ホンマタカシ

ホンマタカシ
Takashi Homma
ファイル:ホンマタカシ.jpg
本名 本間 貴史(ほんま たかし)
誕生日 1962年
出身地 東京都
国籍 日本
学歴 日本大学芸術学部
職業 写真家
肩書 東京造形大学大学院 客員教授
活動期間 1980年代 - 現在
代表的な実績 写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』
受賞 第24回 木村伊兵衛写真賞(1999)


概要[編集]

ホンマタカシ(1962年 - )は、日本の写真家。1990年代以降の日本写真を語るうえで欠かせない、「東京郊外」の風景を冷ややかに、しかし美しく切り取った作家。

ニュータウン、ロードサイド、無個性なマンション群——日本中どこにでもある「のっぺりした郊外」を、感傷を排したフラットな視線でとらえた写真で知られる。1999年に写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』で木村伊兵衛写真賞を受賞し、一躍時代を象徴する写真家となった。蜷川実花や長島有里枝らと同じく1990年代に台頭した世代だが、その作風は対極的にクールである。

広告からアートへ[編集]

東京に生まれ、日本大学芸術学部を経て写真の道へ。20代の頃はロンドンに渡り、雑誌『i-D』などで活動。帰国後は広告・ファッション写真の第一線で活躍した。商業の現場で鍛えた洗練と、アートとしての批評性を両立させたキャリアは、後続のフォトグラファーにとってひとつのモデルケースとなっている。

『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』[編集]

1998年に発表した写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』は、ホンマの名を決定的にした代表作。均質に開発された郊外の住宅地、子どもたち、ショッピングモール的な空間を、過剰な意味づけを避けたニュートラルな構図で並べ、「豊かなのに空虚」という現代日本の感触を可視化した。これにより1999年、第24回木村伊兵衛写真賞を受賞。森山大道や荒木経惟ら濃厚な「私性」の写真とは異なる、新しいドキュメンタリーの感覚を提示した。

ニュー・ドキュメンタリー[編集]

2011年、初の美術館巡回展「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」を開催。郊外論にとどまらず、建築、子ども、鹿の死、環境といったテーマへと作品世界を広げ、写真というメディアそのものの仕組みを問い直す姿勢を強めていく。近年はカメラ・オブスクラ(針穴の原理)を用いて都市風景を反転投影する実験的なシリーズなど、「写真とは何か」を根源から探る試みを続けている。

教育者・批評家として[編集]

東京造形大学大学院の客員教授を務めるなど、後進の育成にも熱心。写真の歴史や理論についての著述・対談も多く、現代写真の「考える実作者」として独自のポジションを築いている。2008年にはニューヨークの名門出版社アパチャーから写真集『TOKYO』を刊行し、国際的にも評価された。

余談[編集]

  • 「郊外」という、それまで写真の主題として軽視されがちだった対象を正面から扱ったことで、以後の日本写真に「郊外論」という大きな潮流を生んだ。
  • クールで批評的な作風ながら、本人は気さくな語り口で知られ、ワークショップや講義でも人気が高いという。

関連項目[編集]