概要[編集]

メンバーシップとは、視聴者が配信者のチャンネルへ月額料金を支払い、限定バッジや限定動画などの特典を受け取る仕組みのことである。YouTubeが2018年から広く開放した機能を指すことが多く、VTuberゲーム実況の界隈では「メン限」という略称で定着している。

詳細[編集]

仕組み[編集]

視聴者は月額を支払って「メンバー」になり、名前の横に表示されるバッジ、チャンネル独自の絵文字、メンバー限定の動画・ライブ配信・コミュニティ投稿といった特典を受け取る。料金は複数の段階を設定できることが多く、上位の段階ほど特典が増える。発生した金額はプラットフォームと配信者で分配され、配信者側の取り分はおおむね7割程度とされる。

開始には条件がある。YouTubeの場合、チャンネル登録者数が一定数(1,000人前後)を超えていること、パートナープログラムに参加していること、チャンネル所有者が18歳以上であること、機能が提供されている地域に居住していることなどが挙げられる。つまり誰でも即座に始められる機能ではなく、ある程度まで育ったチャンネルが次に踏む段階として用意されている。

なぜ投げ銭とは別に必要だったのか[編集]

配信者の収入源としては、先にスーパーチャットのような単発の投げ銭が普及していた。ただし投げ銭は「盛り上がった瞬間」に集中する性質があり、配信の内容や時期によって金額が大きく上下する。翌月にいくら入るかを本人が予測できないため、機材・スタッフ・制作費といった継続的な支出を積む判断がしづらい。

メンバーシップはここを反転させる。金額は一人あたり小さいが、解約されない限り毎月同じ額が繰り返し発生する。数えている対象が「どれだけ盛り上がったか」から「どれだけの人が続けているか」に変わるため、収入が先に見える状態になる。単発の投げ銭と定額の会費が両方あることは、配信という仕事の収入が二種類の別々の原理で動いていることを意味する。

再生数と収入が切り離された[編集]

広告収入だけで成り立っていた時期、収入は再生回数にほぼ比例していた。そのため題材は「多くの人が見るもの」に寄る力が働く。メンバーシップが加わると、視聴者数が小さくても継続する人が一定数いれば成立するようになる。

結果として、扱える題材の幅が広がった。特定のゲームだけを延々と遊ぶ配信、ASMRのように向き不向きがはっきり分かれる形式、雑談中心で拡散に向かない内容などが、それ単体で維持できるようになっている。これは少部数でも成り立つ同人誌の即売会が、書店流通では通らない題材を抱えてこられた理屈とよく似ている。

限定配信という場所[編集]

メンバー限定の配信は、公開配信より雑談寄りになりやすいと言われる。外へ広がることを前提にしなくてよいため、切り抜き動画として抜き出されることも想定しなくて済むからである。

一方で、有料の壁の内側で何が話されたかは外部から確認できない。問題が起きたときに事実関係を追いにくいという指摘がある反面、そもそも全ての発言が検証可能である必要はないという見方もあり、評価は定まっていない。

他のサービスでの呼び方[編集]

Twitchでは「サブスクライブ」と呼ばれ、配信者ごとの絵文字が使える点はよく似ている。ニコニコ動画系のチャンネル会員、クリエイター向けの月額支援サービスなども同じ発想である。ホロライブにじさんじの所属タレントの場合、事務所側の取り分がさらに設定されるため、本人の手取りは表示額そのものではない。

どこで使われているか[編集]

大手事務所に所属するVTuberでは、ほぼ全員が設定しているといってよい状態にある。ホロライブホロライブEnglishにじさんじぶいすぽっ!の所属タレントはいずれも独自のバッジと絵文字を用意しており、壱百満天原サロメのように短期間で規模が大きくなった例でも早い段階で導入されている。

個人で活動するストリーマー歌い手Eスポーツの選手にとっては、事務所の取り分が発生しない分だけ手元に残る割合が大きい。所属するか独立するかの判断に、この差が直接効いてくる。

よくある質問[編集]

Q. 途中で解約できる? できる。次の請求日より前に解約すれば、以後は課金されない。ただし支払い済みの期間分の特典はその月の終わりまで残るのが一般的である。

Q. バッジの数字は何? 継続した月数である。長く続けるほど絵柄が変わるチャンネルも多く、結果として「いつから見ているか」が名前の横に表示される形になっている。

Q. メンバー限定の動画は解約後も見られる? 見られなくなるのが基本である。購入ではなく、在籍している間だけ閲覧できる形をとっている。

Q. スーパーチャットとどちらが配信者の助けになる? 性質が違うため単純に比較できない。まとまった額が一度に入るのが投げ銭、少額でも毎月続くのがメンバーシップである。

余談[編集]

  • 「メン限」という略語は配信者側より視聴者側から広まったとされる。限定配信の告知よりも、見られなかった側の「メン限だった」という書き込みのほうが数が多かったためだと言われるが、確認されているわけではない。
  • バッジの月数表示は、本来は特典の一つにすぎなかったが、実際には古参であることの証明として機能している。誰が何年見ているかが一目で分かる仕組みは、ファンの側の序列を可視化してしまうという声もある。
  • 登録者数が大きいチャンネルほどメンバー比率が高いとは限らない。話題になって一気に伸びたチャンネルより、長く小規模に続けたチャンネルのほうが比率が高い例が知られている。

外部リンク[編集]

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