NovelAI
NovelAI / Anlatan
NovelAI_Logo.svg
NovelAIのロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ)
略称 NAI、ノベAI
国家 アメリカ合衆国
種類 有料サブスクリプション型Webサービス(運営:Anlatan社)
市場情報 非上場
業種 生成AI(小説・テキスト生成、画像生成)
本社所在地 デラウェア州ウィルミントン(Anlatan社)
設立日 2021年
代表者 Eren Doğan(Anlatan CEO兼研究責任者)
上場 なし
所有者 Anlatan社
主要部門 テキスト生成(Kayra・Erato・GLM-4.6・Xialong)、画像生成(NovelAI Diffusion)、音声読み上げ(TTS)
関係する人物 Eren Doğan(kurumuz)、Aini(キャラクターアート)
代表作品 NovelAI Diffusion(V1〜V5)、Kayra、Llama 3 Erato、Xialong
別名 ノベルAI
リンク https://novelai.net/
コミュニティ https://x.com/novelaiofficial


概要[編集]

NovelAI(ノベルAI)とは、アメリカのAnlatan社が運営する、AIによる小説・物語生成と、アニメ調イラストの画像生成を提供する有料サブスクリプション型Webサービスである。2021年に「AIと一緒に小説を書くサービス」として始まったが、日本で一気に名前が知れ渡ったのは2022年10月の画像生成機能「NovelAI Diffusion」から。アニメ絵のクオリティで生成AIブームの火付け役となる一方、学習元・モデル流出をめぐって「AI絵」論争の中心にもなった。

詳細[編集]

小説AIとしての出発[編集]

NovelAIは2021年6月15日にベータ版として公開され、GPT-Neo 2.7Bをファインチューニングした「Calliope」と、GPT-J 6Bベースの「Sigurd」(最上位プラン限定)が最初期のモデルだった。ユーザーが書いた文章の続きをAIが予測して書き足していく、いわば「AI共作エディタ」である。

当時、英語圏のAI物語ゲームAI Dungeonが検閲やプライバシーをめぐる論争で揺れており、NovelAIはその受け皿として台頭したサービスと説明されることが多い。保存される物語はブラウザ側で暗号化されたうえでサーバーに置かれる設計で、「運営にも中身を読まれない」ことが売りの一つになっている。

Anlatanという会社[編集]

運営元のAnlatanはデラウェア州ウィルミントンに登記された米国企業で、CEO兼研究責任者はトルコ出身のEren Doğan(ネット上のハンドルは「kurumuz」)。社名の「Anlatan」はトルコ語で「語り手(語る者)」を意味するとされ、小説AIから始まった出自にぴったりの名前である。

大手テック企業の資本は入っておらず、サブスク収入で自社GPUクラスタを回す独立系という立ち位置。2023年3月にはクラウド事業者CoreWeaveの顧客として、いち早くNVIDIA H100 GPUを稼働させた企業の一つとして紹介され、同年5月にはH100クラスタを「Shoggy」と名付けて公表している。

何ができるのか[編集]

現在のNovelAIは大きく3本柱でできている。

  • テキスト生成:物語の続きを書く「ストーリーモード」と、コマンドで冒険を進める「テキストアドベンチャー」。世界観やキャラ設定を登録しておく「Lorebook」、常に参照させたい情報を書く「Memory」などの補助機能が充実している。
  • 画像生成(NovelAI Diffusion):Danbooru形式のタグや自然文から、アニメ・漫画調のイラストを生成。複数キャラクター指定、インペイント、参照画像から雰囲気を移す「Vibe Transfer」、キャラクター参照などを備える。
  • TTS(音声読み上げ):生成した物語を読み上げる機能。

日本では「NovelAI=画像生成AI」というイメージが圧倒的に強いが、本家の英語圏コミュニティではむしろテキスト生成が本業として扱われており、この認識のズレ自体がNovelAIの面白いところでもある。

歴史[編集]

2021〜2022年前半:テキストモデルの時代[編集]

2021年のサービス開始後、NovelAIは自社でファインチューニングしたモデルを次々と投入した。2022年1月には13Bパラメータの「Euterpe」(Fairseqベース)、同年3月にはGPT-NeoX-20Bベースの「Krake」が登場。Euterpeの派生として日本語向けの「Genji」やコード向けの「Snek」も用意されていた。

