| SBクリエイティブ株式会社 SB Creative Corp. | |
|---|---|
| 略称 | SBCr |
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | 出版 |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| 設立日 | 1999年3月 |
| 主要株主 | SBメディアホールディングス(完全親会社) |
| 主要部門 | 出版事業 |
| 代表作品 | GA文庫/GAノベル/SB新書/サイエンス・アイ新書 |
| 別名 | ソフトバンク パブリッシング/ソフトバンク クリエイティブ(旧商号) |
概要[編集]
SBクリエイティブ(エスビークリエイティブ)とは、東京都港区に本社を置く日本の出版社である。ソフトバンクの出版事業部門が分社化して生まれた会社で、コンピュータ書から新書、GA文庫をはじめとするライトノベルまでを手がける。
詳細[編集]
1999年3月、ソフトバンク株式会社の出版事業部が分社し「ソフトバンク パブリッシング株式会社」として設立された。2005年10月にソフトバンク・メディア・アンド・マーケティング株式会社と合併して「ソフトバンク クリエイティブ株式会社」へ商号変更し、2013年10月1日に現在の「SBクリエイティブ株式会社」となった。
現在はソフトバンクの子会社であるSBメディアホールディングスの完全子会社である。
2006年にはライトノベルレーベルGA文庫、一般新書のSB新書、科学新書のサイエンス・アイ新書を相次いで創刊し、コンピュータ系の専門出版社から総合出版社への転換を進めた。2016年には単行本レーベル「GAノベル」を創刊している。
ソフトバンクの創業事業は出版だった[編集]
社名に「SB」が入っているため通信会社の一部門と見られやすいが、順序は逆である。ソフトバンクは1981年の創業時、ソフトウェアの流通とともに出版を主要事業としており、パソコン雑誌の発行は創業期からの柱だった。
つまりSBクリエイティブは、通信事業者が後から出版に手を出した会社ではなく、創業事業のほうが分社して残った会社である。グループの主力が通信・インターネットへ移っていくなかで、最初にあった事業が別会社として独立していったという形になる。
社名から刊行物の性格を推し量れないという点では、『週刊アサヒ芸能』と『アニメージュ』を同時に出していた徳間書店や、雑誌軸ではなくレーベル軸で拡張してきたKADOKAWAと似た事情がある。
コンピュータ書からライトノベルまで[編集]
SBクリエイティブの刊行物は、技術書・ビジネス書・新書・ライトノベルと幅が広い。一見すると脈絡がないが、共通するものがある。どれも「雑誌を持たないまま書籍で勝負する」構造である。
集英社・講談社・小学館のような大手は、週刊・月刊の雑誌で連載を回し、そこから単行本を出すという流れを持っている。雑誌が新人の入口であり、読者の母集団でもある。
これに対しSBクリエイティブの主要レーベルは、雑誌連載を前提としていない。技術書は必要が生じたときに買われ、新書はテーマで買われ、ライトノベルは小説家になろうなどのweb投稿サイトや公募新人賞から供給される。読者と作品が出会う場所が、自社の雑誌ではなく外側にある。
この構造には利点と制約がある。雑誌を維持する固定費がかからず、web発の作品を素早く取り込める一方で、自社で読者を囲い込む場を持たないため、刊行のたびに外部の場所で見つけてもらう必要がある。GA文庫が半年に一度の前後期制で公募新人賞を運営しているのも、供給を絶やさないための仕組みである。
GA文庫とコミカライズ[編集]
GA文庫およびGAノベルからは、web小説発の作品が多数刊行されている。特徴的なのは、原作のレーベルと漫画版の版元が別になるのが通例である点である。
たとえば進行諸島の作品を原作とする殲滅魔導の最強賢者 無才の賢者、魔導を極め最強へ至るはスクウェア・エニックスの媒体で、海空りく原作の捕虜英雄〜捨て駒にされた剣奴は敵国で成り上がる〜は白泉社『ヤングアニマル』で連載されている。
これは、コミカライズには漫画の制作体制と掲載媒体が要るためである。読者数の多い場所で漫画版を走らせ、そこから原作へ誘導するほうが効率が良い。漫画部門を持たない出版社にとって、外部の媒体と組むのは弱点ではなく合理的な選択である。結果として、書店の棚では同じ作品が異なる出版社の名前で並ぶことになる。
こうしてできた作品群はピッコマなどの電子配信サービスにも流れ、縦読み専用作品と同じ棚に並ぶ。制作工程はまったく違うが、読者から見れば同じサムネイルが並んでいるだけである。
よくある質問[編集]
- ソフトバンクの会社なの?
- ソフトバンクの子会社であるSBメディアホールディングスの完全子会社である。ただし出版はソフトバンクの創業期からの事業で、通信事業の副産物として始まったわけではない。
- GA文庫はここのレーベル?
- GA文庫および単行本レーベルのGAノベルはSBクリエイティブが刊行している。
- 技術書も出しているの?
- 出している。コンピュータ書・技術書は分社前からの主要分野である。
- 社名はいつ変わったの?
- 1999年に「ソフトバンク パブリッシング」として設立され、2005年に「ソフトバンク クリエイティブ」、2013年10月1日に「SBクリエイティブ」となった。
余談[編集]
- 新書レーベルを2つ(SB新書とサイエンス・アイ新書)並行して持っている点は、光文社など新書に強い版元と同じ発想である。一般向けと科学分野で読者層が違うため、同じ判型でも棚の位置が変わる。
- GA文庫という名称の由来は公式に細かく説明されているわけではない。レーベル名が2文字のアルファベットという形は、書店の棚で背表紙を識別しやすくする実務的な効果がある。
- コンピュータ書とライトノベルを同じ会社が出していることは、外から見ると奇妙に映る。ただし秋田書店が漫画と実用書を、ワニブックスが写真集とビジネス書を同時に出しているように、出版社の刊行物の幅が社名やイメージと一致しないのは珍しいことではない。
- 2016年のGAノベル創刊は、web小説発の作品を文庫ではなく単行本で出すという流れが一般化した時期と重なる。判型の選択が作品の格ではなく「読者がどの段階で作品に出会っているか」で決まるようになったことの表れである。