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PCゲームは家庭用機と違い、特定のメーカーが窓口を握る必然性がない。にもかかわらず一つの店に集中したのは、'''購入した作品が増えるほど、利用者にとって別の店へ移る理由が薄くなる'''ためである。
PCゲームは家庭用機と違い、特定のメーカーが窓口を握る必然性がない。にもかかわらず一つの店に集中したのは、'''購入した作品が増えるほど、利用者にとって別の店へ移る理由が薄くなる'''ためである。


購入履歴、導入状態、プレイ時間、実績、フレンド一覧、コミュニティの投稿、[[電子書籍]]でいう本棚にあたるライブラリが、すべて同じ場所に積み上がる。他所で同じ作品を買っても、これらは移せない。利用者が増えるとレビューとウィッシュリストの母数が増え、その数字を見て開発者がここで出す理由が強まり、品揃えが厚くなってさらに利用者が集まる。家庭用機がハードとソフトの間で起こす循環を、ハードなしで成立させた形といえる。
購入履歴、導入状態、プレイ時間、実績、フレンド一覧、コミュニティの投稿、[[電子書籍]]でいう本棚にあたるライブラリが、すべて同じ場所に積み上がる。他所で同じ作品を買っても、これらは移せない。利用者が増えるとレビューとウィッシュリストの母数が増え、その数字を見て開発者がここで出す理由が強まり、品揃えが厚くなってさらに利用者が集まる。家庭用機がハードとソフトの間で起こす循環を、ハードなしで成立させた形といえる。[[セガ]]のようにハード事業から退いたメーカーの作品も、[[カプコン]]や[[バンダイナムコエンターテインメント]]の作品も、現在はここに並んでいる。


売上のうち一定割合を運営側が取る仕組みで、標準の取り分は30%とされ、販売額が一定の水準を超えると段階的に下がる。この水準については、流通と決済とサーバーを一手に引き受ける対価として妥当だとする見方と、高すぎるとする開発者側の主張が並んでおり、決着した論点とはいいがたい。実際に他社が低い手数料を掲げて参入した例もあるが、利用者のライブラリがすでにSteamにあるという前提を崩すには至っていない。
売上のうち一定割合を運営側が取る仕組みで、標準の取り分は30%とされ、販売額が一定の水準を超えると段階的に下がる。この水準については、流通と決済とサーバーを一手に引き受ける対価として妥当だとする見方と、高すぎるとする開発者側の主張が並んでおり、決着した論点とはいいがたい。実際に他社が低い手数料を掲げて参入した例もあるが、利用者のライブラリがすでにSteamにあるという前提を崩すには至っていない。
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2026年9月17日 (木) 04:47時点における最新版

概要[編集]

Steamとは、アメリカのValve Corporationが運営するPC向けゲームの配信プラットフォームである。2003年9月12日にサービスを開始し、現在ではPCゲームの販売・配信において世界最大規模の流通経路となっている。

詳細[編集]

出発点は販売所ではなかった。当初のSteamは、Valve自身が出していた作品の更新プログラムを自動で配信し、あわせて不正行為への対策を行うためのクライアントソフトである。同社のオンライン対戦作品を遊ぶには、このクライアントの導入が事実上の条件になっていた。

つまり利用者は「使いたいから入れた」のではなく「その作品を遊ぶために入れさせられた」ところから始まっている。2005年末から他社作品の取り扱いが始まると、すでに多数のPCに常駐していたこのクライアントが、そのまま販売窓口に転用された。基盤を先に配り、あとから商売を載せる順序である。

なぜPCゲームの流通が一か所に集まったのか[編集]

PCゲームは家庭用機と違い、特定のメーカーが窓口を握る必然性がない。にもかかわらず一つの店に集中したのは、購入した作品が増えるほど、利用者にとって別の店へ移る理由が薄くなるためである。

購入履歴、導入状態、プレイ時間、実績、フレンド一覧、コミュニティの投稿、電子書籍でいう本棚にあたるライブラリが、すべて同じ場所に積み上がる。他所で同じ作品を買っても、これらは移せない。利用者が増えるとレビューとウィッシュリストの母数が増え、その数字を見て開発者がここで出す理由が強まり、品揃えが厚くなってさらに利用者が集まる。家庭用機がハードとソフトの間で起こす循環を、ハードなしで成立させた形といえる。セガのようにハード事業から退いたメーカーの作品も、カプコンバンダイナムコエンターテインメントの作品も、現在はここに並んでいる。

売上のうち一定割合を運営側が取る仕組みで、標準の取り分は30%とされ、販売額が一定の水準を超えると段階的に下がる。この水準については、流通と決済とサーバーを一手に引き受ける対価として妥当だとする見方と、高すぎるとする開発者側の主張が並んでおり、決着した論点とはいいがたい。実際に他社が低い手数料を掲げて参入した例もあるが、利用者のライブラリがすでにSteamにあるという前提を崩すには至っていない。

主な仕組み[編集]

定期的に開催される大規模な割引期間は、Steamを象徴する要素になっている。旧作が長期にわたって売れ続ける状態を作った点で、PCゲームの商品寿命そのものを変えたという評価がある。

利用者が投稿するレビューは賛否が集計されて表示され、購入判断に直接影響する。2015年からは一定の条件下で返金を申請できる仕組みが導入された。また、2022年には同社自身が携帯型のPCであるSteam Deckを発売し、PCゲームを持ち歩いて遊ぶ形を商品化している。

同時に接続している利用者数は増加を続けており、2025年10月には約4,000万人という当時の最多記録が報じられた。

海外の反応[編集]

英語圏では、PCゲームを遊ぶことと Steam を使うことがほぼ同義として語られる。一方で、これほどの規模が一社の判断に依存している状態への懸念は繰り返し表明されており、販売するかどうかの審査基準、レビュー欄の荒れ方、返金制度の運用については批判もある。利便性への評価と、集中への懸念は同時に語られている。

よくある質問[編集]

Steamは無料で使えるのか
クライアントの導入と利用自体に費用はかからない。作品ごとに購入する形式で、無料で配布されている作品もある。
買ったゲームは自分のものになるのか
販売されているのは利用する権利であり、規約上はアカウントに紐づく。アカウントの譲渡は認められていない。
日本語に対応しているか
店舗の表示は日本語に対応している。ただし個々の作品が日本語に対応しているかは作品ごとに異なる。

余談[編集]

  • 運営元のValveは、Half-LifeやCounter-Strikeといった作品の開発元でもある。開発会社が自社の配信基盤を作り、それが業界の流通そのものになった例は他にほとんどない。
  • 大規模割引の時期になると「積みゲー」が増えるという話が定番になっており、買ったまま遊んでいない作品の本数を数える文化がある。安さが購入の敷居を下げた結果として生じた現象といえる。
  • Eスポーツの主要タイトルの多くがこの基盤の上で動いており、ゲーム実況や配信文化とも直結している。

外部リンク[編集]

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