この時期の日本では、国産の小説生成AI「AIのべりすと」が人気を集めており、NovelAIは英語で遊べる海外版の選択肢という扱いに近かった。

2022年10月:NovelAI Diffusionの衝撃[編集]

2022年10月3日、NovelAIは画像生成機能「NovelAI Diffusion」を正式に実装した。中身はStable Diffusionを独自に改良・追加学習したもので、学習データには画像掲示板Danbooru由来のデータセットが使われた。公式アカウントは「Danbooruで学習しているので、キャラクター名とその見た目も学習している」と説明していた。

結果は劇的だった。当時の汎用モデルが苦手としていた「いかにも日本のアニメ絵」が、タグを並べるだけで高品質に出てくる。TwitterやPixivにはNovelAI製のイラストが一気に流れ込み、pixivによれば数千件規模のAI生成作品が投稿された。日本の「AIイラスト」ブームは、実質的にここから始まったと言ってよい。

2022年10月6日:流出事件[編集]

公開からわずか3日後の10月6日頃、NovelAIは不正アクセスを受け、画像生成モデルとソースコードが流出した。流出したのは「animefull-final-pruned」「animesfw-final-pruned」といったモデル本体とVAEファイルで、通称「NAIリークモデル」としてネット上に拡散した。

これによって、本来は月額課金しないと使えないNovelAI相当の画像生成が、個人のPC上で動かせてしまう状態が生まれた。オープンソースのWebUI(AUTOMATIC1111版Stable Diffusion WebUIなど)がNovelAI互換の機能を取り込んだことも重なり、ローカル環境でのAIイラスト生成が一気に大衆化した。

2022年10月後半〜2023年:プラットフォームの対応[編集]

AIイラストの急増を受けて、Pixivは2022年10月20日に「AIが関与した成果物の完全な排斥は考えていない」とする方針を発表。投稿時の「AI生成作品」自己申告、検索時のAI作品フィルター、AI作品専用ランキングの分離といった改修を10月下旬に実施した。

イラスト依頼サイトSkebは当初からAI生成作品の納品を認めない立場で、創業者は2022年10月に、今の過渡期にAIを許すと混乱や不正、運営コストの増大を招くと説明した。2023年3月にはAI生成作品の納品禁止を明文化し、AI検知ツールも導入している。

2023年5月には、Pixiv FANBOX、Fantia、DLsiteが相次いでAI生成作品の取り扱いを制限・禁止した(FANBOXは規約改定を経て2023年7月に投稿禁止を施行)。BOOTHは販売自体は禁止せず、同じ技法で量産された差別化されていない作品を検索結果から除外する方針をとった。こうして「AI絵でお金を稼ぐ手段」は2023年に急速に狭まった。

2023年:リークモデルへの警告と新モデル[編集]

2023年5月、NovelAIは自社開発の3Bモデル「Clio」、同年7月28日には13Bの自社モデル「Kayra」をリリース。ClioとKayraはいずれも自社データセット・自社トークナイザー「Nerdstash」系で一から訓練されたモデルで、NovelAIが「他社モデルの調整」から「自社モデルの開発」へ踏み出した世代にあたる。

2023年6月23日、Anlatanは公式アカウントで、流出モデルやその改変版について「見かけた場合、法的措置を取る場合もある」と表明した。リークモデルは暗号化やサポートといった自社サービスの品質基準を欠いており、セキュリティ・プライバシー上のリスクがあるという説明だった。流出から8か月ほど経っての初めての明確な方針表明で、ローカル環境で派生モデルを使っていた層にも波紋が広がった。

同年11月には画像生成の第3世代「NovelAI Diffusion V3」が登場。ベースをStable Diffusion 1.x系からSDXLに切り替え、手足の描写や構図の理解が大きく改善された。V3の改良点は2024年9月に論文「Improvements to SDXL in NovelAI Diffusion V3」としてarXivでも公開されている。

2024年:旧モデルの公開とErato[編集]

2024年8月、NovelAIは初期の画像生成モデル「NovelAI Diffusion Anime V1」(Full版・Curated版)と「Furry V1.3」の重みを、CreativeML Open RAIL-MとCC BY-NC-SA 4.0の二重ライセンスで一般公開した。研究・個人利用は可、商用利用は不可という条件である。つまり、かつて流出した世代のモデルが、2年越しに「正規ルートで配布されるもの」になったわけだ。Anlatanは公開理由を画像生成分野の進展によるものとし、流出事件との直接の関係は明言していない。

