JAVBUS
JavBus
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著作権を示す記号「©」。JAVBUSをめぐる議論の中心は著作権である(出典:ウィキメディア・コモンズ)
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最高裁判所(東京都千代田区)。2014年には海外サーバー経由の配信にも刑法175条を適用する判断が示された(出典:ウィキメディア・コモンズ)
サイト名 JAVBUS
言語 中国語(繁体字)、日本語、英語、韓国語
タイプ 作品データベース/リンク集(インデックスサイト)
種類 アダルト(成人向け)
創設 2014年頃(主要ドメインの登録は2014年10月)
創設者 不明
運営者 不明(匿名運営)
収益 広告(とされる)
営利性 営利(広告収入型とみられる)
登録 任意(一部機能・掲示板は会員制)
ユーザー数 非公表
開始 2014年頃
現在の状態 不安定(ドメインの変更・遮断・偽サイトの横行が繰り返されている)
別名 JavBus、ジャバス、バス
リンク 掲載なし

概要[編集]

JAVBUS(ジャブバス、JavBus)とは、日本のアダルトビデオ作品の品番・出演者・メーカー・ジャンルなどのメタデータを集めた、海外運営のインデックス(索引)型アダルトサイトである。動画本体を自前で配信するいわゆる動画共有サイトではなく、作品情報のデータベースに、第三者が共有するマグネットリンクなどの「外部への手がかり」を紐づけて並べる構造をとっている。その性質上、日本の著作権をめぐる問題と切っても切れない存在だ。

詳細[編集]

正体:動画サイトではなく「索引」[編集]

JAVBUSを一言で表すと「日本のAV版の作品図鑑+リンク集」である。サイトの中心にあるのは、作品ごとに作られた個別ページだ。そこには品番(識別コード)、発売日、収録時間、監督、メーカー、レーベル、シリーズ、ジャンル、出演者といった、パッケージの裏面に書いてあるような情報が整理されて載っている。

一方で、多くの利用者が「JAVBUSで見た」と言いがちだが、サイト自体は動画を再生するプレーヤーを基本的に持たない。この点で、動画そのものをストリーミングしていたAvgle、Jable.tv、MissAVなどの配信型サイトとはジャンルが違う。ドメイン解析サービスでも「日本のアダルトビデオの広範なインデックス兼データベース」として分類されている。

運営者:判明している範囲[編集]

運営者の名前・法人・所在国は公表されておらず、完全な匿名運営である。主要ドメインは2014年10月に登録されており、少なくともこの頃から運用が始まったとみられる。サーバーはCDN(コンテンツ配信網)の背後に隠れていて、実際の設置場所も外からは分からない。

標準の表示言語が中国語(繁体字)で、メニューの「有碼」「無碼」「女優」「類別」「論壇」といった用語も中国語圏の言い回しであることから、中国語圏のスタッフが関わっているのではないかという見方が根強い。ただし、これは表記から推測されているだけで、公式な裏付けはない。日本語・英語・韓国語の表示にも切り替えられ、利用者は東アジア全域に広がっているとされる。

規模と知名度[編集]

アクセス規模はかなり大きく、世界のウェブサイトの人気度を集計する指標(Tranco)では1万位以内に入った時期がある。日本国内でも、品番で作品を調べると検索結果の上位に出てくることが多く、「品番検索といえばここ」という知名度を持つ。

その知名度ゆえに、名前やデザインをまねた偽サイトが大量に存在するのも特徴だ。本物かどうかを外から判別するのは難しく、これが後述する利用リスクの大きな原因になっている。

機能と仕組み[編集]

本節では、サイトがどういう構造になっているかを説明する。アクセス方法や利用手順は扱わない。

品番検索[編集]

JAVBUSの看板機能が品番検索である。日本のAVには「メーカー略号+番号」形式の品番が振られており、これを入力すると該当する作品の個別ページに飛ぶ仕組みだ。正規の配信・販売サイトでは同じ作品でも表記揺れ(ハイフンの有無、桁数の違いなど)があるため、品番を軸に情報を束ねる索引サイトの需要が生まれた。

作品ページには、パッケージ画像やサンプル画像も並ぶ。これらは本来、メーカーや正規販売店が宣伝用に公開している素材であり、それを無断で転載している形になっている。

女優データベース[編集]

出演者ごとのページも作られており、名前をたどるとそのAV女優の出演作品が一覧表示される。生年月日、身長、出身地など、所属事務所やメーカーが公開しているプロフィールも転載されることが多い。引退した人や改名した人の作品もまとめて追えるため、「過去作を調べる辞書」として使われてきた。

ジャンル・メーカー・シリーズ[編集]

「類別」と呼ばれるジャンルタグ、メーカー別、レーベル別、シリーズ別の一覧があり、例えばエスワンやMOODYZ、ソフト・オン・デマンドといった大手メーカーの作品を新しい順に並べて見られる。作品のメタデータ同士がリンクでつながっているため、ひとつの作品から関連作へと芋づる式に移動できるのが特徴だ。

有碼・無碼の区分[編集]

