CandFans
CandFans
略称 キャンファン
国家 日本
種類 ファンクラブ型SNS(サブスクリプション型コンテンツ販売サービス)
業種 インターネットサービス
本社所在地 東京都新宿区(株式会社Adolescence)/アメリカ合衆国テキサス州キャロルトン(Street X Inc.)
設立日 2021年
上場 非上場
所有者 Street X Inc.、株式会社Adolescence
別名 Fanty(ファンティ、旧称)
リンク https://candfans.jp/
コミュニティ 公式X:@fanty_official(ファン向け)、@CreatorHelp_CF(クリエイター向け)


概要[編集]

CandFans(キャンドファンズ、通称:キャンファン)とは、日本発のファンクラブ型SNS(サブスクリプション型のクリエイター支援・コンテンツ販売サービス)である。クリエイターが月額プランや単品販売で写真・動画を有料公開し、ファンが課金して閲覧する仕組みで、グラビアアイドル、コスプレイヤー、AV女優など、実写系の成人向けを含むクリエイターが多く利用していることで知られる。

詳細[編集]

誕生の経緯:Fantyからの改称[編集]

CandFansの前身は「Fanty(ファンティ)」という名前のファンクラブ型SNSアプリである。2020年頃の紹介記事では、Fantyはアイドル、俳優、YouTuber、イラストレーター、モデル、声優など幅広いクリエイターが限定コンテンツを公開する会員制SNSとして紹介されており、月額課金・単品購入・投げ銭(チップ)という現在とほぼ同じ収益の柱を持っていた。

その後、2021年頃にサービス名をCandFansへ改め、サービスサイトをリニューアルした。旧ドメインのfanty.jpや公式XアカウントのID「@fanty_official」には現在もFanty時代の名残が残っている。公式ヘルプセンターには「クリエイターの収入源の創出を。」というキャッチコピーでリニューアルを告知する記事が掲載されている。

運営会社[編集]

運営には、東京都新宿区に拠点を置く株式会社Adolescence(アドレセンス)が関わっている。同社はUI/UX設計からシステム開発・運営までを請け負う開発会社で、複数の紹介記事では2019年設立、CandFansとしてのサービス開始を2021年としている。

一方、2025年8月11日付で更新された英語版の利用規約では、運営主体としてアメリカ合衆国デラウェア州法人のStreet X Inc.(所在地はテキサス州キャロルトン)と株式会社Adolescenceの2社が併記されており、規約の準拠法も米国連邦法とされている。ドメインcandfans.jpの登録者情報もStreet X Inc.名義とされる。英語版ヘルプの「What is CandFans?」でも運営会社はStreet X Inc.と説明されており、日本向けサービスでありながら米国法人が前面に立つ体制になっている。

サービスの位置づけ[編集]

紹介サイトなどでは「サブスク版のInstagram」「国産のOnlyFans」のように説明されることが多い。英語版ヘルプではアイドル、モデル、グラビアタレント、YouTuber、インフルエンサー、パーソナルトレーナーなどが限定コンテンツを届けるファンクラブ/クリエイタープラットフォームと自己紹介している。実際には、非アダルトのファンクラブ用途と、モザイク処理を前提とした成人向けコンテンツ販売の両方が同居しているのが特徴である。

日本語で運営・サポートが完結する点、クリエイター審査が早い(目安1営業日とされる)点、ファン同士が交流する掲示板機能を持たないため、ファン同士のトラブルが起きにくい点などが、紹介記事でよく挙げられるポイントである。

サービスの仕組み[編集]

3つの販売機能[編集]

公式ヘルプセンターによると、CandFansの基本的な販売機能は以下の3つである。

機能 内容 価格設定
月額プラン 月額制で会員(支援者)を募り、写真や動画を投稿する。投稿ノルマはなく、複数プランの併設が可能 500円〜10,000円
単品販売 コンテンツを1つずつ販売する。「限定」バッジを付けて数量限定販売にすることもできる 500円〜10,000円
投げ銭(チップ) 投稿やクリエイターページに対してファンが支援金を送る 500円〜10,000円

単品販売だけを行いたい場合でも、月額プランを1つ設定しておくことが必須とされている。このほか、紹介記事ではDM(ダイレクトメッセージ)での有料コンテンツ送付、バックナンバー販売、割引クーポン、リール(ショート動画)機能、地域単位のGEOブロックやIPブロックといった機能も挙げられている。GEOブロックは、身バレ防止のため特定地域からの閲覧を遮断したいクリエイターに使われるとされる。

ファン側の利用の流れ[編集]

ファンは無料で会員登録し、支払い方法を登録したうえで、クリエイターの月額プランに加入するか、単品コンテンツを購入する。紹介記事によると、月額プランは加入時に即時課金され、以降は毎月1日に自動で更新課金される。月の途中で加入しても日割りはなく、解約しても支払い済みの分は返金されない。このため「月末に加入してすぐ翌月分も課金された」という相談がQ&Aサイトに繰り返し寄せられている。