同年9月23日には、MetaのLlama 3 70Bをベースにした最上位テキストモデル「Llama 3 Erato」をOpusプラン向けにリリース。2024年12月には画像生成の次世代「V4」のCurated Preview版が公開された。

2025年:V4 Full・V4.5と外部モデルの採用[編集]

2025年2月末〜3月1日、「NovelAI Diffusion V4 Full」が正式公開された。V4からはSDXLへの依存をやめ、自社設計のモデルに移行。テキストエンコーダーをCLIPからT5に替えてプロンプト長を512トークンに拡張し、自然文での指示、最大6人までのキャラクター個別プロンプト、「source#/target#/mutual#」で誰が誰に何をしているかを指定するアクションタグ、画像内への文字描画などに対応した。学習にはH100換算で約23万時間の計算資源を使ったとされる。

続いて5月5〜7日頃に「V4.5 Curated」、5月29〜30日頃に「V4.5 Full」が公開。日本語公式ブログはV4.5 Fullを「制限なき創作へ」という見出しで紹介した。2025年7月には第2世代モデル「V2」の重みも研究・個人利用・歴史的保存の目的で公開され、「新しいモデルはすべて非公開のまま」という線引きも改めて示された。

テキスト側では2025年9月26日にZhipu AI(Z.ai)のオープンモデル「GLM-4.5」を未調整プレビューとして導入し、10月1〜2日には3550億パラメータのMoEモデル「GLM-4.6」をOpus向けに、10月15日には全プランに開放した。自社で一から訓練する路線から、強力なオープンモデルを取り込んで調整する路線への転換である。

仕組みとStable Diffusion・Danbooruとの関係[編集]

Stable Diffusionとの関係[編集]

NovelAI Diffusionの初期世代(V1〜V2)は、Stability AIらが公開したStable Diffusionをベースに追加学習したモデルである。NovelAIは2022年10月に技術ブログ「NovelAI Improvements on Stable Diffusion」を公開し、主な改良点として以下を挙げた。

  • CLIPテキストエンコーダーの最終層ではなく「最後から2番目の層」の出力を使う(のちに「CLIP skip 2」として広く知られる)
  • 縦長・横長画像をそのまま学習できる「Aspect Ratio Bucketing」(不自然なトリミングの防止)
  • プロンプトの上限を77トークンから225トークンへ拡張
  • 画風などを後付けで調整する「ハイパーネットワーク」

これらの手法の多くはその後、オープンソースのStable Diffusionコミュニティで標準的な技法として定着した。一方、V3でSDXLベースに移行したあと、V4以降は独自アーキテクチャに切り替えており、現在のNovelAIは「Stable Diffusionの派生」というより「独自モデルを持つ画像生成サービス」になっている。

Danbooruとの関係[編集]

Danbooruは、アニメ・漫画系のイラストを収集し、キャラクター名・作品名・構図・服装などを細かい英語タグで管理している画像掲示板である。この「1枚の絵に対して何十個ものタグが人力で付いている」構造が、画像とテキストの対応を学ぶAIにとって理想的な学習データになった。NovelAIのプロンプトが「1girl, long hair, school uniform」のようなタグの羅列で書かれるのは、このDanbooruタグの流儀をそのまま受け継いでいるためである。

一方で、Danbooruに集まっている画像の多くは、pixivやTwitterなどから第三者が転載したものである。このため日本の絵師からは「無断転載サイトの画像で学習した有料サービス」という批判が噴出した。Danbooru側は2022年10月5日に声明を出し、「NovelAIとは提携しておらず、彼らの行為を支持も容認もしていない」と表明。さらに、学習は既に完了しているためDanbooruから画像を消してもNovelAIが学習した情報は消えないこと、削除を求めるならNovelAIに直接連絡すべきことを説明した。

法的な論点[編集]

日本では著作権法第30条の4により、AIの学習(情報解析)目的での著作物利用は原則として権利者の許諾なく可能とされている。このため「学習自体は日本では違法とは言いにくい」という見方と、「転載サイト経由の学習や、特定作家の画風の狙い撃ちは別問題」という見方がぶつかり、NovelAIはその論争の象徴的な存在となった。

