畠山直哉

畠山直哉
Naoya Hatakeyama
誕生日 1958年
出身地 岩手県陸前高田市
国籍 日本
職業 写真家
肩書 東京芸術大学大学院教授
活動期間 1980年代 -
代表的な実績 写真集『LIME WORKS』
受賞 第22回木村伊兵衛写真賞、芸術選奨文部科学大臣賞


概要[編集]

畠山直哉(はたけやま なおや、1958年 - )は、日本の写真家。石灰石鉱山やセメント工場、都市の発破現場といった「人間が地球を作り変える現場」を冷徹かつ美しく捉え、国際的に高い評価を受ける現役の大物である。

採石場の岩肌、工場のプラント、爆破の瞬間——一見そっけない産業風景を、地学的なスケールの叙事詩に変えてしまう。「都市と自然のあいだ」を撮り続ける写真家として、日本を代表する一人らしい。

経歴[編集]

岩手県陸前高田市に生まれた。1981年に筑波大学芸術専門学群を卒業、1984年に同大学院修士課程を修了。大学では写真家大辻清司に師事した。大辻清司門下からは夭折の名手牛腸茂雄も出ており、畠山はその系譜を現代まで延ばす存在である。現在は東京芸術大学大学院映像研究科の教授も務める。

『ライム・ワークス』と木村伊兵衛写真賞[編集]

1997年、写真集『ライム・ワークス(LIME WORKS)』と写真展『都市のマケット』により、第22回木村伊兵衛写真賞を受賞した。『ライム・ワークス』は、日本各地に散らばる石灰石の鉱山と石灰・セメント工場の姿を執拗に追ったシリーズで、コンクリート=近代都市の素材がどこから来るのかを可視化した。地味な被写体を壮大なテーマへ昇華させる手腕が高く評価された。

陸前高田と震災[編集]

畠山の故郷・陸前高田は、2011年3月の東日本大震災の津波で甚大な被害を受け、生家も流失した。以後、たびたび故郷に戻って撮影を続け、変わり果てた風景と向き合った。震災後の故郷を収めた「陸前高田」を含む大規模個展『Natural Stories』(東京都写真美術館、2011年)で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。私的な喪失と、写真という記録の営みが交差した仕事として知られる。

評価[編集]

サンフランシスコ近代美術館(SFMoMA)をはじめ海外の主要美術館にも作品が収蔵され、国際展への参加も多い。土門拳木村伊兵衛に始まる戦後写真の系譜を、コンセプチュアルな現代美術の文脈へとつないだ写真家の一人とされる。

余談[編集]

  • 「写真家は過去と付き合う仕事」と語るように、記録と記憶をめぐる思索的な発言でも知られる。
  • 師の大辻清司、兄弟子格の牛腸茂雄とあわせて見ると、桑沢〜筑波の写真教育がいかに豊かな実りをもたらしたかがよく分かる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]