2024年7月頃には大型のサイトリニューアルが行われ、デザインの刷新、本編とは別のサンプル動画を設定できる機能、「カテゴリー」「ステータス」「シチュエーション」の3種から選ぶタグ機能などが導入された。クリエイターのnote記事では、サンプル動画の自由度や決済の安定性が評価される一方、サムネイル画像を自由に設定できなくなった点、動画プレイヤーの角丸で映像の四隅が欠ける点などへの不満も書かれている。

料金・手数料[編集]

クリエイターの取り分[編集]

複数の解説サイトによると、CandFansのプラットフォーム手数料は売上の20%で、クリエイターの取り分(還元率)は最大80%とされる。紹介リンク経由で登録した場合は手数料が15%に下がる仕組みがあるとも紹介されている。

売上は月末締めで、翌々月15日に銀行口座へ振り込まれる。最低振込額は3,000円とされ、振込手数料は原則無料(口座情報の誤りなどで振込に失敗した場合のみ400円)と説明されている。

月額プランの相場[編集]

月額プランの設定可能範囲は500円〜10,000円だが、紹介記事では実際の相場は月額500円〜2,000円前後とされることが多い。低価格の入門プランと、高価格の上位プランを併設し、上位プランの加入者だけに限定動画を公開する、という段階的な設計がよく使われる。

他サービスとの手数料比較[編集]

サービス 運営拠点 プラットフォーム手数料(目安) 主なジャンル 備考
CandFans 日本/米国法人 20%(紹介経由15%とされる) グラビア、コスプレ、実写成人向け 日本語完結、審査が早い
OnlyFans 英国 20% 実写成人向け全般 世界最大手。日本の規制に合わせたモザイク義務はない
Fansly 米国 20% 実写成人向け全般 OnlyFansの対抗馬として台頭
MyFans 日本 約17.6〜22%(ランクにより変動とされる) 実写成人向け、グラビア 国内実写系の最大手格
Fantia 日本 12.5%(実写カテゴリは17.5%) イラスト、漫画、同人、実写 2024年5月にVisa・Mastercardが停止

手数料率は各社とも改定が頻繁で、決済手数料や振込手数料の扱いもサービスごとに異なるため、上表はあくまで報道・解説記事ベースの目安である。

利用するクリエイター層[編集]

実写系が中心[編集]

CandFansで目立つのは、グラビアアイドル、コスプレイヤー、AV女優、元アイドル、インフルエンサーといった実写系のクリエイターである。解説記事では、取り扱うコンテンツの幅を「ソフトなグラビアからアダルトまで(無修正は除く)」と表現している。イラストや漫画が中心のFantiaやDLsite系サービスとは客層がはっきり分かれており、MyFansと並ぶ「実写系ファンクラブ」の代表格として扱われることが多い。

AV女優にとっては、メーカー作品とは別に個人でファンとつながる場になっている。アダルトビデオ業界では2022年のAV新法施行以降に撮影・販売のルールが厳しくなり、個人でファンに直接届けられるファンクラブ型サービスの存在感が増したとされる。

非アダルト用途[編集]

一方で、パーソナルトレーナーやモデル、YouTuberなどが、フィットネス動画やオフショット、限定配信などをファンクラブ感覚で公開する用途もある。ファンと1対1でやり取りできるDM機能は、この種のファンクラブ運営でもよく使われる。

風営法の届出[編集]

成人向けの動画を配信・販売する場合、日本では風俗営業法上の「映像送信型性風俗特殊営業」の届出が問題になる。CandFans自体はこの届出を済ませているとされ、行政書士事務所などの解説では、CandFansのほかFantia、MyFansでもクリエイター個人に届出を求める流れが強まっていると説明されている。成人向けで収益化しようとするクリエイターが、届出代行を行政書士に依頼するケースもあり、「CandFans 風営法」は行政書士事務所のWebマーケティングでよく使われるキーワードになっている。

登録条件[編集]

クリエイター登録は18歳以上が条件で、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カード、健康保険証などによる本人確認が必要とされる。登録自体は無料で、月額のシステム利用料はかからない。

決済事情[編集]

使える支払い方法[編集]

公式ヘルプセンター(2025年時点)によると、CandFansで使える支払い方法は次の通りである。

種類 内容
クレジットカード VISA・JCB・Mastercard。ただしカードの利用状況や地域によっては決済エラーが起きることがある
プリペイドカード Vプリカ+、バンドルカード、Kyash、ultra payなどVISA系列のもの。月額プランはVプリカ+のみ対応
あと払い atone翌月払い(コンビニ・口座振替)、後払い(コンビニ・銀行ATM)
AFTEE 台湾ユーザー向けの後払い
デビットカード みんなの銀行とRevoltのみ。月額プランでは利用不可