料金プランとAnlas[編集]

4つのプラン[編集]

NovelAIは月額制で、2026年時点の公式ドキュメントでは次の4段階になっている。

プラン 月額 主な内容
Paper(無料体験) 無料 テキスト生成50回、画像30枚(1024×1024まで)、TTS 100回
Tablet 10米ドル テキスト生成・TTS無制限、毎月1,000 Anlas
Scroll 15米ドル Tabletの内容+物語用の長いコンテキスト、毎月1,000 Anlas
Opus 25米ドル 最上位テキストモデル、最大28,672トークンのコンテキスト、条件付きで画像生成無料、毎月10,000 Anlas

料金はドル建てで、クレジットカードやPayPalで支払う。日本円のプランは用意されていないため、円安の影響がそのまま効くのは日本のユーザーにとって地味に痛いポイントである。

Anlasとは[編集]

「Anlas」はNovelAI内の独自通貨で、画像生成や一部の高度な機能に消費される。毎月プランに応じて補充される「サブスクリプションAnlas」と、別途購入する「有料Anlas」(期限なし)の2種類があり、サブスク分から先に消費される。

Opusプランの目玉は、標準サイズ・標準設定の画像であればAnlasを消費せずに生成できる点で、日本の画像生成ユーザーの多くがOpusを選ぶ理由になっていた。ただしこの「実質無制限」は2026年に大きく見直されることになる(後述)。

テキスト生成モデルの変遷[編集]

NovelAIのテキストモデルは、「自社で訓練した中規模モデル」から「巨大オープンモデルの調整版」へと移り変わってきた。

モデル 公開 ベース
Calliope 2021年6月 GPT-Neo 2.7B
Sigurd 2021年6月 GPT-J 6B
Euterpe 2022年1月 Fairseq 13B
Krake 2022年3月 GPT-NeoX 20B
Clio 2023年5月23日 自社モデル(3B)
Kayra 2023年7月28日 自社モデル(13B)
Llama 3 Erato 2024年9月23日 Llama 3 70B
GLM-4.6 2025年10月1日 Zhipu AI GLM-4.6(355B MoE)
Xialong 2026年3月31日 GLM-4.6を独自調整

2026年3月31日に登場した「Xialong」は、GLM-4.6をNovelAIの物語データセットで追加学習したモデルで、名前は中国の古代の龍に由来する(ベースモデルが中国製であることへの敬意とされる)。繰り返しループを抑える学習が施され、テキストアドベンチャーは「>」記号ではなく指示文で進める方式に変わった。当面はOpus限定で、下位プランへの提供予定はないとされている。

日本語対応[編集]

日本での人気を受けて、NovelAIは日本語対応に力を入れてきた。公式X(旧Twitter)は日本語での告知を頻繁に行い、公式ブログにも日本語版記事が用意され、公式ドキュメントやUIも日本語化されている。

ただし長らく、画像生成のプロンプトは英語(Danbooruタグ)が前提で、日本語で「青い髪の女の子」と書いてもまともに通じなかった。これが大きく変わったのが2026年8月のV5で、公式に日本語プロンプトへ対応し、「思いついたままの日本語で書ける」ことを打ち出した。テキスト生成も、KayraやGLM系モデルの導入以降は日本語での執筆がかなり実用的になったとされる。

成人向け生成への方針[編集]

NovelAIは、成人向け表現の生成を一律には制限しないサービスとして知られている。画像モデルには成人向け要素を除外して学習した「Curated」版と、除外しない「Full」版が並行して提供されており、Curated版は配信などでも使いやすい版として位置付けられている。

テキスト側でも、ユーザーの物語は暗号化され運営側がログを取らない設計で、AI Dungeonの検閲騒動から生まれた経緯もあって、私的な創作への介入は最小限という姿勢を取っている。一方で、公開掲示板「NovelAI Explore」への投稿はガイドラインと手動審査の対象で、生成物の公開・販売が法律や第三者の権利に抵触しないかはユーザー側が確認する必要がある、というのが公式の立場である。

最新動向(2025〜2026年)[編集]

AetherRoomの開発中止(2026年5月)[編集]

