、生配信、音源、グッズ、ライブ興行と活動が複数の媒体にまたがる。マネジメントを外部に委ねると、媒体ごとに別の相手と交渉することになり、誰が何を決めるのかが分散する。窓口を自前で一本化してしまえば、少なくとも「どこに聞けばよいか」の問題は消える。[[歌い手]]出身の集団が自社レーベル的な会社を持つ例が多いのは、規模の話というより、この分散の解消が先に必要になるからである。
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=== 創業者の役割の変化 ===
=== 創業者の役割の変化 ===
2026年6月15日、[[ななもり。]]が社長を退任し、取締役プロデューサーとなった。演者であり経営者でもある創業者が両方を続けると、どちらかの時間が必ず削られる。役職の整理は、会社の規模が「片手間で見る」範囲を超えたことの表れでもある。
2026年6月15日、[[ななもり。]]が社長を退任し、取締役プロデューサーとなった。演者であり経営者でもある創業者が両方を続けると、どちらかの時間が必ず削られる。役職の整理は、会社の規模が「片手間で見る」範囲を超えたことの表れでもある。
=== 同種の事務所との違い ===
[[YouTuber]]や[[VTuber]]のマネジメント会社は、個人を単位に扱う形と、グループを単位に扱う形に大きく分かれる。[[UUUM]]が前者の代表であるのに対し、STPRは[[すとぷり]]という集団の運営から出発しているため、後者の性格が強い。[[タケヤキ翔]]の加入が個人の移籍ではなくグループの改名を伴ったのは、この違いの表れでもある。
[[ニコニコ動画]]由来の[[歌い手]]文化と、[[YouTube]]を主戦場とする動画投稿者の文化は出自が異なるが、同社の所属タレントではその二つが同居している。[[ボーカロイド]]文化から続く「顔よりも声と名義で知られる」という活動の形が、現在の2.5次元グループにも引き継がれている。


== 余談 ==
== 余談 ==

2026年9月23日 (水) 15:27時点における版

株式会社STPR
STPR inc.
STPR_Inc_Logo_2023-1.svg
STPRのロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ)
略称 STPR
国家 日本
種類 株式会社
市場情報 非上場
業種 サービス業
本社所在地 東京都渋谷区
設立日 2018年6月15日
年齢 8周年
設立者 ななもり。
所有者 SUPER STATE HOLDINGS株式会社
主要株主 SUPER STATE HOLDINGS株式会社(持株会社)
関係する人物 ななもり。
代表作品 すとぷり、騎士X - Knight X -


概要

株式会社STPR(エスティーピーアール)とは、すとぷりのリーダーであるななもり。が2018年6月15日に設立した日本のインターネット発エンターテインメント企業である。動画配信を中心に活動するグループやクリエイターのマネジメントを手がけている。

詳細

設立の経緯

日本インターネット発エンターテインメント企業としては、株式会社の形をとりながら演者自身が設立した珍しい例にあたる。設立の目的は、当時すでに活動していた動画配信エンタメユニットすとぷりと、そのメンバーの個人活動を支えることにあった。演者本人が会社を作るという形は、事業拡大の宣言というより、既に発生していた事務処理を一か所へ集める措置として始まっている。

この種のグループは動画、生配信、音源、グッズ、ライブ興行と活動が複数の媒体にまたがる。マネジメントを外部に委ねると、媒体ごとに別の相手と交渉することになり、誰が何を決めるのかが分散する。窓口を自前で一本化してしまえば、少なくとも「どこに聞けばよいか」の問題は消える。歌い手出身の集団が自社レーベル的な会社を持つ例が多いのは、規模の話というより、この分散の解消が先に必要になるからである。

版権契約という実務

2020年7月に株式会社レベルファイブ、2021年1月に任天堂株式会社、同年7月に株式会社セガ、同年12月に株式会社カプコンと、それぞれ著作物の使用に関する包括的な許諾契約を結んでいる。2020年10月にはTikTokの公認マネジメント契約も締結した。

