ヘンリー塚本

ヘンリー塚本
Henry Tsukamoto
ファイル:ヘンリー塚本.jpg
誕生日 1943年
出身地 東京都亀戸
職業 AV監督、実業家
肩書 FAプロ設立者
活動期間 1985年 - 2018年(事実上の引退)


概要[編集]

ヘンリー塚本(へんりー つかもと、1943年 - )は、日本のAV監督・実業家。AVメーカーFAプロの設立者。昭和の風景と濃密なエロスにとことんこだわった“昭和ドラマポルノ”の第一人者で、唯一無二の世界観を持つ巨匠として知られる。村西とおる代々木忠と並び称される草創期の大物監督のひとりだが、その作風はだれにも真似できない異彩を放っているらしい。

略歴[編集]

1943年、戦時下の東京都亀戸に生まれる。東京大空襲で父と2人の兄を亡くすという過酷な戦争体験を持ち、幼くして千葉県夷隅郡に疎開、中学1年までの10年余りを農村で過ごした。塚本のエロスの“原風景”は、まさにこの疎開先の千葉の農村にあるという。

意外なことに、AV業界に入る前は39歳まで洋裁会社に勤めるサラリーマンだった。日活ロマンポルノとの出会いを経て、1985年にAVメーカーFAプロを設立し、遅咲きで映像の世界へ本格参入する。以後は驚異的なペースで作品を撮り続け、2014年には監督作品が通算2000タイトルに到達。2017年には『あ〜いくぅ その時女はエロスの極み』がAVオープンのドラマ部門で1位を獲得し、翌2018年に事実上の引退を宣言。以後はFAプロの経営に専念している。2024年には評伝『ヘンリー塚本 愛と情熱のエロス』(東良美季著)が出版された。

作風 〜タブーとノスタルジー〜[編集]

ヘンリー塚本作品の最大の特徴は、タブーとノスタルジーをモチーフにした唯一無二のドラマ性にある。昭和の団地や農村を舞台に、近親相姦や不倫といった“禁忌”を真正面から描き、障害者の性愛など他のメーカーが避けるテーマにも踏み込む。1回の絡みのシーンが短く行為の回数が多いという独特のリズムも、塚本作品ならではだ。

そして名物が、作品のラストに出演者が踊り出す“FAダンス”。これは映画『トーク・トゥ・ハー』からヒントを得たものだといい、シリアスな官能ドラマを観たあとに突然始まるダンスは、観る者に強烈な余韻を残す。『女たちの昭和』『心揺さぶる官能ドラマ』『ネコとタチ』など、シリーズ作品にも昭和の哀愁が色濃く漂う。

仕事への姿勢[編集]

塚本は徹底した多作主義者で、週2本ペースという驚異的な制作スケジュールを長年こなしてきた。2日間で撮影、3日間で編集、残り2日で台本執筆という“1週間1サイクル”の働き方は、もはや職人芸の域である。AV女優を面接する際にもっとも重視するのは「舌」、次いで「大腿」だといい、AV男優は「悪役を演じられる人」を選ぶというこだわりも、ドラマ重視の作風を物語っている。

余談[編集]

  • 「FAプロ」の作品群は、レンタル全盛期から現在の配信時代まで根強いファンを持ち、MissAVFANZAでも“昭和もの”の定番として検索され続けている。
  • 多くの女優・男優にとって、塚本作品で「悪役」や「昭和の母」を演じきることは一種の登竜門でもあった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]