| hanime.tv hanime.tv / HAnime | |
|---|---|
| 略称 | Hanime、HTV |
| 国家 | 不明(サーバーはアメリカ合衆国、運営拠点は台湾とする資料がある) |
| 種類 | 成人向けアニメ動画ストリーミングサイト(無許諾配信) |
| 業種 | インターネット動画配信 |
| 本社所在地 | 非公開 |
| 設立日 | 2014年5月10日 |
| 年齢 | 12周年 |
| 設立者 | 非公開 |
| 代表者 | 非公開 |
| 上場 | 非上場 |
| 所有者 | 非公開 |
| 別名 | HAnime、hanime |
概要[編集]
Hanime(ハニメ/エイチアニメ)とは、英語圏向けに運営されている成人向けアニメ(海外でいう「hentai」)のストリーミングサイト「hanime.tv」の通称である。日本の制作会社が発売したアダルトアニメを権利者の許諾なく配信しているとされ、日本では「漫画村の動画版」にたとえられることもある。
詳細[編集]
名前の由来[編集]
「Hanime」は「Hentai」と「Anime」を組み合わせた造語で、「H(エッチ)アニメ」とも読める。英語圏では日本製の成人向けアニメを「hentai」と呼ぶのが一般的で、サイト名もそのジャンル名に由来する。日本語の「変態」とは意味合いが異なり、海外では単に「日本風の成人向けアニメ・漫画」というジャンル名として使われている。
サイト上の表記は小文字の「hanime.tv」、アプリなどでは「HAnime」と大文字が混じる表記も見られる。略して「HTV」と呼ばれることもある。
開設と運営者[編集]
韓国のナムウィキ系資料では、開設日は2014年5月10日とされている。サーバーはアメリカ合衆国にあり、運営の拠点は台湾とつながりがあるとされるが、運営会社名や代表者は公式には明らかにされていない。ドメイン登録情報もプライバシー保護サービスで隠されており、誰が運営しているのかは外部から確認できない状態が続いている。
英語圏のオンライン百科事典の一部には運営者や所在地を記した記事もあるが、実在の大企業経営者の名前が「創業者」として書き込まれているなど、明らかに信頼性に欠ける内容が混ざっている。本記事ではそうした出典の不確かな情報は採用していない。
サイトの仕組み[編集]
トップページには「Recent Uploads(最近のアップロード)」「New Releases(新作)」「Trending(話題)」「Random(ランダム)」といった棚が並び、作品ページで動画を再生する形式である。一般的な動画配信サービスに近いUIで、作品ごとに英語字幕付きの動画がまとめられている。
検索機能にはタグ絞り込みと「ブラックリスト」機能があり、見たくないジャンルのタグを除外できる。並び替えは「いいね数」「アップロード日」「再生数」「タイトル順」などに対応する。アカウントを作ればお気に入り登録ができ、そのデータはアプリとも同期される。
タグは50〜60種類以上あるとされ、画質や作画形式(3DCGなど)、ジャンルごとに細かく分類されている。ナムウィキ系資料によれば、過去に存在した一部のタグ(未成年を想起させるジャンルなど)は、ある時期以降に削除されたという。
アプリ[編集]
Android向けのアプリが存在し、Google Playではなくサイトから直接APKファイルを配布する形をとっている(Android 4.1以降対応とされる)。iPhone向けのApp Store版は確認されていない。
一方、Google Play上には「HAnime」「Hanime TV」などの名前を冠した無関係のアプリが複数並んでおり、名称だけを借りた便乗アプリである。検索すると公式を名乗るものと便乗品が混在して見える状態になっている。
収益の仕組み[編集]
hanime.tvは基本的に無料で視聴できるサイトであり、収益源は主に広告である。著作権団体のCODA(コンテンツ海外流通促進機構)は、海賊版サイト一般について「視聴数に応じたネット広告の収入」がビジネスモデルの中心だと説明しており、hanime.tvも同じ構造にあるとみられる。
広告の出方[編集]
ナムウィキ系資料によれば、かつては動画再生前に2本の広告が流れていたが、その後の変更で1本に減り、成人向けゲームプラットフォーム「Nutaku」の広告が流れるようになったとされる。サイト訪問時に1回広告が出たあと、上部の「CLOSE AD」ボタンを押すとその日の追加広告が出なくなる仕組みも紹介されている。
