サラ・キムという女

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サラ・キムという女
레이디 두아 / The Art of Sarah
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主演のシン・ヘソン(2024年4月撮影/Wikimedia Commons・CC BY 3.0)
ジャンル ミステリー、心理スリラー
放送期間 2026年2月13日(全話一挙配信)
放送時間 各話39〜51分
話数 全8話
放送国家 大韓民国
言語 韓国語
配信 Netflix
制作
演出 キム・ジンミン
制作 SLL
脚本 チュ・ソンヨン
出演者 シン・ヘソン、イ・ジュニョク、パク・ボギョン、イ・イダム ほか
その他


概要[編集]

サラ・キムという女(英題:The Art of Sarah)とは、2026年2月13日にNetflixで全8話が一挙配信された韓国ドラマである。高級ブランドのアジア支社長「サラ・キム」とみられる女性の遺体が見つかり、刑事が捜査を進めるうちに、彼女の名前も年齢も経歴もすべてが偽りだったことが浮かび上がる――というミステリー仕立ての心理スリラー。

一体の遺体から始まる殺人ミステリーでありながら、「偽物でも本物になりたかった女」の欲望とアイデンティティの本質に迫る作品で、2026年上半期のNetflixオリジナル韓国ドラマ累積視聴回数ランキングで第2位(約2,020万回)を記録。歴代作品でも14位に位置する人気作となった。配信2週目にはNetflixグローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位を獲得している。

主演は哲仁王后などで知られる演技派シン・ヘソン。刑事役のイ・ジュニョクとは2017年の『秘密の森〜深い闇の向こうに〜』以来の再共演で、二人の濃密なケミストリーが見どころとなっている。

詳細[編集]

あらすじ[編集]

高級ブランド「ブドゥア」(Boudoir、日本語記事では「プドゥア」表記もある)のアジア総括支社長サラ・キム(シン・ヘソン)と思われる女性の遺体が発見されるところから、物語は幕を開ける。事件を担当する強力班刑事パク・ムギョン(イ・ジュニョク)が捜査を進めるうちに、サラの名前も、年齢も、経歴も、そのすべてが偽りだったのではないかという疑惑が浮かび上がる。

サラ・キムと認識されていた女性の旧名はモク・ガヒ。高級デパートの店員から人生の転落が始まり、やがて高級バッグの転売へと手を染めていく――。一人の女が「偽物」を生きざるを得なくなった過程と、その死の真相が、刑事の視点から少しずつ解き明かされていく。

捜査線上には、彼女と関わった人々が次々と浮かぶ。ブランド立ち上げに関わったバッグ職人キム・ミジョン(イ・イダム)、彼女の周辺にいた上流社会の人々――。証言が重なるたびに、遺体は本当にサラ・キムなのか、そもそも「サラ・キム」という女性は実在したのか、という根本的な問いへと物語は進んでいく。

物語の構成[編集]

本作は、遺体の発見という「現在」の捜査パートと、サラと関わった複数の人物の証言によって描かれる「過去」のパートを行き来する多視点の構成をとる。過去のエピソードは、

  • 高級デパート店員だったモク・ガヒの時代
  • 偽装結婚の際に名乗った「キム・ウンジェ」の時代
  • 上流社会に入り込み、ブランド「ブドゥア」を立ち上げた「サラ・キム」の時代

という段階を追って少しずつ提示され、視聴者は刑事ムギョンと同じ目線で、彼女の正体のピースを一つずつ拾い集めていくことになる。

終盤では、ブランドの立ち上げに関わったキム・ミジョンが今度は「サラ・キム」になりすますという展開が待っており、偽物同士が向き合う皮肉な因果が最大の見どころとされている。

制作[編集]

  • 脚本はチュ・ソンヨン、演出はキム・ジンミン。制作はJTBC系列の制作会社SLLが担当した。
  • 2024年10月にシン・ヘソンとイ・ジュニョクの主演が報じられ、2025年1月に助演キャストが発表された。
  • 撮影は2025年1月に始まり、同年5月下旬に終了。ソウル・江南の清潭洞(チョンダムドン)界隈など、高級ブランド店が並ぶエリアでロケが行われた。
  • キム・ジンミン監督は本作を「物欲ではなく、アイデンティティを軸に人間の野心を見つめた、いまの時代に合った物語」と説明している。
  • シン・ヘソンは役ごとに複数のウィッグ、カラーコンタクト、メイクを使い分けて撮影に臨んだ。イ・ジュニョクは撮影中に鋭く具体的な質問を重ね、脚本づくりにも影響を与えたと伝えられる。

シン・ヘソンの演じ分け[編集]