NovelAIは2023年頃から、キャラクターと会話するチャットボット型サービス「AetherRoom」を開発していた。しかし2026年5月8日、正式に開発中止を発表。「初日から完成した製品」を目指した規模の大きさが、本体サービスの改善を圧迫していたことが理由とされた。AetherRoom用に作ったデータセットは、NovelAIのテキストモデルの強化に転用されている。

NovelAI Explore(2026年7月)[編集]

2026年7月15日、生成画像などを共有できるコミュニティ機能「NovelAI Explore」(日本語版の告知では「NovelAI掲示板」)がオープンした。これまで生成物の共有はXやpixiv、Discordなど外部に頼っていたが、公式の場が用意された形になる。

NovelAI Diffusion V5(2026年8月)[編集]

2026年8月21日、画像生成の第5世代「NovelAI Diffusion V5」がCurated・Fullの両版で公開された。公式発表によれば主な特徴は以下のとおり。

  • モデル規模はV4.5の約2倍、学習にはB200 GPUで約26.8万時間を投入
  • 32チャンネルの独自VAE(V4.5は16チャンネル)で、瞳やアクセサリーなど細部を精細化
  • 日本語プロンプトに公式対応
  • テストでは最大22人のキャラクターを同時に描画
  • グリッドではなくキャンバス上に自由に配置できるキャラクター配置
  • 複数コマの漫画ページを1回で生成
  • 英語・日本語・中国語の文字描画を強化(描きたい文字を引用符で囲む方式)
  • 透過背景・半透明表現にネイティブ対応

9月7日には編集機能「Director Tools」に「Pixel Snap」が追加されるなど、V5周辺の機能拡充が続いている。

Opusの利用上限とAnlas方針の変更[編集]

V5公開に合わせて、NovelAIは2026年8月20日にサブスクの仕組みの見直しを発表した。Opusプランでは、V5に限って「充電式バッテリー」のような利用上限を導入。生成するたびに枠を消費し、1時間ごとに自動回復し、空から満タンまでは約1週間かかる仕組みである。理由は、V5の大型化による計算資源の制約と、「ごく少数のユーザーが計算資源の極端に大きな割合を消費している」ことへの対策とされた。

テキスト生成と、V4.5以前の画像モデルは従来どおり標準設定なら無制限のまま。V5も購入したAnlasを使えば上限なく生成でき、優先処理される。

あわせて、サブスクリプションAnlasは契約終了時にゼロに戻る方式に改められた。9月22日にはその実施として、既存アカウントに残っていたサブスクリプションAnlasを期限のない有料Anlasへ一括変換する措置がとられた。「Opusなら画像は実質使い放題」という日本のヘビーユーザーの前提が、V5で初めて崩れた格好である。

KrakeとClioのオープンソース化(2026年9月)[編集]

2026年9月24日、NovelAIは旧テキストモデル「Krake」(GPL-3.0)と「Clio」(GPL-2.0)をHugging Faceで公開した。理由は「懐かしさ、後世のため、歴史的保存のため」とされ、両モデルはいずれNovelAIのサイトからも引退する予定。画像のV1・V2に続き、旧世代モデルを順次公開していく流れが定着しつつある。

他サービスとの比較[編集]

  • Stable Diffusion系のローカル生成:無料で自由度が高いが、GPU・環境構築が必要。NovelAIはブラウザだけで完結し、アニメ絵に特化した調整済みモデルがすぐ使える。
  • Midjourney:絵画的・写実的な表現が得意な汎用サービス。NovelAIはアニメ・漫画調とDanbooruタグ文化に振り切っている点で住み分けている。
  • AIのべりすと:日本語特化の国産小説AI。日本語テキスト生成では先行していたが、NovelAIは画像生成とのセット、Lorebookなどの物語管理機能で差別化している。
  • ChatGPTなど汎用チャットAI:汎用性は高いが、成人向けを含む創作の自由度ではNovelAIの方が制約が少ない、という点がNovelAIの存在意義として語られることが多い。

よくある質問[編集]

NovelAIとは何?[編集]

米Anlatan社が運営する、AIで小説の続きを書いたり、アニメ調のイラストを生成したりできる有料Webサービスである。日本では主に画像生成AIとして知られている。

無料で使える?[編集]

無料の「Paper」体験プランがあり、テキスト生成50回、画像生成30枚、読み上げ100回までを試せる。それ以上は有料プランへの加入が必要。

料金はいくら?[編集]

