| SupJav サップジャブ | |
|---|---|
| 国家 | 海外(所在地非公開) |
| 種類 | アダルトサイト(動画共有型・海賊版) |
| 業種 | 動画配信 |
| 本社所在地 | 非公開 |
| 代表者 | 非公開 |
| 別名 | サプジャブ、supjav、SUPJAV |
概要[編集]
SupJav(サップジャブ)とは、日本の無修正・有修正のアダルトビデオ(JAV)作品を権利者に無断で掲載している、海外発の無料アダルト動画サイトである。「サプジャブ」と読まれることもあり、表記は「supjav」「SUPJAV」「SupJAV」などと揺れがある。MissAVやJable.tvと同様の海賊版サイトとされ、会員登録なしで大量の作品を無料で視聴できるとうたって利用者を集めてきた。
運営者・所在地・連絡先はいずれも公開されておらず、収益はポップアップを中心とした広告によるものとみられている。ドメインの凍結と移転を繰り返しているため同じアドレスで安定して運用されているわけではなく、偽警告広告やサポート詐欺への誘導、名称をまねた偽サイトなど、利用者側のトラブルも多く報告されている。
詳細[編集]
SupJavは、無修正のJAV(Japanese Adult Video)を含む大量のアダルト動画を無料で視聴できるとうたって利用者を集めてきた。Jable.tvやMissAV、ThisAVなどと同じく、正規の配信元の許諾を得ずにアップロードされた侵害コンテンツを集約するサイトであり、日本国内では販売・配信が認められない無修正作品を掲載している点も問題視されてきた。掲載作品には、FANZAやMGS動画などの正規サービスで販売されている作品を無断で転載したものが多いと指摘されている。
サービスの特徴[編集]
サイトは一般的な動画共有サイトに近い作りで、作品はサムネイル付きの一覧で並び、カテゴリ・タグ・キーワード検索・並べ替えなどで絞り込める。カテゴリとしては、有修正(モザイクあり)、無修正、「モザイク低減」をうたう加工作品、素人系などが設けられているとされる。スマートフォンからの閲覧にも対応している。
動画の再生は、サイト本体とは別のサーバーや外部の動画ホスティングから読み込む形をとっているとされ、ページ自体は開けるのに動画だけが再生されない、作品ページが残っているのに中身の動画が削除されている、といった状態がしばしば起きる。権利者からの削除要請や、動画を置いている側のサーバーでの削除が原因とみられている。
また、SupJavは単なるストリーミングだけでなく、外部のファイル共有サービス(オンラインストレージ)に置かれたファイルへのリンクを掲載していたことでも知られる。後述のとおり、権利者側はこうしたファイル共有サービスに対して削除を求める活動を行ってきた。
海外で人気のある動画ダウンロードツール「yt-dlp」の開発者のもとには、2023年末にSupJavへの対応を求める要望が寄せられたが、開発側は「海賊版サイトはサポートしない」として対応を拒否している。
広告と収益[編集]
SupJavを特に特徴づけているのが、悪質な広告の多さである。ページを開いたり動画を再生したりすると、「ウイルスが検出されました」「端末が危険です」などと表示する偽の警告画面や、「今すぐスキャン」といったボタンが繰り返しポップアップする。本物の再生ボタンに似せた偽ボタンや、クリックするたびに別タブで広告サイトが開くリダイレクトも多い。これらの中には、電話をかけさせて遠隔操作ソフトを入れさせたり金銭を支払わせたりするサポート詐欺へ誘導するもの、偽のセキュリティアプリや有料サービスの登録へ誘導するもの、ブラウザの通知許可を求めて以後スパム通知を送りつけるものなどがあると報告されている。
権利処理されていない動画を扱うサイトは大手の広告ネットワークの審査を通らないため、審査の緩い海外の成人向け広告ネットワークに頼ることになり、ポップアップやポップアンダーなど表示回数で稼ぐ形式の広告が中心になる。SupJavの広告の多さも、こうした海賊版サイト共通の収益構造から生じているとみられる。
2026年夏には、SupJavを閲覧していたところ、遠隔操作ソフト「ScreenConnect」のインストーラーが利用者の操作なしにダウンロードされたという報告が個人ブログなどで相次いだ。ScreenConnect自体は企業のITサポートなどで使われる正規のリモートアクセスソフトだが、サポート詐欺では被害者の端末を乗っ取る手段として悪用されることが多い。
ドメイン凍結と移転の経緯[編集]