主人公は物語の中でいくつもの名前を生きる。シン・ヘソンは、

  • モク・ガヒ:素朴なデパート店員時代
  • キム・ウンジェ:偽装結婚の際のしたたかな姿
  • サラ・キム:上流社会で品格をまとった姿
  • ドゥア:もう一つの呼び名(原題『レディ・ドゥア』の由来)

を演じ分け、「人はここまで変わるものか」と思わせる説得力が高く評価された。海外の批評でも「数え切れないほどの顔を持つ」演技と評されている。

キャスト[編集]

役名 俳優 役どころ
サラ・キム/モク・ガヒ/ドゥア/キム・ウンジェ シン・ヘソン 偽りの経歴をまとった謎多きヒロイン
パク・ムギョン イ・ジュニョク 事件を追う強力班刑事
チョン・ヨジン パク・ボギョン 主人公と深く関わる人物
ヒョン・ジェヒョン シン・ヒョンスン 主人公の周辺人物
ウ・ヒョウン チョン・ダビン 主人公の周辺人物
ヤン・ダヘ ユン・ガイ 主人公の周辺人物
カン・ジフォン キム・ジェウォン 主人公の周辺人物
ホン・ソンシン チョン・ジニョン 主人公の周辺人物
チェ・チェウ ペ・ジョンオク 主人公の周辺人物
キム・ミジョン イ・イダム ブドゥア立ち上げに関わるバッグ職人
シン・ソウィ キム・ヨンジ 主人公の周辺人物
ヨンア イ・ミド 特別出演

評価と記録[編集]

サスペンスやミステリーも結局は人間の感情が生み出すもの――という主人公の複雑な内面を軸に、韓ドラ特有のドロドロとした感情と、Netflixらしいトレンディーな質感が共存した点が評価された。嘘で塗り固めた自己演出や、華やかな世界への過度な憧れに支配される者の姿が、SNS時代を生きる視聴者に響き、上半期累積視聴回数2位を獲得した。SNS時代の自己演出や承認欲求というテーマは、2023年の話題作『セレブリティ』にも通じると評された。

視聴記録[編集]

週 視聴回数 グローバル順位(非英語シリーズ)
1週目 約380万回 3位で初登場
2週目 約1,000万回 1位
3週目 約430万回 1位を維持
4週目 約210万回 TOP10圏内

配信期間中に8か国で1位、49か国でTOP10入りを果たした。

批評[編集]

海外の批評集積サイトRotten Tomatoesでは批評家支持率86%(平均6.8/10)。「多層的で引き込まれるミステリー」、主演二人の「火花の散るようなケミストリー」が称賛された一方、終盤の展開はやや強引だとする声もあった。日本のメディアでも「凄まじい緊迫感」「一気見する人が少なくない」と紹介されている。

受賞・ノミネート[編集]

  • 百想芸術大賞:最優秀演技賞(女性・シン・ヘソン)、助演女優賞(イ・イダム)、脚本賞(チュ・ソンヨン)にノミネート
  • 青龍シリーズアワード:主演女優賞(シン・ヘソン)、助演女優賞(パク・ボギョン)を受賞
  • グローバルOTTアワード:主演女優賞(シン・ヘソン)を受賞

どこで見れる?[編集]

本作はNetflixオリジナル作品のため、日本ではNetflixで独占配信されている(2026年10月時点)。全8話・各話約40〜50分と、韓国ドラマとしては短めの構成で、週末の一気見にも向いている。

関連する作品[編集]

  • 『秘密の森〜深い闇の向こうに〜』:シン・ヘソンとイ・ジュニョクが2017年に共演した作品。本作で約9年ぶりの再共演となった。
  • 『哲仁王后』:シン・ヘソンの代表作の一つ。コミカルな役どころで知られる同作とは対照的な役柄で、演技の振り幅を見せた。
  • 『ザ・グローリー』『今、私たちの学校は…』:本作と同じくNetflixで世界的ヒットとなった韓国ドラマ。
  • 『なりすましの鼠』:「他人になりすます」ことを軸にした作品として、本作と並べて語られることがある。

余談[編集]

  • シン・ヘソンとイ・ジュニョクは本作で再共演となり、息の合った掛け合いが話題になった。キャスト陣は取調室の場面などで「言葉にしなくても通じ合う信頼」があったと振り返っている。
  • 「ブドゥア」という架空の高級ブランドを舞台装置に据え、ラグジュアリー業界の虚飾を描いている。
  • 撮影ではシン・ヘソンが役ごとにウィッグやカラーコンタクトを使い分けており、同じ俳優とは思えないほど見た目が変わる点も見どころの一つとされる。
  • 物語の大部分はソウル・清潭洞の高級ブランド街を思わせる空間で展開し、華やかな世界の裏側とのコントラストが強調されている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • Netflix公式作品ページ

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