Nutakuは2015年1月に始まった海外向けの成人向けゲーム配信サービスで、当初は日本のDMMとの提携で日本製ゲームの英語版を配信していた。現在はカナダのAylo(旧MindGeek、Pornhubの運営会社)傘下とされる。
広告ブロッカーのフィルタ開発コミュニティ(uBlock Origin、AdGuardなど)には、hanime.tvの広告が何種類もあり動的に差し込まれるため消しにくい、という報告が複数寄せられている。サイト内には「sponsored」扱いの作品棚や、無料会員にだけ表示される要素もあるとされ、広告を非表示にする有料プランの存在もうかがえる。
模倣サイトの存在[編集]
「hanime」を名乗るドメインは世界中に大量に存在し、本家とは無関係な模倣サイトも多い。中には「プレミアム会員」の料金ページを独自に設けているものもあり、どれが本家なのか利用者側で区別しにくい状況が生まれている。名前の似た「hanime1」など、別運営の同ジャンルサイトもあり、日本のQ&Aサイトではこれらが混同された質問がたびたび見られる。
日本の著作権・アダルトアニメ業界との関係[編集]
無許諾配信という論点[編集]
hanime.tvで配信されている作品の多くは、日本の制作会社・レーベルが販売しているアダルトアニメで、配信について権利者の許諾を得ているという情報はない。ナムウィキ系資料もこのサイトを「アダルトサイト」かつ「違法アニメ共有サイト」に分類している。日本の利用者の間でも、作品が一斉に再生できなくなった際に「漫画村の動画版のようなもの」「摘発で消されたのでは」と語られるなど、海賊版サイトとして認識されている。
こうしたサイトは運営者が匿名で、サーバーも日本国外にあるため、日本の著作権法に基づく削除要請や発信者情報開示を進めるには、国外のサーバー会社やCDN事業者を経由した手続きが必要になる。英語圏のhentai業界を扱った記事でも、海賊版サイトは「法人格を持たない運営体」で「米国外にサーバーを置く」ことが多く、取り締まりが難しいと指摘されている。
日本の制作会社側の事情[編集]
日本の成人向けアニメは、国内ではパッケージ販売やFANZA・DLsiteなどの国内配信サイトでの販売が中心で、海外向けの公式な配信網は限られてきた。海外メディアのUnseen Japanは、hentaiは一般向けアニメのような「メディアミックス」の仕組みを持たず、Crunchyrollなど大手配信サービスにも載らないため、合法的な海外展開がなかなか広がらないと分析している。
同記事によれば、Nhentaiや「HAnime」などの海賊版サイトは月間数億アクセス規模とされ、正規の英語版サービスを大きく上回っているという。正規の側では、米国のFAKKUが2014年に日本の出版社ワニマガジンと提携して英語版の成人向け漫画を正式出版し、2015年末までに無許諾の翻訳をすべて削除して「完全ライセンス化」した例がある。FAKKUは2011年からKitty Mediaの作品を配信し、2017年にはKitty Mediaを買収したが、2020年に動画配信を縮小し、2023年1月までに配信セクションを停止している。
また、FAKKUは2017〜2018年にかけて海賊版hentai配信サイト「Hentai Haven」との提携・合法化を試みたが、運営者との対立が表面化するなどして、正規化の試みは大きく広がらなかったとされる。成人向けアニメの「合法的なCrunchyroll」を作る試みが難航している背景には、こうした海賊版サイトの存在がある。
日本の法律上の扱い[編集]
日本の著作権法では、違法にアップロードされたと知りながら動画をダウンロードする行為は2010年から違法となり、2012年10月1日からは、有償で提供されている音楽・映像を違法と知りながら録音・録画(ダウンロード)する行為に刑事罰(2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその併科)が科されるようになった。2021年1月1日施行の改正では、ダウンロード違法化の対象が音楽・映像から著作物全般(漫画、書籍など)に広がっている。
一方、文化庁の説明では、これらの刑事罰の対象はあくまで「録音・録画(ダウンロード)」であり、ストリーミングでの視聴そのものは対象に含まれていない。ただし2020年10月1日施行の改正で導入されたリーチサイト規制では、ストリーミング形式の侵害コンテンツへのリンクを集めたサイトも規制対象となり、リンクを提供する側は処罰の対象になりうる。また、違法アップロード(公衆送信)をする側は、従来から著作権侵害として刑事罰の対象である。
利用時に起きうること[編集]
広告経由のトラブル[編集]