国内で正規流通するモザイク入りの作品(有碼)と、カリビアンコムや一本道など海外サーバーで配信される無修正作品(無碼)が別カテゴリとして扱われている。後者は日本国内では刑法上の問題を抱える分野であり、ここでもサイトの性質がグレーどころではないことがうかがえる。

マグネットリンク[編集]

JAVBUSが単なる作品図鑑と一線を画すのが、作品ページに並ぶ「マグネットリンク」の一覧である。マグネットリンクとは、P2P(ピア・ツー・ピア)型のファイル共有ソフトであるBitTorrentで特定のファイルを指し示すための識別子で、ファイルそのものではなく「どのファイルか」を示す文字列にすぎない。一覧にはファイルサイズや共有日、高画質・字幕付きといった目印が添えられている。

ここで重要なのは、BitTorrentでは「ダウンロードしている最中に、自分も他の利用者へ配信する側になる」という仕組みである。つまり、マグネットリンク自体は文字列であっても、それを使った時点で利用者は送信者にもなる。この構造が、後述する日本での法的リスクの核心になっている。

なお、外部の解析ツールの説明には、検索の一部に認証用のクッキーが必要になる場合があることや、サイト側が自動取得(スクレイピング)を遮断し始めたことが記されており、運営側も機械的な大量アクセスには対策をとっているようだ。

掲示板[編集]

「論壇」と呼ばれる会員制の掲示板が併設されている(いた)とされ、作品の話題や情報交換が中国語中心で行われてきた。掲示板の閲覧には登録が必要とされ、サイト全体の中でもコミュニティ色の強い部分である。

歴史とドメイン変遷[編集]

本節は過去の事実の記録であり、URLは掲載しない。

黎明期(2014年〜)[編集]

主要ドメインは2014年10月に登録された。当時は動画共有型の海賊版サイトが乱立していた時期で、その中で「作品情報の整理」に特化したJAVBUSは、利用者からは便利なカタログとして受け入れられていった。同時期にはすでにJAVLibraryが作品データベースとして知られており、JAVBUSはそこにマグネットリンクの一覧という要素を足した形で存在感を増したといえる。

遮断と別ドメインの時代[編集]

その後、中国本土のネット検閲や韓国の有害サイト遮断など、各国・地域の規制によって表示できない状況がたびたび生じたとされる。これに対応するように、運営側とされる主体が複数の代替ドメインを用意し、メインのドメインがつながらないときに別名で運用する形が定着した。

ところが、代替ドメインが増えるほど「どれが本物か」が分かりにくくなる。結果として、名前をまねた偽サイトや、検索結果に紛れ込むフィッシング目的のサイトが急増した。「JAVBUS 見れない」「JAVBUS 新しい」といった検索が多いのは、この混乱の裏返しである。

正規サービス側の変化[編集]

2018年8月、DMMのアダルト部門は「DMM.R18」からFANZAへと名称を改めた。また、海外向けの英語版正規ストアだったR18.comは、2022年10月に販売を終え、2023年1月末にサービスを閉鎖した。海外の正規の受け皿が細くなったことは、海外ユーザーが索引サイトに流れる一因になったと指摘されることもある。

日本の法律・著作権との関係[編集]

ここでは一般的な法制度を紹介する。個別の事案への法的判断ではない点に注意してほしい。

著作権法:リーチサイト規制[編集]

AV作品も映画の著作物として著作権で保護される。2020年の著作権法改正(同年10月1日施行)では、侵害コンテンツへのリンクを集めて利用者を誘導する「リーチサイト」「リーチアプリ」の規制が導入された。公衆を侵害コンテンツに殊更に誘導するサイト、あるいは主として侵害コンテンツの利用のために用いられるサイトの運営には5年以下の懲役等、リンクの提供には3年以下の懲役等の刑事罰が定められている(いずれも親告罪)。

動画本体を置かない索引型であっても、構造によってはこの規制の射程に入りうる、というのが法改正の趣旨である。

著作権法:ダウンロードの違法化[編集]

2021年1月1日からは、違法にアップロードされたものと知りながら行うダウンロードの違法化の対象が、音楽・映像から著作物全般に広がった。正規版が有償で提供されているものを継続的・反復的にダウンロードする場合は刑事罰の対象にもなりうる。

BitTorrentと開示請求の急増[編集]

近年とくに問題になっているのが、BitTorrentを使ったAVの共有である。総務省の報告によると、プロバイダーへの発信者情報開示請求のうち約95.6%が、特定のP2Pファイル共有ソフトを用いたアダルト動画の著作権侵害事案だったという。前述のとおり、BitTorrentではダウンロードと同時に他人への送信が始まるため、利用者は「見ただけ」のつもりでも公衆送信権の侵害(アップロード側)に問われうる。報道では、数十万円規模の和解金を求められる例も紹介されている。

刑法175条(わいせつ物頒布等罪)[編集]

日本ではわいせつな物や電磁的記録の頒布・公然陳列が刑法175条で禁じられている。無修正作品はこの規制の対象となるため、国内では販売されず、海外サーバーで配信される形がとられてきた。2014年には最高裁が、国内から海外のサーバーにデータを送り、それを日本の利用者にダウンロードさせた事案について、日本の刑法が適用されると判断している。視聴だけで直ちに処罰されるわけではないが、BitTorrentのように配信を伴う仕組みでは話が変わる点に注意が必要だ。