SupJavのドメインは、権利者側の申し立てなどを受けてたびたび凍結されてきた。そのたびに運営者は別のドメインへ移行を繰り返しており、トップレベルドメインを変えながら運営を続けている。移転の際に公式な告知が出ることは少なく、復旧の見通しが案内されることもないため、利用者の間では「見れない」「閉鎖したのか」という混乱がそのつど起きている。
本家が見られなくなった隙を突いて、名称やロゴを似せた偽のミラーサイトが多数出現している点も指摘されている。これらは元の運営とは無関係とみられ、本家以上に詐欺広告やマルウェア配布の入口になりやすいとされる。
権利者による外部ホスティングへの対応[編集]
米国で日本のアダルト作品の著作権保護を代行しているWELL TREASURE USA LLCは、2024年12月、SupJavに埋め込まれていたファイル共有サービス「Subyshare」のリンクについて、同サービスの運営者や決済事業者に通知を行った結果、数日のうちにリンク先のファイルがすべて削除されたと発表した。同じ月には、ファイル共有サービス「Rapidgator」上にあり、SupJavに掲載されていた侵害ファイルへのリンク2,088件を削除させたとも発表している。同社によれば、Rapidgatorは当初DMCAに基づく削除通知への対応が鈍く、繰り返し資料を提出してようやく削除に至ったという。これらはSupJavのサイト自体を閉鎖させたものではないが、サイトと外部ホスティングの間の流通経路を断つ取り組みとして位置づけられている。
運営[編集]
SupJavの運営者・運営会社・所在地、特定商取引法に基づく表記や連絡先はいずれも公開されておらず、利用規約や権利処理に関する説明も見当たらないため、運営実態は不明である。収益は主に前述の広告によるものと見られる。ThisAVやMissAVのように、訴訟を通じて運営に関わる人物・法人名が裁判記録に残ったケースとは異なり、SupJavについて運営主体が公的に特定された記録は確認されていない。
危険性・利用リスク[編集]
サポート詐欺型の広告に加え、リンクをクリックすると意図しないアプリのインストールや別サイトへの転送が起こることがあり、マルウェア感染や個人情報流出のリスクが高い。年齢確認や会員登録を装った画面でクレジットカード情報などを入力させようとするフィッシングの手口も報告されている。ブラウザの安全機能やセキュリティソフトが、SupJavや関連する広告ドメインへの接続を危険サイトとして警告・遮断することもある。
また、掲載されている動画は権利者の許諾を得ずに掲載されたものであり、後述のとおりダウンロードには法的リスクが伴う。「接続確認」画面やアクセス制限が表示されて開けないこともあるが、無理に別のアドレスを探そうとすると偽サイトや詐欺広告に行き着く危険があると指摘されている。
日本の法制度との関係[編集]
違法ダウンロード規制[編集]
日本では、2010年1月施行の改正著作権法で、違法にアップロードされたものと知りながら音楽・映像をダウンロード(録音・録画)する行為が違法となった。さらに2012年10月施行の改正で、有償で提供・提示されている作品を違法アップロードと知りながらダウンロードする行為に刑事罰が設けられ、2年以下の懲役(2025年6月の刑法改正以降は拘禁刑)もしくは200万円以下の罰金、またはその併科の対象となっている。2021年1月施行の改正では、違法ダウンロードの対象が音楽・映像以外の漫画・書籍・論文などの著作物全般に拡大された。SupJavに掲載されているような市販のアダルト作品は、もともと「有償で提供されている映像」にあたるため、2012年以降すでに刑事罰の対象範囲に入っている。
ストリーミング視聴の扱い[編集]
一方で、ストリーミング形式でその場で再生するだけの行為は、現行法のダウンロード違法化の対象には含まれないと解されるのが一般的である。再生時に端末に一時的にデータが保存されること(キャッシュ)は、著作権法上の例外規定により複製権侵害にはあたらないとされている。ただし、専用ソフトなどを使って動画をファイルとして保存すれば、ダウンロード規制の対象になりうる。
リーチサイト規制[編集]
2020年10月施行の改正著作権法では、侵害コンテンツへのリンクを集めて利用者を誘導する「リーチサイト」「リーチアプリ」の運営や、そこでのリンク提供行為が規制対象となった。リーチサイトの運営者には5年以下の懲役(拘禁刑)もしくは500万円以下の罰金、リンク提供者には3年以下の懲役(拘禁刑)もしくは300万円以下の罰金などが定められている。外部のファイル共有サービスへのリンクを掲載する形態は、この規制が想定する類型と重なる部分があるが、SupJavのように運営者が海外にいて身元も不明なサイトに国内法を適用して摘発するのは容易ではない。
無修正作品とわいせつ物頒布[編集]