無料の海賊版サイトで起きるトラブルの大半は広告枠で起きている。日本のセキュリティ系・法律系の解説記事では、海賊版サイトの典型的な被害として「偽のウイルス警告」「身に覚えのない料金請求画面」「意図しない会員登録」が挙げられている。
オンラインのURLスキャンサービスでは、hanime.tvについて「脅威は検出されなかった」とする結果と、「フィッシング」に分類されるドメインへの通信が検出されたとする結果(2024年11月、サンドボックス解析サービスANY.RUNでの解析)が混在している。広告の中身は配信事業者側で日々入れ替わるため、同じサイトでも解析するタイミングによって結果が変わるのが実情である。
非公式アプリ・模倣サイト[編集]
公式アプリがGoogle Play外でのAPK配布であることに加え、同名の便乗アプリや模倣ドメインが多いため、本家以外のアプリ・サイトを経由して個人情報や決済情報を入力してしまうケースが起こりうる。APKファイルの直接インストールはスマートフォンの標準のセキュリティチェックを通らない経路である点も、公式ストア経由のアプリとは異なる。
法的な論点[編集]
前述のとおり、日本ではストリーミング視聴そのものは現行法の刑事罰の対象外とされるが、動画を保存する行為は違法ダウンロードに該当しうる。動画を二次的にアップロード・転載すれば、公衆送信権の侵害として民事・刑事の責任を問われる可能性がある。CODAは海賊版サイトを見ること自体が、広告収入を通じて間接的に運営者の利益になると説明している。
接続できなくなる問題[編集]
hanime.tvは過去に何度か接続障害や動画の一斉再生不可を起こしている。ナムウィキ系資料では2025年3月29日に接続が失われ、その後復旧したと記録されている。日本のQ&Aサイトには「This video is no longer available」と表示されて全動画が見られなくなったという質問も投稿されている。こうした停止の理由が運営側から説明されることは基本的にない。
合法の代替サービス[編集]
日本の成人向けアニメを正規に購入・視聴できるサービスとしては、主に次のようなものがある。
| サービス | 運営 | 特徴 |
|---|---|---|
| FANZA | デジタルコマース(DMMグループ) | 2018年8月1日にDMM.R18から改称。動画、アダルトアニメ、同人、ゲームなどを扱う国内最大級のアダルト総合サイト。2021年度の売上は約1,050億円とされる |
| DLsite | エイシス | 同人作品・商業作品のダウンロード販売サイト。成人向けアニメ・ボイス作品・ゲームを扱い、多言語版も展開している |
| FAKKU | FAKKU(米国) | 英語圏最大級の成人向け漫画の正規出版社。動画配信は2023年までに停止 |
| Nutaku | Aylo(カナダ) | 成人向けゲームの海外向け配信プラットフォーム。日本製ゲームの英語版を多く扱う |
国内の正規サービスは日本国内からのアクセスを前提にしており、日本国外向けには別サイトを用意したり、配信地域を制限したりしている場合がある。作品によっては同人誌即売会(コミックマーケットなど)でのパッケージ販売が中心のものもある。
他の海賊版系サイトとの比較[編集]
| サイト | 主なジャンル | 形式 |
|---|---|---|
| hanime.tv | 成人向けアニメ | ストリーミング |
| Nhentai | 成人向け同人誌・漫画 | 画像閲覧 |
| Hitomi.la | 成人向け同人誌・漫画・CG | 画像閲覧 |
| Iwara | 3DCG動画(MMD等) | 動画投稿 |
| Rule34 | ファンアート全般 | 画像投稿 |
これらはジャンルや形式は異なるが、いずれも日本のアニメ・漫画文化の周辺にある海外サイトとして、日本の権利者との関係がたびたび議論になっている。
余談[編集]
- 英語圏で「hentai」がジャンル名として定着したため、海外の人が日本語の「変態」を知って驚く、という話がよくネタにされる。
- サイトの広告に流れていたとされるNutakuは、のちにPornhubの運営会社Aylo傘下になっており、海賊版サイトの広告枠と大手アダルト企業がつながっている一例ともいえる。
- 米国の成人向け映像の業界賞「AVNアワード」では、2013年にベストアニメーション作品部門が廃止されたとされ、海外の成人向け業界でアニメーション作品が主流扱いされにくいことの象徴として語られることがある。
- 英語圏のオンライン百科事典に、インドの財閥経営者の名前が「創業者」として書き込まれた記事が存在するなど、運営者をめぐっては真偽不明の情報が多い。