海賊版対策とブロッキング議論[編集]

2018年4月、政府は漫画などの海賊版サイトについて、プロバイダーにアクセス遮断(ブロッキング)を求める緊急対策を打ち出した。法的根拠を刑法37条の「緊急避難」に求めたことから、通信事業者団体や法律家から「通信の秘密」や立法手続きの面で強い反対が起き、法制化は見送られた経緯がある。アダルト作品の海賊版もこの議論と地続きであり、業界団体による削除要請や開示請求といった「ブロッキング以外の手段」が主な対策として続けられている。

利用リスク[編集]

マルウェア広告[編集]

匿名運営のアダルトサイトの多くと同様、JAVBUSやその周辺も広告収入で成り立っているとみられ、表示される広告の質は低いとされる。ポップアップや別タブで開く広告から、偽のウイルス警告、不要なアプリのインストール誘導、通知許可を求める詐欺的なページへ飛ばされるといった報告は、この種のサイトで典型的なものだ。

フィッシング・偽サイト[編集]

最大のリスクは偽サイトである。本物とそっくりのデザインで、会員登録を装って個人情報やクレジットカード番号を入力させたり、「年齢確認」名目で有料サイトへ誘導したりする手口が知られている。ドメインが頻繁に変わるサイトほど、こうした偽物が入り込む余地が大きい。

法的リスク[編集]

前節のとおり、マグネットリンクを使ったBitTorrentでの取得は、ダウンロードと同時に送信を伴うため、著作権侵害で開示請求や損害賠償請求を受けるリスクがある。サイト自体を閲覧するだけで直ちに違法となるわけではないが、「索引だから安全」という理屈は成り立たない。

出演者・権利者への影響[編集]

作品が無断で流通すると、メーカーの売上だけでなく、出演者の権利にも影響が及ぶ。日本ではAV出演被害防止・救済法により作品の公表期間に制約が設けられているが、海賊版として拡散した作品は回収が事実上不可能で、出演者の意思に反して残り続ける問題がある。

類似サイトとの比較[編集]

サイト 主な性質 動画本体 マグネットリンク 特徴
JAVBUS 作品データベース+リンク集 置かない 掲載あり 品番検索、女優DB、有碼・無碼の区分、掲示板
JAVLibrary 作品データベース・レビューサイト 置かない 基本的になし 利用者によるレビュー・評価・ランキングが中心
Avgle 動画共有(ストリーミング)型 置く なし 動画をそのまま再生する配信型
MissAV 動画ストリーミング型 置く なし 配信型の海賊版サイトとして知られる
FANZA 正規の販売・配信サービス 正規配信 なし 国内最大級の正規ストア

同じ「AVの品番を調べるサイト」でも、JAVLibraryのようにレビューやランキングが中心のもの、JAVBUSのようにマグネットリンクの一覧を伴うもの、動画を直接流す配信型と、性質はかなり異なる。ただし、いずれの非正規サイトも作品画像の無断転載という点では共通している。

合法な代替サービス[編集]

作品情報を調べたい、あるいは視聴したいという目的であれば、国内の正規サービスで多くが満たせる。

  • FANZA:DMMが運営する国内最大級の成人向け動画・通販サービス。品番での検索、サンプル動画、出演者別の一覧が揃っており、作品データベースとしても十分な情報量を持つ。
  • MGS動画:プレステージ系を中心に扱う配信サービス。
  • DUGA:多数のメーカー作品を扱う配信サービス。
  • ソクミル:単品購入型の動画配信サービス。
  • R18.com:かつての海外向け正規ストア。2023年に閉鎖しており、現在は利用できない。
  • FC2:個人・小規模制作の作品を販売するプラットフォームを運営している。

正規サービスでは売上がメーカーや出演者に還元されるうえ、マルウェアや偽サイト、開示請求といったリスクとも無縁でいられる。

余談[編集]

  • 名前の「BUS」の由来は公式には説明されていない。ファンの間では「作品へ運んでくれる乗り物」という意味だという解釈が語られることもあるが、根拠は不明である。
  • 中国語圏では、AV作品の情報を調べる行為を「車」や「発車」にたとえるネットスラングがあるとされ、「BUS」の名前もこうした言葉遊びと結びつけて語られることがある。
  • JAVBUSの作品データは、非公式の作品管理ソフトや解析ツールの取得元としても使われてきた。サイト側が自動取得を遮断し始めたことで、こうしたツールの開発者が対応に追われたという話もある。
  • 「索引サイトだから違法ではない」という誤解は根強いが、2020年の法改正で導入されたリーチサイト規制はまさにこの「リンクだけ」の型を想定したものである。
  • 正規の英語ストアだったR18.comの閉鎖後、海外ユーザーの間では作品情報を調べる手段が減ったとの声もあり、索引サイトの需要が残る背景の一つとされる。

外部リンク[編集]

本記事では、JAVBUSおよびその関連・類似サイトへの外部リンクは掲載しない。

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