開始当初はクレジットカード払いが中心で、コンビニ払いや銀行振込には対応していなかったが、その後あと払いサービスやプリペイドカードが追加された。

カード会社の規制問題との関係[編集]

2020年代の日本では、成人向けを含むコンテンツを扱うサービスで国際カードブランドの決済が次々と止まる事態が相次いだ。2024年4月にはDLsiteでVisa・Mastercardが一時停止し、同年5月にはFantiaもVisa・Mastercardの取り扱いを停止した。ほかにもFANZA同人、マンガ図書館Z、アニメイト系の音声配信サービスなどで同様の停止が報じられている。

こうしたなかでCandFansは、公式ヘルプでVISA・Mastercardを「すべての支払いに利用可能」と案内し続けている点が特徴で、クリエイターの間では「決済が安定している」と評価されることがある。その一方で、ファンからは「特定のカードやデビットカードで決済が通らない」という相談が多く、運営は「カードの利用状況や地域によっては決済エラーとなる場合がある」と説明している。

明細と返金[編集]

公式ヘルプには「決済完了後の一方的なキャンセル・返金要求について」という項目が設けられており、購入後の返金トラブルが一定数あることがうかがえる。家族のクレジットカード明細で見慣れない請求に気づいた、という相談もQ&Aサイトに見られる。

トラブル・報道[編集]

セキュリティ面の指摘[編集]

2022年4月には、個人の技術ブログがCandFansの仕組みを検証し、「削除したアカウントに紐づく写真が消えずに残る」「URLを知っていれば有料コンテンツにアクセスできる」「年齢確認が不十分」などと指摘する記事を公開した。これはあくまで当時の個人による検証で、その後の改修状況は公式には説明されていないが、初期のCandFansの技術的な作りへの批判としてしばしば参照される。

自動更新とフィッシング[編集]

安全性を解説する記事では、サイトそのものが詐欺というわけではなく、トラブルの多くは課金の仕組みへの誤解から生じていると整理されている。具体的には、次のようなパターンが挙げられている。

  • 月額プランの自動更新に気づかず、翌月以降も課金が続く
  • 単品購入のつもりで月額プランに加入してしまう
  • SNS上の偽アカウントから偽サイトへ誘導される(フィッシング)
  • クリエイターを名乗る人物からプラットフォーム外での直接支払いを求められる

転載・無断ダウンロード[編集]

有料コンテンツが海賊版サイトや掲示板へ無断転載される問題は、CandFansを含むファンクラブ型サービス全般の課題になっている。ネット上には「CandFansの動画を保存する方法」をうたう動画ダウンローダーの宣伝記事も多いが、有料コンテンツを権利者に無断で再配布する行為は著作権侵害にあたる。規約では有料コンテンツの複製・転載が禁止されており、弁護士事務所のコラムなどでも著作権法上の問題として取り上げられている。

公式の注意喚起[編集]

クリエイター向け公式Xアカウント(@CreatorHelp_CF)では、ユーザー向けのセキュリティ関連の告知や、決済に関する案内、月ごとのコミュニティレポートの公開などが行われている。2025年には「CandFansコミュニティレポート」として、月ごとの運営状況をまとめた記事がヘルプセンターで公開されるようになった。

規約とコンテンツ基準[編集]

2025年8月更新の規約では、児童を性的に扱うコンテンツの全面禁止に加え、性器の露出、異物挿入、暴力的・グロテスクな表現、差別的表現、違法行為の記録などが禁止されている。性的な文脈で「幼児」「小学生」など子どもを連想させる語句を使うこと自体も禁止事項として明記されている。日本の刑法に合わせ、特定部位にはモザイク等の処理をしてから投稿することが求められている。

このため、無修正コンテンツが事実上黙認されている海外のOnlyFansやFanslyとは異なり、CandFansは「日本の法律に合わせた修正済みコンテンツの販売所」という位置づけになっている。規約違反の投稿は削除やアカウント停止の対象とされている。

余談[編集]

  • 公式Xアカウントのユーザー名は、CandFansへ改称した後も旧サービス名のまま「@fanty_official」である。
  • 運営に米国法人Street X Inc.が加わっている一方、サポートやサイトはほぼ日本語で完結しており、「中身は国産、看板は米国」という珍しい体制になっている。
  • 決済手段には、日本向けのサービスとしては珍しく台湾ユーザー向けの後払いサービス「AFTEE」が用意されている。
  • 2024年のリニューアルで導入されたタグ機能は、それまでの自由入力から「カテゴリー」「ステータス」「シチュエーション」の選択式に切り替えたもので、クリエイターの間では使い勝手をめぐって賛否が分かれた。
  • ファン同士の掲示板やコメント欄での交流機能をあえて持たないため、YouTubeのコメント欄のような「ファン同士の喧嘩」が起きにくい設計とされる。

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