漫画

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マンガから転送)

概要[編集]

漫画(まんが)とは、絵とコマ割り、せりふを組み合わせて物語や情報を表現する表現形式である。日本ではマンガ、コミックとも表記され、日本式の作品群は海外でも「MANGA」という語でそのまま通用している。

詳細[編集]

「漫画」という言葉[編集]

「漫画」の語自体は江戸時代から存在し、葛飾北斎が1814年から刊行した絵手本『北斎漫画』が有名だが、これは現在のようなコマ割りの物語作品ではなく、雑多なスケッチ集に近い。現在の意味に近いコマ漫画は明治期の風刺画から発展し、大正から昭和初期にかけて新聞連載の四コマ漫画として大衆に広まった。

手塚治虫以降の物語漫画[編集]

戦後、手塚治虫が1947年の『新宝島』などで映画的なコマ運びを持ち込んだことが、長編の物語漫画が成立する契機になったとされる。以後、日本の漫画は「読者が視線を動かすだけで映画のようにカメラが動く」表現を独自に洗練させ、1ページの中でコマの大きさと配置を設計する技術が発達した。

雑誌連載と単行本[編集]

日本の漫画産業を長く支えたのが、雑誌で連載し単行本で収益を回収するモデルである。1959年に『週刊少年マガジン』『週刊少年サンデー』、1968年に『週刊少年ジャンプ』が創刊され、読者アンケートで人気を測り、人気がなければ打ち切るという厳しい競争環境が生まれた。この仕組みは名作を量産した一方で、作家の労働環境や短期的な人気偏重という課題も指摘され続けている。

電子コミックが主役になった[編集]

出版科学研究所の推計では、2025年のコミック市場(紙+電子)は6925億円で、前年比1.7%減と2017年以来8年ぶりのマイナス成長となった。このうち電子コミックが5300億円規模を占め、紙は約1600億円まで縮小している。市場全体では出版市場のおよそ45%をコミックが占めており、「日本の出版はほぼ漫画で支えられている」と言われる状況になった。ただし長く成長を続けた電子の伸び率にも鈍化が見えており、次の成長源をどこに求めるかが業界の課題になっている。

ウェブトゥーンの登場[編集]

2010年代後半以降、スマートフォンで縦にスクロールして読むフルカラーのウェブトゥーンが急速に普及した。ピッコマLINEマンガが日本市場で存在感を持ち、韓国発の作品が日本語版で大量に配信されている。従来の見開き前提のコマ割りとは設計思想が異なるため、日本の出版社も専用のスタジオや縦読み編集部を立ち上げて対応している。

主なジャンル[編集]

掲載誌の読者層で分けた少年漫画・少女漫画・青年漫画・女性漫画という区分が長く使われてきたが、実際の読者は性別や年齢を越えて読んでおり、区分はレーベル名として残っている面が強い。ジャンルとしてはバトル、恋愛、スポーツ、日常系、ホラー、ミステリー、グルメ、異世界転生などが定番で、伊藤潤二のようにホラー表現そのもので国際的評価を得た作家もいる。鬼滅の刃呪術廻戦チェンソーマンONE PIECE進撃の巨人など、アニメ化を経て世界的ヒットになる流れは近年の定番になっており、Netflixなどの配信が世界同時の話題化を後押ししている。

海外での受容と海賊版[編集]

フランスや北米では日本の漫画が翻訳出版の主要ジャンルとなり、書店に大きな棚が確保されている。かつては左右反転して英語圏の読み方に合わせていたが、現在は右開きのまま出版されることが一般的になった。

一方で、無断で全編を掲載する海賊版サイトの被害は深刻で、2018年に閉鎖された「漫画村」は運営者が著作権法違反で実刑判決を受けた。出版各社は公式アプリでの無料連載や同時翻訳配信を進めることで、正規の読み方を用意する方向で対抗している。

余談[編集]

  • 日本の漫画は右上から左下へ読むため、書籍としては右開きになる。海外版で左開きにするために絵を反転させると、右利きのキャラクターが左利きになってしまうという問題が起き、現在は原版のまま出す方式が主流になった。
  • 作画はスクリーントーンを貼る手作業からデジタルへ移行し、CLIP STUDIO PAINTのようなソフトが業界標準になっている。同人からプロまで同じ道具を使うようになったことも、近年の作家層の広がりに影響しているとされる。
  • 「漫画家になるには持ち込み」という時代は続いているが、現在はX (SNS)やウェブ投稿サイトで話題になった作品が編集部から声をかけられる形の連載デビューが増えている。

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