| 公爵家の4兄弟と家族になった | |
|---|---|
| 脚本 | yukiha |
| 作画 | 深浦裕(線画) |
| スタジオ | ソラジマ(SORAJIMA) |
| ジャンル | ファンタジー、ロマンス |
| 配信 | ピッコマ、ソラジマTOON |
| 連載期間 | 連載中 |
| 連載周期 | 毎週月曜 |
| 話数 | 連載中 |
概要
公爵家の4兄弟と家族になったとは、日本のウェブトゥーン制作会社ソラジマ(SORAJIMA)が手がける縦読み漫画であり、ピッコマおよび同社のソラジマTOONで配信されているファンタジー・ロマンス作品である。
詳細
あらすじ
中国や韓国発の作品が中心を占める市場で、日本の会社が制作している点でも位置づけが特徴的である。主人公アンネリーゼは、母の再婚によって公爵家の一員になる。慣れない貴族の暮らしのなかで、親切とはいえない使用人たちに囲まれ、さらに4人の義兄それぞれが事情を抱えていることを知っていく。他人だった相手と家族になっていくまでを描く作品である。
工程ごとに名前が出る作り方
この作品のクレジットは、日本の漫画を読み慣れた目には少し珍しく見える。脚本はyukiha、ネーム・構成はイカ、線画は深浦裕、副線画はocha、彩色は文野依里、背景はDamDam、仕上げは時雨ふうりん、タイトルロゴのデザインは屋良、キャラクターデザインはミハル、衣装デザインははらみねとミハル——というように、工程ごとに担当が分かれて表に出ている。
日本の漫画は長らく「作者1人(と表に出ないアシスタント)」という形で語られてきた。縦読み漫画はそうなっていない。フルカラーで毎週決まった曜日に必ず配信するという条件を満たすには、作業を分割して並行させるほかなく、結果として体制は漫画よりもアニメの制作に近くなる。
この設計が優先しているのは、作家性ではなく供給の安定である。誰か一人の手が止まっても連載が止まらない形にしておかないと、毎週の更新という約束が守れない。読者が離れる最大の理由が「更新が止まること」である以上、これは作品の内容と同じくらい重い条件になる。
日本のスタジオが作る「webtoon」
本作は日本の会社が日本語で作っているが、舞台も登場人物の名前も西洋風の貴族社会で、読者から見れば韓国発の悪役令嬢ものや転生ものと並べても区別がつかない。
これはジャンルの様式が国籍より強く働いている状態である。ウェブトゥーンという語はもともと韓国発の縦スクロール漫画を指していたが、いまでは縦スクロール・フルカラー・話数ごとの課金という形式そのものの名前になっている。どこで作られたかは、読む側の判断材料に入っていない。
「家族になる」を軸にしたロマンス
同じ貴族ものでも、悪役令嬢ものの多くは「やり直し」や報復を軸に据える。本作が軸にしているのは、敵対や無関心から和解へと関係が変わっていく過程そのものである。
この違いは話の区切り方に出る。事件の解決を軸にすると、解決するまで話が終わらないので長い山を作る必要がある。関係の変化を軸にすると、一人の義兄が一歩だけ距離を縮める、という単位で区切れる。登場人物が4人いれば、その組み合わせの数だけ区切りが用意できる。毎話で読者に次を押させる必要がある形式では、この作りは有利に働く。
同じ棚に並ぶ作品
ピッコマやLINEマンガの女性向けの棚では、転生・悪役令嬢・契約結婚といった型が繰り返し使われている。本作は「家族になる」という別の型を持ち込んだ位置にあるが、読者の入口はこれらの作品と共通している。俺だけレベルアップな件のような戦闘系とは棚が分かれ、同じプラットフォームの中で別の導線が走っている状態である。
日本の漫画とウェブトゥーンの違いは絵柄や題材よりも、供給の形式にある。アニメ化や書籍化といった次の段階に進む作品も出てきており、形式の違いが作品の行き先まで分けているわけではない。
余談
- ソラジマは日本のウェブトゥーン制作会社で、自社配信のソラジマTOONとピッコマなどのプラットフォームの両方で作品を展開している。自社の場を持ちながら他社のプラットフォームにも出すのは、読者が集まっている場所と、自分たちが条件を決められる場所が一致しないためである。
- 読切版が別に公開されている。連載開始前に短い形で反応を見る運びは、縦読み漫画では珍しくない。紙の雑誌の読切とは違い、反応が閲覧数としてそのまま数字で返るため、連載化の判断材料になりやすい。
- 更新は毎週月曜。ピッコマのランキング上位には月曜更新の作品が多く並ぶ時期があり、週の始まりに新しい話を置くという編成が複数のプラットフォームで共通している。