大学院大学

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概要

大学院大学(だいがくいんだいがく)とは、学部を置かず大学院のみで構成される大学のことである。学校教育法第103条が「教育研究上特別の必要がある場合」に学部なしで大学院を置く大学を認めており、日本では総合研究大学院大学奈良先端科学技術大学院大学などの国立4校のほか、沖縄科学技術大学院大学事業構想大学院大学といった私立校がある。

詳細

通常の大学は学部(学士課程)を基盤とし、その上に大学院(修士・博士課程)を置く。大学院大学はこの基盤となる学部を持たず、最初から修士・博士の教育と研究に特化した組織である。学部生がいないため、教員1人あたりの学生数が少なく、研究設備や指導が手厚いことが特徴とされる一方、学部からの内部進学者がいないため学生募集は他大学の卒業生に頼ることになる。

日本で最初の大学院大学は、1982年に新潟県で開学した私立の国際大学である。国立では1988年設置の総合研究大学院大学(総研大)が最初で、国立天文台や国立遺伝学研究所などの大学共同利用機関を教育の場として使う仕組みが特徴だった。続いて1990年に北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)、1991年に奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、1997年に政策研究大学院大学(GRIPS)が設置され、この4校が「国立の大学院大学」として知られている。

2000年代以降は専門職大学院制度の整備にともない、社会人向けの私立大学院大学が増えた。情報セキュリティ大学院大学光産業創成大学院大学(2004年)、事業構想大学院大学(2012年)、社会構想大学院大学などがそれにあたる。また、2011年に設立され2012年に開学した沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、学校法人が設置する私立ながら国が多額の財政支援を行う特殊な形態で、教員・学生の大半が外国籍、授業は英語という国際色の強い研究大学として知られる。

主な大学院大学

国立

私立

このほか、経営系や心理系の専門職大学院を単独で置く大学院大学が複数ある。

一般の大学との違い

国立大学公立大学私立大学という設置者による区分とは別の、組織構成による区分である。したがって大学院大学にも国立と私立がある。学位は通常の大学院と同じく修士・博士(および専門職学位)が授与され、学歴上の扱いに差はない。ただし学部がないため「大学名だけ聞くと大学だと分からない」「偏差値で語れない」といった特徴があり、受験産業の序列からは外れた存在として扱われることが多い。

余談

  • NAISTやJAISTは「先端科学技術大学院大学」という長い名前のため、受験生の間では略称の方が通りがよい。
  • OISTは論文の質を測る国際ランキングで東京大学を上回る評価を受けたことがあり、「沖縄にある世界トップ級の研究機関」として話題になった。
  • 総研大は国立天文台などで学ぶため、「宇宙を研究したいなら総研大」という進路が天文ファンの間で知られている。

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