THE W

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概要[編集]

THE W(ザ・ダブリュー)とは、日本テレビ吉本興業が主催した、女性芸人日本一を決めるお笑いの賞レースである。正式名称は「女芸人No.1決定戦 THE W」。2017年に始まり、2025年大会をもって終了した。

詳細[編集]

大会の設計[編集]

プロ・アマチュア、芸歴、芸風、人数のいずれも問わず、出場者が女性であることだけを条件とした大会だった。M-1グランプリ漫才キングオブコントコントR-1グランプリピン芸人を対象とするのに対し、THE W は形式でも人数でもなく出場者の属性で区切っていた点が特徴である。

この設計には、当時の状況に対応する理由があった。既存の賞レースでは女性芸人の決勝進出が少なく、上の段階に上がる機会そのものが限られていた。属性で区切った枠を別に用意すれば、少なくともその枠のなかでは決勝の舞台と全国放送の露出が確保される。

終了に至る経緯[編集]

最終回となった2025年大会では、過去最多の1044組のエントリーからニッチェが9代目王者となり、優勝賞金1000万円を獲得した。ニッチェは2005年結成で芸歴21年目、マセキ芸能社としては初の賞レース制覇だった。

大会終了の背景としては複数の要因が挙げられている。決勝の視聴率は初回の13.1%から2024年に6.6%、2025年に6.7%へ低下していた。またエントリー数がM-1グランプリのおよそ10分の1でありながら優勝賞金は同額の1000万円であり、規模と費用の釣り合いを欠いていたという指摘もある。

属性で区切る大会をめぐる議論[編集]

終了に際して繰り返し語られたのは、性別で区切った大会が今も必要なのかという論点である。

必要だとする立場は、機会が偏っている状態では結果の平等だけを見ても意味がなく、上の段階に進む入口が別に用意されていなければ偏りが自己再生産されると説明する。必要でないとする立場は、女性芸人がM-1グランプリをはじめとする男女を問わない大会で実際に結果を残すようになった以上、別枠を残すことは「本戦とは別の場所」という扱いを固定してしまうと指摘する。

どちらの立場も、機会の偏りを問題にしている点では一致しており、対立しているのは「別枠が偏りを埋めるのか、それとも偏りを固定するのか」という効果の見立てである。これは大会の是非というより、優遇措置一般に共通する論点であり、結論の出た議論ではない。

余談[編集]

  • 大会名の W は Woman の頭文字とされる。一文字の略称が大会名として採用された例は賞レースでは珍しく、M-1グランプリの M(漫才)、R-1グランプリの R と並んで、頭文字で対象を示す系統に連なっている。
  • 出場条件に人数の制限がなかったため、コンビ、トリオ、ピンが同じ舞台で競う形になっていた。形式を問わない審査の難しさはR-1グランプリと同型の問題である。
  • 終了後、女性芸人を対象とする全国規模の賞レースは常設のものがない状態になった。賞レースの数が減る動きはバラエティ番組の編成全体の変化とも重ねて語られている。

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