月額10ドルのTablet、15ドルのScroll、25ドルのOpusの3段階(ドル建て)。画像生成を本格的に使うなら、毎月10,000 Anlasが付き、標準設定の画像生成が無料になるOpusが選ばれることが多い。ただし2026年8月以降、V5モデルにはOpusでも利用上限がある。

日本語で使える?[編集]

サイトの画面、公式ドキュメント、公式ブログは日本語に対応している。画像生成のプロンプトは長らく英語タグが前提だったが、2026年8月公開のV5で日本語プロンプトに公式対応した。

商用利用はできる?著作権は?[編集]

公式FAQでは、生成物の権利はユーザーに帰属するとされ、収益化も認められている。ただし、生成物が既存の作品やキャラクターの権利を侵害していないかはユーザー側の責任とされる。また、公開されているV1・V2などの旧モデルの重み自体は非商用ライセンスなので、それをローカルで動かして作った画像の扱いは別に確認が必要になる。販売先のプラットフォームによってはAI生成作品自体が禁止されている(Skeb、FANBOXなど)。

なぜ炎上したの?[編集]

2022年10月の画像生成機能が、無断転載画像が多いとされるDanbooruのデータで学習していたこと、有料サービスでそれを提供していたこと、公開直後にモデルが流出して誰でも使えるようになったこと、AIイラストがpixivなどに大量投稿されたことが重なり、絵師を中心に強い反発が起きたためである。

流出したモデルを使っても大丈夫?[編集]

Anlatanは2023年6月に、流出モデルやその改変版について法的措置を取る場合があると表明している。一方で、初期世代のV1は2024年8月に、V2は2025年7月に、非商用ライセンスで正式公開されている。

炎上とバズ[編集]

NovelAIの日本での歩みは、そのまま「AIイラスト」をめぐる賛否の歴史と重なる。

バズの側面としては、2022年10月の公開直後、アニメ絵を描けない人でも数秒で「それっぽい」イラストが出せることがX上で大きな話題となり、プロンプト(呪文)を共有・研究する文化が生まれた。品質を上げるおまじないとして定番化した「masterpiece」タグのせいで似た顔ばかりになる現象は「masterpiece顔」とも呼ばれた。流出モデルがAnything V3などのマージモデルの素材になったとされることもあり、NovelAIは日本のローカル画像生成文化の源流の一つとみなされている。

炎上の側面としては、Danbooru学習問題に対して「無断転載サイトの絵で商売している」という批判が広がり、X上では多くのイラストレーターが自作品をAI学習に使わないよう求める表明を行った。pixivでは抗議として作品を非公開にする動きも見られた。擁護側からは「学習は著作権法30条の4で認められている」「道具としての可能性を潰すべきではない」という反論もあり、議論は現在も決着していない。

2023年には各プラットフォームがAI生成作品の収益化を制限する方向に動いたが、2026年1月にはFantiaがタイトル・本文・サムネイルなど周辺部分に限って生成AIの利用を認める方針(1月22日施行)を発表するなど、揺り戻しも出てきている。ただしFantiaも、ファンに提供するコンテンツそのものへの生成AI使用は引き続き禁止としている。

余談[編集]

  • 流出事件の直後、流出コードとの関係をめぐってAUTOMATIC1111版WebUIの開発者が一時Stability AIのDiscordから締め出される騒ぎがあったとされ、英語圏では「Stable Diffusionコミュニティ最初の大きなドラマ」と呼ばれることもある。
  • NovelAIが公開した「CLIPの最後から2番目の層を使う」手法は、各種WebUIで「CLIP skip」設定として定着し、NovelAIを使ったことがない人でも間接的にその影響を受けている。
  • テキストモデルにはCalliope、Euterpe、Clio、Eratoとギリシャ神話の詩の女神(ムーサ)の名前が多く使われている。Sigurd(北欧の英雄)、Krake(伝説の海の怪物クラーケン)、Xialong(中国の龍)のように別系統の名前もある。
  • V4 Full公開時には決済システムの移行があり、手動で移行したユーザーには支払方法に応じて5,000 Anlas(カード)または2,000 Anlas(PayPal)が配られた。
  • V5の発表では、テストで最大22人のキャラクターを1枚に描けたとされている。V4でようやく「6人まで個別指定」ができるようになったことを考えると、かなりの飛躍である。

外部リンク[編集]

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