日本国内では、性器にモザイク処理のない無修正作品を公然と陳列・頒布することは、刑法175条のわいせつ物頒布等罪にあたりうる。同条が処罰するのは頒布・陳列や販売目的での所持などであり、個人が見るだけの行為は対象とされていない。日本の正規メーカーが国内向けに販売する作品はモザイク処理が施されており、無修正版が出回る場合は流出や海外での加工によるものが多い。
権利者側の対策[編集]
日本の映像・出版などの業界団体でつくるコンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、海外の捜査機関と連携して海賊版サイトの運営者を告発・摘発するプロジェクトを進めている。2025年11月には、CODAの告発により世界最大級の漫画海賊版サイト「BATO.TO」の運営者が中国で刑事摘発され、その後関連する約60サイトの閉鎖が確認されたと発表している。こうした取り組みは主に漫画・アニメ・映画などが対象で、SupJavに対して同様の摘発が行われたという発表は確認されていない。
アダルト業界に関しては、同業サイトをめぐる米国での民事訴訟が知られている。日本のアダルト作品メーカーであるWill Co. LTDは、MissAV・ThisAVなどの運営に関わるとされる香港の個人や法人を相手取り、米国ワシントン州の連邦地方裁判所に著作権侵害訴訟を起こした。被告側が応訴しなかったため欠席判決が出され、2025年1月、50作品が少なくとも6つのサイトに掲載された計300件の侵害について、1件あたり1万5,000ドル、総額450万ドルの損害賠償が認められたほか、両サイトの主要ドメインが原告側に移転されて差し押さえの告知画面に切り替えられた。もっとも、MissAVはその後も別のトップレベルドメインで運営を続けたと報じられている。これはSupJav自体に対する判決ではないが、ドメインを差し押さえられても別のドメインで運営を続けるという構図は、SupJavが繰り返してきたドメイン移転とも共通している。
このほか、権利者側は個々の侵害動画について、動画を置いているホスティング事業者やファイル共有サービス、さらにはその決済事業者への削除要請を続けている。前述のSubyshareやRapidgatorに対する削除はその一例である。
正規の配信サービス[編集]
日本のアダルト作品を権利処理したうえで配信しているサービスとしては、DMMグループのFANZAが最大手として知られ、ほかにMGS動画、DUGAなどがある。無修正作品を正規に扱う海外運営のサービスとしてはHEYZOなどが知られる。正規サービスでは購入・レンタル・見放題などの形態で配信され、売上の一部が出演者・メーカーに還元される。
よくある疑問[編集]
SupJavは違法?[編集]
SupJavに掲載されている作品の多くは、権利者の許諾を得ずに転載されたものとされ、サイト自体は著作権侵害コンテンツを扱う海賊版サイトに分類される。運営者が海外にいて身元も不明なため、日本の法律でサイトを直接取り締まることは難しいのが実情である。
見るだけで違法になる?[編集]
ストリーミングで再生するだけの行為は、日本の著作権法のダウンロード違法化の対象には含まれないと一般に解されている。ただし、違法アップロードと知りながら動画を保存(ダウンロード)すると、市販作品の場合は刑事罰の対象になりうる。また、法律上の扱いとは別に、広告経由の詐欺やマルウェア被害のリスクは残る。
なぜ見れないことがある?[編集]
主な原因として、ドメインの凍結・移転、権利者の申し立てによる個別動画の削除、動画を置いている外部サーバー側の障害や削除などが挙げられる。セキュリティソフトやブラウザの保護機能、通信事業者のフィルタリングによって接続が遮断される場合もある。運営から障害や復旧の告知が出ることはほとんどない。
ウイルスの危険は?[編集]
サイト本体よりも、表示される広告経由の被害が多く報告されている。偽のウイルス警告からサポート詐欺の電話窓口へ誘導される、偽のアプリやアップデートをインストールさせられる、ブラウザの通知を許可させられてスパム通知が届く、といった事例がある。2026年には、遠隔操作ソフトのインストーラーが勝手にダウンロードされたという報告も出ている。名称をまねた偽サイトでは、さらに危険性が高いとされる。
運営者は誰?[編集]
公開されていない。運営会社・所在地・連絡先の表記はなく、訴訟などを通じて運営主体が公的に特定された記録も確認されていない。
MissAVやJable.tvとは関係ある?[編集]
同じくJAV作品を無断で掲載するサイトとして並べて語られることが多いが、運営上のつながりを示す情報は確認されていない。