これは事務所に所属することの実質的な意味をよく示している。ゲーム実況を継続的な事業として回すには、動画1本ごとに可否を確かめるのではなく、あらかじめ「使ってよい」という状態を作っておく必要がある。包括契約は権利者側にとっても個別対応の手間を減らす取り決めだが、個人の配信者が単独で持ち込んで成立させられる性質のものではない。YouTuberVTuberの事務所が果たしている機能のうち、外から見えにくいのはこの部分である。

拠点とスタジオ

2022年1月、事業と組織の拡大を見据えて渋谷ヒカリエへオフィスを移転。同年7月1日には常設の「STPR Studio」を開設し、レコーディングスタジオとモーションキャプチャースタジオを併設した。2022年9月にはアカウントサービス「STPR ID」を開始している。

設備を自社で抱えるかどうかは、稼働率で決まる。所属が数組であれば外部のスタジオを都度借りたほうが安いが、グループが増えて収録が常時走るようになると、予約待ちと移動が制作の速度そのものを縛る。常設スタジオの開設は、所属数が一定を超えた事実の裏返しといえる。

所属グループの拡大

2023年1月9日にKnight A - 騎士A -が新たに所属。2025年4月2日には「すにすて」、2026年3月28日には「とぅるりぷ」がデビューした。2025年5月17日にはKnight A - 騎士A -タケヤキ翔を迎えて「騎士X - Knight X -」として新体制に移行している。

持株会社化と事業の出入り

親会社としてSUPER STATE HOLDINGS株式会社が置かれ、同社を通じて3DCG・アニメーション制作、海外のVTuber事務所運営、無人スイーツ販売店舗のフランチャイズ事業などの会社を相次いで取得した。しかし2025年9月1日にグループ再編が実施され、アニメ・音楽・出版を主力とする会社の傘下に関連会社を集約する一方、海外VTuber事業の株式は経営陣へ譲渡され、複数の子会社もマネジメント・バイアウトによって外部へ移っている。

広げた事業のうち何が残り何が残らなかったかは、線の引き方が分かりやすい。アニメ・音楽・番組制作は所属タレントの活動と客が重なるため、同じグループの中に置く意味がある。無人販売店舗のフランチャイズのように、客も運営の作法も共通しない事業は、抱えていても互いに効きにくい。持株会社の下に並べれば会社の形の上では同列に見えるが、実際に効くかどうかは資本の関係ではなく顧客が重なるかどうかで決まる。

創業者の役割の変化

2026年6月15日、ななもり。が社長を退任し、取締役プロデューサーとなった。演者であり経営者でもある創業者が両方を続けると、どちらかの時間が必ず削られる。役職の整理は、会社の規模が「片手間で見る」範囲を超えたことの表れでもある。

同種の事務所との違い

YouTuberVTuberのマネジメント会社は、個人を単位に扱う形と、グループを単位に扱う形に大きく分かれる。UUUMが前者の代表であるのに対し、STPRはすとぷりという集団の運営から出発しているため、後者の性格が強い。タケヤキ翔の加入が個人の移籍ではなくグループの改名を伴ったのは、この違いの表れでもある。

ニコニコ動画由来の歌い手文化と、YouTubeを主戦場とする動画投稿者の文化は出自が異なるが、同社の所属タレントではその二つが同居している。ボーカロイド文化から続く「顔よりも声と名義で知られる」という活動の形が、現在の2.5次元グループにも引き継がれている。

余談

  • 社名のSTPRはすとぷりの略称に由来する表記として広く受け取られている。掲げる文言は2023年ごろに「動画配信を中心に様々な活動をする仲間が、今よりもっとのびのび活動できるようサポートしたい」という趣旨へ改められた。
  • 2023年4月にシンガポール法人の設立を発表しており、インターネット発の日本のエンタメ事務所としては早い段階での海外拠点設置にあたる。
  • 所属グループ4組合同の巨大広告が渋谷と池袋に掲出されたことがある。街頭広告はインフルエンサー系の事務所にとって、SNSでは届かない層へ名前を出す数少ない手段として使われている。

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